ケヴォン・ルーニー
ケヴォン・グラント・ルーニー(Kevon Grant Looney, 1996年2月6日[2] - )は、アメリカ合衆国・ウィスコンシン州ミルウォーキー出身のプロバスケットボール選手。NBAのゴールデンステート・ウォリアーズに所属している。ポジションはセンターまたはパワーフォワード
2016年のルーニー | |
ゴールデンステート・ウォリアーズ No.5 | |
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ポジション | C / PF |
所属リーグ | NBA |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
生年月日 | 1996年2月19日(28歳) |
出身地 | ウィスコンシン州ミルウォーキー |
身長 | 206cm (6 ft 9 in) |
体重 | 101kg (223 lb) |
ウィングスパン | 222cm (7 ft 4 in)[1] |
キャリア情報 | |
高校 | アレクサンダー・ハミルトン高等学校 |
出身 | UCLA |
NBAドラフト | 2015年 / 1巡目 / 全体30位[2] |
ゴールデンステート・ウォリアーズから指名 | |
プロ選手期間 | 2015年–現在 |
選手経歴 | |
2015- | ゴールデンステート・ウォリアーズ |
受賞歴 | |
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Stats Basketball-Reference.com | |
来歴
編集NBA以前
編集ウィスコンシン州の"ミスター・バスケットボール"に選出され、2014年のマクドナルド・オール・アメリカンのメンバーにも選出されるなど[3]、ウィスコンシン州の有名選手だったルーニーは、大学進学の際に地元のウィスコンシン大学やマーケット大学からの誘いを受けるも、ロサンゼルス・レイカーズとコービー・ブライアントの大ファンだったというルーニーは、アメリカ西海岸の名門校UCLAに進学[4]。1年生から主力として活躍し、2014-15シーズンは平均11.8得点、9.2リバウンドを記録。NCAAトーナメントのベスト16入りの原動力となった。ルーニーは1年間プレーしただけで2015年のNBAドラフトにアーリーエントリーを表明[5]。
NBA
編集キャリア初期(2015年 - 2017年)
編集2015年6月25日に行われたNBAドラフトにて1巡目全体30位で2014-15シーズンNBAチャンピオンのゴールデンステート・ウォリアーズから指名され[6]、7月6日にウォリアーズとの契約に合意した[7] が、8月20日に股関節の手術を行い、NBAデビューは2016年明けになるとされ[8]、1月4日に傘下のサンタクルーズ・ウォリアーズに送られた。その後月末に念願のNBAデビューを果たすも、厚い選手層の前に出場機会を得ることは出来ず、4月に再び手術を余儀無くされ、本格的なデビューは2016-17シーズン以降となった[9]。
2016-17シーズンは主に控えからの出場で、主力が故障をした時は先発を務めるなど期待されたが、レギュラーシーズン終盤に前年と同じ臀部の故障が再発してしまう。チームはNBAチャンピオンに輝いたもののルーニー自身はプレーオフ不出場に終わった。そして2017年10月30日、ウォリアーズからルーキー契約の最終年の契約を更新しないことを通達された[10]。
2017-18シーズン
編集2018年3月17日のフェニックス・サンズ戦でキャリアハイとなる6ブロックを含む13得点、2リバウンド記録し、チームは124-109で勝利した[11][12]。
2018-19シーズン
編集2019年1月28日、インディアナ・ペイサーズ戦で当時キャリアハイとなる15得点を記録し、チームは132-100で勝利した。
プレーオフ1回戦のロサンゼルス・クリッパーズとのシリーズ第2戦では、19分の出場でプレーオフ並びにレギュラーシーズンを合わせてキャリアハイとなる19得点を記録した。試合はウォリアーズが131-135で敗れている。ウェスタン・カンファレンス・ファイナル、ポートランド・トレイルブレイザーズとの4戦目では12得点、14リバウンドのダブル・ダブルを記録し、ウォリアーズは119-117で勝利した。この試合でトレイルブレイザーズを4勝0敗で下し、NBAファイナルに駒を進めた。
2019-20シーズン
編集2019年オフにフリーエージェントとなったが、後にウォリアーズとの3年総額1500万ドルの再契約に合意した[13][14]。
このシーズン、ルーニーは故障の影響で20試合のみの出場に留まり、自身やチームにとっても苦しいシーズンとなった。
2020-21シーズン
編集この年、ウォリアーズはドラフト2位で指名したジェームズ・ワイズマンを先発センターで多く起用していた為、プレータイムがあまり貰えなかったが、シーズン後半にワイズマンが故障で離脱すると先発センターとして定着した。2021年4月19日、フィラデルフィア・76ers戦でシーズンハイの15リバウンドを記録し、107-96で勝利した。
2021-22シーズン:主力センターに
編集オフに520万ドルのプレイヤー・オプションを行使し、ウォリアーズに残留した。
開幕戦からスターターとして出場したルーニーはこのシーズン、ウォリアーズの主力センターとして定着した。2021年11月10日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では11得点、17リバウンド(その内12がオフェンスリバウンド)のダブル・ダブルを記録し、ウォリアーズが123-110で勝利した。2022年1月9日のクリーブランド・キャバリアーズ戦ではキャリアハイの18リバウンドを記録し、96-82で勝利を収めた。2021-22シーズンに5人しか達成出来ていない82試合全試合の出場を果たした。プレータイムの増加から、平均6.0得点、7.3リバウンドとキャリアハイのスタッツを残しており、リバウンドやスクリーンを積極的に行なうなど、献身的なプレーでチームの勝利に貢献した。
プレーオフ、ウェスタン・カンファレンス・セミファイナルのメンフィス・グリズリーズとのシリーズでは、第6戦でプレーオフ並びにレギュラーシーズンを合わせて当時キャリアハイとなる22リバウンド(内オフェンスリバウンド11本)を記録した。試合はウォリアーズ110-96で勝利し、4勝2敗でグリズリーズを下しウェスタン・カンファレンス・ファイナルへの進出が決定した。 ウェスタン・カンファレンス・ファイナルのダラス・マーベリックスとの第2戦では、レギュラーシーズン並びにプレーオフ合わせてキャリアハイとなる21得点、そして12リバウンドのダブル・ダブルを記録した。攻守共に存在感を示し、試合は126-117でウォリアーズが勝利した。
2022-23シーズン
編集2022年7月10日にウォリアーズとの3年総額2550万ドルの再契約に合意した[15][16]。
2023年1月2日のアトランタ・ホークス戦でブザービートとなるティップインを含む14得点、20リバウンド、5アシストを記録し、チームはダブルオーバータイムの末に143-141で辛勝した[17]。このシーズンもまたルーニーは82試合出場し、シーズン平均7.0得点、リーグ15位である平均9.3リバウンドを記録した[18][19]。
サクラメント・キングスとのプレーオフ第1回戦で7試合中3試合で20リバウンド以上を記録した。なお、プレーオフにおいて3試合以上で20リバウンド以上を記録したのはウィルト・チェンバレン、ネイト・サーモンドに次ぐフランチャイズ史上3人目であった[19]。ロサンゼルス・レイカーズとのカンファレンス準決勝の第1戦でキャリアハイとなる23リバウンドを含む10得点、5アシストを記録したが、チームは112-117で惜敗した。第2戦以降はベンチから出場したが、チームはレイカーズに第6戦の末に敗れた[20][21]。
個人成績
編集略称説明 | |||||
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GP | 出場試合数 | GS | 先発出場試合数 | MPG | 平均出場時間 |
FG% | フィールドゴール成功率 | 3P% | スリーポイント成功率 | FT% | フリースロー成功率 |
RPG | 平均リバウンド数 | APG | 平均アシスト数 | SPG | 平均スティール数 |
BPG | 平均ブロック数 | PPG | 平均得点 | 太字 | キャリアハイ |
優勝シーズン | リーグリーダー |
NBA
編集レギュラーシーズン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015–16 | GSW | 5 | 0 | 4.2 | .571 | .500 | --- | 2.0 | .0 | .0 | .0 | 1.8 |
2016–17 | 53 | 4 | 8.4 | .523 | .222 | .618 | 2.3 | .5 | .3 | .3 | 2.5 | |
2017–18 | 66 | 4 | 13.8 | .580 | .200 | .545 | 3.3 | .6 | .5 | .8 | 4.0 | |
2018–19 | 80 | 24 | 18.5 | .625 | .100 | .619 | 5.2 | 1.5 | .6 | .7 | 6.3 | |
2019–20 | 20 | 4 | 13.1 | .367 | .071 | .750 | 3.3 | 1.0 | .6 | .3 | 3.4 | |
2020–21 | 61 | 34 | 19.0 | .548 | .235 | .646 | 5.3 | 2.0 | .3 | .4 | 4.1 | |
2021–22 | 82* | 80 | 21.1 | .571 | .000 | .600 | 7.3 | 2.0 | .6 | .6 | 6.0 | |
2022–23 | 82 | 70 | 23.9 | .630 | .000 | .606 | 9.3 | 2.5 | .6 | .6 | 7.0 | |
2023–24 | 74 | 36 | 16.1 | .597 | .000 | .675 | 5.7 | 1.8 | .4 | .4 | 4.5 | |
通算 | 523 | 256 | 17.5 | .583 | .167 | .615 | 5.6 | 1.6 | .5 | .5 | 5.0 |
プレーオフ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | GSW | 21 | 5 | 18.4 | .542 | .000 | .381 | 4.2 | .9 | .7 | .4 | 4.1 |
2019 | 21 | 1 | 20.5 | .688 | --- | .724 | 4.5 | 1.0 | .6 | .5 | 7.1 | |
2022 | 22 | 13 | 20.4 | .659 | --- | .611 | 7.6 | 2.2 | .4 | .5 | 5.8 | |
2023 | 13 | 8 | 25.0 | .578 | --- | .556 | 13.1 | 3.3 | .6 | .4 | 6.5 | |
通算 | 77 | 27 | 20.7 | .625 | .000 | .581 | 6.8 | 1.7 | .6 | .4 | 5.8 |
カレッジ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014-15 | UCLA | 36 | 36 | 30.9 | .470 | .415 | .626 | 9.2 | 1.4 | 1.3 | .9 | 11.6 |
脚注
編集- ^ “Kevon-Looney”. draftexpress.com (2015年). 2021年2月11日閲覧。
- ^ https://www.nba.com/player/1626172/kevon-looney
- ^ [1]
- ^ Versatile Looney could be a game-changer for UCLA basketball
- ^ Kevon Looney leaving UCLA for NBA draft
- ^ UCLA's Kevon Looney tumbles to Golden State Warriors at 30th pick
- ^ Warriors Sign Rookie Forward Kevon Looney to Contract
- ^ Warriors Rookie Kevon Looney Undergoes Successful Surgery
- ^ Warriors Rookie Kevon Looney Undergoes Successful Surgery
- ^ Warriors won't pick up 4th year option on Kevon Looney's contract
- ^ “Cook, Green lead depleted Warriors past Suns 124-109” (英語). ESPN.com. ESPN (2018年3月17日). 2018年3月19日閲覧。
- ^ “Cook-ing Up a Victory in Phoenix” (英語). NBA.com (2018年3月17日). 2018年3月19日閲覧。
- ^ Witt, Brian (July 24, 2019). “Steve Kerr wants Kevon Looney to shoot corner 3s, play more minutes” August 4, 2019閲覧。
- ^ “NBA Power Rankings and breakout candidates for all 30 teams”. (October 2, 2019) October 2, 2019閲覧。
- ^ Andrews, Kendra (July 2, 2022). “Golden State Warriors keep Kevon Looney, add Donte DiVincenzo, sources say” July 11, 2022閲覧。
- ^ “Warriors Re-Sign Kevon Looney”. (July 10, 2022) July 11, 2022閲覧。
- ^ Andrews, Kendra (January 2, 2022). “Klay Thompson: 'Going to embrace the heck out of' 54-point night”. ESPN. January 2, 2022閲覧。
- ^ Spears, Marc J. (April 28, 2023). “Golden State Warriors’ Kevon Looney is ‘greedy’ for rebounds thanks to his upbringing”. Andscape. May 3, 2023閲覧。
- ^ a b Johnson, Dalton (May 1, 2023). “Looney proves he's one of NBA's best centers in Game 7 win”. NBC Sports. May 3, 2023閲覧。
- ^ Andrews, Kendra (May 12, 2023). “Why Golden State's ultimate X factor is center Kevon Looney”. ESPN. May 13, 2023閲覧。
- ^ Johnson, Dalton (May 5, 2023). “Why JaMychal, not Looney, is starting Game 2 vs. Lakers”. NBC Sports. May 13, 2023閲覧。
外部リンク
編集- ケヴォン・ルーニー --- ドラフト情報 --- NBADraft.net ,DraftExpress.com
- ケヴォン・ルーニーの通算成績と情報 NBA、NBA日本、Basketball-Reference (G League)、ESPN、Eurobasket、RealGM