参謀総長 (イスラエル国防軍)
参謀総長(さんぼうそうちょう、ロシュ・ハマタ・ハクラリ、ヘブライ語: ראש המטה הכללי、英語: Rosh Hamateh haklali)、略称「ラマトカル」(ヘブライ語: רמטכ"ל、英語: Ramatkal)とは、イスラエル国防軍(以下イスラエル軍)における軍最高司令官の役職名である。
参謀総長(ラマトカル)
(ראש המטה הכללי(רמטכ"ל Rosh Hamateh haklali(Ramatkal) | |
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参謀総長軍旗 | |
庁舎 | ハキリヤ(参謀本部所在地) |
任命 | 政府 |
初代就任 | ヤーコブ・ドリ |
創設 | 1947年 |
職務代行者 | 参謀次長 |
現役の軍人のなかで、参謀総長だけがイスラエル軍における最高位の階級「ラヴ・アルーフ」(中将に相当)となることができる[1]。
概要
編集参謀総長の地位は基本法における「軍」の項で次のように規定されている。
第3条
(a) 軍における最高司令官は参謀総長である。
(c) 参謀総長は国防大臣の推薦によって政府が任命する。 — イスラエル基本法「基本法:軍」より、イスラエル独立宣言- 日本国際問題研究所P40。
(b) 参謀総長は政府の権限下にあり、国防大臣に従属する。
参謀総長はおよそ3年に一度の割合で交代となるが、政府により4年ないし5年に延長されることが多い。
歴代参謀総長一覧
編集代 | 名前 | 在任期間 |
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初代 | ヤーコブ・ドリ 陸軍中将 | 1947年 – 1949年 |
第2代 | イガエル・ヤディン 陸軍中将 | 1949年 – 1952年 |
第3代 | モルデハイ(モッケ)・マクレフ 陸軍中将 | 1952年 – 1953年 |
第4代 | モシェ・ダヤン 陸軍中将 | 1953年 – 1958年 |
第5代 | ハイム・ラシュコフ 空軍中将 | 1958年 – 1961年 |
第6代 | ツビ・ツール 陸軍中将 | 1961年 – 1964年 |
第7代 | イツハク・ラビン 陸軍中将 | 1964年 – 1968年 |
第8代 | ハイム(キドニ)・バーレブ 陸軍中将 | 1968年 – 1972年 |
第9代 | ダビッド(ダド)・エラザール 陸軍中将 | 1972年 – 1974年 |
第10代 | モルデハイ(モッタ)・グル 陸軍中将 | 1974年 – 1978年 |
第11代 | ラファエル(ラフール)・エイタン 陸軍中将 | 1978年 – 1983年 |
第12代 | モシェ・レビ 陸軍中将 | 1983年 – 1987年 |
第13代 | ダン・ショムロン 陸軍中将 | 1987年 – 1991年 |
第14代 | エフード・バラク 陸軍中将 | 1991年 – 1995年 |
第15代 | アムノン・リプキン=シャハク 陸軍中将 | 1995年 – 1998年 |
第16代 | シャウル・モファズ 陸軍中将 | 1998年 – 2002年 |
第17代 | モシェ・ヤアロン 陸軍中将 | 2002年 – 2005年 |
第18代 | ダン(ダニー)・ハルーツ 空軍中将 | 2005年 – 2007年 |
第19代 | ガビ・アシュケナジ 陸軍中将 | 2007年 – 2011年 |
第20代 | ベニー・ガンツ 陸軍中将 | 2011年 – 2015年 |
第21代 | ガディ・エイゼンコット陸軍中将 | 2015年 – 2019年 |
第22代 | アヴィヴ・コハヴィ陸軍中将 | 2019年 – 2023年 |
第23代 | ヘルジ・ハレヴィ陸軍中将 | 2023年 – |
脚注
編集- ^ 唯一の例外が第四次中東戦争時で、この際の参謀総長はダビッド・エラザール中将であったが、開戦時商工相であった前参謀総長ハイム・バーレブ中将が現役に復帰、南部方面軍司令官に着任した。
参考文献
編集- 高井三郎『第四次中東戦争 シナイ正面の戦い』原書房、1982年。ISBN 4-562-01138-6。
関連項目
編集- イスラエル国防軍の階級
- アリエル・シャロン - "勇猛な指揮官"として兵士や国民から支持されていたが、独断専行が目立った事などから軍上層部、政界からは疎まれており、熱望していた参謀総長への就任は叶わなかった。