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{{Infobox 作家
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[[ファイル:Lucy Maud Montgomery Se.JPG|thumb|作者ルーシー・M・モンゴメリの墓([[プリンスエドワード島]])]]
'''ルーシー・モード・モンゴメリ'''('''Lucy Maud Montgomery'''、[[1874年]][[11月30日]] - [[1942年]][[4月24日]])は、[[カナダ]]の[[小説家]]である。『[[赤毛のアン]]』の作者であり、本作を第一作とする連作シリーズ「[[アン・ブックス]]」で良く知られている。
== 生涯 ==
ルーシー・モード・モンゴメリは1874年11月30日<ref>モンゴメリは[[ウィンストン・チャーチル]]と同じ日生まれである。<!--Montgomery was born on the same day as British prime minister Sir Winston Churchill. --></ref>に、[[カナダ]]東部[[プリンス・エドワード島]]のクリフトン(現在のニューロンドン)で生まれた。スコットランド系とイングランド系の祖先を持つ<ref name="repo1">
モンゴメリが生後21か月(1歳9か月)のとき、母クララ・ウールナー・マクニール・モンゴメリが結核で亡くなると、父ヒュー・ジョン・モンゴメリは<!--再婚し-->カナダ西部へ移住したため、モンゴメリはキャベンディッシュの農場に暮らす母方の祖父母、アレクサンダー・マーキス・マクニールと、ルーシー・ウールナー・マクニールに厳しく育てられた。マクニール家は文才に恵まれた一族で、モンゴメリは祖父の詩の朗読をはじめ、叔母たちから多くの物語や思い出話を聞いて育った<ref name="repo1"/>。しかし、一部の叔母たちを除いて、保守的な祖父、口うるさく支配的な祖母、モンゴメリの欠点をあげつらう親族のことは嫌っていた<ref name="repo1"/><ref name=repo2>
[[1890年]](15歳のころ)には父と継母と暮らすため、[[サスカチュワン州]]の[[プリンス・アルバート (サスカチュワン州)|プリンス・アルバート]]に送られたが、1年後にはプリンス・エドワード島の祖父母の家に戻っている。11歳しか年の違わない継母からは子守りと家事手伝いを命じられ、勉強をしたいという夢を打ち砕かれるが、この時期に書いた詩やエッセイが新聞に掲載され、作家を目指すきっかけとなった<ref name="repo1"/>。
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モンゴメリは続く11冊の本をリースクデールの牧師館で書いた<ref>のちにこの牧師館は教会によって売却され、モンゴメリを記念する博物館、「Lucy Maud Montgomery Leaskdale Manse Museum」になっている。</ref>。[[1919年]]に最も親しかった従妹のフレドリーカ・キャンベル・マクファーレンを病気で失くす<ref name="repo2"/>。この喪失感は生涯続いた<ref name="repo1"/>。[[1926年]]に一家はノーヴァル(現在の[[オンタリオ州]][[ハルトンヒルズ]])に移住した<ref>[[ハルトンヒルズ]]には、モンゴメリを記念する公園、「Lucy Maud Montgomery Memorial Garden」がハイウェイ沿いに建設されている。</ref>。
[[1935年]]に[[フランス芸術院]]会員となり、また、[[大英帝国]]勲位も受けた。同年、一家はトロントへ移った。モンゴメリは[[1942年]]に[[トロント]]で亡くなった。『[[アンの想い出の日々]]』を書き上げた直後<ref>『[[アンをめぐる人々]]』の直後であるというのは誤り。</ref>であったという。死因は「冠状動脈血栓症」とされてきたが<ref>''Selected Journals of L.M. Montgomery Volume V: 1935-1942'' P. 399</ref>、『赤毛のアン』原作誕生百周年の年に、孫娘のケイト・マクドナルド・バトラーにより、本当の死因は「うつ病による薬物の過剰摂取が原因の自殺」と公表された<ref>Macdonald Butler,Kate. "the heartbreaking truth about Anne's creator". ''The Globe and Mail''. September 27,2008.
モンゴメリのコレクションはゲルフ大学に所蔵されているほか、プリンスエドワードアイランド大学にあるthe L.M. Montgomery Instituteがモンゴメリ関連の研究や会議をコーディネートしている。<!--Her major collections are archived at the University of Guelph, while the L.M. Montgomery Institute at the University of Prince Edward Island coordinates most of the research and conferences surrounding her work. -->モリー・ギレンは、モンゴメリとマクミランが交わした40以上の手紙を元にモンゴメリの初めての伝記「The Wheel of Things: A Biography of L.M. Montgomery (1975) 」(邦題『運命の紡ぎ車)を著した。<!--The first biography of Montgomery was The Wheel of Things: A Biography of L.M. Montgomery (1975) written by Molly Gillen. Dr.Gillen also discovered over 40 of Montgomery's letters to her pen-friend George Boyd MacMillan in Scotland and used them as the basis for her work. -->1980年代初め、モンゴメリの全日記がメアリー・ルビオとエリザベス・ウォーターストンの編集でオックスフォード大学印刷局から刊行された。<!--Beginning in the 1980s her complete journals, edited by Mary Rubio and Elizabeth Waterston, were published by the Oxford University Press. -->1988年から1995年にかけて、リー・ウィルムシュルストがモンゴメリの短編を収集して出版した。<!--From 1988-95, editor Rea Wilmshurst collected and published numerous short stories by Montgomery.-->
== 家族 ==
ユーアンは学生時代に患った[[うつ病]]が結婚後8年目に再発、生涯快癒する事はなかった。モンゴメリは世間に夫の病名を隠して看護を続けたが、晩年は家庭内外の問題で心労が重なり、モンゴメリ自身も神経を病んだという<ref>この辺りの事情は、最近刊行を終えた『[[モンゴメリ日記]]』全五巻(The Selected Journals of L. M. Montgomery: Oxford Univ Press)に詳しい。</ref>。二人の間には3人の男子があった。[[チェスター・キャメロン・マクドナルド]]
== 筆名等について ==
モンゴメリは筆名等に神経質であったことが知られる。「赤毛のアン・ライセンス局」<ref>
== 著作 ==
[[1908年]]の『[[赤毛のアン]]』の成功の後、[[1909年]]の第2作『[[アンの青春]]』など、『赤毛のアン』シリーズ([[アン・ブックス]])を含め生
『赤毛のアン』は日本では、1952年に[[村岡花子]]により翻訳・紹介され、主に少女たちの間で熱狂的に愛読された。のちに、中学の国語の教科書に収録され、[[1979年]]に[[世界名作劇場|世界名作劇場シリーズ]]で[[テレビアニメ]]『[[赤毛のアン (アニメ)|赤毛のアン]]』として放送された。モンゴメリの生地、[[プリンス・エドワード島]]を訪れる日本人観光客は多い。
なお、少女期から『赤毛のアン』を愛読していた作家の[[松本侑子]]は、1990年代に原書で読み直したところ、中世から19世紀にかけてのイギリス文学のパロディが、大量に詰め込まれていることを発見し、1993年に詳細な注釈つきの『赤毛のアン』の改訳版を刊行した。
*『[[赤毛のアン]]』シリーズ
*『もつれた蜘蛛の巣』、[[角川文庫]]、2009年
*『青い城』、[[角川文庫]]、2009年
*『ストーリー・ガール』、全2巻、[[角川文庫]]、2010年
*『[[丘の家のジェーン]]』、[[角川文庫]]、2011年
*『銀の森のパット』、[[角川文庫]]、2012年
*『パットの夢』、[[角川文庫]]、2012年
;ノンフィクション
*『険しい道 モンゴメリ自叙伝』、[[篠崎書林]]、1979年
== 参考文献 ==
* Mary Rubio, Elizabeth Waterston, Selected Journals of L.M. Montgomery Volume V: 1935-1942, [[Oxford University Press]], 2005, ISBN 978-0195422153
* L.M. Montgomery 『モンゴメリ日記 1』 桂宥子訳 立風書房 1997年 ISBN 9784651127071
* 『モンゴメリ書簡集〈1〉G.B.マクミランへの手紙』 宮武潤三、宮武順子訳 篠崎書林 1992年 ISBN 9784784104963
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* モリー・ギレン『運命の紡ぎ車』宮武淳三・宮武順子共訳 篠崎書林 1979年
* 桂宥子著『L. M. モンゴメリ 現代英米児童文学評伝叢書2』KTC中央出版 2003年
* [[小倉千加子]]『「赤毛のアン」の秘密』[[岩波書店]] 2004年3月<ref>[https://web.archive.org/web/20140703175346/http://www.yomiuri.co.jp/book/review/bunko/20140624-OYT8T50136.html?from=yartcl_pickup 『「赤毛のアン」の秘密』
== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
{{Commonscat|Lucy Maud Montgomery}}
{{wikisource author
* [[アン・ブックス]]
* [[赤毛のアン]]
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* {{Librivox author|Lucy+Maud+Montgomery}}(MP3で聞くことができる)
* L・M・モンゴメリの著作を原文(英語)で読むことのできるサイト
** [https://www.fadedpage.com/csearch.php?author=Montgomery,%20L.%20M.%20(Lucy%20Maud) Faded
** [http://www.gutenberg.org/ebooks/author/36 Project Gutenberg収載の作品]
**
** [https://www.fadedpage.com/showbook.php?pid=20150566 『The Alpine Path: The Story of My Career』] - モンゴメリの自叙伝(1917年、英語)。日本語訳あり→『険しい道―モンゴメリ自叙伝』山口 昌子訳、篠崎書林、1979年。『ストーリー・オブ・マイ・キャリア 「赤毛のアン」が生まれるまで』水谷 利美訳、柏書房、2019年。山口訳には、グーテンベルク21の電子書籍もある。電子書籍販売へのリンク→[https://bpub.jp/gutenberg21/item/500000505895/ 『険しい道』(電子書籍)]、[https://www.amazon.co.jp/dp/B01A6TL5KS/ 『険しい道』(Kindle用電子書籍)]。
* [https://www.fadedpage.com/sc/montgomery.php Special Collection: The Works of Lucy Maud Montgomery] - Faded Page内のモンゴメリ著作リスト。かなり詳しい。シリーズ別、短編コレクション、詩などに分類分けされている。Faded Page所載の作品へリンクしているため、Faded Page所載のモンゴメリ作品への索引として利用できる。
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