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{{複数の問題|出典の明記=2016年9月21日 (水) 07:57 (UTC)|独自研究=2016年9月21日 (水) 07:57 (UTC)}}
'''牛ほめ'''(うしほめ)は[[落語]]の演目の一つ。原話は、[[貞享]]4年([[1687年]])に出版された笑話本・『はなし大全』の一遍である「火除けの札」。
 
元々は「池田の牛ほめ」という[[上方落語]]の演目で、主な演者に[[春風亭柳昇|5代目春風亭柳昇]]や[[春風亭柳好|4代目春風亭柳好]]、[[春風亭一朝]]、上方の[[桂文我 (4代目)|4代目桂文我]]などがいる。
 
別名「普請ほめ」。
{{ネタバレ|スキップ=作動}}
 
== あらすじ ==
とにかく頓珍漢な言動ばかりしている[[与太郎]]。万事が世間の皆様とズレているので、父親は頭を抱えている。
 
今度、兄貴の佐兵衛が家を新築したと聞き、これは与太の汚名を返上するチャンスだと考えた父親は、家の褒め方をトンマな倅に覚えさせようと決意した。
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「良いか、こう言うんだ…」
 
【 結構な御普請でございます。普請は総体檜造りで、天井は薩摩の鶉木目。左右の壁は砂摺りで、[[]]は備後の五分縁でございますね。[[床の間|お床]]も結構、[[掛軸|お軸]]も結構。庭は総体御影造りでございます 】
 
「あぁ、そうだ。[[台所]]の柱に節穴が空いているんだが、そいつを見つけたらこう言うんだ。きっとお小遣いをくれるよ?」
 
【 どうでしょうか、この穴の上に秋葉様のお札をお張りになっては。穴が隠れて火の用心になります 】
 
「フワー、お金がもらえるの? もっと何かない?」
<br>「現金な奴だなぁ。…そうだ、伯父さんが大切に飼っている[[]]があるから、ついでにそいつを褒めたらどうだ?」
 
【 この牛は、『天角地眼一黒直頭耳小歯違』でございます 】
 
『天角地眼-』というのは、[[菅原道真]]公がご寵愛になっていた牛の特徴。牛に対する最高の褒め言葉だ。
 
「フーン…。そんな事でお金になるんだ。面白いね」
<br>「練習してみろ」
<br>「フニャ。結構な…ゴ…普請でございますね。普請は総体ヘノキ造りで、天井は[[サツマイモ|薩摩芋]][[インゲンマメ|鶉豆]]。佐兵衛のカカァはおひきずり、畳は貧乏のボロボロで…」
 
まるでガタガタ。仕方がないので紙に書いて与太郎に渡し、伯父さんの所に送り出した。
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その言葉を聞いた与太郎は考えた。
 
「おじさん、[[肛門|その穴]]…気になる?」
<br>「如何するんだ?」
<br>「その穴に、秋葉様のお札をお張りなさい。穴が隠れて、[[]]の用心になるから」
 
{{ネタバレ終了}}
 
== 概要 ==
サゲは『火』と『屁』を引っ掛けた地口落ち。
 
一応、前座用の話([[前座話]])となっているが、難解な[[挨拶]]の文句をいちいち混ぜっ返す練習シーンや、[[メモ]]を読みながら喋ったせいで[[棒読み|お経のような抑揚]]になってしまう口上など山場が多い。
 
以前は「秋葉様のお札をお張りなさい」と簡単な落ちだったが、『屁の用心』が追加された。「秋葉様」とは、神仏習合の火防(ひよけ)・火伏せの神として広く信仰された[[秋葉権現]]で、お札は[[秋葉神社]]のお札である。なお、上方版で節穴(と牛のお尻)に張りなさいとアドバイスされるお札は、[[愛宕神社]]のお札である。
 
== 間違いだらけの新築見舞い ==
畳の最高級品である『備後の畳』に、ウズラの羽色の木目がある事から『鶉木』の呼び名がある[[屋久杉]]で作った天井…。
 
いかにも純和風の邸宅然とした普請の口上も、与太郎の手にかかるとまるで[[喧嘩]]を売っているようになってしまう。
 
壁を褒める件で間違って言ってしまう「おひきずり」は、[[遊女]]が裾を長く引きずっていた事からきた『だらしない女』を非難した言葉。
いかにも純和風の邸宅然とした普請の口上も、与太郎の手にかかるとまるで喧嘩を売っているようになってしまう。
 
{{デフォルトソート:うしほめ}}
壁を褒める件で間違って言ってしまう「おひきずり」は、遊女が裾を長く引きずっていた事からきた『だらしない女』を非難した言葉。
[[Category:秋葉信仰]]
 
== 注釈・出典 ==
{{reflist}}
 
{{落語の演目 (主人公別)}}
 
[[category{{DEFAULTSORT:落語の演目|うしほめ]]}}
[[Category:前座噺]]
[[Category:落語の演目]]