所 功(ところ いさお、1941年(昭和16年)12月12日 - )は、日本の法学者歴史学者法制史学者。専門は日本法制史学位法学博士慶應義塾大学1986年)。京都産業大学名誉教授。公益財団法人モラロジー研究所教授(研究主幹)。麗澤大学比較文明文化研究センター客員教授京都産業大学日本文化研究所客員教授皇學館大学特別招聘教授。

所 功
(ところ いさお)
人物情報
全名 所 功
(ところ いさお)
生誕 (1941-12-12) 1941年12月12日(82歳)
日本の旗 日本岐阜県揖斐郡小島村(現・揖斐川町
学問
時代 20世紀 - 21世紀
活動地域 日本の旗 日本
研究分野 法学
歴史学
法制史
日本法制史
研究機関 京都産業大学
麗澤大学
皇学館大学
特筆すべき概念女系天皇」の必要性を主唱[1]
主要な作品 『平安朝儀式書成立史の研究』
『年号の歴史』
『日本歴史再考』
『あの道この径 100話』
『皇室典範と女性宮家 なぜ皇族女子の宮家が必要か』
などその他多数
学会 法制史学会
藝林会
国書逸文研究会
史学会
古代学協会
比較法史学会
神道史学会
水戸史学会
延喜式研究会
日本歴史学協会
[2]
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来歴

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岐阜県揖斐郡小島村野中(現・揖斐川町)生まれ[3]岐阜県立大垣北高等学校では稲川誠一の指導の下、歴史同好会を設立[3]1964年(昭和39年)に名古屋大学文学部史学科を卒業し、同年皇學館高等学校非常勤講師。1966年(昭和41年)に名古屋大学大学院文学研究科修士課程修了(文学修士名古屋大学1966年)。

1966年に皇學館大學助手となり、伊勢市宇治に移る[3]赤福餅から社史の執筆依頼を受け、『赤福のこと』として出版した[3]1969年(昭和44年)に皇學館大學専任講師、同年に京子と結婚[3]1972年(昭和47年)に同大学助教授1975年(昭和50年)には文部省初等中等教育局教科書調査官に就任し、埼玉県朝霞市の公務員宿舎に移る[3]1981年(昭和56年)に京都産業大学教養部教授になり、1984年(昭和59年)に京都産業大学法学部教授となる。1986年(昭和61年)に法学博士慶應義塾大学、学位論文「平安朝儀式書成立史の研究」)[4]1995年(平成7年)から2004年(平成16年)まで京都産業大学日本文化研究所所長を務め、2006年(平成18年)から藝林会代表に就任(前任の時野谷滋の急逝による)。2012年に京都産業大学を退職し名誉教授。同年より、麗澤大学客員教授、公益財団法人モラロジー研究所道徳科学研究センター研究主幹(教授)。

人物

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関連挿話

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主な著書

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単著

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  • 三善清行』(吉川弘文館人物叢書〉、1970、新装版1989)
  • 『伊勢の神宮』(新人物往来社、1973)/『伊勢神宮』(講談社学術文庫、1993)
  • 『日本の年号 揺れ動く「元号」問題の原点』(雄山閣カルチャーブックス、1977)
    • 『年号の歴史 元号制度の史的研究』(雄山閣、1988、増補版1989)
  • 『平安朝儀式書成立史の研究』(国書刊行会、1985)
  • 『日本の祝祭日』(PHP研究所、1986)
  • 『国旗・国歌の常識』(近藤出版社、1990/東京堂出版、1995)
  • 『歴史に学ぶ―日本文化の再発見』(新人物往来社、1991)
    • 『日本歴史再考』(講談社学術文庫、1998)、改訂版
  • 『皇室の伝統と日本文化』(廣池学園出版部、1996)
  • 『京都の三大祭』(角川選書、1996/角川ソフィア文庫、2014)
  • 『国旗・国歌と日本の教育』(モラロジー研究所、2000)
  • 『宮廷儀式書成立史の再検討』(国書刊行会、2001)
  • 『近現代の「女性天皇論」』(展転社新書、2001)
  • 『靖國の祈り遙かに』(神社新報社、2002)、新書判
  • 『天皇の人生儀礼』(小学館文庫、2002)
  • 『菅原道真の実像』(臨川書店〈臨川選書〉、2002)
  • 『「国民の祝日」の由来がわかる小事典』(PHP新書、2003)
  • 『あの道この径 100話』(モラロジー研究所、2004)
  • 『皇位継承のあり方-女性・母系天皇は可能か』(PHP新書、2006)
  • 『歴代天皇の実像』(モラロジー研究所、2009)
  • 『天皇の「まつりごと」』(日本放送出版協会生活人新書〉、2009)
  • 『皇室に学ぶ徳育』(モラロジー研究所、2012)
    英文題名「Lessons in Moral Education from the Imperial Household of Japan」
  • 『皇室典範と女性宮家 なぜ皇族女子の宮家が必要か』(勉誠出版、2012)
  • 『古希随想 歴史と共に七十年 付 略歴・著作目録』(歴研、2012)
  • 『伊勢神宮と日本文化 式年遷宮“常若”の英知』(勉誠出版、2014)
  • 『象徴天皇「高齢譲位」の真相』(ベスト新書、2017)
  • 『近代大礼関係の基本史料集成』(国書刊行会、2018)
  • 『日本学ひろば 88話』(コミニケ出版、2020)、随想集
  • 『天皇の歴史と法制を見直す』(藤原書店、2023)
  • 『「天皇学」入門ゼミナール』(藤原書店、2024)

監修・編著

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  • 『京都御所東山御文庫本 撰集秘記』(国書刊行会〈古代史料叢書〉、1980、新版1986)、翻刻・解説
  • 『三代御記逸文集成』(国書刊行会〈古代史料叢書〉、1982)
  • 和田英松官職要解』(講談社学術文庫、1983)、校訂・解説
  • 坂本太郎 『日本歴史の特性』(講談社学術文庫、1986)、著者からの依頼で編・解説
  • 和田英松註解 『建武年中行事註解』(講談社学術文庫、1989)、校訂・解説
  • 『京都御所東山御文庫本 建武年中行事』(国書刊行会〈古代史料叢書〉、1990)、翻刻・解説
  • 『皇位継承「儀式」宝典』(新人物往来社「別冊歴史読本」、1990)。同年に改訂版刊行
    • 『図説 天皇の儀礼-人生儀礼と皇位継承儀礼』(新人物往来社「別冊歴史読本」、2001)
      「歴史読本」では、別冊の『図説 天皇の即位礼と大嘗祭』など、多くの関連特集に参与
  • 白鳥庫吉『國史』(勉誠出版、1997、新版「国史」2015、勉誠文庫(上下) 2000)、副題:昭和天皇の教科書
  • 杉浦重剛『教育勅語』(勉誠出版、2000、新版2002、改訂版2006ほか)、副題:昭和天皇の教科書
  • 『名画にみる 国史の歩み』(近代出版社、2000)
  • 『ようこそ靖國神社へ』(近代出版社、2000)、神社監修・オフィシャルガイドブック
    • 『新・ようこそ靖國神社へ』(近代出版社、2007)、デザインを一新した新版
  • 『國書・逸文の研究』(所功先生還暦記念会編、臨川書店、2001)
  • 『歴代天皇 知れば知るほど』(実業之日本社、2006)
  • 『日本の宮家と女性宮家 女性宮家創設と皇位継承問題を解き明かす』(新人物往来社、2012)
  • 『まんがと図解でわかる天皇のすべて 日本人なら知っておきたい天皇のお仕事と歴史が理解できる!』(宝島社、2012)
  • 『『古事記』がよくわかる事典 日本はどのようにしてできたの? あらすじと解説で読む建国物語』(PHP研究所、2012)
  • 『日本年号史大事典』(雄山閣、2014、普及版2017)、編者代表
  • 『松陰から妹達への遺訓』(勉誠出版、2015)
  • 所京子『ゆづりは 感謝をこめて』(歴研、2016)
  • 杉浦重剛『倫理御進講草案抄』(勉誠出版、2016)、副題:昭和天皇の学ばれた「倫理」
  • 三善清行の遺文集成』(方丈堂出版、2018)、訓読解説
  • 『「五箇条の御誓文」関係資料集成』(原書房<明治百年史叢書>、2019)
  • 『昭和天皇の大御歌』(角川書店、2019)、副題:一首に込められた深き想い
  • 光格天皇関係絵図集成』(国書刊行会、2020)

共編著

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小冊子

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  • 『楠公の史蹟点描』(五典書院、1971)
  • 『飯盒の遺書』(皇學館大学出版部、1973)
  • 『天神さまと日本人』(熱田神宮庁、1980)
  • 『日の丸・君が代の法制化と公教育の役割』(国民会館、1999)
  • 『皇室典範と女帝問題の再検討』(国民会館、2002)
  • 『神宮・皇室と日本人』(伊勢神宮崇敬会、2003)
  • 『日本の建国と発展の原動力』(モラロジー研究所、2004)
  • 『戦没者の慰霊と遺骨収集』(国民会館、2005)
  • 『和気清麻呂公と護王神社』(護王神社、2006)
  • 『「国民の祝日」の来歴検証と国際比較』(国民会館、2008)
  • 『古希随想 歴史と共に七十年』(歴研〈自分史〉叢書、2012) 、退職記念にあたり発刊
  • 『お伊勢さんの式年遷宮と廣池千九郎』(モラロジー研究所、2013)

脚注

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  1. ^ 「皇室典範特別法案に対する付帯決議」に関する有識者ヒアリングにおける論述要旨[1]
  2. ^ 所功
  3. ^ a b c d e f 「新家の履歴書 684」(『週刊文春』2020年5月28日号)
  4. ^ NDL-OPAC
  5. ^ 会員名簿 理事・監事名簿國民會館
  6. ^ 公式ホームページ略歴より
  7. ^ 佐藤行雄さんとの出会いにより確信できたこと本人サイト

外部リンク

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