2016年モナコグランプリは、2016年のF1世界選手権第6戦として、2016年5月29日モンテカルロ市街地コースで開催された。

モナコの旗 2016年モナコグランプリ
レース詳細
日程 2016年シーズン第6戦
決勝開催日 5月29日
開催地 モンテカルロ市街地コース
モナコ モンテカルロ
コース長 3.340km
レース距離 78周(260.520km)
決勝日天候 雨のち晴(ウエット→ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:13.622
ファステストラップ
ドライバー イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
タイム 1:17.939 (Lap 71)
決勝順位
優勝
2位
3位

レース前

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本年より導入されたピレリウルトラソフトタイヤが初めて採用された[1]

このレースから捨てバイザーのコース上への投げ捨てを禁止し、コクピットに捨てるようにする予定だったが、捨てバイザーが可燃性であるため危険であるという指摘があったため、以下の通り変更された[2]

  • コース上に捨てることができるバイザーは2枚まで
  • ピットストップの際に1枚捨てることができる

なお、このルールはモナコGPのみの適用となり、次戦カナダGP以降は再び話し合いが持たれることになった。

予選

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2016年5月28日(土曜日)

ダニエル・リカルドがF1キャリア初のポールポジションを獲得。メルセデスの連続ポールポジション記録は11でストップした。

前戦スペインGPで最年少優勝を果たしたマックス・フェルスタッペンはQ1でクラッシュ。マシンのダメージが大きかったためシャシーの交換が必要となった。これにより決勝はピットレーンからのスタートとなった[3]

結果

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Pos. No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 3   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 1:14.912 1:14.357 1:13.622 1
2 6   ニコ・ロズベルグ メルセデス 1:14.873 1:14.043 1:13.791 2
3 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 1:14.826 1:14.056 1:13.942 3
4 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:14.610 1:14.318 1:14.552 4
5 27   ニコ・ヒュルケンベルグ フォース・インディア-メルセデス 1:15.333 1:14.989 1:14.726 5
6 7   キミ・ライコネン フェラーリ 1:15.499 1:14.789 1:14.732 111
7 55   カルロス・サインツ トロ・ロッソ-フェラーリ 1:15.467 1:14.805 1:14.749 6
8 11   セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 1:15.328 1:14.937 1:14.902 7
9 26   ダニール・クビアト トロ・ロッソ-フェラーリ 1:15.384 1:14.794 1:15.273 8
10 14   フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 1:15.504 1:15.107 1:15.363 9
11 77   バルテリ・ボッタス ウィリアムズ-メルセデス 1:15.521 1:15.273 10
12 21   エステバン・グティエレス ハース-フェラーリ 1:15.592 1:15.293 12
13 22   ジェンソン・バトン マクラーレン-ホンダ 1:15.554 1:15.352 13
14 19   フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 1:15.710 1:15.385 14
15 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:15.465 1:15.571 15
16 20   ケビン・マグヌッセン ルノー 1:16.253 1:16.058 16
17 9   マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 1:16.299 17
18 30   ジョリオン・パーマー ルノー 1:16.586 18
19 88   リオ・ハリアント MRT-メルセデス 1:17.295 19
20 94   パスカル・ウェーレイン MRT-メルセデス 1:17.452 20
107% time: 1:19.832
NC 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 1:22.467 PL2 3
NC 12   フェリペ・ナッセ ザウバー-フェラーリ no time PL2 4
ソース[4]
追記
  • ^1 - ライコネンは予選前にギアボックスを交換したため5グリッド降格[3]
  • ^2 - フェルスタッペンナッセ107%ルールに達しなかったが、スチュワードの判断により決勝進出が認められた
  • ^3 - フェルスタッペンはQ1でのクラッシュによりサバイバルセルを交換したため、決勝はピットレーンからスタート[5]
  • ^4 - ナッセはエンジンの冷却ダクトとパネルを交換し、サスペンションのセットアップを変更したため、決勝はピットレーンからスタート[5]

決勝

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2016年5月29日(日曜日)

雨のため、セーフティカー先導によるスタートとなった。セーフティカーは7周目に去り、ポールポジションダニエル・リカルドは2位ニコ・ロズベルグがブレーキの温度管理に苦しみペースが上がらなかったこともあり差を広げていく。メルセデスは16周目にルイス・ハミルトンを前に出すようにロズベルグへ指示し、ハミルトンが2位に浮上した。路面が乾き始めた23周目にリカルドはタイヤをインターミディエイトに交換、これでハミルトンがトップに立った。ハミルトンは31周目にウエットからインターミディエイトを挟まずウルトラソフトに交換、翌周にはリカルドもスーパーソフトに交換したが、レッドブルのピットクルーがソフトタイヤと勘違いしたためタイヤ交換に時間を要することになった[6]。リカルドはハミルトンの後ろでコースに復帰し、以後はリカルドがハミルトンを追走する状況のままフィニッシュ、ハミルトンが今シーズン初勝利を挙げた。ハミルトンにとって8年ぶりのモナコGP優勝であり、メルセデス移籍後は初めてとなる。メルセデスはF1通算50勝目。ロズベルグは最後までペースが上がらないまま7位で終わり、アイルトン・セナ以来となるモナコGP4連覇を逃した。セルジオ・ペレスはタイヤ交換の戦略が功を奏し3位表彰台を獲得した。マクラーレンフェルナンド・アロンソが5位(ホンダ復帰後最高位タイ)、ジェンソン・バトンが9位に入り今シーズン2度目のダブル入賞。

ピットミスで優勝を逃したリカルドに笑顔は一切なかった。前年もトップを走っていたハミルトンが誤ったタイミングでピットに呼び出されたことで優勝を逃しており、この年もピットによって明暗を分ける結果となった。

結果

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Pos. No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア Grid Pts.
1 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 78 1:59:29.133 2 25
2 3   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 78 +7.252 1 18
3 11   セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 78 +13.825 7 15
4 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 78 +15.846 4 12
5 14   フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 78 +1:25.076 9 10
6 27   ニコ・ヒュルケンベルグ フォース・インディア-メルセデス 78 +1:32.999 5 8
7 6   ニコ・ロズベルグ メルセデス 78 +1:33.290 2 6
8 55   カルロス・サインツ トロ・ロッソ-フェラーリ 77 +1 Lap 6 4
9 22   ジェンソン・バトン マクラーレン-ホンダ 77 +1 Lap 13 2
10 19   フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 77 +1 Lap 14 1
11 21   エステバン・グティエレス ハース-フェラーリ 77 +1 Lap 12
121 77   バルテリ・ボッタス ウィリアムズ-メルセデス 77 +1 Lap 10
13 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 76 +2 Laps 15
142 94   パスカル・ウェーレイン MRT-メルセデス 76 +2 Laps 20
15 88   リオ・ハリアント MRT-メルセデス 74 +4 Laps 19
Ret3 9   マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 56 接触 17
Ret 12   フェリペ・ナッセ ザウバー-フェラーリ 54 接触 PL
Ret 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 38 アクシデント PL
Ret 20   ケビン・マグヌッセン ルノー 36 アクシデント 16
Ret4 26   ダニール・クビアト トロ・ロッソ-フェラーリ 24 接触 8
Ret 7   キミ・ライコネン フェラーリ 15 アクシデント 11
Ret 30   ジョリオン・パーマー ルノー 12 アクシデント 18
ソース[7]
ファステストラップ
ラップリーダー
追記

[8]

  • ^1 - ボッタスグティエレスとの接触事故を起こしたため、レース終了後に10秒加算ペナルティとペナルティポイント2点が科された[9]。このペナルティにより11位から12位に降格[10]
  • ^2 - ウェーレインブルーフラッグ無視とバーチャルセーフティカー発令中の速度違反により、レース後にそれぞれ10秒加算ペナルティとペナルティポイント2点(合計20秒加算とペナルティポイント4点)が科された[11][12]
  • ^3 - エリクソンナッセとの接触事故を起こしたため、次戦カナダGPの3グリッド降格とペナルティポイント2点が科された[13]
  • ^4 - クビアトマグヌッセンと2回接触し「本来はなかったオーバーテイクスペースを作りだした」とされ、次戦カナダGPの3グリッド降格とペナルティポイント2点が科された[14]

第6戦終了時点のランキング

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  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注

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  1. ^ GP topic:初登場「ウルトラソフト」はグリップそこそこ、意外に長持ち?. AUTOSPORTweb(2016年5月26日).
  2. ^ GP topic:捨てバイザーの「ポイ捨て禁止」ルールが、早くも変更に. AUTOSPORTweb(2016年5月28日).
  3. ^ a b マックス・フェルスタッペン、シャシー交換でピットレーンスタート. F1-Gate.com(2016年5月29日).
  4. ^ Qualifying(FORMULA 1 GRAND PRIX DE MONACO 2016). The Official F1 Website(2016年5月28日).
  5. ^ a b フェルスタッペンとナッサーはピットスタート. ESPN F1(2016年5月29日).
  6. ^ レッドブル、ピットインの混乱は「間違えてソフトタイヤを用意」と説明. AUTOSPORTweb(2016年5月30日).
  7. ^ Race(FORMULA 1 GRAND PRIX DE MONACO 2016). The Official F1 Website(2016年5月29日).
  8. ^ エリクソンとクビアトが次戦でグリッド降格. ESPN F1(2016年5月30日).
  9. ^ Stewards Decision Doc47 - V.Bottas”. fia.com (2016年5月29日). 2016年5月30日閲覧。
  10. ^ ボッタスにペナルティ、グティエレスと接触の責任を問われて12位に降格. AUTOSPORTweb(2016年5月31日).
  11. ^ Stewards Decision Doc43 - P.Wehrlein”. fia.com (2016年5月29日). 2016年5月29日閲覧。
  12. ^ Stewards Decision Doc44 - P.Wehrlein”. fia.com (2016年5月29日). 2016年5月29日閲覧。
  13. ^ tewards Decision Doc45 - M.Ericsson”. fia.com (2016年5月29日). 2016年5月29日閲覧。
  14. ^ Stewards Decision Doc51 - D.Kvyat”. fia.com (2016年5月29日). 2016年5月30日閲覧。
前戦
2016年スペイングランプリ
FIA F1世界選手権
2016年シーズン
次戦
2016年カナダグランプリ
前回開催
2015年モナコグランプリ
  モナコグランプリ 次回開催
2017年モナコグランプリ