丸山松幸
中国思想史学者
丸山 松幸(まるやま まつゆき、1934年10月24日 - )は、日本の中国思想史学者、東京大学名誉教授。台北生まれ。
人物情報 | |
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生誕 |
1934年10月24日 旧 日本台北 |
出身校 | 東京大学 |
学問 | |
研究分野 | 歴史学(中国近代史)・思想史 |
研究機関 | 関西大学 |
経歴
編集- 1953年 東京都立新宿高等学校卒業
- 1957年 東京都立大学人文学部中国文学科卒業
- 1962年 東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専門課程博士課程退学
- 1962年 東京都立小石川高等学校教諭
- 1965年 東京都立大泉高等学校教諭
- 1967年 関西大学専任講師
- 1970年 関西大学助教授
- 1971年 東京大学教養学部助教授
- 1983年 東京大学教養学部教授
- 1995年 定年退官 名誉教授 共立女子大学国際文化学部教授
研究内容・思想
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ソビエト連邦の機密文書から「アメリカとの冷戦において勝機を得ようとしたソ連が承認し、北朝鮮と中国が共同で実行した国際紛争[1]」であることが明らかになっている朝鮮戦争を、「新中国成立まもなく起こった朝鮮戦争への介入は、中国にとっては、いわば余儀なくされたものであり、それによって米ソの直接対決、すなわち第三次世界大戦を回避することに寄与した」と礼賛する発言を述べている[2]。著書『中国近現代史』16刷版(1993年)では、「1982年7月の日本の文部省の『教科書検定問題』(中国『侵略』という表現を改めさせたこと)」と書いているが[3]、「華北へ侵略」を「華北に進出」と書き換えた」というのは誤報であった。これを知らずに書いていたならば、丸山の調査不足である。知っていて書いたのならば、確信犯である。ちなみに中華人民共和国によるチベット侵攻を、チベットおよび西側諸国は「侵略」とし[4]、中国政府は「平和解放」と呼ぶが[5]、丸山は「人民解放軍、チベットのラサに進駐」と記す[6]。
著書
編集- 五四運動 その思想史(紀伊国屋新書、1969年)
- 人物中国志 2 思想編 異端と正統(毎日新聞社、1975年)
- 中国近代の革命思想(研文出版、1982年)
- エピソードでわかる中国の名言100(明治書院、2007年)
共編著
編集翻訳
編集- 『中国のアナキズム運動』R.A.スカラピーノ、G.T.ユー 紀伊国屋書店、1970年
- 『中国マルクス主義の源流』M.メイスナー・上野恵司共訳 平凡社、1971年
- 『史記 3 支配の力学』司馬遷 和田武司共訳 徳間書店 1972年 のち文庫
- 『三国志 I 転形期の軌跡』中村愿共訳 徳間書店、1979年
- 『清代の怪異小説』 聊斎志異 さ・え・ら書房(中国の古典文学)、1977年
- 『中国の思想的危機』陳独秀・胡適・魯迅 林毓生 陳正醍共訳 研文出版、1989年
- 『中国の思想』 7 易経徳間書店、1996年
- 『中国歴史文化事典』孟慶遠・小島晋治、立間祥介共訳 新潮社、1998年
- 『十八史略』 1 覇道の原点曽先之・西野広祥共訳 徳間書店、1999年 のち文庫
参考
編集- 『駒場2001』東京大学教養学部
脚注
編集- ^ 李栄薫『大韓民国の物語』文藝春秋、2009年2月、334頁。ISBN 978-4163703107。
- ^ 小島晋治、丸山松幸『中国近現代史』岩波書店〈岩波新書336〉、1986年4月21日、207頁。ISBN 978-4004203360。
- ^ 小島晋治、丸山松幸『中国近現代史』岩波書店〈岩波新書336〉、1986年4月21日、288頁。ISBN 978-4004203360。
- ^ Rinpoche, Samdhong・Roebert, Donovan・The en:14th Dalai Lama (2006). Samdhong Rinpoche: Uncompromising Truth for a Compromised World:Tibetan Buddhism and Today's World. World Wisdom, Inc. p. 116-117. ISBN 1933316209
- ^ 古田博司『新しい神の国』筑摩書房〈ちくま新書684〉、1986年4月21日、68頁。ISBN 978-4480063861。
- ^ 小島晋治、丸山松幸『中国近現代史』岩波書店〈岩波新書336〉、1986年4月21日、17頁。ISBN 978-4004203360。