ロンジン
ロンジン(Compagnie des Montres Longines Francillon SA、Longines)とはスイスの時計メーカーである。
業種 | 腕時計製造 |
---|---|
設立 | 1832 |
本社 | |
売上高 | 7030万ユーロ(2009) |
従業員数 | 340 (2009) |
親会社 | スウォッチ・グループ |
ウェブサイト | http://www.longines.com |
会社名はフランス古語で「花溢れ小川流れる野原」との意。ロゴは翼を持つ砂時計。
かつてはチャールズ・リンドバーグをアドバイザーとした航空航法機能を搭載した腕時計の開発、世界初のフライバック機能[1]の開発など高い技術を持ち、クロノグラフのキャリバーを自社生産していたマニュファクチュールであった。
当時の主力キャリバー12.68Z、フライバッククロノグラフキャリバー13ZN、フライバッククロノグラフキャリバー30CH等は現在でも市場で評価が高い[要出典]。また軍用時計も数多く生産し、特に第二次世界大戦期のイギリスには2番目に多く時計を納入したブランドである[要出典]。
しかしクォーツショックなどで経営状態は悪化。現在はスウォッチ・グループ傘下でエタのムーブメントを入れた時計を製造している。
同社の懐中時計はアルベルト・アインシュタインが愛用していたほか[2]、芥川賞と直木賞の正賞(賞金は副賞)の懐中時計も同社製である[要出典][3]。
北米の代理店がウィットナーであり、さらにはキャリバーの状態で輸出してウィットナーがケースに入れて販売された個体も多い[要出典]。
沿革
- 1832年 - オーギュスト・アガシによりアガシ商会が設立される。
- 1867年 - オーギュスト・アガシの甥であり後継者であったアーネスト・フランシロン(Ernest Francillon)がスイスのシュズ河畔ロンジンに工場を作った。
- 1889年 - ロゴ「有翼の砂時計」をスイス特許局に登録した。
- 1896年 - 近代オリンピック第一回となるアテネ大会にストップウォッチを提供した。
- 1933年 - フォーミュラ1になる前のブラジルグランプリの計時を担当した。
- 1947年 - フライバッククロノグラフキャリバー30CH開発。
- 1972年 - ユンハンスとともにミュンヘンオリンピックの公式計時を担当した。オメガと共同で計時専門会社スイス・タイミング[4]を設立。
著名な製品
ウィームス・ナヴィゲーション・ウォッチ
アメリカ海軍のフィリップ・ヴァン・ホーン・ウィームス(Philip Van Horn Weems)大佐の発案で1927年に開発された。最初のモデルは1929年に製造された。
パイロット用の時計には秒単位の時間精度が必要とされ、後には時計の秒針を一時停止させての時間合わせが一般的になる。しかし、当時の技術ではこのような機構の実現が難しかったため、この製品では秒針ではなく秒表示の記載されたベゼルを回してロックすることにより、秒単位まで時間を合わせることができる。
アワーアングル・ウォッチ
チャールズ・リンドバーグの発案で1931年にウィームス・ナヴィゲーション・ウォッチを改良して開発された時計。六分儀、航海暦との併用で現在位置の経度を迅速に知ることが可能になる。
ムーブメント
2010年現在は、ETA社のムーブメントを利用した製品が中心であるが、かつてはロレックスなどと同様に自社でも、高精度・高品質なムーブメントを製作していた。当時のロンジンは、まさに世界を代表する時計を世に送り出していた。
L990
1977年に発表した、3針、ツインバレル機構のムーブメント。当該ムーブメントは高精度、薄型を実現した名器中の名器である。1990年前後にロンジンがレマニアに売却。ただし、その後運命的に、レマニアとロンジンは、同じスォッチグループ傘下におさまり、L990+ロンジンの時計が再度実現した。なお、L990+ロンジンの組み合わせの時計は限定モデルが多く、現在では入手するのが困難である。
脚注
関連項目
- ロンジンが公式計時を行っている大会