頸城山塊
長野県と新潟県の境に連なる山域
頸城山塊(くびきさんかい)は、関川以西で姫川以東、新潟県と長野県との境に連なる山域の総称。「頸城アルプス」あるいは「妙高連峰」と呼ばれることもある。主要な火打山、妙高山、焼山は「頸城三山」と呼ばれる。
頸城山塊 | |
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頸城山塊 (空撮) | |
所在地 | 日本 新潟県・長野県 |
最高峰 | 火打山(2,461.77 m) |
プロジェクト 山 |
概要
編集この山塊は1956年(昭和31年)7月10日に、上信越高原国立公園に追加指定され[1]、2015年(平成27年)3月27日には分離して妙高戸隠連山国立公園となった。一帯は高山植物に恵まれており、チシマザクラの南限とされている。富士火山帯の最北端に位置し、外輪山を擁する妙高山や活火山の新潟焼山がある[2]。このため周辺には、多くの温泉がある。一帯は有数の豪雪地帯であり、山麓には多くのスキー場が開設されている。
動植物
編集火打山の頂上付近のハイマツ帯にはライチョウ(雷鳥)、高谷池などにはハコネサンショウウオ、山麓にはツキノワグマ及びノスリやゴジュウカラなどの非常に多くの野鳥が生息している。
ライチョウ | ツキノワグマ | ノスリ | ゴジュウカラ |
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- 高山帯(標高2,200m以上)には、ハイマツや多く高山植物が自生している[3]。
- 亜高山帯(1,650mから2,200m)には、ナナカマド、ダケカンバ、オオシラビソの樹林帯である。火打山の高谷池や天狗の庭には池塘があり、ハクサンコザクラ、イワイチョウなどの高山植物の群生地がある[4]。
- ブナ帯(1,000mから1,650m)には、ブナ、ミズナラ、カエデ、シラネアオイなどが見られる。
- 低地帯(600mから1,000m)には、カラマツ、スギなどの針葉樹の植林、シラカバ、クマザサなどが分布している。
ハイマツ | ハクサンコザクラ | オオシラビソ | ブナ | ミズナラ | シラネアオイ |
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地理
編集主な山
編集雨飾山 | 焼山 | 火打山 | 妙高山 |
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広義には戸隠連峰(戸隠山、高妻山)や黒姫山を含めることもある。
周辺の峠
編集山塊の稜線は複雑に連なっていて、いくつかの峠の名称が付けられている。
源流の河川
編集山塊を源とする川は、すべて日本海へ流れる。
周辺の温泉
編集妙高山の東側に山麓には、多数の温泉地があり、「妙高温泉郷」と呼ばれている。また雨飾山山麓にも温泉地がある。
周辺のスキー場
編集山麓には多くのスキー場があり、春先に山スキーで利用されることもある。一部のスキー場は、休業したり廃業したりしている。
関連画像
編集脚注
編集- ^ “上信越高原国立公園紹介”. 環境省自然環境局. 2011年4月2日閲覧。
- ^ 『コンサイス日本山名辞典』三省堂、1992年10月、p.509頁。ISBN 4-385-15403-1。
- ^ 『妙高・戸隠・雨飾』昭文社〈山と高原地図2011年版〉、2011年3月。ISBN 9784398757586。
- ^ 磯貝猛『妙高・戸隠を歩く』山と溪谷社〈フルカラー特選ガイド〉、2000年4月、p.17頁。ISBN 4635171000。
関連項目
編集- 日本の地理、山塊、日本の山塊一覧 (高さ順)
- 上信越高原国立公園 - 妙高戸隠連山国立公園
- 頸城丘陵(通常、関川の反対側にある東頸城丘陵を指す)