ジョーダン・EJ11 (Jordan EJ11) は、ジョーダン・グランプリ2001年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー

ジョーダン・EJ11
ハインツ=ハラルド・フレンツェンがドライブするEJ11、2001年カナダグランプリ
カテゴリー F1
コンストラクター ジョーダン
デザイナー エグハル・ハミディ
先代 ジョーダン・EJ10B
後継 ジョーダン・EJ12
主要諸元
シャシー カーボンファイバー モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド ダンパー/トーションバー
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド ダンパー/トーションバー
エンジン ホンダ RA001E 90度 V10 NA
トランスミッション ルブラックス製 7速 縦置き セミAT シーケンシャル
燃料 エルフ
タイヤ ブリヂストン
主要成績
チーム B&H ジョーダン ホンダ
ドライバー 11. ハインツ=ハラルド・フレンツェン & ヤルノ・トゥルーリ
12. ヤルノ・トゥルーリ, リカルド・ゾンタ & ジャン・アレジ
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 2001年オーストラリアグランプリ
出走優勝ポールFラップ
17000
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開発の背景

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マイク・ガスコインら技術陣が大量離脱した後、アロウズから空力専門家のエグバル・ハミディが加入。完走率が50%以下と低かった前作EJ10からの巻き返しを図った。

規定変更により、車体中央500mmより外側のフロントウィングの地上高が50mm引き上げられた。ジョーダンは中央と外側の間に段差をつくり、ハの字型に大きく開いた2本のウィングステーで吊るすというデザインを選択した。一段高く尖ったノーズを装着し、その結果、が描かれていたEJ10と変わって(シャークマウス)が描かれることとなった[1])。

最も大きな変化は3年間使用してきた無限ホンダエンジンに代わって、ワークス仕様のホンダエンジンが搭載されたことであった。ギアボックスは6速ギアに変えて7速ギア化された。

シーズン

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シーズン前のテストでは好タイムを連発し、チームのエースドライバーであるハインツ=ハラルド・フレンツェンは今までドライブした中でベストの車だ、チャンピオンにもなれると語った。ヤルノ・トゥルーリも同様に車に好印象を持った。多くがフェラーリマクラーレンに次いでチャンピオンシップを争うことになるだろうと予測した[2]

しかし開幕直前にエンジニアの大量離脱があり、予選では上位グリッドを獲得しながらも決勝では戦略ミスやマシントラブルで入賞を逃すケースが多く見られた。さらにドイツGP直前に突然フレンツェンが解雇され、代役としてテストドライバーのリカルド・ゾンタを2戦で起用後、プロストを離脱したジャン・アレジが加入するなど、ドライバー面においてもゴタゴタが相次いだ。

結局この年はタイトル争いに加わる事はおろか、表彰台すら手が届かずに終わった。また、チームとホンダの関係から翌年のシートに佐藤琢磨を乗せる事が決定し、それに伴いアレジはこのシーズンを以ってF1から引退した。

F1における全成績

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(key) (太字ポールポジション

チーム エンジン タイヤ ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 ポイント 順位
2001年 ジョーダン ホンダ V10 B AUS
 
MAL
 
BRA
 
SMR
 
ESP
 
AUT
 
MON
 
CAN
 
EUR
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
HUN
 
BEL
 
ITA
 
USA
 
JPN
 
19 5位
  フレンツェン 5 4 11 6 Ret Ret Ret Inj Ret 8 7
  ゾンタ 7 Ret
  アレジ 10 6 8 7 Ret
  トゥルーリ Ret 8 5 5 4 DSQ Ret 11 Ret 5 Ret Ret Ret Ret Ret 4 8

参考文献

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  • Henry, Alan (ed) (2001). AUTOCOURSE 2001-2002. Hazleton Publishing. pp. 82-85. ISBN 1-903135-06-0 

参照

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外部リンク

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