陸別駅
かつて北海道足寄郡陸別町にあった北海道ちほく高原鉄道の駅
陸別駅(りくべつえき)は、かつて北海道足寄郡陸別町字陸別原野基線にあった北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線の駅(廃駅)である。国鉄・JR北海道池北線時代の電報略号はリク。事務管理コードは▲110512[3]。
陸別駅 | |
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道の駅と宿泊施設が併設されている(2008年) | |
りくべつ Rikubetsu | |
◄薫別 (6.7 km) (5.7 km) 分線► | |
北海道足寄郡陸別町字陸別原野基線69番地1 | |
所属事業者 | 北海道ちほく高原鉄道 |
所属路線 | ふるさと銀河線 |
キロ程 | 77.4 km(池田起点) |
電報略号 | リク |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
開業年月日 | 1910年(明治43年)9月22日[1] |
廃止年月日 | 2006年(平成18年)4月21日 |
備考 | ふるさと銀河線廃線に伴い廃駅 |
歴史
編集年表
編集- 1910年(明治43年)9月22日:鉄道院網走線の淕別駅(りくんべつえき)として開業[4](一般駅)[5]。
- 1911年(明治44年)
- 1913年(大正2年):駅舎を焼失する。
- 1914年(大正3年)4月7日:駅舎を焼失する。
- 1915年(大正4年):駅舎が新築落成する。
- 1919年(大正8年)5月3日:池田機関庫淕別分庫が野付牛(現 北見)機関庫の分庫となる[6]。
- 1924年(大正13年)10月1日:野付牛機関庫淕別分庫が廃止される[7]。
- 1949年(昭和24年)
- 1953年(昭和28年)12月12日:跨線橋を設置する。
- 1961年(昭和36年)4月1日:網走本線のうち、池田 - 北見間を池北線に改称。同線所属となる。
- 1971年(昭和46年)7月1日:当駅発着の帯広までの急行「池北」1往復が廃止となる。
- 1980年(昭和55年)10月1日:北見 - 帯広間の急行「池北」1往復が廃止され、当駅発着は普通列車のみとなる。
- 1982年(昭和57年)9月10日:貨物取扱いを廃止する[1]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物取扱いを廃止する[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承される[1]。
- 1989年(平成元年)6月4日:特定地方交通線に選定されていた池北線の転換に伴い北海道ちほく高原鉄道に継承される[1]。
- 1993年(平成5年)4月12日:駅舎改築[8]。
- 2006年(平成18年)4月21日:ふるさと銀河線の廃線に伴い駅が廃止される。駅事務室は十勝バス陸別案内所となる。
- 2008年(平成20年)4月20日:「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」開館。体験施設として2年ぶりの復活となる。
駅名の由来
編集→「陸別町 § 町名の由来」も参照
駅構造
編集廃止時は相対式ホーム2面2線を持つ地上駅であった。ホーム間は跨線橋で結ばれていて、銀河線の駅の中で唯一列車の停泊が行われる駅でもあった。
- のりば
- 1番線…ふるさと銀河線上り足寄・本別・池田方面
- 2番線…ふるさと銀河線下り置戸・訓子府・北見方面
廃止後の状況
編集- 2008年(平成20年)4月より旧駅構内は、陸別町商工会の主導で鉄道保存展示施設である「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」として気動車の運転体験、乗車体験等ができるようになっている。期間は4月下旬 - 10月下旬の第二・四土日。
- 2016年、駅構内に存在した転車台が「旧網走線開業時の鉄道施設群」として土木遺産に選奨された[9]。
- 駅事務所は「株式会社りくべつ」の事務所として使用し、十勝バス陸別案内所としての窓口業務(帯広方面への定期券・回数券発売)、前述した気動車の運転体験等の予約・受付業務を行っている。
-
廃止後もそのままの姿で駅名板が存在
-
十勝バス案内所となった窓口(2006年10月)
駅跡地・周辺
編集- 道の駅オーロラタウン93りくべつ[8]
- 北海道道502号斗満陸別停車場線
- 国道242号
- 北海道道51号津別陸別線
- 陸別町役場
- 本別警察署陸別駐在所
- 陸別郵便局
- 帯広信用金庫陸別支店
- 陸別町農業協同組合(JA陸別町)
- 利別川
- 十勝バス・北海道北見バス「陸別」、陸別町コミュニティバス「道の駅前」停留所
陸別(淕別)および斗満森林鉄道
編集歴史
編集- 1922年(大正11年):両幹線敷設工事着工。
- 1924年(大正13年):淕別貯木場(駅土場)12.43 ha設置。ただし淕別森林鉄道側は、当時の町内からの「市街通過は甚だ危険」との申し入れで蒸気機関車の市街地乗り入れができず、土場から2kmの地点に機関庫設置。そこより土場まで馬力運行となる。後に町内の同意を得て土場まで機関車運行。
- 1925年(大正14年)
- 淕別川上流へ淕別森林鉄道幹線18.905km敷設。5t蒸気機関車運行。
- 斗満川上流へ斗満森林鉄道幹線18.085km敷設。10t蒸気機関車運行。
- 1939年(昭和14年):斗満森林鉄道クンネベツ支線10.458km敷設。10t蒸気機関車運行。
- 1940年(昭和15年):淕別森林鉄道幹線20.112kmに延長。
- 戦時中のデータ不明(一部鉄材供給のため撤去か?)
- 1945年(昭和20年)1月27日:機関車修理工場から出火、機関車2両焼失。
- 1946年(昭和21年)7月21日:貯木場大火。
- 1947年(昭和22年):淕別森林鉄道土井沢支線2.2 km敷設。
- 1949年(昭和24年):淕別森林鉄道二股支線2 km敷設。斗満森林鉄道幹線延長開始。
- 1950年(昭和25年):陸別森林鉄道一の沢支線2 km敷設。
- 1953年(昭和28年):陸別森林鉄道廃止。トラック輸送に切り替え。
- 1954年(昭和29年):斗満森林鉄道ニオトマム支線12.700 km敷設。
- 1956年(昭和31年):斗満森林鉄道幹線23.928 kmに延長。運用機関車をすべてディーゼルに転換。B5t加藤製3台、B7t酒井製1台・加藤製2台。
- 1965年(昭和40年):斗満森林鉄道廃止。トラック輸送に切り替え。
保有機関車
編集隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、893頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 1948年撮影航空写真 USA-R351-85(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、237頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 内閣印刷局, ed (1910-09-17). “鉄道院告示 第81号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (8174) .
- ^ a b 太田幸夫 (2004-02-29). 北海道の駅 878ものがたり ~駅名のルーツ探求~ (1 ed.). 札幌市: 富士コンテム. p. 139. ISBN 4-89391-549-5
- ^ a b 『釧路鉄道管理局史』年表 1972年刊行
- ^ 北海道鉄道百年史 下巻 年表
- ^ a b “駅舎充実、名産品展示し宿泊も-陸別” 北海道新聞 (北海道新聞社): p17. (1993年4月14日 朝刊)
- ^ “旧網走線開業時の鉄道施設群”. 土木学会 (2016年). 2018年3月13日閲覧。
- ^ 管内概要 帯広営林局 昭和23年5月発行。
参考文献
編集- 陸別町史 通史編 平成6年発行
- 陸別町郷土叢書第4巻「叢樹にいどむ」 陸別町 平成5年発行
- 東北海道の林業 帯広営林局 昭和44年発行
関連項目
編集- 特定地方交通線
- 日本の鉄道駅一覧
- 幸福の黄色いハンカチ - 国鉄時代の当駅が登場する。
外部リンク
編集- ふるさと銀河線りくべつ鉄道 - ウェイバックマシン(2019年11月21日アーカイブ分)