野中剛
野中 剛(のなか つよし、1966年1月26日[1] - )は日本の玩具工業デザイナー、プランナー、イラストレーター[2]。北海道生まれの神奈川県育ち。
プロフィール
編集東京デザイナー学院在学中に、当時フリーの企画プロダクションだったスタジオOXにて、杉田篤彦らと共に『テレビマガジン』誌上で『トランスフォーマー』などのイラストを手がけた。学校卒業後は1987年にバンダイへ入社し[1]、玩具模型事業部第一部に配属される[3]。村上克司の直系弟子として、男児向け玩具を多く担当した。
『闘将!!拉麵男』の商品を手がけたのが初仕事であり[3]、以後は「ガンダムクロス」、「リアルタイプガンダムクロス」(後者はキービジュアルも担当)などのガンダム玩具、『機動刑事ジバン』から『テツワン探偵ロボタック』までのメタルヒーローシリーズ[2]、『きんぎょ注意報!! 』、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』以降のスーパー戦隊シリーズ[2]、『ウルトラマンティガ』以降の平成ウルトラシリーズ、『仮面ライダークウガ』から『仮面ライダーカブト』までの平成仮面ライダーシリーズ[2]、『出撃!マシンロボレスキュー』以降のマシンロボシリーズ、『明日のナージャ』、超合金魂などを手がける。
初期の担当製品「スーパーロボット大作戦」(1990年発売)では、自ら所蔵していたロマンアルバムなどを資料に用いて製品用画稿を手掛けている[4]。
2001年からプレックスに6年間出向し[3]、バンダイへ戻った後は2010年4月にプレックス香港へ転属し、支店長となる[3][5]。2011年3月に新設されたプレックスUSAへ転属し、香港からカリフォルニア州へ移住する[6]。香港とアメリカではパワーレンジャーシリーズなどの日本国外向け商材の企画デザインを手がけており[7][6]、アメリカでは『ベン10』、『ベイマックス』なども手がけた[3]。2014年夏に日本へ帰国して[3]退職し、フリーになっている[2][8]。
最初期に超合金魂のコンセプトモデルを作成した井上剛(たけし)から引き継ぐ形でGX-01の製品フォーマット、ひいては超合金魂の製品コンセプトを大筋で固めた。『レンジャーズストライク』の一部イラストも手がけている。
連載
編集- 世界の特撮から(宇宙船 vol.129--vol.141)
- 特撮海外特派員(宇宙船 vol.142-vol.146)
- RPSF RESCUE POLICE SECRET FILES(宇宙船 vol.147-)
主な参加作品
編集- 『闘将!!拉麵男』(1988年、トイデザイン)[3]
- 『機動刑事ジバン』(1989年、トイデザイン)[3]
- 『特警ウインスペクター』(1990年、トイデザイン)[3]
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992年、トイデザイン)[3]
- 『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』(2001年:キャラクターデザイン)[9]
- 『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』(2002年、キャラクターデザイン)[9]
- 『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』(2003年、キャラクターデザイン)[9]
- 『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』(2004年、キャラクターデザイン)[9]
- 『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』(2005年、デザインワーク)
- 『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』(2006年、キャラクターデザイン)
- 『破裏拳ポリマー』(2017年、キャラクターデザイン)
- 『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』(2017年、キャラクターデザイン)[9]
- 『ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO』(2017年:キャラクターデザイン)[9]
- 『SSSS.GRIDMAN』(2018年、アシストウェポンデザイン)[10]
- 『SSSS.DYNAZENON』(2021年、ダイナゼノンデザイン)[11]
- 『ザ・ハイスクール ヒーローズ』(2021年、キャラクターデザイン)
- 『スーパー戦闘 純烈ジャー』(2021年、キャラクターデザイン)
- 『グリッドマン ユニバース』(2023年、ダイナゼノンデザイン[12])
脚注
編集- ^ a b c 「ロングインタビュー 野中 剛」『超合金魂 II バンダイキャラクタートイ大全集』徳間書店、2001年、68 - 83頁。ISBN 978-4197201365。
- ^ a b c d e 宇宙船147 2014, p. 108, 「RPSF RESCUE POLICE SECRET FILES 第1回」
- ^ a b c d e f g h i j “ホビー業界インサイド第11回:超合金から食玩まで、オモチャに捧げた半世紀! トイ・デザイナー、野中剛インタビュー!”. アキバ総研. pp. 1 - 3 (2016年5月14日). 2016年7月19日閲覧。
- ^ 五十嵐浩司(TARKUS) 編「インタビュー◎野中 剛」『超合金魂計画Z』アスキー・メディアワークス、2009年9月30日、104頁。ISBN 978-4-04-868093-6。
- ^ 野中剛「世界の特撮から」『宇宙船』Vol.129、ホビージャパン、2010年1月、118頁、ISBN 978-4-7986-0085-7。
- ^ a b 野中剛「世界の特撮から」『宇宙船』Vol.132、ホビージャパン、2011年4月、100頁、ISBN 978-4-7986-0213-4。
- ^ 野中剛「世界の特撮から」『宇宙船』Vol.131、ホビージャパン、2011年1月、104頁、ISBN 978-4-7986-0172-4。
- ^ 戦隊Walker 2016, pp. 110–111, 「スーパー戦隊TOYクリエーター証言集 02 野中剛」
- ^ a b c d e f “野中剛 作品一覧”. 映画.com. 2019年1月15日閲覧。
- ^ “スタッフ&キャスト”. TVアニメ「SSSS.GRIDMAN」公式サイト. 2019年1月15日閲覧。
- ^ “「SSSS.DYNAZENON」2021年4月より放送、追加キャストに神谷浩史ら10人”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年12月6日) 2020年12月6日閲覧。
- ^ “アニメ『ULTRAMAN』地上波放送決定!完全新作アニメ『SSSS.DYNAZENON』制作決定!「TSUBURAYA CONVENTION 2019」オープニングセレモニーレポート!”. 円谷ステーション. 円谷プロダクション (2023年3月24日). 2023年2月10日閲覧。
参考文献
編集- 『宇宙船』Vol.147(WINTER 2015.冬)、ホビージャパン、2014年12月29日、ISBN 978-4-7986-0942-3。
- 『スーパー戦隊Walker シリーズ40作記念』構成:五十嵐浩司(TARKUS)、KADOKAWA、2016年4月12日。ISBN 978-4-04-894758-9。