むくりこくり
(蒙古高句麗から転送)
むくりこくりは、民俗語彙のひとつ。怖ろしいもののたとえ。もくりこくりとも。
概要
編集元寇の際、2度にわたって蒙古・高麗連合軍が九州を襲ったことを「蒙古高句麗の鬼が来る」といって怖れたことに由来するという。転じて子供のわがままや泣くのをとめるのに「むくりこくり、鬼来るぞ」と脅す風習となったとされる。さらに転じて「むくりこくり鬼」という鬼がいるようにも考えられた。
元寇の際の元軍・高麗軍の残虐行為を指すと解釈されるのが一般的だが、一部には、元・高麗軍の兵士の水死体を指すという解釈も存在する。
地域によっては「もっこ」という呼び方もあり、津軽地方などでは「モッコ来る」と子守唄にも歌われるが(§事例)、やはり過去の蒙古襲来の恐ろしさを伝えたものとされる[1]。