原子番号
原子核内の陽子の数
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原子番号(げんしばんごう、英語: atomic number)とは、核種を区別する量の一つで[1]、原子核の中にある陽子の個数である[1]。電荷を帯びていない中性原子においては、原子中の電子の数に等しい。通常は記号 Z で表されるが[1]、これは「数」や「番号」を表すドイツ語: Zahl の頭文字から来ている。現在、元素の正式名称が決定している最大の原子番号はオガネソンの118である。
原子番号は元素の種類と対応しており、元素記号から原子番号が一意に決まるため、通常書くことはないが、明示する場合は元素記号の左に下付き添え字で書く。例えば、炭素の場合は
- 6C
で表す。
概要
編集元来、原子番号は周期表においてある元素の位置を示す番号のことであった。メンデレーエフによって元素がグループ化されたとき、元素を厳密に原子量の順で並べると、一部に元素の性質とのミスマッチが生じた。ヨウ素(原子番号53、原子量126.9)とテルル(原子番号52、原子量127.6)は順番を入れ替えることによって、周期表上の位置が示唆する化学的性質とより一層適合していた。
この不規則性は1913年にモーズリーによって説明された。彼は元素のX線回折スペクトルとその元素の周期表上の正しい位置との厳密な関係を発見した。のちに、原子番号が原子核の電荷と対応していることが分かった。
脚注
編集- ^ a b c B.ポッフ et al., pp.13-14
参考文献
編集- B.ポッフ、K.リーツ、C.ショルツ、F.サッチャ 著、柴田利明 訳『素粒子・原子核物理入門』(改訂新版)丸善出版、2012年。ISBN 978-4-621-06134-3。
- JIS Z 8000-10:2022「量及び単位-第10部:原子物理学及び核物理学」(日本産業標準調査会、経済産業省)