トーセンジョーダン

日本の種牡馬、元競走馬

トーセンジョーダン(欧字名:Tosen Jordan2006年2月4日 - )は日本競走馬。主な勝ち鞍は2011年天皇賞(秋)アメリカジョッキークラブカップ札幌記念2010年アルゼンチン共和国杯

トーセンジョーダン
2011年天皇賞(秋)
欧字表記 Tosen Jordan
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2006年2月4日(18歳)
登録日 2008年10月2日
抹消日 2014年12月5日[1]
ジャングルポケット
エヴリウィスパー
母の父 ノーザンテースト
生国 日本の旗 日本北海道安平町
生産者 ノーザンファーム
馬主 島川隆哉
調教師 池江泰寿栗東
競走成績
生涯成績 30戦9勝
獲得賞金 7億506万円
WTR


WBRR
L116 / 2010年[2]
I122 - L122 / 2011年[3]
L117 / 2012年[4]
L119 / 2013年[5]
勝ち鞍
GI 天皇賞(秋) 2011年
GII アルゼンチン共和国杯 2010年
GII AJCC 2011年
GII 札幌記念 2011年
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馬名の「トーセン」は冠名[6][7]。「ジョーダン」はカリフォルニアワインの銘柄に由来する[6][7]が、バスケットボール選手のマイケル・ジョーダンともかけられており[6]、馬名登録上では人名であるとされている[8][6]2007年に開催されたセレクトセールの1歳馬市場で1億7000万円で取り引きされた。

戦績

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2008年

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デビュー戦は11月1日京都芝2000mの新馬戦。中団でレースを進めるも6着だった。2戦目の福島芝2000mで初勝利を飾った(タイムの2:02.7は福島の芝2000mの基準タイム(福島の2歳芝2000mのレースはトーセンジョーダンが勝ったレースが初めてだったためレコードタイムではない。)を記録)。その後中山の500万下の葉牡丹賞とオープンのホープフルステークスを連勝した。

2009年

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初戦は共同通信杯で先行するも2着惜敗となったがクラシック候補として名乗りをあげた。しかしその後裂蹄が見つかり結局クラシックへの出走はならなかった。復帰は11月の京都のアンドロメダステークスで休み明けながら2着に健闘。しかし中日新聞杯では追い込むも4着に敗れた。

2010年

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アルゼンチン共和国杯

半年の休養後、準オープンに降級した初戦の函館の五稜郭ステークスは5着に敗れたものの、続く漁火ステークスで人気に応えて勝利し、再びオープン入り。続く東京のアイルランドトロフィーもトゥザグローリーに競り勝ち、アルゼンチン共和国杯も直線差しきり3連勝で重賞初制覇した。有馬記念はスローの逃げで粘り5着に入り込んだ。

2011年

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天皇賞(秋)

初戦のアメリカジョッキークラブカップでは中団待機から徐々に進出すると、最後の直線で逃げ粘ったミヤビランベリを捕らえて重賞2勝目をあげた。その後阪神大賞典に出走予定だったが、右肩ハ行のため出走取消となった。宝塚記念では後方に待機するも直線伸びきれず9着に敗れた。その後2ヶ月休養の後、札幌記念に出走。ゴール前でアクシオンレッドディザイアとの接戦を制して重賞3勝目を挙げた。その2ヶ月後、第144回天皇賞・秋ニコラ・ピンナ騎乗で出走、後方待機から直線で先頭に立つとダークシャドウペルーサの追撃を抑えて1着となり初のGI制覇となった。勝ち時計の1分56秒1は、2008年の天皇賞(秋)でウオッカがマークした1分57秒2というコースレコードを1秒1更新すると同時に、2001年にツジノワンダーが新潟競馬場でマークした芝2000mの日本レコードをも0秒3上回る日本レコードタイムとなった。続くジャパンカップでは2番手追走から直線でしぶとく脚を伸ばし残り200mで先頭に立つも外から追い込んできたブエナビスタにかわされ2着。有馬記念では好位でレースを進めたが、直線で伸びを欠きオルフェーヴルの5着に敗れた。

2012年

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初戦の大阪杯ではショウナンマイティの3着と逃げ粘った。第145回天皇賞・春では好位でレースを進め、直線で懸命に脚を伸ばしたがビートブラックの2着に敗れる。その後は前年同様札幌記念に出走する予定だったが、裂蹄のため回避した[9]

秋は天皇賞(秋)から始動するが13着と大敗し、続くジャパンカップでも6着に終わり、精彩を欠いた。

2013年

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函館開催の札幌記念から始動し13着、続く天皇賞(秋)では11着と精彩を欠いたが、ジャパンカップで単勝オッズ100倍以上という低評価ながら勝ち馬からタイム差無しの3着と好走した。ジャパンカップ3着で復活の兆しを見せたが、続く有馬記念では14着と惨敗した。

2014年

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半年の休養の後、鳴尾記念から復帰したが、終始後方のまま8着に敗れた。続く宝塚記念でも直線で全く伸びず10着に敗れた。秋は天皇賞(秋)から始動したが、17着と大敗を喫した。続くジャパンカップでも14着に敗れ、2014年12月5日付けで競走馬登録を抹消した。引退後は北海道日高町ブリーダーズ・スタリオン・ステーション種牡馬となる[10]

競走成績

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競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2008.11.01 京都 2歳新馬 芝2000m(良) 14 3 4 006.5(04人) 06着 R2:04.6 (35.3) -0.5 武豊 55kg ファミリズム
0000.11.16 福島 2歳未勝利 芝2000m(良) 16 7 13 003.4(01人) 01着 R2:02.7 (37.0) -0.2 北村友一 55kg (キアラ)
0000.12.06 中山 葉牡丹賞 500万下 芝2000m(良) 9 3 3 004.6(02人) 01着 R2:00.5 (35.4) -0.2 O.ペリエ 55kg セイクリッドバレー
0000.12.28 中山 ホープフルS OP 芝2000m(良) 13 2 2 002.0(01人) 01着 R2:00.4 (35.4) -0.4 O.ペリエ 56kg (アラシヲヨブオトコ)
2009.02.08 東京 共同通信杯 GIII 芝1800m(良) 15 2 3 004.1(02人) 02着 R1:47.6 (34.4) -0.3 松岡正海 56kg ブレイクランアウト
0000.11.14 京都 アンドロメダS OP 芝2000m(重) 17 3 6 004.6(02人) 02着 R2:00.7 (34.9) -0.2 C.スミヨン 54kg ナムラクレセント
0000.12.12 中京 中日新聞杯 GIII 芝2000m(良) 15 8 15 003.4(02人) 04着 R1:58.0 (35.4) -0.6 C.スミヨン 55kg アーネストリー
2010.07.04 函館 五稜郭S 1600万下 芝2000m(良) 10 4 4 003.3(01人) 05着 R2:02.2 (35.4) -0.4 藤岡佑介 58.5kg マイネルキーロフ
0000.07.31 函館 漁火S 1600万下 芝1800m(良) 14 6 9 001.7(01人) 01着 R1:49.4 (35.3) -0.2 D.ホワイト 57kg (ミッキーパンプキン)
0000.10.16 東京 アイルランドT OP 芝2000m(良) 14 6 9 003.6(02人) 01着 R1:59.2 (33.6) -0.1 内田博幸 56kg トゥザグローリー
0000.11.07 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 18 1 2 003.1(01人) 01着 R2:30.0 (35.2) -0.3 三浦皇成 57kg (ジャミール)
0000.12.26 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 15 2 4 020.0(07人) 05着 R2:32.9 (34.9) -0.3 三浦皇成 57kg ヴィクトワールピサ
2011.01.23 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 11 6 6 001.9(01人) 01着 R2:14.2 (34.7) -0.1 内田博幸 58kg ミヤビランベリ
0000.03.20 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 13 7 11 - 取消 - - 内田博幸 58kg ナムラクレセント
0000.06.26 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 16 7 13 045.9(09人) 09着 R2:11.2 (35.2) -1.1 N.ピンナ 58kg アーネストリー
0000.08.21 札幌 札幌記念 GII 芝2000m(良) 13 8 13 003.0(01人) 01着 R2:00.4 (34.5) -0.0 福永祐一 57kg アクシオン
0000.10.30 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 18 6 12 033.3(07人) 01着 R1:56.1 (34.2) -0.1 N.ピンナ 58kg ダークシャドウ
0000.11.27 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 16 8 16 014.1(06人) 02着 R2:24.2 (34.3) -0.0 C.ウィリアムズ 57kg ブエナビスタ
0000.12.25 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 13 6 10 009.2(03人) 05着 R2:36.3 (33.9) -0.3 C.ウィリアムズ 57kg オルフェーヴル
2012.04.01 阪神 産経大阪杯 GII 芝2000m(稍) 12 2 2 004.5(02人) 03着 R2:05.8 (35.6) -0.3 岩田康誠 58kg ショウナンマイティ
0000.04.29 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 18 8 16 010.2(03人) 02着 R3:14.5 (34.0) -0.7 岩田康誠 58kg ビートブラック
0000.10.28 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 18 7 15 020.0(07人) 13着 R1:58.7 (34.5) -1.4 C.スミヨン 58kg エイシンフラッシュ
0000.11.25 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 17 8 16 055.6(10人) 06着 R2:23.9 (33.8) -0.8 C.スミヨン 57kg ジェンティルドンナ
2013.08.18 函館 札幌記念 GII 芝2000m(重) 16 3 5 010.2(04人) 13着 R2:11.7 (42.9) -5.2 戸崎圭太 57kg トウケイヘイロー
0000.10.27 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 17 5 10 059.7(10人) 11着 R1:59.8 (37.0) -2.3 I.メンディザバル 58kg ジャスタウェイ
0000.11.24 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 17 3 5 100.3(11人) 03着 R2:26.1 (34.1) -0.0 W.ビュイック 57kg ジェンティルドンナ
0000.12.22 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 8 16 024.8(05人) 14着 R2:35.8 (39.9) -3.5 内田博幸 57kg オルフェーヴル
2014.06.07 阪神 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 12 1 1 008.3(04人) 08着 R1:59.6 (35.0) -0.5 内田博幸 57kg エアソミュール
0000.06.29 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 12 6 8 067.2(11人) 10着 R2:15.3 (36.1) -1.4 内田博幸 58kg ゴールドシップ
0000.11.02 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 18 8 16 139.6(17人) 17着 R2:00.7 (35.1) -1.0 P.ブドー 58kg スピルバーグ
0000.11.30 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 18 6 11 169.9(16人) 14着 R2:26.0 (37.6) -2.9 P.ブドー 57kg エピファネイア
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す。

種牡馬成績

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2015年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入り[10]。初年度の種付数は102頭、2年目は121頭だった[11]

2018年8月7日門別競馬場でアビゲイルが産駒の初勝利を挙げた。同8月18日には小倉競馬場でアズマヘリテージが産駒のJRA初勝利を挙げている。

2021年からはエスティファームで繋養されている[12]

主な産駒

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血統表

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トーセンジョーダン血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ゼダーン系
[§ 2]

ジャングルポケット
1998 鹿毛
父の父
*トニービン
Tony Bin
1983 鹿毛
*カンパラ
Kampala
Kalamoun
State Pension
Severn Bridge Hornbeam
Priddy Fair
父の母
*ダンスチャーマー
Dance Charmer
1990 黒鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Skillful Joy Nodouble
Skillful Miss

エヴリウィスパー
1997 栗毛
*ノーザンテースト
Northern Taste
1971 栗毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
母の母
*クラフティワイフ
Crafty Wife
1985 栗毛
Crafty Prospector Mr. Prospector
Real Crafty Lady
Wife Mistress Secretariat
Political Payoff
母系(F-No.) (FN:9-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 18.75% 4x3、Hyperion 6.25% 5x5、Lady Angela 9.38% 5・4(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [17]
  2. ^ [18]
  3. ^ [17]
  4. ^ [18]

脚注

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  1. ^ “トーセンジョーダンが引退、種牡馬へ”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_4808.html 2023年1月24日閲覧。 
  2. ^ The 2010 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2021年11月18日閲覧。
  3. ^ The 2011 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2021年11月18日閲覧。
  4. ^ The 2012 World Thoroughbred Rankings”. IFHA. 2021年11月18日閲覧。
  5. ^ LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2013”. IFHA. 2021年11月18日閲覧。
  6. ^ a b c d 山本幸史 (2011年10月31日). “島川オーナー33頭目挑戦で悲願V/天皇賞”. 日刊スポーツ. https://web.archive.org/web/20111102092527/http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20111031-856976.html 2012年1月5日閲覧。 
  7. ^ a b “【有馬記念】島川オーナー 夢はジョーダンでかなえる!”. スポーツニッポン. (2011年12月21日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2011/12/21/kiji/K20111221002281580.html 2012年1月5日閲覧。 
  8. ^ 馬名意味 5歳馬/2006年産” (PDF). 日本中央競馬会. p. 7. 2012年1月5日閲覧。 “冠名+人名”
  9. ^ “【札幌記念】ジョーダンの回避決定…調教後に裂蹄を発症”. スポーツニッポン. (2012年8月16日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2012/08/16/kiji/K20120816003913530.html 2012年8月16日閲覧。 
  10. ^ a b トーセンジョーダン号が競走馬登録抹消 - 日本中央競馬会、2014年12月4日閲覧
  11. ^ トーセンジョーダンを訪ねて~ブリーダーズ・スタリオン・ステーション | 馬産地コラム”. 競走馬のふるさと案内所. 2021年1月29日閲覧。
  12. ^ トーセンジョーダン”. JBISサーチ. 2021年1月29日閲覧。
  13. ^ セシール”. JBISサーチ. 2021年1月29日閲覧。
  14. ^ ジェフリー”. JBISサーチ. 2021年6月27日閲覧。
  15. ^ アンタンスルフレ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年12月30日閲覧。
  16. ^ シウラグランデ”. JBISサーチ. 2022年7月3日閲覧。
  17. ^ a b 血統情報:5代血統表|トーセンジョーダン”. JBISサーチ. 2017年9月19日閲覧。
  18. ^ a b トーセンジョーダンの血統表”. netkeiba.com. 2017年9月19日閲覧。

外部リンク

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