鷲ノ巣信号場
かつて鉄道駅だった、北海道二海郡八雲町にあるJR北海道函館本線の信号場
鷲ノ巣信号場(わしのすしんごうじょう)は、北海道二海郡八雲町花浦にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の信号場。かつては駅であったが、2016年(平成28年)3月26日に旅客営業を廃止し、信号場となった[新聞 1][1]。駅番号はH53、電報略号はワシ。事務管理コードは▲140123[2]。函館本線は森駅から当信号場まで複線、当信号場から山崎駅まで単線となる。また、現存する北海道内の停車場としては最西端に位置する[注 1]。
鷲ノ巣信号場 | |
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旅客営業末期の待合所(2008年10月) | |
わしのす Washinosu | |
◄H54 八雲 (3.1 km) (4.1 km) 山崎 H52► | |
所在地 | 北海道二海郡八雲町花浦 |
駅番号 | (○H53) |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■函館本線 |
キロ程 | 84.2 km(函館起点) |
電報略号 | ワシ |
駅構造 | 信号場 |
ホーム | 2線 |
乗車人員 -統計年度- |
0人/日(降車客含まず) -2012年度- |
開業年月日 | 1944年(昭和19年)9月1日 |
備考 | 1987年(昭和62年)4月1日に旅客駅として開業。2016年(平成28年)3月26日より信号場。 |
歴史
編集信号場として設置され、その後仮乗降場、信号場、駅と変遷しているが、1944年(昭和19年)の開設から2016年(平成28年)の旅客扱い廃止まで一貫して旅客取り扱いが行われてきた。
年表
編集- 1944年(昭和19年)9月1日:国鉄函館本線の鷲ノ巣信号場として開設[3][4]。旅客の取り扱いを行う[5]。
- 1949年(昭和24年)
- 1962年(昭和37年)9月30日:再び鷲ノ巣信号場として設置(遠隔制御の無人信号場)[6][7][3]。引き続き仮乗降場として旅客の取り扱いを行う[5]。
- 1984年(昭和59年)11月19日:函館本線 八雲駅 - 当駅間が複線化[8]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承。同時に正規の駅となり、鷲ノ巣駅となる[3][7]。
- 1990年(平成2年)3月10日:営業キロ設定[5]。
- 2007年(平成19年)10月1日:駅番号を設定 (H53)[JR北 1]。
- 2014年(平成26年)5月12日:江差線木古内駅 - 江差駅間の廃止に伴い、上ノ国駅に代わって道内最西端の停車場・鉄道駅となる。
- 2016年(平成28年)3月26日:利用者減少とダイヤ改正に伴い、旅客扱いを廃止[JR北 2][JR北 3]。再び鷲ノ巣信号場に戻る[新聞 1][1]。
信号場名の由来
編集古い地名からとされている[9]。
現在の地名は「花浦」となっているが、太田(2004)によると当地にかつて鷲が住んでいたという話が伝わっているという[7]。
構造
編集前述の通り、当信号場は単線区間と複線区間の境界となっており、長万部方に両開き分岐器(制限速度90km/h。安全側線付帯)が設置されている。
鷲ノ巣駅時代は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅(八雲駅管理の無人駅)であった[10]。短いホームが互い違いに設置されており、ホーム同士は構内踏切で連絡していた[10]。駅舎はなく、ホーム脇に待合所[新聞 2]が置かれていた。
同駅の廃止後、待合所やホームは全て撤去され、現在は信号関係の建物のみが残されている。
周辺
編集- 北海道道1029号花浦内浦線
- 国道5号
- 函館バス「鷲の巣信号所前」停留所
その他
編集ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグのチーム、レバンガ北海道のマスコット「レバード」(オオワシがモチーフ)の出生地という設定がある[11][12]。
隣の施設
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 現在旅客扱いのある停車場の北海道内最西端は八雲駅となっている。
出典
編集- ^ a b 「函館本線458.4km+α」『鉄道ジャーナル』No.628、2019年2月、27頁。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、214頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b c d 『道南鉄道100年史 遥』 北海道旅客鉄道函館支社 2003年2月発行。
- ^ a b 八雲町史編さん委員会 編『改訂 八雲町史』 下、八雲町役場、1984年6月20日、51頁。doi:10.11501/9571214 。2023年7月13日閲覧。
- ^ a b c 停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II、P808。
- ^ a b 八雲町史編さん委員会 編『改訂 八雲町史』 下、八雲町役場、1984年6月20日、48-60頁。doi:10.11501/9571214 。2023年7月13日閲覧。
- ^ a b c 太田幸夫 (2004-02-29). 北海道の駅 878ものがたり ~駅名のルーツ探求~ (1 ed.). 札幌市: 富士コンテム. p. 32. ISBN 4-89391-549-5
- ^ 『道南鉄道100年史 遥』P98。
- ^ 八雲町総務課 編『八雲町百年のあゆみ : 八雲町写真年表(先史~昭和53年)』八雲町、1979年2月、144頁。doi:10.11501/9570319 。
- ^ a b 『週刊 JR全駅・全車両基地』 11号 函館駅・大沼公園駅・倶知安駅ほか72駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年10月21日、23頁。
- ^ “レバードが生家へ帰省しました”. レバンガ北海道 (2016年3月2日). 2016年3月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月23日閲覧。
- ^ “レバードが来ました!”. 八雲町(情報政策室ブログ) (2016年2月19日). 2016年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月26日閲覧。
JR北海道
編集- ^ 『駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2007年9月12日。オリジナルの2007年9月30日時点におけるアーカイブ 。2007年9月30日閲覧。
- ^ 『平成28年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年12月18日。オリジナルの2015年12月19日時点におけるアーカイブ 。2015年12月19日閲覧。
- ^ 『平成28年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年12月18日。オリジナルの2015年12月18日時点におけるアーカイブ 。2015年12月18日閲覧。
新聞記事
編集- ^ a b “「道内8駅」、3月25日廃止〜鉄道ファン訪れ撮影&書き込み〜”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2016年3月14日)
- ^ “鷲ノ巣駅は今...。”. 鉄道ホビダス(編集長敬白) (ネコ・パブリッシング). (2015年9月4日). オリジナルの2015年9月7日時点におけるアーカイブ。 2015年9月7日閲覧。