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{{Infobox Buddhist
|名前=関山慧玄
'''関山慧玄'''（かんざん えげん、|生没年=[[建治]]3年（[[1277年1月7日 (旧暦)|1月7日]]） - [[正平 (日本)|正平]]15年/[[延文]]5年[[12月12日 (旧暦)|12月12日]]<br/>（[[13611277年]][[12月1911日]]））は、 - [[鎌倉時代1361年]]末期から[[南北朝時代 (1月19日本)|南北朝時代]]の[[臨済宗]]の[[僧]]。）▼
|生没年=[[1277年]] - [[1361年]]
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|生地=[[信濃国]][[高井郡]]
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|著作=｢[[無相大師遺誡]]｣
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[[File:03KanzanEgen.jpg|thumb|関山慧玄]]
▲'''関山慧玄'''（かんざん えげん、[[建治]]3年（[[1277年]]） - [[正平 (日本)|正平]]15年/[[延文]]5年[[12月12日 (旧暦)|12月12日]]（[[1361年]][[1月19日]]））は、[[鎌倉時代]]末期から[[南北朝時代 (日本)|南北朝時代]]の[[臨済宗]]の[[僧]]。
'''関山慧玄'''（かんざんえげん）は、[[鎌倉時代]]末期から[[南北朝時代 (日本)|南北朝時代]]の[[臨済宗]]の[[僧]]。関山は号。慧玄は諱。[[花園上皇]]に招かれ、[[妙心寺]]の[[開山]]となる。
 
[[信濃国]]（[[長野県高井郡]]）の出身で、家は国人領主[[高梨氏]]で、[[高梨高家]]の子とされる。朝廷から本有円成、仏心、覚照、大定聖応、光徳勝妙、自性天真、放無量光の[[国師]]号が与えられ、また、[[明治天皇]]から[[大師 (僧)#臨済宗|無相大師]]と[[諡|追諡]]された。　
 
== 略歴 ==
はじめは叔父の月谷宗忠につき、[[徳治]]2年（[[1307年]]）には、その師である[[南浦紹明]]の[[鎌倉]]の[[建長寺]]に入り、[[南浦紹明]]に師事る。慧眼の[[戒名|法名]]を授かり、南浦寂後も鎌倉にあって[[物外可什]]、[[巨山志源]]などに参禅。その後帰郷。
 
建長寺開山・[[蘭渓道隆]]五十年忌出席のため再び建長寺に参じ、ここで[[宗峰妙超]]（大燈国師）を紹介され、[[京都]][[大徳寺]]に遷って宗峰に師事。やがて[[嘉暦]]4年（[[1329年]]）、この年は8月に改元して[[元徳]]1年となるが、関山は[[雲門文偃|雲門]]の関字の[[公案]]で開悟し、宗峰妙超がこれを証明して関山の号が与え授けられ、慧眼の諱を慧玄と改名める。そして翌年の[[元徳]]2年（[[1330年]]）に印可された<ref>『開山無相大師650年遠諱記念　妙心寺』特別展妙心寺禅と心と美実行委員会等編　生生流転波瀾の妙心寺　竹貫元勝著　8p</ref>。
 
その後、[[後醍醐天皇]]に法を説くなどしたが、のち[[美濃国|美濃]]の伊深に草庵を結んで隠棲した。
 
[[建武 (日本)|建武]]4年（[[1337年]]）、[[花園天皇|花園上皇]]は、旧室町院領[[仁和寺]]花園にあった離宮を禅苑に改めて、その寺名の命名と[[開山 (仏教)|開山]]となる禅僧の推薦を宗峰に依頼。宗峰が関山を推挙し、[[康永]]元年（[[1342年]]）に関山は[[妙心寺]]開山となった。
 
禅風は厳格で、その生活は質素をきわめ、枯淡な禅風で修禅に専念したという。『[[沙石集]]』には｢本朝ならびなき禅哲なり｣と称賛されている。形式に拘らず厳しく[[弟子]]を指導し、[[法嗣]]は[[授翁宗弼]]（じゅおう そうひつ）ただ一人であり、また妙心寺の伽藍整備や経営に拘泥することはなかった。
 
[[1360年延文]]5年[[12月12日 (旧暦)|12月12日]]（[[1361年]][[1月19日]]）、関山は旅の支度をして授翁に行脚に出るといい、「風水泉」と称する井戸の辺で授翁に遺戒し、立ったまま息をひきとった。遺体は本山の東北の隅に葬られ、その場所が後の[[開山堂]]微笑庵となっている<ref name="Kobayashi">小林圓照『遺偈 遺誡：迷いを超えた名僧 最期のことば』 大法輪閣 1998年、ISBN 4-8046-1146-0 pp.68-72.</ref>。遺戒は授翁が門下の[[雲山宗峨]]に成文させ、今日｢[[無相大師遺誡]]｣と称し読誦されている。
 
関山には他の高僧のような語録や著書はなく、生前に描かれた肖像もなく、遺筆も弟子の授翁宗弼に書き与えた[[印可]]状以外にほとんど残されていない。さらに遺命して肖像を残させなかったため、今日の関山像は後世に作成された物である。
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南浦紹明（大応国師）から宗峰妙超（大灯国師）を経て関山慧玄へ続く法系を「応灯関」といい、現在、日本臨済宗はみなこの法系に属する。関山の禅は、後に系統に[[白隠|白隠慧鶴]]が出て大いに繁栄し、他の臨済宗諸派が絶法したのに対し、その法灯を今日に伝えている。
 
[[平成]]18年（[[2006年]]に）、臨済宗妙心寺派の寺の蔵より肖像画が発見された。年代鑑定を行っていない模様で生前に描かれたものか否かは不明である。妙心寺が全国で行っている年忌法要の席で見ることが出来できる。
 
== 逸話 ==
* ある時、来参した僧を関山は斥けた。僧が「無常迅速、生死の大事を質問しに参ったのです」と訴えたところ、「慧玄のもとに生死はない」と言い、棒打ちにして追い返した<ref name="Kobayashi"/>。
* 後代、[[明]]より渡来した[[隠元隆琦]]が妙心寺を訪ねた際、関山が使っていた公案「柏樹子の話に賊機あり<ref>「柏樹子の話」とは[[趙州従諗|趙州和尚]]が「[[達磨]]がインドから来た意図は何か」と問われた時、「そこにある柏の樹だよ」と答えたという公案。</ref>」の一句を聞いて身震いしたという<ref name="Kobayashi"/>。
 
== 辞典に見る関山慧玄 ==
以下は当時[[花園大学]]教授である[[加藤正俊]]氏の一文である。[[昭和]]63年（[[1988年]]）、[[三省堂]]から百科語を重視した新しい国語辞典『[[大辞林]]』が出版されて世間の耳目を集めた。早速一本を購い求めあちこちを検索し、珍しく同書に「花園大学」と「関山慧玄」の二項目が採りあげられていることを発見し、花園大学も関山慧玄もようやく[[公民権]]を得ることができたかという思いを、その時強くしたものである<ref>『禅文化』150号　加藤正俊著　禅文化研究所発行　1993年10月　27p</ref>。
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
== 出典 ==
* [[安田元久]] 編『鎌倉室町人名事典』 134頁 新人物往来社、1990年
 
 
{{先代次代|妙心寺歴世|開山|なし|[[授翁宗弼]]}}
{{禅}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:かんさんえけん}}
[[Category:日本の禅僧 (臨済宗の僧)]]
[[Category:日本鎌倉時代の僧]]
[[Category:南北朝時代の僧 (日本)]]
[[Category:高梨氏]]▼
[[Category:信濃国の人物]]
[[Category:1277年生]]
[[Category:1361年没]]
▲[[Category:高梨氏]]
 
[[vi:Quan Sơn Huệ Huyền]]
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