三宅唱
1984-, 映画監督。
三宅 唱(みやけ しょう、1984年7月18日 - )は、日本の映画監督。とくに『きみの鳥はうたえる』(2017)、『ケイコ 目を澄ませて』(2022)などの作品が国外でも高く評価されている[1]。
みやけ しょう 三宅 唱 | |||||||||||
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生年月日 | 1984年7月18日(40歳) | ||||||||||
出生地 | 日本・北海道札幌市東区 | ||||||||||
職業 | 映画監督、脚本家、編集技師 | ||||||||||
ジャンル | 映画、ミュージック・ビデオ | ||||||||||
主な作品 | |||||||||||
映画 『Playback』 『きみの鳥はうたえる』 『ケイコ 目を澄ませて』 『夜明けのすべて』 ドラマ 『呪怨:呪いの家』 | |||||||||||
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経歴
編集1984年[2]、北海道札幌市東区に生まれる[3]。北海道札幌北高等学校卒業[3]。2007年、23歳の時に映画美学校第10期フィクション・コース初等科を修了[2]。2009年、25歳の時に一橋大学社会学部を卒業した[2]。
『1999』『4』『マイムレッスン』『スパイの舌』といった短編作品を手がけたのち[4][5]、初長編『やくたたず』を監督した[6][7]。
ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された[8][9]『Playback』で第22回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞[10]。2013年、大橋トリオのアルバム『MAGIC』に特典DVDとして収録される短編『TREEHOUSE』を監督した[11]。2017年、森岡龍主演の時代劇『密使と番人』を監督した[12]。
2017年に公開した『きみの鳥はうたえる』が翌年の第92回キネマ旬報ベスト・テンで第3位に選ばれるなど成功をおさめたのち[13]、2022年の『ケイコ 目を澄ませて』は国内で多くの映画賞を受賞。同作は国外でもニューヨークの映画協会が新進監督を紹介・推薦するシリーズの1本に選ばれるなど国際的に注目を集めた[14]。
ビデオインスタレーション作品として「ワールドツアー」(山口情報芸術センター)、「July 32,Sapporo Park」(札幌文化芸術交流センター)などがある。
フィルモグラフィ
編集長編映画
編集- やくたたず(2010年) - 監督
- Playback(2012年) - 監督・脚本・編集
- THE COCKPIT(2014年) - 監督・編集
- 無言日記/201466(2014年) - 監督
- 密使と番人(2017年) - 監督・脚本
- きみの鳥はうたえる(2018年) - 監督・脚本・編集[15]
- ワイルドツアー(2019年) - 監督・脚本
- ケイコ 目を澄ませて(2022年)- 監督・脚本[16]
- 夜明けのすべて(2024年2月9日公開)- 監督・脚本(和田清人との共同脚本)[17]
短編映画
編集- 1999(1999年) - 監督
- 4(2005年) - 監督
- マイムレッスン(2006年) - 監督
- スパイの舌(2008年) - 監督
- ブラジル旅行(2013年) - 監督
- TREEHOUSE(2013年) - 監督
- Me Ke Aloha〜Letter From Tomomi〜(2013年) - 監督
- エミリーの日記(2017年) - 監督[18]
ドラマ
編集ミュージック・ビデオ
編集受賞
編集- 2012年 - 第27回高崎映画祭 - 新進監督グランプリ(『Playback』)[20]
- 2013年 - 第22回日本映画プロフェッショナル大賞 - 新人監督賞(『Playback』)[21]
- 2023年 - 第77回毎日映画コンクール - 監督賞(『ケイコ 目を澄ませて』)[22]
- 2023年 - 第96回キネマ旬報ベスト・テン - 読者選出日本映画監督賞(『ケイコ 目を澄ませて』)[23]
- 2023年 - 第32回日本映画批評家大賞 - 監督賞(『ケイコ 目を澄ませて』)[24]
- 2023年 - 第45回ヨコハマ映画祭 - 監督賞(『ケイコ 目を澄ませて』)[25]
- 2024年 - 第37回東京国際映画祭 - 黒澤明賞[26]
脚注
編集- ^ “Small, Slow But Steady review: a graceful boxing drama” (英語). BFI. 2023年9月16日閲覧。
- ^ a b c 小川, 志津子 (2013年). “三宅唱さんインタビュー”. 映画美学校. 2013年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月25日閲覧。
- ^ a b “映画:生まれ故郷で上映 三宅監督「通った劇場、光栄で楽しみ」 札幌で来月15〜28日 / 北海道”. 毎日新聞 (2013年5月25日). 2013年6月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月28日閲覧。
- ^ 田中, 竜輔 (2009年6月9日). “『4』『マイムレッスン』『スパイの舌』三宅 唱”. Nobody. 2013年6月12日閲覧。
- ^ “作家 三宅唱 LOADSHOW”. LOADSHOW. 2014年12月10日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 松井, 宏 (2010年6月10日). “『やくたたず』三宅唱”. Nobody. 2013年6月12日閲覧。
- ^ 渡辺, 進也 (2010年6月12日). “『やくたたず』三宅唱”. Nobody. 2013年6月12日閲覧。
- ^ 藤井, 仁子 (2012年11月9日). “日本映画二極化の果ての希望 三宅唱の『Playback』”. 読売新聞. 2013年6月12日閲覧。
- ^ 吉村, 成夫 (2012年7月23日). “震災直後の水戸とらえた映画、スイスの映画祭に 茨城”. 朝日新聞. 2013年6月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月12日閲覧。
- ^ “前田敦子が4冠達成、主演女優賞受賞”. モデルプレス (2013年4月25日). 2013年10月25日閲覧。
- ^ “大橋トリオ新作×沢尻エリカ、特典DVD短編映画に特別出演”. ナタリー (2013年10月23日). 2013年10月25日閲覧。
- ^ “三宅唱監督×森岡龍、超異色時代劇 「密使と番人」で目指した“新しいものづくり””. 映画.com (2017年7月23日). 2017年7月28日閲覧。
- ^ “Shô Miyake - Awards” (英語). IMDb. 2023年9月16日閲覧。
- ^ “New Directors/New Films 2022” (英語). Film at Lincoln Center. 2023年9月16日閲覧。
- ^ “佐藤泰志原作「きみの鳥はうたえる」に柄本佑×染谷将太×石橋静河!”. 映画.com (2017年6月3日). 2017年12月11日閲覧。
- ^ "岸井ゆきのがプロボクサー役に挑戦、トレーナー役で三浦友和が共演". ORICON NEWS. oricon ME. 7 January 2022. 2022年1月7日閲覧。
- ^ "松村北斗と上白石萌音が瀬尾まいこ原作「夜明けのすべて」でW主演、監督は三宅唱". 映画ナタリー. ナターシャ. 13 February 2023. 2023年2月13日閲覧。
- ^ “アルバム特典映像 短編映画企画「東映 presents HKT48×48人の映画監督たち」”. ユニバーサルミュージック. 2017年12月11日閲覧。
- ^ “河西智美「キエタイクライ」”. YouTube (2013年12月18日). 2017年7月28日閲覧。
- ^ “第27回高崎映画祭各賞発表”. 高崎新聞 (2012年12月30日). 2015年4月8日閲覧。
- ^ “【日プロ大賞】主演男優賞・井浦新、故若松孝二監督に改めて感謝「思いに報いることができた」”. 映画.com (2013年6月16日). 2015年4月8日閲覧。
- ^ “「第77回毎日映画コンクール」『ケイコ 目を澄ませて』最多5冠 沢田研二、岸井ゆきのら受賞”. ORICON NEWS. oricon ME (2023年1月19日). 2023年1月19日閲覧。
- ^ “『ケイコ 目を澄ませて』日本映画作品賞はじめ4冠「第96回キネマ旬報ベスト・テン」”. ORICON NEWS. oricon ME (2023年2月1日). 2023年2月1日閲覧。
- ^ “第32回日本映画批評家大賞の結果発表、作品賞は「メタモルフォーゼの縁側」”. 映画ナタリー. ナターシャ (2023年4月6日). 2023年4月6日閲覧。
- ^ “第45回ヨコハマ映画祭2023年 日本映画個人賞”. ヨコハマ映画祭 (2023年12月2日). 2023年12月2日閲覧。
- ^ “吉田大八×長塚京三「敵」TIFFで3冠、トニー・レオン「大好きな映画を見つけられた」”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年11月6日). 2024年11月7日閲覧。
外部リンク
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