羽後交通横荘線
(横荘鉄道から転送)
横荘線(おうしょうせん)は、秋田県横手市の横手駅と由利郡下郷村(現・由利本荘市)の老方駅を結んでいた羽後交通の鉄道路線。1971年(昭和46年)に全線が廃止された。
横荘線 | |||
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概要 | |||
現況 | 廃止 | ||
起終点 |
起点:横手駅 終点:老方駅 | ||
駅数 | 14駅 | ||
運営 | |||
開業 | 1918年8月18日 | ||
廃止 | 1971年7月20日 | ||
所有者 | 横荘鉄道→羽後鉄道→羽後交通 | ||
路線諸元 | |||
路線総延長 | 38.2 km (23.7 mi) | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
最小曲線半径 | 160 m (520 ft) | ||
電化 | 全線非電化 | ||
最急勾配 | 15 ‰ | ||
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停車場・施設・接続路線(廃止当時) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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路線データ
編集歴史
編集大正時代に「釜石 - 横手 - 本荘間」を結ぶ“陸羽横断鉄道構想”で建設が始まり、横手と本荘を結ぶ鉄道路線として横荘鉄道により1918年(大正7年)に横手 - 沼館間が開業し、順次西側へ延長され、1930年(昭和5年)に老方(現在の由利本荘市旧東由利町域中心部)に到達した。一方で横荘鉄道は西線として羽後本荘からも路線を建設し、1922年(大正11年)に羽後本荘 - 前郷間を開業した。その後、西側の羽後本荘 - 前郷間のみが1937年に国有化され矢島線となり、翌1938年までに前郷 - 羽後矢島間が延長され、1985年に第三セクターに転換され由利高原鉄道鳥海山ろく線となり現存している。中間部の老方 - 前郷間は、折からの昭和恐慌や災害などにより開業に至ることなく終わった。
買収されなかった横手 - 老方間は1943年に雄勝鉄道や周辺のバス事業者と合併し、羽後鉄道横荘線を経て羽後交通横荘線となったが、1953年に末端部の二井山 - 老方間が廃止され、以後は末端部を廃止する形で順次短縮され、最後に残った横手 - 沼館間も1971年に廃止され全廃となった。本路線の廃止後に、使用されていた気動車が雄勝線に移り、それまで電気運転だった雄勝線が非電化に変更されたが、雄勝線も2年後の1973年に全廃されている。
- 1914年(大正3年)7月:横手 - 本荘間の鉄道敷設免許申請。
- 1915年(大正4年)1月13日:鉄道敷設免許状下付[1]
- 1916年(大正5年)
- 1918年(大正7年)8月18日:横手駅 - 沼館駅間(9.5マイル 15.31 km)開業[2]。
- 1919年(大正8年)7月15日:沼館駅 - 舘合駅間(3.6 km)開業[3]。
- 1920年(大正9年)3月24日:舘合駅 - 羽後大森駅間(1.8 km)開業[4]。
- 1928年(昭和3年)
- 1930年(昭和5年)10月5日:二井山駅 - 老方駅間(12.1 km)開業[8]。
- 1931年(昭和6年)8月21日:羽後大森駅 - 八沢木駅間に上溝駅開業[9]。
- 1943年(昭和18年)10月16日:雄勝鉄道と合併。横手駅 - 老方駅間は横荘線となる。
- 1944年(昭和19年)5月31日:羽後鉄道に社名変更。
- 1947年(昭和22年)7月23日:台風により線内39か所に被害 。
- 1949年(昭和24年)12月27日 - 旅客運輸営休止認可(二井山駅 - 老方駅間)[10]。
- 1951年(昭和26年)4月18日:貨物運輸営業休止認可(二井山駅 - 老方駅間)[11]
- 1952年(昭和27年)2月15日:羽後交通に社名変更。
- 1953年(昭和28年)8月5日:二井山駅 - 老方駅間(12.1 km)廃止許可。
- 1957年(昭和32年)5月17日:機関庫で火災、4両焼失[12]。
- 1965年(昭和40年)
- 1966年(昭和41年)
- 1969年(昭和44年)1月16日:沼館駅 - 舘合駅間(3.6 km)廃止。
- 1971年(昭和46年)7月20日:横手駅 - 沼館駅間(15.3 km)廃止[13]。横荘線全線廃止[13]。
駅一覧
編集駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 接続路線・備考 | 所在地 | |
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横手駅 | - | 0.0 | 日本国有鉄道:奥羽本線・北上線 | 横手市 | |
栄村駅 | 4.0 | 4.0 | 1921年4月1日廃止 | 平鹿郡 | 栄村 |
樋ノ口駅 | 2.3 | 6.3 | 平鹿町 | ||
東浅舞駅 | 1.5 | 7.8 | 1962年6月5日開業 | ||
浅舞駅 | 1.4 | 9.2 | |||
豊前駅 | 2.5 | 11.7 | |||
羽後里見駅 | 1.2 | 12.9 | 雄物川町 | ||
沼館駅 | 2.4 | 15.3 | |||
船沼駅 | 1.7 | 17.0 | |||
舘合駅 | 1.9 | 18.9 | |||
羽後大森駅 | 1.8 | 20.7 | 大森町 | ||
八沢木駅 | 2.3 | 23.0 | |||
二井山駅 | 3.1 | 26.1 | 雄物川町 | ||
浮蓋駅 | 6.6 | 32.7 | 由利郡 下郷村 | ||
老方駅 | 5.5 | 38.2 |
輸送実績
編集年度 | 旅客輸送人員(人) | 貨物量(トン) |
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1939 | 257,865 | 49,145 |
1941 | 395,159 | 59,141 |
1943 | 591,110 | 68,667 |
1945 | 677,914 | 51,247 |
1952 | 618,680 | 36,151 |
1958 | 713千 | 49,005 |
1963 | 992千 | 62,867 |
1966 | 847千 | 46,580 |
1970 | 243千 | 7,235 |
- 鉄道統計、国有鉄道陸運統計、地方鉄道軌道統計年報、私鉄統計年報各年度版
代替交通
編集脚注
編集- ^ 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1915年1月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1918年8月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1919年7月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1920年3月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『地方鉄道及軌道一覧 : 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 毎日新聞昭和3年4月24日秋田版
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年11月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1930年10月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『鉄道停車場一覧. 昭和12年10月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「運輸省告示第348号」『官報』1949年12月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「運輸省告示第76号」『官報』1951年4月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『機関車など四両もろとも 横荘鉄道の火事は失火か』昭和32年5月19日読売新聞秋田読売
- ^ a b 「横荘線19日で廃止」『交通新聞』交通協力会、1971年7月11日、1面。
- ^ 羽後交通時刻表「横手・本荘線」
参考文献
編集- 金沢二郎 (1965). “羽後交通”. 鉄道ピクトリアル No. 173 (1965年7月臨時増刊号:私鉄車両めぐり6): 4, 5, 20-29.(再録:鉄道ピクトリアル編集部 編『私鉄車両めぐり特輯』 2巻、鉄道図書刊行会、東京、1977年。)
- 若林宣『羽後交通横荘線―オラほの横荘っこ―』ネコパブリッシング〈RM LIBRARY 61〉、2004年。ISBN 4777050602。
- 羽後交通株式会社保存の資料
外部リンク
編集- 横荘線 -追憶の汽笛- - 横手市