広島車両所
広島市東区にあるJR貨物の車両基地
広島車両所(ひろしましゃりょうしょ)は、広島県広島市東区にある日本貨物鉄道(JR貨物)の車両基地および工場である。
広島車両所 | |
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広島車両所 入口 | |
基本情報 | |
座標 | 北緯34度24分4.2084秒 東経132度30分0.903秒 / 北緯34.401169000度 東経132.50025083度座標: 北緯34度24分4.2084秒 東経132度30分0.903秒 / 北緯34.401169000度 東経132.50025083度 |
鉄道事業者 | 日本貨物鉄道 |
帰属組織 | 関西支社 |
所属略号 | 広 |
整備済み車両略号 | HS |
車両基地概要 | |
敷地面積 | 93,172 m2 |
配置両数 | |
電気機関車 | 0両 |
合計 | 0両 |
備考 | 2024年5月現在のデータ |
敷地面積77,803m2[1]。現在は、広島車両所に所属する車両は存在しない。主な業務としては、関西支社に所属する電気機関車・ディーゼル機関車や貨車の検修を行っている。その他に関連施設として、広島貨物ターミナル駅東端の天神川駅に挟まれた場所に仕業検査センターがあり、仕業検査を行っている。
なお、広島機関区は乗務員区であり、検修業務は行っていない。
毎年10月20日頃に一般公開している(貨物フェスティバル)。ちなみに、修理工場第1主棟・動力室・油庫は1945年(昭和20年)の原爆投下時に被爆した被爆建物でもある[2]。
所在地
編集機関車検修業務を行う第1主棟と、貨車検修業務を行う第2主棟が存在する[6]。第1主棟の西側には西日本旅客鉄道(JR西日本)の電車交検庫があり、かつては同社が所属電車の交番検査を行っていた。
車体に記される略号
編集- 整備済み車両:「HS」…台車に和暦で検査年月日と共に手書きされる。
所属車両
編集2022年3月現在の所属車両である[7]。
電気機関車
編集- EF67形
- 105の計1両が所属する。
その他
編集保存車両
編集過去の保存車両
編集- EF66 11[11]
- EF65 75[12]
- EF58 113(前頭部のみ)[13]
- EF81 5(試験塗装)
- EF59 16(先頭部のみ)
- EF61 4(前頭部のみ)
- EF66 30(署員用塗装機)
-
D52 1
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EF58 113
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EF59 16
-
EF59 21
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EF61 4
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EF500 901
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EF66 11
歴史
編集- 1943年(昭和18年)3月23日 - 鉄道省広島鉄道管理局広島工機部として開所[1]。蒸気機関車の検修を開始[1]。
- 1945年(昭和20年)8月6日 - 被爆。ここは爆心地から4.25kmに位置した。建物の窓ガラスは粉々に砕け、木材は吹き飛ばされたが、建物の倒壊は免れた。その当日、臨時救護所として市内から避難してきた被爆者を収容、職員が救護にあたった。翌8月7日、業務を再開、蒸気機関車の整備を行い始めた。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 日本国有鉄道に移管。
- 1955年(昭和30年) - 広島工場に改称。
- 1960年(昭和35年)2月 - ディーゼル機関車の検修を開始[1]。
- 1962年(昭和37年)
- 1964年(昭和39年)10月 - 貨車の検修を開始[1]。
- 1973年(昭和48年)9月 - 蒸気機関車の検修を終了[1]。最終出場車はD51 214[1]。
- 1984年(昭和59年)5月 - 客車の検修を開始[1]。
- 1985年(昭和60年)3月 - 組織改正に伴い、広島車両所に改称[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR貨物に継承。
- 1991年(平成3年) - 西日本旅客鉄道(JR西日本)所属電車・気動車の重要部検査の受託を終了[14]。
- 1996年(平成8年)4月 - 広島機関区の検修部門を統合[1]。
- 2000年(平成12年)4月 - 鷹取工場閉鎖に伴い、梅田貨車区の業務を担当[1]。
- 2021年(令和3年)広島機関区所属の車両が全車転属完了
関連項目
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『鉄道ピクトリアル』通巻690号、p.34
- ^ “被爆建物 新たに2棟現存 JR貨物広島車両所 動力室と油庫”. 中国新聞 (2015年7月30日). 2015年7月30日閲覧。
- ^ 日本貿易振興機構 政府公共調達データベース『日本貨物鉄道株式会社 - 入札公告(物品・サービス一般) 広島車両所改修計画』(2024年8月2日閲覧)
- ^ 日本貨物鉄道株式会社『日本貨物鉄道 広島車両所改修計画に関する RFI(情報提供依頼)(3)』(2024年8月2日閲覧)
- ^ “JR貨物広島車両所(被爆建物)”. 【公式】広島の観光・旅行情報サイト Dive! Hiroshima. 2023年5月9日閲覧。
- ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻690号、p.35
- ^ 『2021貨物時刻表』鉄道貨物協会、2021年
- ^ 日本貨物鉄道株式会社広島車両所 『広島車両所15年のあゆみ(五十五年史)』 1999年、p.51
- ^ 『鉄道ピクトリアル』2011年9月号(NO.853)p.61-p.62によれば、この機材は神鋼電機製。「アント工業#「アント」の呼称について」も参照。
- ^ 国鉄色に復元の上保存
- ^ 2007年に鉄道博物館へ寄贈された。
- ^ 茶色に復元の上保存されたが後に解体された。
- ^ 2013年に伏木に移動。
- ^ 日本貨物鉄道株式会社広島車両所15年史編集実行委員会『広島車両所15年のあゆみ(五十五年史)』 1999年、p.12・pp.39-41
参考文献
編集外部リンク
編集- “当時の鉄骨今も支える”. 読売新聞 (2009年3月16日). 2009年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月26日閲覧。