ミラーリング
ミラーリング(Mirroring)
- コンピューターにおいて、複数のファイルやディレクトリー構造を、別のストレージにまったく同じ構成で複製すること。本項で詳述する。
- 全く同じ画面表示を複数のモニター(ディスプレイ)で行うこと。
- コミュニケーション手法の一つ。相手の動作に対して、まるで鏡のように自分の動作も合わせる方法のこと。
種類
ミラーリングには、主に2種類の使い方がある。
ミラーリングディスク
ローカルなHDD故障の対策のひとつとして使われる。実際の運用としてはRAID1構成によって実現されることが多い。またコンピューター側でRAID管理を行なう方法のほか、単一の外付けHDDに見えるように設計されたミラーリング機能内蔵の外付けHDDも存在する。この場合、物理的には2台だが、OSは1台のドライブとして扱うので、ユーザーはミラーリングを意識する必要がない。確実性を求められるサーバー専用機にはよく採用されている。
ミラーリングサーバー
単にミラーサーバーとも呼ぶ。
インターネット上で公開される情報やファイルを、世界に安定して提供するために使われる。特定のサーバーへの負荷の集中を回避するために行なわれ、他の国や遠隔地とのインターネット帯域を節約するために設置される場合も多い。また、複数のサーバーが存在することによって、一方のサーバーがトラブルやメンテナンスで停止している場合にも、ミラーサーバーから情報が得られる。負荷の分散と確実なバックアップが同時に実現するアイデアといえる。
ウェブサイトの公開に用いられる場合に、とくにミラーサイトと呼ぶ。
時として、高速な回線で繋がれていない作成者個人宅の自宅サーバーから、レンタルサーバー等へのミラーリングを行なっている場合もある。
Ring Serverプロジェクト
Ring Serverプロジェクトとは、大規模なミラーリングサーバー網の構築・運営を行っている、 有志団体および個人の共同研究プロジェクトのことである。
ここではミラーサーバーのほかにベースサーバーやマスターサーバーなどの用語が使われているが、 これらの用語定義はRing Serverプロジェクト独自の運用上の用語。 技術的には全てがミラーリングサーバーと言える。 Rring Server プロジェクトでは複数のサーバー(RINGサーバーとも呼ぶ)から、できるだけ短時間で無駄無くファイルを取得するために、 TENBINやDNS Balanceといった技術を利用できる。