1978年のJSL
1978年のJSL(第14回日本サッカーリーグ1部および第7回日本サッカーリーグ2部)は、1部が1978年4月2日から11月5日まで行われた。
優勝は、1部が三菱重工業サッカー部、2部が本田技研工業サッカー部であった。
JSL1部
編集シーズン | 1978(第14回) |
---|---|
優勝 | 三菱重工 |
降格 | 富士通(JSL2部) |
試合数 | 90 |
ゴール数 | 245 (1試合平均2.72) |
1試合平均 ゴール数 | 2.72[1] |
得点王 |
カルバリオ(フジタ) 釜本邦茂(ヤンマー) |
合計観客動員 | 191,900人 |
平均観客動員 | 2,132人[1] |
← 1977 1979 → |
前期は前年優勝のフジタが首位で折り返したが[2]、後期開幕戦(第10節)を終えると三菱重工が入れ替わって首位になった[2]。三菱が後期開幕から4連勝して勝ち点16をあげていた時期に、フジタは勝ち点3しか積み上げられず、三菱が独走状態に入った[2]。三菱は第17節、広島での東洋工業との試合に3-1で勝利して5年ぶり3度目の優勝を決めた[2]。三菱は7、8月の第3回JSLカップから、ユニフォームの色を従来の青から赤へと変更していた[2]。
2位には釜本邦茂がプレーイングマネージャーに就任したヤンマーが入った。[2]。この年にクラブチームとしては初めてJSL1部に昇格した読売クラブは4位となった。後期に限定すれば7勝2敗という全チーム中トップの好成績だった[2]。
1976年(第12回)チャンピオンの古河電工は最下位に沈んだが、本田技研との入れ替え戦を制して残留を決めた[2]。古河はシーズン前から負傷者が続出し、開幕から8連敗を喫していた[2]。
大会概要
編集参加クラブ
編集チーム名 | 所在 都道府県 |
前年成績 |
---|---|---|
フジタ工業クラブサッカー部 | 東京都 | JSL1部 | 優勝
三菱重工業サッカー部 | JSL1部 | 2位|
日立製作所サッカー部 | JSL1部 | 3位|
東洋工業サッカー部 | 広島県 | JSL1部 | 4位
ヤンマーディーゼルサッカー部 | 大阪府 | JSL1部 | 5位
古河電気工業サッカー部 | 神奈川県 | JSL1部 | 6位
新日本製鐵サッカー部 | 福岡県 | JSL1部 | 7位
日本鋼管サッカー部 | 神奈川県 | JSL1部 | 8位
富士通サッカー部 | JSL1部 | 9位|
読売サッカークラブ | 東京都 | JSL2部 | 優勝
成績
編集年間順位
編集順位 | クラブ | 勝点 | 勝利 | PK勝 | PK敗 | 敗戦 | 得点 | 失点 | 得失差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 三菱重工 | 54 | 13 | 1 | 0 | 4 | 30 | 13 | +17 |
2位 | ヤンマー | 47 | 11 | 1 | 1 | 5 | 33 | 26 | +7 |
3位 | フジタ工業 | 46 | 9 | 3 | 4 | 2 | 35 | 14 | +21 |
4位 | 読売クラブ | 43 | 10 | 1 | 1 | 6 | 40 | 30 | +10 |
5位 | 日立製作所 | 34 | 8 | 1 | 0 | 9 | 26 | 30 | -4 |
6位 | 東洋工業 | 34 | 7 | 3 | 0 | 8 | 23 | 34 | -11 |
7位 | 日本鋼管 | 30 | 7 | 0 | 2 | 9 | 19 | 21 | -2 |
8位 | 新日本製鐵 | 26 | 5 | 2 | 2 | 9 | 16 | 18 | -2 |
9位 | 富士通 | 17 | 3 | 1 | 3 | 11 | 14 | 29 | -15 |
10位 | 古河電工 | 15 | 3 | 1 | 1 | 13 | 9 | 30 | -21 |
優勝 |
JSL2部との入替戦 |
得点ランキング
編集順位 | 選手名 | 所属クラブ | 得点数 |
---|---|---|---|
1 | カルバリオ | フジタ工業 | 15 |
釜本邦茂 | ヤンマー | ||
3 | 岡島俊樹 | 読売クラブ | 13 |
4 | 和後昭司 | 7 | |
浜口和明 | |||
碓井博行 | 日立製作所 | ||
松永章 | |||
安原真一 | 東洋工業 | ||
崎谷誠一 | 新日鐵 | ||
高橋義貴 | 日本鋼管 |
アシストランキング
編集順位 | 選手名 | 所属クラブ | アシスト数 |
---|---|---|---|
1 | ジャイロ | 読売クラブ | 9 |
2 | 永尾昇 | 三菱重工 | 7 |
ジョージ与那城 | 読売クラブ | ||
4 | 吉村大志郎 | ヤンマー | 6 |
マリーニョ | フジタ工業 | ||
上田栄治 | |||
7 | 加藤光雄 | 三菱重工 | 5 |
岡島俊樹 | 読売クラブ | ||
9 | 高原郁夫 | 三菱重工 | 4 |
釜本邦茂 | ヤンマー | ||
上西一雄 | |||
古前田充 | フジタ工業 | ||
カルバリオ | |||
小見幸隆 | 読売クラブ | ||
安原真一 | 東洋工業 | ||
松浦敏夫 | 日本鋼管 |
表彰
編集賞 | 選手名 | 所属クラブ | 受賞回数 |
---|---|---|---|
得点王 | カルバリオ | フジタ工業 | 2 |
釜本邦茂 | ヤンマー | 7 | |
アシスト王 | ジャイロ | 読売クラブ | 初 |
得点王 ゴールデンボール賞 | カルバリオ | フジタ工業 | 2 |
アシスト王 シルバーボール賞 | ジャイロ | 読売クラブ | 初 |
新人王 | 永尾昇 | 三菱重工 | _ |
年間優秀11人賞 | 田口光久 | 3 | |
園部勉 | フジタ工業 | 初 | |
斉藤和夫 | 三菱重工 | 3 | |
今井敬三 | フジタ工業 | 2 | |
落合弘 | 三菱重工 | 7 | |
藤島信雄 | 日本鋼管 | 4 | |
藤口光紀 | 三菱重工 | 3 | |
ジャイロ | 読売クラブ | 初 | |
永井良和 | 古河電工 | 4 | |
カルバリオ | フジタ工業 | 2 | |
釜本邦茂 | ヤンマー | 11 |
JSL2部
編集シーズン | 1978(第7回) |
---|---|
優勝 | 本田技研工業 |
昇格 | 日産自動車(JSL1部) |
降格 | 京都紫光クラブ(関西リーグ) |
試合数 | 90 |
ゴール数 | 268 (1試合平均2.98) |
得点王 | 数野篤人(甲府クラブ) |
← 1977 1979 → |
JSL2部大会概要
編集JSL2部参加クラブ
編集このシーズンから帝人松山サッカー部が帝人サッカー部に名称を変更した。
チーム名 | 所在 都道府県 |
前年成績 |
---|---|---|
トヨタ自動車工業サッカー部 | 静岡県 | JSL1部 | 10位
日産自動車サッカー部 | 神奈川県 | JSL2部 | 2位
住友金属工業蹴球団 | 茨城県 | JSL2部 | 3位
ヤンマークラブ | 兵庫県 | JSL2部 | 4位
甲府サッカークラブ | 山梨県 | JSL2部 | 5位
京都紫光サッカークラブ | 京都府 | JSL2部 | 6位
本田技研工業サッカー部 | 静岡県 | JSL2部 | 7位
帝人サッカー部 | 愛媛県 | JSL2部 | 8位
田辺製薬サッカー部 | 大阪府 | JSL2部 | 9位
東芝堀川町サッカー部 | 神奈川県 | 関東 | 優勝
JSL2部成績
編集JSL2部年間順位
編集順位 | クラブ | 勝点 | 勝利 | PK勝 | PK敗 | 敗戦 | 得点 | 失点 | 得失差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 本田技研工業 | 57 | 13 | 1 | 3 | 1 | 39 | 9 | +30 |
2 | 日産自動車 | 46 | 10 | 2 | 2 | 4 | 30 | 16 | +14 |
3 | 甲府クラブ | 38 | 9 | 1 | 0 | 8 | 32 | 33 | -1 |
4 | ヤンマークラブ | 38 | 8 | 3 | 0 | 7 | 29 | 31 | -2 |
5 | 田辺製薬 | 37 | 7 | 3 | 3 | 5 | 23 | 16 | +7 |
6 | 帝人 | 34 | 7 | 2 | 2 | 7 | 25 | 22 | +3 |
7 | 東芝堀川町 | 34 | 7 | 2 | 2 | 7 | 20 | 20 | ±0 |
8 | 住友金属 | 30 | 7 | 0 | 2 | 9 | 29 | 28 | +1 |
9 | トヨタ自工 | 22 | 5 | 1 | 0 | 12 | 26 | 42 | -16 |
10 | 京都紫光クラブ | 8 | 1 | 1 | 2 | 14 | 15 | 51 | -36 |
JSL1部との入替戦 |
地域リーグとの入替戦 |
JSL2部表彰
編集賞 | 選手名 | 所属クラブ | 備考 |
---|---|---|---|
得点王 | 数野篤人 | 甲府クラブ | 12得点 |
アシスト王 | 星野泰男 | 東芝堀川町 | 11アシスト |
JSL1部・2部入替戦
編集[2]参加クラブ
JSL1部 | 第1戦 | 第2戦 | JSL2部 |
---|---|---|---|
富士通 | 0-2 | 2-1 | 日産自動車 |
古河電工 | 1-0 | 0-0 | 本田技研工業 |
昇格 |
降格 |
- 古河電工はJSL1部残留。富士通はJSL2部降格。
- 日産自動車はJSL1部昇格。
JSL2部・地域リーグ入替戦
編集参加クラブ
- トヨタ自動車工業(JSL2部9位)
- 京都紫光サッカークラブ(JSL2部10位)
- ヤマハ発動機サッカー部(全国地域サッカーリーグ決勝大会優勝)
- 東邦チタニウムサッカー部(全国地域サッカーリーグ決勝大会準優勝)
JSL2部 | 第1戦 | 第2戦 | 地域リーグ |
---|---|---|---|
トヨタ自工 | 1-0 | 1-2 | 東邦チタニウム |
京都紫光クラブ | 0-3 | 1-0 | ヤマハ発動機 |
昇格 |
降格 |
- トヨタ自動車工業はJSL2部残留。京都紫光クラブは地域リーグ降格。
- ヤマハ発動機はJSL2部昇格。
出典
編集参考文献
編集- 『日本サッカーリーグ全史』日本サッカーリーグ、1993