池田信雄
日本のドイツ文学者 (1947-)
池田 信雄(いけだ のぶお、1947年5月13日 - )は、日本のドイツ文学者。東京大学名誉教授。専門は、近現代ドイツ文学研究。
経歴
東京都中野区出身。旧姓福井。東京都立西高等学校卒業[1]後、旧・東京都立大学人文学部独文学科にて種村季弘と川村二郎に師事し、1971年に卒業[2]。1973年、同大学院修士課程修了。1975年、名古屋大学教養部講師、1976年から1978年までボン大学とエアランゲン大学に留学。帰国後名古屋大学助教授を経て、1982年に東京大学教養学部助教授[2]。1991年から1993年までトリーア大学客員教授。1993年東京大学教授。2012年定年退任、名誉教授。2014年からドイツ南部のバーデン=ヴュルテンベルク州のウンメンドルフに住む。
2003年から2005年まで、日本独文学会会長。2009年より東京大学バリアフリー支援室長。 2010年4月から東京大学生協理事長[2]。
ドイツ・ロマン派の研究、ドイツ語授業のかたわら、現代ドイツ・オーストリア文学の紹介も行う。文学作品の翻訳のほか、ヴィム・ヴェンダースの『さすらい』、『ベルリン・天使の詩』(共訳)、『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』など、ドイツ映画の字幕翻訳も手がける。
著書・訳書
単著
- 『Erikoのドイツ体験記 ビデオで綴る』同学社、1991年
- 『はなしのわかるドイツ文法』 朝日出版社、2002年
共著・共編著
- 『統一ドイツの首都ベルリン Gerhard』(Kluchert共著) 同学社、1992年
- 『力のつくドイツ文法』(青木誠之共著) 郁文堂、1993年
- 『大学の町・チュービンゲン』(Hans-Volkmar Findeisen共著) 1995年
- 『芸術家の村・ヴォルプスヴェーデ』(Anthony Stephens, Engelhard Weigl共著) 同学社、1995年
- 『シリーズ言語態6 「間文化の言語態」』(西中村浩共編)東京大学出版会、2002年
- "Interkulturelle Singer-Studien -Zu Leben und Werk Kurt Singers-"(共著) Iudicium Verlag、2002年
- 『矢内原忠雄』鴨下重彦,木畑洋一,川中子義勝共編 東京大学出版会 2011
訳書
- 『写真と芸術 接触・影響・成果』(旧姓「福井」名で、池田香代子共訳) フィルムアート社、1974年
- ザッヘル・マゾッホ『残酷な女たち』(飯吉光夫共訳)桃源社、1977年 のち河出文庫、2004年
- ジャン・パウル「機械に憑かれた男」(『ドイツ幻想小説傑作集』、白水社、1985年)
- ウド・ベッカー編『図説・占星術事典』(共訳)、種村季弘監修、同学社、1986年
- パトリック・ジュースキント『コントラバス』(山本直幸共訳)同学社、1988年
- ハンス・ブルーメンベルク『難破船』土合文夫、岡部仁共訳)哲学書房、1989年
- ヴィム・ヴェンダース『「愛のめぐりあい」撮影日誌 アントニオーニとの時間』(武村知子共訳)キネマ旬報社、1996年
- 『ノヴァーリス全集』I, Ⅱ, Ⅲ(共訳)沖積舎、2001年
- トーマス・ベルンハルト『消去』みすず書房、2004年
- ベルンハルト『座長ブルスコン』論創社、2008年
- ベルンハルト『ヘルデンプラッツ』論創社、2008年
- 『アドルノ文学ノート 1』三光長治,恒川隆男,前田良三,杉橋陽一共訳 みすず書房 2009
- ベルンハルト『私のもらった文学賞』みすず書房、2014年
- ベルンハルト『凍』河出書房新社、2019年
脚注
- ^ 東京都立西高等学校同窓会 (1987年). 創立50周年記念全員名簿. p. 174
- ^ a b c “東京大学 濱田純一総長|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)”. www.univcoop.or.jp. 2021年1月18日閲覧。