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「耳なし芳一」の版間の差分

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== 概要 ==
== 概要 ==
[[ファイル:Kwaidan, Stories and Studies of Strange Things - p27.png|thumb|200px|right|Kwaidan, Stories and Studies of Strange Things/The Story of Mimi-Nashi-Hōïchi(1904年)]]
[[小泉八雲]]の『[[怪談 (小泉八雲)|怪談]]』([[1904年]]〈[[明治]]37年〉刊行)に所収の「耳無芳一の話(みみなしほういち の はなし){{Sfn|青空文庫}}」で広く知られるようになった{{Sfn|kb-1}}{{Sfn|kb-2}}。
[[小泉八雲]]の『[[怪談 (小泉八雲)|怪談]]』([[1904年]]〈[[明治]]37年〉刊行)に所収の「耳無芳一の話(みみなしほういち の はなし){{Sfn|青空文庫}}」で広く知られるようになった{{Sfn|kb-1}}{{Sfn|kb-2}}。


[[森銑三]]らによれば、小泉八雲が典拠としたのは、[[江戸時代]]後期の[[天明]]2年([[1782年]])に刊行された一夕散人(いっせきさんじん)の怪談奇談集[[読本]]『臥遊奇談(がゆう きだん)』(全5巻5冊)の第2巻「琵琶秘曲泣幽霊(びわのひきょくゆうれいをなかしむ)」であった<ref>{{Harvnb|森銑三著作集 続編 第11巻|1994|p=}} {{要ページ番号|date=2022年9月1日}}</ref><ref>{{Harvnb|宮田|2006|p=}} {{要ページ番号|date=2022年9月1日}}</ref>{{Sfn|kb-1}}{{Sfn|ToRepo 琵琶秘曲泣幽霊}}。
[[森銑三]]らによれば、小泉八雲が典拠としたのは、[[江戸時代]]後期の[[天明]]2年([[1782年]])に刊行された一夕散人(いっせきさんじん)の怪談奇談集[[読本]]『臥遊奇談(がゆう きだん)』(全5巻5冊)の第2巻「琵琶秘曲泣幽霊(びわのひきょくゆうれいをなかしむ)」であった<ref>{{Harvnb|森銑三著作集 続編 第11巻|1994|p=}} {{要ページ番号|date=2022年9月1日}}</ref><ref>{{Harvnb|宮田|2006|p=}} {{要ページ番号|date=2022年9月1日}}</ref>{{Sfn|kb-1}}{{Sfn|ToRepo 琵琶秘曲泣幽霊}}。


『臥遊奇談』でも琵琶師の名は「芳一」であり、背景舞台は[[長門国]][[豊浦郡]]の[[赤間関]]、阿弥陀寺とある。これは、[[幕藩体制]]下の[[長門国|長門]][[府中藩]][[所領|領]]赤間関と阿弥陀寺(安徳天皇御影堂を中核とする)にあたり、[[神仏分離#明治時代の神仏分離|明治時代初期の神仏分離]]と[[廃仏毀釈]]運動によって阿弥陀寺が[[廃寺]]となったのち、現在では、[[山口県]][[下関市]][[赤間町]]界隈および[[阿弥陀寺町 (下関市)|阿弥陀寺町]]の[[赤間神宮]]となっている{{Sfn|kb 赤間神宮}}。
『臥遊奇談』でも琵琶師の名は「芳一」であり、背景舞台は[[長門国]][[豊浦郡]]の[[赤間関]]、阿弥陀寺とある。これは、[[幕藩体制]]下の[[長門国|長門]][[長府藩|府中藩]][[所領|領]]赤間関と阿弥陀寺(安徳天皇御影堂を中核とする)にあたり、[[神仏分離#明治時代の神仏分離|明治時代初期の神仏分離]]と[[廃仏毀釈]]運動によって阿弥陀寺が[[廃寺]]となったのち、現在では、[[山口県]][[下関市]][[赤間町]]界隈および[[阿弥陀寺町 (下関市)|阿弥陀寺町]]の[[赤間神宮]]となっている{{Sfn|kb 赤間神宮}}。


昔話として[[徳島県]]より採集された例([[1985年]])では「耳切り団一」で{{Sfnp|成田|目代|1985|p=89}}、[[柳田國男]]が『一つ目小僧その他』([[1934年]]){{Sfnp|柳田|1934}}等で言及している。<!--※百科事典に記載する日本語として不完全すぎます(主語述語が何とでも取れるという意味で不備。また、記述の順序もなぜ時系列の逆になっているのか疑問。)。無暗に繋げず、正確に文意が伝わる形に整えて下さい。辞典において美文は正確な文に優先しません。-->
昔話として[[徳島県]]より採集された例([[1985年]])では「耳切り団一」で{{Sfnp|成田|目代|1985|p=89}}、[[柳田國男]]が『一つ目小僧その他』([[1934年]]){{Sfnp|柳田|1934}}等で言及している。<!--※百科事典に記載する日本語として不完全すぎます(主語述語が何とでも取れるという意味で不備。また、記述の順序もなぜ時系列の逆になっているのか疑問。)。無暗に繋げず、正確に文意が伝わる形に整えて下さい。辞典において美文は正確な文に優先しません。-->
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住職は、目の見えない芳一が無断で毎夜一人で出かけ、明け方に帰ってくることに気付いて不審に思い、[[#寺男|寺男]]たちに後を着けさせた。すると、大雨の中、芳一は一人、誰もいない[[伊勢平氏|平家]]一門の[[墓地]]の中におり、平家が推戴していた[[安徳天皇]]の墓前で、恐ろしいほど無数の[[鬼火]]に囲まれて琵琶を弾き語っていた。驚愕した寺男たちは強引に芳一を連れ帰る。事実を聞かされ、住職に問い詰められた芳一は、とうとう事情を打ち明けた。芳一が貴人と思っていたのは、近ごろ頻繁に出没しているという平家一門の邪悪な[[怨霊]]であった。住職は、怨霊たちが邪魔をされたことで今や芳一の琵琶を聴くことだけでは満足せず、このままでは芳一が平家の怨霊に殺されてしまうと案じた。住職は自分がそばにいれば芳一を護ってやれるが、あいにく今夜は[[法要|法事]]で芳一のそばに付いていてやることができない。寺男や[[#小僧|小僧]]では怨霊に太刀打ちできないし、芳一を法事の席に連れていけば、怨霊をもその席に連れていってしまうかもしれず、[[檀家]]に迷惑をかけかねない。そこで住職は、怨霊の「[[経 (仏教)|お経]]が書かれている体の部分は[[透明]]に映って視認できない」という性質を知っていたので、怨霊が芳一を認識できないよう、寺の小僧とともに芳一の全身に[[般若心経]]を[[写経]]した。ただ、この時、耳([[外耳#耳介(耳殻)|耳介]])に写経し忘れたことに気が付かなかった。また、芳一に怨霊が何をしても絶対に無視して音を立てず動かないよう堅く言い含めた。
住職は、目の見えない芳一が無断で毎夜一人で出かけ、明け方に帰ってくることに気付いて不審に思い、[[#寺男|寺男]]たちに後を着けさせた。すると、大雨の中、芳一は一人、誰もいない[[伊勢平氏|平家]]一門の[[墓地]]の中におり、平家が推戴していた[[安徳天皇]]の墓前で、恐ろしいほど無数の[[鬼火]]に囲まれて琵琶を弾き語っていた。驚愕した寺男たちは強引に芳一を連れ帰る。事実を聞かされ、住職に問い詰められた芳一は、とうとう事情を打ち明けた。芳一が貴人と思っていたのは、近ごろ頻繁に出没しているという平家一門の邪悪な[[怨霊]]であった。住職は、怨霊たちが邪魔をされたことで今や芳一の琵琶を聴くことだけでは満足せず、このままでは芳一が平家の怨霊に殺されてしまうと案じた。住職は自分がそばにいれば芳一を護ってやれるが、あいにく今夜は[[法要|法事]]で芳一のそばに付いていてやることができない。寺男や[[#小僧|小僧]]では怨霊に太刀打ちできないし、芳一を法事の席に連れていけば、怨霊をもその席に連れていってしまうかもしれず、[[檀家]]に迷惑をかけかねない。そこで住職は、怨霊の「[[経 (仏教)|お経]]が書かれている体の部分は[[透明]]に映って視認できない」という性質を知っていたので、怨霊が芳一を認識できないよう、寺の小僧とともに芳一の全身に[[般若心経]]を[[写経]]した。ただ、この時、耳([[外耳#耳介(耳殻)|耳介]])に写経し忘れたことに気が付かなかった。また、芳一に怨霊が何をしても絶対に無視して音を立てず動かないよう堅く言い含めた。


その夜、芳一が一人で座っていると、いつものように武者が芳一を迎えにきた。しかし、経文の書かれた芳一の体は怨霊である武者には見えない。呼ばれても芳一が返事をしないでいると、怨霊は当惑し、「返事がない。琵琶があるが、芳一はおらん。これはいかん。どこにいるのか見てやらねば…。」と、独り言を漏らす。怨霊は芳一の姿を探し回った挙句、写経し忘れた耳のみを暗闇の中に見つけ出した。「よかろう。返事をする口がないのだ。両耳のほか、琵琶師の体は何も残っておらん。ならば、できる限り[[#上様|上様]]の仰せられたとおりにした証として、この耳を持ち帰るほかあるまい。」と怨霊はつぶやき、怪力でもって芳一の頭から耳をもぎ取った。それでも芳一は身動き一つせず、声を出さなかった。怨霊はそのまま去っていった。 明け方になって帰ってきた住職は、両の耳をちぎられ、血だらけになって[[気絶|意識を無くした]]芳一の様子に驚き、昨夜の一部始終を聞いた後、芳一の全身に般若心経を書き写いた際に[[#納所|納所]]が経文を耳にだけ書き漏らしてしまったことに気付き、そのことを見落としてしまった自らの非を芳一に詫びた。
その夜、芳一が一人で座っていると、いつものように武者が芳一を迎えにきた。しかし、経文の書かれた芳一の体は怨霊である武者には見えない。呼ばれても芳一が返事をしないでいると、怨霊は当惑し、「返事がない。琵琶があるが、芳一はおらん。これはいかん。どこにいるのか見てやらねば…。」と、独り言を漏らす。怨霊は芳一の姿を探し回った挙句、写経し忘れた耳のみを暗闇の中に見つけ出した。「よかろう。返事をする口がないのだ。両耳のほか、琵琶師の体は何も残っておらん。ならば、できる限り[[#上様|上様]]の仰せられたとおりにした証として、この耳を持ち帰るほかあるまい。」と怨霊はつぶやき、怪力でもって芳一の頭から耳をもぎ取った。それでも芳一は身動き一つせず、声を出さなかった。怨霊はそのまま去っていった。 明け方になって帰ってきた住職は、両の耳をちぎられ、血だらけになって[[失神|意識を無くした]]芳一の様子に驚き、昨夜の一部始終を聞いた後、芳一の全身に般若心経を書き写いた際に[[#納所|納所]]が経文を耳にだけ書き漏らしてしまったことに気付き、そのことを見落としてしまった自らの非を芳一に詫びた。


その後、芳一の前に平家の怨霊は二度と現れず、また、良い[[医師]]の手によって芳一の耳の傷もほどなくして癒えた。この不思議な出来事は世間に広まり、彼は「耳なし芳一」と呼ばれるようになった。やがて、芳一は、琵琶の腕前も評判になり、その後は何不自由なく暮らしたという。<!--結果的に芳一に降りかかった禍は、反対に彼の名声を高めることになった。|※このくだりは本作には見られず、解釈ですので、適所は「概要」節か「登場キャラクター」節だと思います。-->
その後、芳一の前に平家の怨霊は二度と現れず、また、良い[[医師]]の手によって芳一の耳の傷もほどなくして癒えた。この不思議な出来事は世間に広まり、彼は「耳なし芳一」と呼ばれるようになった。やがて、芳一は、琵琶の腕前も評判になり、その後は何不自由なく暮らしたという。<!--結果的に芳一に降りかかった禍は、反対に彼の名声を高めることになった。|※このくだりは本作には見られず、解釈ですので、適所は「概要」節か「登場キャラクター」節だと思います。-->

== 物語の舞台 ==
== 物語の舞台 ==
この物語は、芳一たち人間が住まう阿弥陀寺と、怨霊たちが「逗留している」と称する実体無き御殿、その実態である安徳天皇の墓所という、2つの場所(実際には幻でしかない御殿も数えるなら3つの場所)だけで、話の大部分が進行する。
この物語は、芳一たち人間が住まう阿弥陀寺と、怨霊たちが「逗留している」と称する実体無き御殿、その実態である安徳天皇の墓所という、2つの場所(実際には幻でしかない御殿も数えるなら3つの場所)だけで、話の大部分が進行する。
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=== 御殿 ===
=== 御殿 ===
{{節スタブ|date=2022年9月3日}}
{{節スタブ|date=2022年9月3日}}
「[[御殿]](ごてん)」「[[館]](やかた)」「[[屋敷]](やしき)」「御旅館{{Sfnp|近藤|2020|p=51}}(ごりょかん)<!--※『旅館』は『旅先の[[館]]』の意。-->」など、様々な呼び方をしている。[[壇ノ浦の戦い|壇ノ浦合戦]]の跡地を見に来たという平家一門の怨霊たちが「逗留している」と称する豪奢な建物で、実体は無い。幽霊の招きに応じて取り込まれてしまった芳一には、感触や匂いまでも感じられて、現実の物と思えたが、端から信じていない[[#寺男|寺男たち]]には、五感で感じ取れる物は何も無く、そこには[[安徳天皇]]の小さな墓所あるだけで、彼らの眼に映るのは、おびただしい数の[[鬼火]]が周りを飛び交っている怖ろしい光景でしかなかった。この墓所というのは、[[江戸時代]]初期に設けられた(整備された)と考えられる「[[#七盛塚|七盛塚]]」のことであろうといわれている。
「[[御殿]](ごてん)」「[[館]](やかた)」「[[屋敷]](やしき)」「御旅館{{Sfnp|近藤|2020|p=51}}(ごりょかん)<!--※『旅館』は『旅先の[[館]]』の意。-->」など、様々な呼び方をしている。[[壇ノ浦の戦い|壇ノ浦合戦]]の跡地を見に来たという平家一門の怨霊たちが「逗留している」と称する豪奢な建物で、実体は無い。幽霊の招きに応じて取り込まれてしまった芳一には、感触や匂いまでも感じられて、現実の物と思えたが、端から信じていない[[#寺男|寺男たち]]には、五感で感じ取れる物は何も無く、そこには[[安徳天皇]]の小さな墓所あるだけで、彼らの眼に映るのは、おびただしい数の[[鬼火]]が周りを飛び交っている怖ろしい光景でしかなかった。この墓所というのは、[[江戸時代]]初期に設けられた(整備された)と考えられる「[[#七盛塚|七盛塚]]」のことであろうといわれている。


== 登場キャラクター ==
== 登場人物 ==
{{節スタブ|date=2022年9月2日}}
{{節スタブ|date=2022年9月2日}}
=== 人間 ===
=== 人間 ===
* {{Anchors|芳一}}'''芳一'''(ほういち)
* {{Anchors|芳一}}'''芳一'''(ほういち)
:: [[主人公]]。[[琵琶]]の弾奏に特別な才能を見せる若き[[琵琶法師]]である。「[[少年]]」とされるが、正確には10代後半の少年であり、[[#芳一堂|芳一堂]]に祀られている木像も、[[大人]]になるにはまだ早い[[子供]]といった感じで造形されている。ただし、後世の[[#リメイク作品|リメイク作品]]などでは、[[青年]]あるいは[[大人]]のイメージで描写されるのが通例となっており、[[子役]]が[[キャスティング]]された例は見当たらない。
:: [[主人公]]。[[琵琶]]の弾奏に特別な才能を見せる若き[[琵琶法師]]である。「[[少年]]」とされるが、正確には10代後半であり、[[#芳一堂|芳一堂]]に祀られている木像も、[[大人]]になるにはまだ早い[[子供]]といった感じで造形されている。ただし、後世の[[#リメイク作品|リメイク作品]]などでは、[[青年]]あるいは[[大人]]のイメージで描写されるのが通例となっており、[[子役]]が[[キャスティング]]された例は見当たらない。
:: 盲({{Small|めし}})いて生まれた芳一は、貧しい境遇に育ったが、幼くして師匠を凌ぐほどの才気に溢れた[[芸能|芸]]がその身を大いに助けた。赤間関の阿弥陀寺に身を寄せたのも、芸能の才が手繰り寄せた良運であった。阿弥陀寺での芳一は、芸能好きの住職に衣食住の足るを約束され、必ずやるべきことと言えば、住職の求めに応じて琵琶を奏してみせることのみであった。しかし、[[檀家]]に不幸があったので住職たちが出掛けてしまい、芳一がひとり切り寺に残って過ごすことになった蒸し暑い夏の夜のこと、怖ろしき[[#怨霊|怨霊]]どもの耳にも届いてしまった芳一の才が、今度は命に係わる禍事({{Small|まがごと}})を引き寄せてしまう。盲いたか弱き少年の前に、居丈高な[[#武者|大男]]の気配が現れた。
:: 盲({{Small|めし}})いて生まれた芳一は、貧しい境遇に育ったが、幼くして師匠を凌ぐほどの才気に溢れた[[芸能|芸]]がその身を大いに助けた。赤間関の阿弥陀寺に身を寄せたのも、芸能の才が手繰り寄せた良運であった。阿弥陀寺での芳一は、芸能好きの住職に衣食住の足るを約束され、必ずやるべきことと言えば、住職の求めに応じて琵琶を奏してみせることのみであった。しかし、[[檀家]]に不幸があったので住職たちが出掛けてしまい、芳一がひとり切り寺に残って過ごすことになった蒸し暑い夏の夜のこと、怖ろしき[[#怨霊|怨霊]]どもの耳にも届いてしまった芳一の才が、今度は命に係わる禍事({{Small|まがごと}})を引き寄せてしまう。盲いたか弱き少年の前に、居丈高な[[#武者|大男]]の気配が現れた。
:* {{Anchors|耳なし芳一 (通称)}}'''耳なし芳一'''
:* {{Anchors|耳なし芳一 (通称)}}'''耳なし芳一'''
:: 事件が解決した後、しばらく経って呼ばれるようになった、芳一の[[通称|通名]]。ただ、文献によって名称と表記はまちまちである。大きく「耳切れ」と「耳無し」に分かれており、後者は[[小泉八雲]]が「耳無芳一の話」で用いて以降の文献からしか見ていないと、近藤清兄は言っている{{Sfnp|近藤|2020|p=54}}。
:: 事件が解決した後、しばらく経って呼ばれるようになった、芳一の[[通称|通名]]。ただ、文献によって名称と表記はまちまちである。大きく「耳切れ」と「耳無し」に分かれており、後者は[[小泉八雲]]が「耳無芳一の話」で用いて以降の文献からしか見ていないと、近藤清兄は言っている{{Sfnp|近藤|2020|p=54}}。
::* '''耳切れ芳一''' / '''耳きれ芳一'''{{Sfnp|近藤|2020|p=54}}(みみきれ ほういち)、'''耳切れ'''{{Sfnp|近藤|2020|p=54}}
::* '''耳切れ芳一''' / '''耳きれ芳一'''{{Sfnp|近藤|2020|p=54}}(みみきれ ほういち)、'''耳切れ'''{{Sfnp|近藤|2020|p=54}}
::: 芳一ばかりでなく、「耳切れ○○」は類例が多い。[[仮名草子]]『[[曽呂利物語]]』([[寛文]]3年〈[[1663年]]〉刊行)巻第4の9{{Sfn|ToRepo_曽呂利物語 4-9}}の「耳切れうん市が事({{Small|みみきれうんいちがこと}})」では、その名は「うん市」、事件後の「'''耳切れうん市'''」であり{{Sfn|ichironagano 20110628}}、怪談集『宿直草(とのいぐさ)』([[延宝]]5年〈[[1677年]]〉刊行)巻2第11の「小宰相の局、ゆうれいの事({{Small|こざいしょうのつぼね ゆうれいのこと}})」では、その名は「団都(だんいち)」、事件後の「'''耳きれ団都'''」である{{Sfn|IRDB 富山大IR-宿直草}}。「[[#類話]]」も参照のこと。
::: 芳一ばかりでなく、「耳切れ○○」は類例が多い。[[仮名草子]]『[[曽呂利物語]]』([[寛文]]3年〈[[1663年]]〉刊行)巻第4の9{{Sfn|ToRepo_曽呂利物語 4-9}}の「耳切れうん市が事({{Small|みみきれうんいちがこと}})」では、その名は「うん市」、事件後の「'''耳切れうん市'''」であり{{Sfn|ichironagano 20110628}}、怪談集『宿直草(とのいぐさ)』([[延宝]]5年〈[[1677年]]〉刊行)巻2第11の「小宰相の局、ゆうれいの事({{Small|こざいしょうのつぼね ゆうれいのこと}})」では、その名は「団都(だんいち)」、事件後の「'''耳きれ団都'''」である{{Sfn|富山大IR-宿直草}}。「[[#類話]]」も参照のこと。
::* '''耳無芳一'''{{Sfn|青空文庫}} / '''耳無し芳一''' / '''耳なし芳一'''(みみなし ほういち)
::* '''耳無芳一'''{{Sfn|青空文庫}} / '''耳無し芳一''' / '''耳なし芳一'''(みみなし ほういち)


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{{Anchors|幽霊|亡霊|怨霊}}
{{Anchors|幽霊|亡霊|怨霊}}

=== 怨霊 ===
=== 怨霊 ===
解説する際は「[[幽霊]]」「亡霊{{Sfn|映像工房・和と京 YouTube-20210321}}」「[[怨霊]]」などと呼ばれる{{Refnest|group="注"|亡霊=『[[#まんが日本昔ばなし|まんが日本昔ばなし]]』}}が、オリジナルとそれに近い物語の中では「霊」とさえ呼ばれない。小泉八雲の「耳無芳一の話」でもそうで、「幽霊(幽霊火)」「霊」「怨霊」が物語の前段の昔語りで用いられているのみで、武者を始めとする芳一たちと関わる怪しき者たちを指して「霊」とは言っていない。
解説する際は「[[幽霊]]」「亡霊{{Sfn|映像工房・和と京 YouTube-20210321}}」「[[怨霊]]」などと呼ばれる{{Refnest|group="注"|亡霊=『[[#まんが日本昔ばなし|まんが日本昔ばなし]]』}}が、オリジナルとそれに近い物語の中では「霊」とさえ呼ばれない。小泉八雲の「耳無芳一の話」でもそうで、「幽霊(幽霊火)」「霊」「怨霊」が物語の前段の昔語りで用いられているのみで、武者を始めとする芳一たちと関わる怪しき者たちを指して「霊」とは言っていない。
91行目: 94行目:
また、芳一堂の左手には平家一門を[[供養]]する'''[[七盛塚]]'''(しちもりづか、ななもりづか)があり{{R|"PressmanUnion_七盛塚"}}、毎年[[7月15日]]には芳一堂と七盛塚の前で「耳なし芳一琵琶供養祭」(通称:耳なし芳一まつり)が斎行されている{{R|"PressmanUnion_芳一堂"}}。
また、芳一堂の左手には平家一門を[[供養]]する'''[[七盛塚]]'''(しちもりづか、ななもりづか)があり{{R|"PressmanUnion_七盛塚"}}、毎年[[7月15日]]には芳一堂と七盛塚の前で「耳なし芳一琵琶供養祭」(通称:耳なし芳一まつり)が斎行されている{{R|"PressmanUnion_芳一堂"}}。


七盛塚は、[[関ヶ原合戦]]([[慶長]]5年/[[1600年]])の頃、[[関門海峡]]で頻発した[[海難事故]]を「平家の怨霊が騒ぎ出した」と世間が騒いだことを受けて、[[赤間関]]を擁する紅石山の山腹に[[中世]]の頃から散在していた7基の[[墓標]]を、[[江戸時代]]になって阿弥陀寺の境内に参集させたものである{{R|"PressmanUnion_芳一堂"|"PressmanUnion_七盛塚"}}。そのようなことから、平家一門を慰めるために芳一が招かれたという墓場が“実在するこの七盛塚”であったとすれば、その物語が整えられたのは江戸時代ということになる{{R|"PressmanUnion_芳一堂"|"PressmanUnion_七盛塚"}}。
七盛塚は、[[関ヶ原の戦い|関ヶ原合戦]]([[慶長]]5年/[[1600年]])の頃、[[関門海峡]]で頻発した[[海難事故]]を「平家の怨霊が騒ぎ出した」と世間が騒いだことを受けて、[[赤間関]]を擁する紅石山の山腹に[[中世]]の頃から散在していた7基の[[墓標]]を、[[江戸時代]]になって阿弥陀寺の境内に参集させたものである{{R|"PressmanUnion_芳一堂"|"PressmanUnion_七盛塚"}}。そのようなことから、平家一門を慰めるために芳一が招かれたという墓場が“実在するこの七盛塚”であったとすれば、その物語が整えられたのは江戸時代ということになる{{R|"PressmanUnion_芳一堂"|"PressmanUnion_七盛塚"}}。


== 派生作品 ==
== 派生作品 ==
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:: [[第二次世界大戦]]の[[戦後復興期#日本の戦後復興期|戦後復興期]](おおよそ1950年〈昭和25年〉から1954年〈昭和29年〉にかけての期間)に上演。
:: [[第二次世界大戦]]の[[戦後復興期#日本の戦後復興期|戦後復興期]](おおよそ1950年〈昭和25年〉から1954年〈昭和29年〉にかけての期間)に上演。


* {{Anchors|怪談 1965}}[[映画]]:[[東宝]]『[[怪談 (1965年の映画)|怪談]]』(1965年〈昭和39年〉一般公開)第3篇「耳無し芳一」
* {{Anchors|怪談 1965}}[[映画]]:[[東宝]]『[[怪談 (1965年の映画)|怪談]]』(1965年〈昭和40年〉一般公開)第3篇「耳無し芳一」
:: 原作:小泉八雲。監督:[[小林正樹]]。脚本:[[水木洋子]]、音楽:[[武満徹]]。
:: 原作:小泉八雲。監督:[[小林正樹]]。脚本:[[水木洋子]]、音楽:[[武満徹]]。
:: 耳無芳一:[[中村嘉葎雄]](撮影時{{年数|1938|04|23|1964|01|01}}~{{年数|1938|04|23|1964|04|24}}歳)、甲冑の武士:[[丹波哲郎]]、住職:[[志村喬]]、[[源義経]]:[[林与一]]、[[建礼門院]]:[[村松英子]]、[[平知盛]]:[[北村和夫]]、[[安徳天皇]]:佐藤ユリ、ほか多数。
:: 耳無芳一:[[中村嘉葎雄]](撮影時{{年数|1938|04|23|1964|01|01}}~{{年数|1938|04|23|1964|04|24}}歳)、甲冑の武士:[[丹波哲郎]]、住職:[[志村喬]]、[[源義経]]:[[林与一]]、[[建礼門院]]:[[村松英子]]、[[平知盛]]:[[北村和夫]]、[[安徳天皇]]:佐藤ユリ、ほか多数。
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:: 製作:愛企画センター、[[グループ・タック]]、[[毎日放送]]。[[まんが日本昔ばなし#放送期間|放送時期]]:[[ジャパン・ニュース・ネットワーク|JNN]](毎日放送、[[TBS系列]])放送時代。視聴時間:約10分。
:: 製作:愛企画センター、[[グループ・タック]]、[[毎日放送]]。[[まんが日本昔ばなし#放送期間|放送時期]]:[[ジャパン・ニュース・ネットワーク|JNN]](毎日放送、[[TBS系列]])放送時代。視聴時間:約10分。
:: 演出:杉田実、脚本:[[吉田義昭]]、美術・作画:馬郡美保子。[[声優|声]]:[[市原悦子]](ナレーション、芳一、館の女、寺男B)、[[常田富士男]](武者、寺男A、和尚)。
:: 演出:杉田実、脚本:[[吉田義昭]]、美術・作画:馬郡美保子。[[声優|声]]:[[市原悦子]](ナレーション、芳一、館の女、寺男B)、[[常田富士男]](武者、寺男A、和尚)。
:* {{Cite web |author=古里紅子 |date=2011-09-27 |title=No.0067 耳なし芳一 |url=http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=67&cid=44 |publisher=古里紅子 |website=まんが日本昔ばなし~データベース~(人文系データベース協議会公認[http://www.jinbun-db.com/database/archives/67396])|accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|まんが日本昔ばなしDb 20110927}} }}
:* {{Cite web|和書|author=古里紅子 |date=2011-09-27 |title=No.0067 耳なし芳一 |url=http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=67&cid=44 |publisher=古里紅子 |website=まんが日本昔ばなし~データベース~(人文系データベース協議会公認[http://www.jinbun-db.com/database/archives/67396])|accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|まんが日本昔ばなしDb 20110927}} }}


* {{Anchors|日本の面影}}[[テレビドラマ]]:[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]『[[日本の面影]]』(1984年放送)第4話「生と死の断章」
* {{Anchors|日本の面影}}[[テレビドラマ]]:[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]『[[日本の面影]]』(1984年放送)第4話「生と死の断章」
:: 1984年(昭和59年)3月24日放送回。小泉八雲の「耳無芳一の話」が[[劇中劇]]として描かれた。脚本は[[山田太一 (脚本家)|山田太一]]、音楽は[[池辺晋一郎]]が担当。八雲の生涯を描いたドラマでは[[西田千太郎]]を、劇中劇「生と死の断章」では芳一を、[[小林薫]](撮影時{{年数|1951|09|04|1984|01|01}}歳)が演じた。''cf.''「[[日本の面影#ストーリー]]」
:: 1984年(昭和59年)3月24日放送回。小泉八雲の「耳無芳一の話」が[[劇中劇]]として描かれた。脚本は[[山田太一 (脚本家)|山田太一]]、音楽は[[池辺晋一郎]]が担当。八雲の生涯を描いたドラマでは[[西田千太郎]]を、劇中劇「生と死の断章」では芳一を、[[小林薫]](撮影時{{年数|1951|09|04|1984|01|01}}歳)が演じた。''cf.''「[[日本の面影#ストーリー]]」
:* {{Cite web |title=日本映画専門チャンネル(BS・CS放送ほか)『日本の面影』全4話 |url=http://yakumokai.org/15841 |publisher=八雲会 |accessdate=2022-09-06 |ref={{SfnRef|八雲会 日本の面影}} }}
:* {{Cite web|和書|title=日本映画専門チャンネル(BS・CS放送ほか)『日本の面影』全4話 |url=http://yakumokai.org/15841 |publisher=八雲会 |accessdate=2022-09-06 |ref={{SfnRef|八雲会 日本の面影}} }}


* {{Anchors|つのだ 怪談}}[[漫画]]:[[つのだじろう]]『怪談―マンガ日本の古典〈32〉』所収「耳なし芳一」
* {{Anchors|つのだ 怪談}}[[漫画]]:[[つのだじろう]]『怪談―マンガ日本の古典〈32〉』所収「耳なし芳一」
:: 小泉八雲『[[怪談 (小泉八雲)|怪談]]』の中から数作をコミック化している。初版([[中央公論社]]版)は1995年(平成7年)3月1日<ref>{{Cite web |title=つのだじろうの怪談 |url=https://bookpass.auone.jp/titles/LT000118407000954221 |publisher=[[KDDI]]株式会社 |website=[[Au (通信)|au]]ブックパス |accessdate=2022-09-03 }}</ref>刊行<ref name="東京古書_つのだじろう1995">{{Cite web |title=怪談 <マンガ日本の古典 32> |url=https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=297812657 |publisher=[[東京都古書籍商業協同組合]] |website=日本の古本屋 |accessdate=2022-09-03 }}</ref>。
:: 小泉八雲『[[怪談 (小泉八雲)|怪談]]』の中から数作をコミック化している。初版([[中央公論社]]版)は1995年(平成7年)3月1日<ref>{{Cite web|和書|title=つのだじろうの怪談 |url=https://bookpass.auone.jp/titles/LT000118407000954221 |publisher=[[KDDI]]株式会社 |website=[[Au (通信)|au]]ブックパス |accessdate=2022-09-03 }}</ref>刊行<ref name="東京古書_つのだじろう1995">{{Cite web|和書|title=怪談 <マンガ日本の古典 32> |url=https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=297812657 |publisher=[[東京都古書籍商業協同組合]] |website=日本の古本屋 |accessdate=2022-09-03 }}</ref>。
:* 2001年新装版:{{Cite book |和書 |date=2001-11-23 |title=怪談―マンガ日本の古典〈32〉|url=https://www.chuko.co.jp/bunko/2001/11/203934.html |publisher=中央公論新社 |series=[[中公文庫]] |ref={{SfnRef|つのだ|2001}} }}{{Small|{{ISBN2|4-12-203934-7}}、{{ISBN2|978-4-12-203934-6}} }}。
:* 2001年新装版:{{Cite book |和書 |date=2001-11-23 |title=怪談―マンガ日本の古典〈32〉|url=https://www.chuko.co.jp/bunko/2001/11/203934.html |publisher=中央公論新社 |series=[[中公文庫]] |ref={{SfnRef|つのだ|2001}} }}{{Small|{{ISBN2|4-12-203934-7}}、{{ISBN2|978-4-12-203934-6}} }}。
:* 2019年新装版(電子書籍版):{{Cite book |和書 |date=2019-08-09 |title=つのだじろうの怪談 |publisher=[[ゴマブックス]] |ref={{SfnRef|つのだ|2019}} }}
:* 2019年新装版(電子書籍版):{{Cite book |和書 |date=2019-08-09 |title=つのだじろうの怪談 |publisher=[[ゴマブックス]] |ref={{SfnRef|つのだ|2019}} }}


* {{Anchors|妖ばなし}}テレビドラマ:[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]『[[妖ばなし]]』第53話「耳なし芳一」
* {{Anchors|妖ばなし}}テレビドラマ:[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]『[[妖ばなし]]』第53話「耳なし芳一」
:: 2000年(平成12年)8月29日放送回<ref name="妖ばなし_#53">{{Cite web |title=第五十三話「耳なし芳一 < おはなし |url=https://ayakashibanashi.themedia.jp/posts/categories/624156/page/3?type=grid |publisher=株式会社[[L4 (企業)|L4]] |website=妖ばなし |accessdate=2022-09-03 }}</ref>。原作は小泉八雲「耳無し芳一の話」。この回は[[人形劇]]であり、劇の製作は妖メーションが担当した。番組の製作者は株式会社[[L4 (企業)|L4]]{{R|"妖ばなし_#53"}}。■[[#妖ばなし 予告編|予告編の動画]]がある。
:: 2000年(平成12年)8月29日放送回<ref name="妖ばなし_#53">{{Cite web|和書|title=第五十三話「耳なし芳一 < おはなし |url=https://ayakashibanashi.themedia.jp/posts/categories/624156/page/3?type=grid |publisher=株式会社[[L4 (企業)|L4]] |website=妖ばなし |accessdate=2022-09-03 }}</ref>。原作は小泉八雲「耳無し芳一の話」。この回は[[人形劇]]であり、劇の製作は妖メーションが担当した。番組の製作者は株式会社[[L4 (企業)|L4]]{{R|"妖ばなし_#53"}}。■[[#妖ばなし 予告編|予告編の動画]]がある。


* {{Anchors|フジ 怪談百物語}}テレビドラマ:[[フジネットワーク|フジテレビ系列]]『[[怪談百物語]]』第5回「耳なし芳一」
* {{Anchors|フジ 怪談百物語}}テレビドラマ:[[フジネットワーク|フジテレビ系列]]『[[怪談百物語]]』第5回「耳なし芳一」
:: 2002年(平成14年)10月22日放送回。[[岸谷五朗]](撮影時{{年数|1964|09|27|2002|09|26}}歳)が芳一を演じた。
:: 2002年(平成14年)10月22日放送回。[[岸谷五朗]](撮影時{{年数|1964|09|27|2002|09|26}}歳)が芳一を演じた。原典と異なり耳にも経が書かれるが、芳一を探す武者の声に慄いた芳一が耳をふさいだ時に文字がとれてしまい、結局耳をちぎられてしまう。また、原典には無い芳一が盲目になった理由が語られる


* {{Anchors|歴史体感☆紙芝居!}}[[紙芝居]]:『歴史体感☆紙芝居!』「耳なし芳一」
* {{Anchors|歴史体感☆紙芝居!}}[[紙芝居]]:『歴史体感☆紙芝居!』「耳なし芳一」
:: 地元[[下関市]]では、[[壇ノ浦]]に面した[[みもすそ川公園]]で上演されている<ref name=STC_20210531>{{Cite web |date=2021-05-31 |title=歴史体感☆紙芝居!(2022年)|url=https://www.stca-kanko.or.jp/campaign/2021年-歴史体感☆紙芝居!/ |publisher=一般社団法人 下関観光コンベンション協会 |accessdate=2022-09-03 }}</ref>。いつ始まったのか確認できないが、■[[#歴史体感☆紙芝居!YouTube|上演の様子を収めた動画]]が、2013年6月付で[[YouTube]]に上がっている。
:: 地元[[下関市]]では、[[壇ノ浦]]に面した[[みもすそ川公園]]で上演されている<ref name=STC_20210531>{{Cite web|和書|date=2021-05-31 |title=歴史体感☆紙芝居!(2022年)|url=https://www.stca-kanko.or.jp/campaign/2021年-歴史体感☆紙芝居!/ |publisher=一般社団法人 下関観光コンベンション協会 |accessdate=2022-09-03 }}</ref>。いつ始まったのか確認できないが、■[[#歴史体感☆紙芝居!YouTube|上演の様子を収めた動画]]が、2013年6月付で[[YouTube]]に上がっている。


* {{Anchors|ふるさと再生 日本の昔ばなし}}テレビアニメ:[[TXNネットワーク|テレビ東京系列]]『[[ふるさと再生 日本の昔ばなし]]』第72回1話目「耳なし芳一」
* {{Anchors|ふるさと再生 日本の昔ばなし}}テレビアニメ:[[TXNネットワーク|テレビ東京系列]]『[[ふるさと再生 日本の昔ばなし]]』「耳なし芳一」
:: 2013年(平成25年)818日放送回。30分番組3話構成の1話目。監督:鈴木卓夫、湯淺康生。脚本:照沼まりえ、絵コンテ・演出・作画・美術:[[樋口雅一]]。声:[[柄本明]]、[[松金よね子]]。
:: 2013年813日放送回。第72回。30分番組3話構成の1話目。監督:鈴木卓夫。脚本:照沼まりえ、絵コンテ・演出・作画・美術:樋口雅一。声:[[柄本明]]、[[松金よね子]]。
::
:* 書籍化:{{Cite web |title=ふるさと再生 日本の昔ばなし 「耳なし芳一」< 絵本 |url=https://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA0000PS4V3 |publisher=[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ]]株式会社 |website=[[TSUTAYA]] |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|TSUTASA ふるさと再生 日本の昔ばなし}} }}
:: 2015年7月19日放送回。第171回。30分番組3話構成の3話目。監督:鈴木卓夫。脚本:平柳益実、絵コンテ・演出・作画・美術:原田浩。声:[[柄本明]]、[[松金よね子]]。
:* 書籍化:{{Cite web|和書|title=ふるさと再生 日本の昔ばなし 「耳なし芳一」< 絵本 |url=https://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA0000PS4V3 |publisher=[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ]]株式会社 |website=[[TSUTAYA]] |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|TSUTASA ふるさと再生 日本の昔ばなし}} }}
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* {{Anchors|声劇和楽団}}[[演劇]]:声劇和楽団「耳なし芳一」
* {{Anchors|声劇和楽団}}[[演劇]]:声劇和楽団「耳なし芳一」
:: 音楽朗読劇の一種として[[和楽器]]とプロの[[声優]]による朗読劇を[[コラボレーション]]させた団体「声劇和楽団」による、怪談話の演目の一つ<ref name="和楽器メディア_20190926">{{Cite web |author=稲毛佳祐 |date=2019-09-26 |title=声劇和楽団が「花と緑のぐんまづくりinみなかみ」にて耳なし芳一を披露!! |url=https://wagakkimedia.com/media/2019/09/report-sw-hmgd-2019/ |publisher=和楽器メディア |accessdate=2022-09-05 }}</ref>。演目「耳なし芳一」は、2015年(平成27年)12月19日に東京[[赤坂]]の[[サントリーホール]]での第四回公演『ヒルズ de 怪談』が初上演<ref name="アニメハック_20151118ed">{{Cite web |date=2015年11月18日更新 |title=声劇和楽団「ヒルズde怪談」|url=https://anime.eiga.com/event/105327/ |publisher=株式会社エイガ・ドット・コム |website=アニメハック |work=[[映画.com]] |accessdate=2022-09-05 }}</ref><ref name="声劇和楽団_his">{{Cite web |title=過去の公演 |url=https://horie-kazuma.com/seigekiwagakudan_performance/ |publisher=声劇和楽団 |accessdate=2022-09-05 }}</ref>。
:: 音楽朗読劇の一種として[[和楽器]]とプロの[[声優]]による朗読劇を[[コラボレーション]]させた団体「声劇和楽団」による、怪談話の演目の一つ<ref name="和楽器メディア_20190926">{{Cite web|和書|author=稲毛佳祐 |date=2019-09-26 |title=声劇和楽団が「花と緑のぐんまづくりinみなかみ」にて耳なし芳一を披露!! |url=https://wagakkimedia.com/media/2019/09/report-sw-hmgd-2019/ |publisher=和楽器メディア |accessdate=2022-09-05 }}</ref>。演目「耳なし芳一」は、2015年(平成27年)12月19日に東京[[赤坂]]の[[サントリーホール]]での第四回公演『ヒルズ de 怪談』が初上演<ref name="アニメハック_20151118ed">{{Cite web|和書|date=2015年11月18日更新 |title=声劇和楽団「ヒルズde怪談」|url=https://anime.eiga.com/event/105327/ |publisher=株式会社エイガ・ドット・コム |website=アニメハック |work=[[映画.com]] |accessdate=2022-09-05 }}</ref><ref name="声劇和楽団_his">{{Cite web|和書|title=過去の公演 |url=https://horie-kazuma.com/seigekiwagakudan_performance/ |publisher=声劇和楽団 |accessdate=2022-09-05 }}</ref>。


* {{Anchors|コワイオハナシノクニ}}テレビ番組:[[NHK教育テレビジョン|Eテレ]]『コワイオハナシノクニ』第1話「耳なし芳一」
* {{Anchors|コワイオハナシノクニ}}テレビ番組:[[NHK教育テレビジョン|Eテレ]]『コワイオハナシノクニ』第1話「耳なし芳一」
:: 2018年(平成30年)8月13日放送回。原作:小泉八雲。語り:[[本郷奏多]](撮影時{{年数|1990|11|15|2018|08|01}}歳)、絵:[[劇団イヌカレー|劇団イヌカレー・泥犬]]。音楽:榎本百香、[[山口優]]([[マニュアル・オブ・エラーズ・アーティスツ#マニュアル・オブ・エラーズ|マニュアル・オブ・エラーズ]])。
:: 2018年(平成30年)8月13日放送回。原作:小泉八雲。語り:[[本郷奏多]](撮影時{{年数|1990|11|15|2018|08|01}}歳)、絵:[[劇団イヌカレー|劇団イヌカレー・泥犬]]。音楽:榎本百香、[[山口優]]([[マニュアル・オブ・エラーズ・アーティスツ#マニュアル・オブ・エラーズ|マニュアル・オブ・エラーズ]])。
:* {{Cite web |title=【コワイオハナシノクニ】耳なし芳一 |url=https://www2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005150532_00000 |publisher=NHK |website=NHK for shool |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|NHK コワイオハナシノクニ}} }}■[[YouTube]]動画掲載(10分00秒)。
:* {{Cite web|和書|title=【コワイオハナシノクニ】耳なし芳一 |url=https://www2.nhk.or.jp/school/watch/bangumi/?das_id=D0005150532_00000 |publisher=NHK |website=NHK for shool |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|NHK コワイオハナシノクニ}} }}■[[YouTube]]動画掲載(10分00秒)。
:* {{Cite web |title=NHK Eテレ『コワイオハナシノクニ』第1話「耳なし芳一」|url=http://yakumokai.org/13337 |publisher=八雲会 |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|八雲会 コワイオハナシノクニ}} }}
:* {{Cite web|和書|title=NHK Eテレ『コワイオハナシノクニ』第1話「耳なし芳一」|url=http://yakumokai.org/13337 |publisher=八雲会 |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|八雲会 コワイオハナシノクニ}} }}


* {{Anchors|酒林堂}}演劇:酒林堂『酒林堂 in 浮世絵劇場<耳なし芳一>』<ref name=PR-TIMES_20211224>{{Cite news |和書 |author=株式会社[[KADOKAWA]] |date=2021-12-24 |title=声優・茶風林の率いる酒林堂が、琵琶とともに演じる朗読劇「耳なし芳一」を『浮世絵劇場 from Paris』で1月16日に開催 映像と朗読のコラボレーションをニコニコ生放送でも配信 |url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000009815.000007006.html |publisher=株式会社 [[PR TIMES]] |newspaper=PR TIMES |accessdate=2022-09-05 }}</ref><ref name=PR-TIMES_20220117>{{Cite news |和書 |author=株式会社KADOKAWA |date=2022-01-17 |title=声優・茶風林の率いる酒林堂が、琵琶とともに演じる朗読劇「耳なし芳一」を『浮世絵劇場 from Paris』で開催 360度巨大浮世絵映像、琵琶、そして言葉の力による没入体験 |url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000009881.000007006.html |publisher=株式会社 PR TIMES |newspaper=PR TIMES |accessdate=2022-09-05 }}</ref>
* {{Anchors|酒林堂}}演劇:酒林堂『酒林堂 in 浮世絵劇場<耳なし芳一>』<ref name=PR-TIMES_20211224>{{Cite news |和書 |author=株式会社[[KADOKAWA]] |date=2021-12-24 |title=声優・茶風林の率いる酒林堂が、琵琶とともに演じる朗読劇「耳なし芳一」を『浮世絵劇場 from Paris』で1月16日に開催 映像と朗読のコラボレーションをニコニコ生放送でも配信 |url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000009815.000007006.html |publisher=株式会社 [[PR TIMES]] |newspaper=PR TIMES |accessdate=2022-09-05 }}</ref><ref name=PR-TIMES_20220117>{{Cite news |和書 |author=株式会社KADOKAWA |date=2022-01-17 |title=声優・茶風林の率いる酒林堂が、琵琶とともに演じる朗読劇「耳なし芳一」を『浮世絵劇場 from Paris』で開催 360度巨大浮世絵映像、琵琶、そして言葉の力による没入体験 |url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000009881.000007006.html |publisher=株式会社 PR TIMES |newspaper=PR TIMES |accessdate=2022-09-05 }}</ref>
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* {{Anchors|快僧のざらし}}[[漫画]]:[[山上たつひこ]]『[[快僧のざらし]]』
* {{Anchors|快僧のざらし}}[[漫画]]:[[山上たつひこ]]『[[快僧のざらし]]』
:: 1976年(昭和51年)初版刊行。[[ギター]]の弾き語りがうまい主人公の小坊主「のざらし」が寺で演奏していると、妖しい美女が現れて[[芸能界]]入りを請われるが、美女の正体は……、そして、のざらしが出かけた先では……、という[[パロディ]]作品。
:: 1976年(昭和51年)初版刊行。[[ギター]]の弾き語りがうまい主人公の小坊主「のざらし」が寺で演奏していると、妖しい美女が現れて[[芸能界]]入りを請われるが、美女の正体は……、そして、のざらしが出かけた先では……、という[[パロディ]]作品。
* {{Anchors|スカイライダー}}[[特撮]][[テレビドラマ]]:『[[仮面ライダー (スカイライダー)]]』第43話「怪談シリーズ 耳なし芳一 999の耳」<ref name=nicovideo_20191006>{{Cite video |author=東映特撮ニコニコおふぃしゃる |date=2019-10-06 |title=仮面ライダー(新) 第43話「怪談シリーズ・耳なし芳一 999の耳」|url=https://www.nicovideo.jp/watch/so35728458 |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=株式会社[[ドワンゴ]] |website=[[ニコニコ動画]] |accessdate=2022-09-05 }}</ref><ref name=Togetter_20201122>{{Cite web |author=あわぬこ |date=2020-11-22 |title=『仮面ライダー(新)』43話「怪談シリーズ・耳なし芳一 999の耳」レビュー |url=https://togetter.com/li/1627322 |publisher=トゥギャッター株式会社 |website=[[Togetter]] |accessdate=2022-09-05 }}</ref>
* {{Anchors|スカイライダー}}[[特撮]][[テレビドラマ]]:『[[仮面ライダー (スカイライダー)]]』第43話「怪談シリーズ 耳なし芳一 999の耳」<ref name=nicovideo_20191006>{{Cite video |和書|author=東映特撮ニコニコおふぃしゃる |date=2019-10-06 |title=仮面ライダー(新) 第43話「怪談シリーズ・耳なし芳一 999の耳」|url=https://www.nicovideo.jp/watch/so35728458 |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=株式会社[[ドワンゴ]] |website=[[ニコニコ動画]] |accessdate=2022-09-05 }}</ref><ref name=Togetter_20201122>{{Cite web|和書|author=あわぬこ |date=2020-11-22 |title=『仮面ライダー(新)』43話「怪談シリーズ・耳なし芳一 999の耳」レビュー |url=https://togetter.com/li/1627322 |publisher=トゥギャッター株式会社 |website=[[Togetter]] |accessdate=2022-09-05 }}</ref>
:: 1980年(昭和55年)7月25日放送回。
:: 1980年(昭和55年)7月25日放送回。
:: 「人間どもの耳を1000組集めよ!」、耳なし芳一の霊が[[憑依]]している[[アフリカゾウ]]と鎧武者の[[怪人]]ミミンガーは、魔神提督([[中ボス]])からそのように命じられた{{R|nicovideo_20191006|Togetter_20201122}}。魔神提督はそれを供物として[[仮面ライダー (スカイライダー)#ネオショッカー|ネオショッカー大首領]]([[ラストボス]])に捧げようと目論んでいたのである{{R|nicovideo_20191006}}。耳を999組まで集めたミミンガーは、記念すべき1000組目を憎きカタキの耳で飾ってやろうと筑波洋(スカイライダー)に接近する{{R|nicovideo_20191006|Togetter_20201122}}。ミミンガーが呼び寄せた平家の怨霊たちと戦って悪寒を覚えた洋は、悪霊調伏で名高い僧を頼り、[[護符]]を授けられて[[瞑想]]を始める{{R|nicovideo_20191006}}も、[[アフリカ]]の悪霊使いの術を駆使するミミンガーに攻略されてしまう{{R|Togetter_20201122}}。かくなる上はと、かつての耳なし芳一に倣うことにした洋は、耳も書き忘れることなく全身を[[梵字]]で埋め尽くし、ミミンガーとの決戦に挑むのであった{{R|Togetter_20201122}}。
:: 「人間どもの耳を1000組集めよ!」、耳なし芳一の霊が[[憑依]]している[[アフリカゾウ]]と鎧武者の[[怪人]]ミミンガーは、魔神提督([[中ボス]])からそのように命じられた{{R|nicovideo_20191006|Togetter_20201122}}。魔神提督はそれを供物として[[仮面ライダー (スカイライダー)#ネオショッカー|ネオショッカー大首領]]([[ラストボス]])に捧げようと目論んでいたのである{{R|nicovideo_20191006}}。耳を999組まで集めたミミンガーは、記念すべき1000組目を憎きカタキの耳で飾ってやろうと筑波洋(スカイライダー)に接近する{{R|nicovideo_20191006|Togetter_20201122}}。ミミンガーが呼び寄せた平家の怨霊たちと戦って悪寒を覚えた洋は、悪霊調伏で名高い僧を頼り、[[護符]]を授けられて[[瞑想]]を始める{{R|nicovideo_20191006}}も、[[アフリカ]]の悪霊使いの術を駆使するミミンガーに攻略されてしまう{{R|Togetter_20201122}}。かくなる上はと、かつての耳なし芳一に倣うことにした洋は、耳も書き忘れることなく全身を[[梵字]]で埋め尽くし、ミミンガーとの決戦に挑むのであった{{R|Togetter_20201122}}。
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=== インスパイア作品 ===
=== インスパイア作品 ===
* {{Anchors|魔界転生}}映画:『[[魔界転生#映画|魔界転生]]』
* {{Anchors|魔界転生}}映画:『[[魔界転生#映画|魔界転生]]』
:: 1964年(昭和39年)12月から連載された[[山田風太郎]]の小説を、[[深作欣二]]監督作品として[[映画化]]し、1981年(昭和56年)に封切られた。主演は[[柳生三厳|柳生十兵衛三厳]]役の[[千葉真一]]と[[天草四郎]]役の[[沢田研二]]で、魔界から転生してきた魔物たちと戦うために、十兵衛が、耳なし芳一ばりに全身にびっしりと[[梵字]]を書き記して対抗するシーンがある<ref name="シミルボン_20161027ed">{{Cite web |date=2016年7月16日、同年10月27日更新 |title=魔界衆相手に一人で断ち回る! 千葉十兵衛よ、永遠なれ! |url=https://shimirubon.jp/reviews/1672882 |publisher=株式会社[[ブックリスタ]] |website=シミルボン |quote=[[村正]]を構えた千葉十兵衛の全身には、まるで小泉八雲の『耳なし芳一』のように、びっしりと梵字が書き記されていたのである! 普通に解釈するのであればここは、単なる武士である十兵衛が、魔界の魔物と決戦を交えるに当たって、せめて御仏の恩恵を借りようという、そういう機転というか、藁にもすがる思いというか、そういう意味なのだろうが、実際は、千葉の全身に梵字が書き込まれた時点でもはや、[[ヴィクトリーガンダム#V2アサルトバスターガンダム|V2アサルトバスターガンダム]]みたいな代物になっているのだ。|accessdate=2022-09-03 }}</ref>。
:: 1964年(昭和39年)12月から連載された[[山田風太郎]]の小説を、[[深作欣二]]監督作品として[[映画化]]し、1981年(昭和56年)に封切られた。主演は[[柳生三厳|柳生十兵衛三厳]]役の[[千葉真一]]と[[天草四郎]]役の[[沢田研二]]で、魔界から転生してきた魔物たちと戦うために、十兵衛が、耳なし芳一ばりに全身にびっしりと[[梵字]]を書き記して対抗するシーンがある<ref name="シミルボン_20161027ed">{{Cite web|和書|date=2016年7月16日、同年10月27日更新 |title=魔界衆相手に一人で断ち回る! 千葉十兵衛よ、永遠なれ! |url=https://shimirubon.jp/reviews/1672882 |publisher=株式会社[[ブックリスタ]] |website=シミルボン |quote=[[村正]]を構えた千葉十兵衛の全身には、まるで小泉八雲の『耳なし芳一』のように、びっしりと梵字が書き記されていたのである! 普通に解釈するのであればここは、単なる武士である十兵衛が、魔界の魔物と決戦を交えるに当たって、せめて御仏の恩恵を借りようという、そういう機転というか、藁にもすがる思いというか、そういう意味なのだろうが、実際は、千葉の全身に梵字が書き込まれた時点でもはや、[[ヴィクトリーガンダム#V2アサルトバスターガンダム|V2アサルトバスターガンダム]]みたいな代物になっているのだ。|accessdate=2022-09-03 }}</ref>。
* {{Anchors|Hex 邪}}映画:『[[邪 ゴースト・オーメン]]』<ref name="eiga.com_邪">{{Cite news |和書 |title=邪 ゴースト・オーメン |url=https://eiga.com/movie/84992/ |publisher=株式会社エイガ・ドット・コム |newspaper=[[映画.com]] |accessdate=2022-09-02 }}</ref>{{Sfn|CelestialPictures YouTube-20120921}}
* {{Anchors|Hex 邪}}映画:『[[邪 ゴースト・オーメン]]』<ref name="eiga.com_邪">{{Cite news |和書 |title=邪 ゴースト・オーメン |url=https://eiga.com/movie/84992/ |publisher=株式会社エイガ・ドット・コム |newspaper=[[映画.com]] |accessdate=2022-09-02 }}</ref>{{Sfn|CelestialPictures YouTube-20120921}}
:: 原題「Hex 邪」{{Sfn|CelestialPictures YouTube-20120921}}「邪 Hex」{{R|"eiga.com_邪"}}、英題 "''Xie'' "<ref name=IMDb_Xie>{{Cite web |title=Xie |url=https://www.imdb.com/title/tt0081782/ |publisher=[[Amazon.com]] |work=[[インターネット・ムービー・データベース|Internet Movie Database]] ([[IMDb]]) |language=en |accessdate=2022-09-02 }}</ref>, "''Hex (Xie)''"。1980年公開。[[香港映画]]。{{仮リンク|桂治洪|en|Kuei Chih-Hung}}監督作品。
:: 原題「Hex 邪」{{Sfn|CelestialPictures YouTube-20120921}}「邪 Hex」{{R|"eiga.com_邪"}}、英題 "''Xie'' "<ref name=IMDb_Xie>{{Cite web |title=Xie |url=https://www.imdb.com/title/tt0081782/ |publisher=[[Amazon.com]] |work=[[インターネット・ムービー・データベース|Internet Movie Database]] ([[IMDb]]) |language=en |accessdate=2022-09-02 }}</ref>, "''Hex (Xie)''"。1980年公開。[[香港映画]]。{{仮リンク|桂治洪|en|Kuei Chih-Hung}}監督作品。
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<!--※朗読形式の演劇です。-->
<!--※朗読形式の演劇です。-->
* {{Cite video |people=現代語り素の会 |date=2021-05-12 |title=「耳なし芳一のはなし」作:小泉八雲  語り:杉浦悦子(劇団青年座)|url=https://www.youtube.com/watch?v=g80j-T4wIfo |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=[[YouTube]] |time=35分24秒. |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|現代語り素の会 YouTube-20210512}} }}
* {{Cite video |people=現代語り素の会 |date=2021-05-12 |title=「耳なし芳一のはなし」作:小泉八雲  語り:杉浦悦子(劇団青年座)|url=https://www.youtube.com/watch?v=g80j-T4wIfo |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=[[YouTube]] |time=35分24秒. |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|現代語り素の会 YouTube-20210512}} }}
: ※[[劇団青年座]]の座員で[[女優]]の杉浦悦子<ref>{{Cite news |和書 |title=杉浦悦子 < タレント |url=https://thetv.jp/person/2000014936/ |publisher=[[KADOKAWA]] |newspaper=WEB[[ザテレビジョン]] |accessdate=2022-09-01 }}</ref><ref name="朝日_20220705">{{Cite web |date=2022年7月5日号 掲載 |title=劇団青年座 俳優 現代語り「素の会」で朗読を20年 杉浦 悦子 さん(74) 千住在住 |url=http://www.adachi-asahi.jp/?p=35712 |publisher=[[朝日新聞社]] |website=足立朝日 |quote=朗読はYouTube「素の会」で検索。「耳なし芳一」は暑い夏に必聴。|accessdate=2022-09-01 }}</ref>による、小泉八雲『耳無芳一の話』の語り(朗読形式の[[演劇]])。「現代語り素の会」は、プロの俳優である杉浦悦子・山口晃・松本潤子・若松雅子の4名を中心に朗読公演を開催している<ref>{{Twitter|Sunekoika|現代語り「素の会」}}</ref>。
: ※[[劇団青年座]]の座員で[[俳優#性別での分類|女優]]の杉浦悦子<ref>{{Cite news |和書 |title=杉浦悦子 < タレント |url=https://thetv.jp/person/2000014936/ |publisher=[[KADOKAWA]] |newspaper=WEB[[ザテレビジョン]] |accessdate=2022-09-01 }}</ref><ref name="朝日_20220705">{{Cite web|和書|date=2022年7月5日号 掲載 |title=劇団青年座 俳優 現代語り「素の会」で朗読を20年 杉浦 悦子 さん(74) 千住在住 |url=http://www.adachi-asahi.jp/?p=35712 |publisher=[[朝日新聞社]] |website=足立朝日 |quote=朗読はYouTube「素の会」で検索。「耳なし芳一」は暑い夏に必聴。|accessdate=2022-09-01 }}</ref>による、小泉八雲『耳無芳一の話』の語り(朗読形式の[[演劇]])。「現代語り素の会」は、プロの俳優である杉浦悦子・山口晃・松本潤子・若松雅子の4名を中心に朗読公演を開催している<ref>{{Twitter|Sunekoika|現代語り「素の会」}}</ref>。


== 琵琶弾奏 ==
== 琵琶弾奏 ==
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
; 事辞典
; 事辞典
* {{Cite web |title=耳なし芳一 |url=https://kotobank.jp/word/耳なし芳一-1113400 |author=[[講談社]]『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』|publisher=[[コトバンク]] |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb-1}} }}
* {{Cite web|和書|title=耳なし芳一 |url=https://kotobank.jp/word/耳なし芳一-1113400 |author=[[講談社]]『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』|publisher=[[コトバンク]] |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb-1}} }}
* {{Cite web |title=耳なし芳一 |url=https://kotobank.jp/word/耳なし芳一-1113400 |author=[[日立デジタル平凡社]]『[[世界大百科事典]]』第2版 |publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb-2}} }}
* {{Cite web|和書|title=耳なし芳一 |url=https://kotobank.jp/word/耳なし芳一-1113400 |author=[[日立デジタル平凡社]]『[[世界大百科事典]]』第2版 |publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb-2}} }}
* {{Cite web |title=耳無し芳一 |url=https://kotobank.jp/word/耳無し芳一-1742106 |author=[[小学館]]『デジタル[[大辞泉]]』|publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-02 |ref={{SfnRef|kb泉}} }}
* {{Cite web|和書|title=耳無し芳一 |url=https://kotobank.jp/word/耳無し芳一-1742106 |author=[[小学館]]『デジタル[[大辞泉]]』|publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-02 |ref={{SfnRef|kb泉}} }}
* {{Cite web |title=赤間神宮 |url=https://kotobank.jp/word/赤間神宮-422833 |author=[[阪本是丸]]、小学館『[[日本大百科全書]](ニッポニカ)』、ほか |publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb 赤間神宮}} }}
* {{Cite web|和書|title=赤間神宮 |url=https://kotobank.jp/word/赤間神宮-422833 |author=[[阪本是丸]]、小学館『[[日本大百科全書]](ニッポニカ)』、ほか |publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb 赤間神宮}} }}
* {{Cite web |title=一方流 |url=https://kotobank.jp/word/一方流-31222 |author=『[[ブリタニカ百科事典|ブリタニカ国際大百科事典]] 小項目事典』、ほか |publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb 一方流}} }}
* {{Cite web|和書|title=一方流 |url=https://kotobank.jp/word/一方流-31222 |author=『[[ブリタニカ百科事典|ブリタニカ国際大百科事典]] 小項目事典』、ほか |publisher=コトバンク |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|kb 一方流}} }}
; 書籍、ムック
; 書籍、ムック
* <!--えぐち-->{{Cite book |和書 |author=[[江口寿史]] |date=1997-07-01 |title=江口寿史―自選傑作集 |edition=新訂版 |publisher=[[双葉社]] |series=日本漫画家大全 |ref={{SfnRef|江口|1997}} }}{{Small|{{ISBN2|4-57528723-7}}、{{ISBN2|978-4-57528723-3}}、{{OCLC|676339704}} }}。
* <!--えぐち-->{{Cite book |和書 |author=[[江口寿史]] |date=1997-07-01 |title=江口寿史―自選傑作集 |edition=新訂版 |publisher=[[双葉社]] |series=日本漫画家大全 |ref={{SfnRef|江口|1997}} }}{{Small|{{ISBN2|4-57528723-7}}、{{ISBN2|978-4-57528723-3}}、{{OCLC|676339704}} }}。
* <!--こいずみ-->{{Cite book |和書 |author=[[小泉八雲]] |translator=[[山宮允]] |date=1950 |title=耳なし芳一 |publisher=[[小峰書店]] |series=日本童話小説文庫 11 |ref={{SfnRef|小泉八雲|1950}} }}{{Small|{{DOI|10.11501/1169083}}}}。
* <!--こいずみ-->{{Cite book |和書 |author=[[小泉八雲]] |translator=[[山宮允]] |date=1950 |title=耳なし芳一 |publisher=[[小峰書店]] |series=日本童話小説文庫 11 |ref={{SfnRef|小泉八雲|1950}} }}{{Small|{{DOI|10.11501/1169083}}}}。
:: ※書籍名にもなっている「耳なし芳一」を第1話として、山宮允の現代語訳による小泉八雲の怪談が、34話所収されている。「耳なし芳一」が載っているのは3~19頁。
:: ※書籍名にもなっている「耳なし芳一」を第1話として、山宮允の現代語訳による小泉八雲の怪談が、34話所収されている。「耳なし芳一」が載っているのは3~19頁。
* <!--とやま...-->{{Cite web |title=曽呂利物語巻第四目録 |url=https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01313/he13_01313_0003/he13_01313_0003.pdf |publisher=[[富山大学]] |website=富山大学[[機関リポジトリ|学術情報リポジトリ]] (ToRepo) |accessdate=2022-09-05 |ref={{SfnRef|ToRepo_曽呂利物語 4-9}} }}
* <!--わせだ...-->{{Cite book|和書|title=曽呂利物語 卷第1-5 |url=https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_01313/index.html |chapter=巻第四目録 |chapter-url=https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01313/he13_01313_0003/he13_01313_0003.pdf |format=PDF |publisher=心齋橋通安堂寺町(大坂) : 田中宋榮堂 |accessdate=2024-01-24 |ref={{SfnRef|ToRepo_曽呂利物語 4-9}} }}
:: ※コマ数で言えば、2コマ目が目次(その中の【九】の所)、本編があるのは15コマ目から17コマ目まで。
:: ※コマ数で言えば、2コマ目が目次(その中の【九】の所)、本編があるのは15コマ目から17コマ目まで。
* <!--なりた-->{{Cite book |和書 |author1=[[成田守]] |author2=目代清 |date=1985-12-01 |title=盲僧の伝承九州地方の琵琶法師 |url=https://books.google.co.jp/books?id=cfwlAAAAMAAJ |publisher=[[三弥井書店]] |ref={{SfnRef|成田|目代|1985}} }}{{Small|{{ISBN2|4-8382-9009-8}}、{{ISBN2|978-4-8382-9009-3}}、{{OCLC|673689360}} }}。
* <!--なりた-->{{Cite book |和書 |author1=[[成田守]] |author2=目代清 |date=1985-12-01 |title=盲僧の伝承九州地方の琵琶法師 |url=https://books.google.co.jp/books?id=cfwlAAAAMAAJ |publisher=[[三弥井書店]] |ref={{SfnRef|成田|目代|1985}} }}{{Small|{{ISBN2|4-8382-9009-8}}、{{ISBN2|978-4-8382-9009-3}}、{{OCLC|673689360}} }}。
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<!--; 雑誌-->
<!--; 雑誌-->
; 論文
; 論文
* <!--こんどう-->{{Cite journal |和書 |author=近藤清兄 |date=2020 |title=翻刻「琵琶秘曲泣幽霊」富山大学蔵本『臥遊奇談』より、ハーン「耳なし芳一」原話 |url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/swjcb/48/0/48_49/_pdf |format=PDF |publisher=[[聖霊女子短期大学]] |journal=聖霊女子短期大学紀要 |volume=48 |pages=49-55 |ref={{SfnRef|近藤|2020}} }}{{Small|{{DOI|10.24571/swjcb.48.0_49}}、{{NAID|130007948976}}}}。
* <!--こんどう-->{{Cite journal|和書 |author=近藤清兄 |date=2020 |title=翻刻「琵琶秘曲泣幽霊」 : 富山大学蔵本『臥遊奇談』より、ハーン「耳なし芳一」原話 |url=https://doi.org/10.24571/swjcb.48.0_49 |journal=聖霊女子短期大学 紀要 |ISSN=0286844X |publisher=聖霊女子短期大学 |volume=48 |pages=49-55 |doi=10.24571/swjcb.48.0_49 |naid=130007948976 |ref={{SfnRef|近藤|2020}} }}。
* <!--みやた-->{{Cite journal |和書 |author=宮田尚<!--みやた--> |date=2006 |title=“芳一ばなし”から「耳なし芳一のはなし」へ |url= |publisher=[[梅光学院大学]]・女子短期大学部 |journal=梅光学院大学・女子短期大学部 論集 |volume=39 |pages=13-22 |ref={{SfnRef|宮田|2006}} }}{{Small|{{ISSN|13483854}}、{{CRID|1050845762372442368}}}}
* <!--みやた-->{{Cite journal |和書 |author=宮田尚<!--みやた--> |date=2006 |title=“芳一ばなし”から「耳なし芳一のはなし」へ |url=https://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/bg/666 |publisher=[[梅光学院大学]]・女子短期大学部 |journal=梅光学院大学・女子短期大学部 論集 |ISSN=13483854 |volume=39 |pages=13-22 |id={{CRID|1050845762372442368}} |ref={{SfnRef|宮田|2006}} }}
* <!--とやまだいがく...-->{{Cite book |last=Isseki |first=Sanjin(一夕, 散人) |title=琵琶秘曲泣幽霊(Biwa no hikyoku yūrei wo nakashimu)|work=Gayū kidan (臥遊奇談) |volume=2 |place=[[京都]] |publisher=菊屋安兵衛 |year=1782 |url=https://hdl.handle.net/10110/2541 |ref={{SfnRef|ToRepo 琵琶秘曲泣幽霊}} }}
** {{Citation |author=宮田尚 |title=“芳一ばなし”から「耳なし芳一のはなし」へ (From the Original Japanese Stories of “Hoichi” to Hearn's English Adaptation “The Story of Mimi-nashi-Hoichi”) |journal=梅光学院大学・女子短期大学部 論集 |volume=39 |year=2006 |pages-13-22 |format=pdf |url=http://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/bg/file/666/20091021213049/BG80039000010.pdff}} [http://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/bg/Detail.e?id=66620091021213049 山口県大学共同リポジトリ]{{リンク切れ|date=2022年9月1日}}
* <!--とやまだいがく...-->{{Cite book |last=Isseki |first=Sanjin(一夕, 散人) |title=琵琶秘曲泣幽霊(Biwa no hikyoku yūrei wo nakashimu)|work=Gayū kidan (臥遊奇談) |volume=2 |place=[[京都]] |publisher=菊屋安兵衛 |year=1782 |format=pdf |url=https://hdl.handle.net/10110/2541 |ref={{SfnRef|ToRepo 琵琶秘曲泣幽霊}} }} [http://www.lib.u-toyama.ac.jp/chuo/hearnlib.html ヘルン文庫]
* {{Cite book|和書|author=荻田安静 |title=宿直草 |publisher=京都 : 西村九郎右 |year=1677 |volume= 富山大学収蔵、貴重図書 |url=https://hdl.handle.net/10110/2562 |ref={{SfnRef|富山大IR-宿直草}} }}
* {{Cite web|和書|title=臥遊竒談. 巻之1-5 / 一夕散人【撰】|url=https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_01457/index.html |publisher=[[早稲田大学図書館]] |website=古典籍総合データベース |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|早稲田-古典籍Db 臥遊竒談|}} }}
<!--
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== 関連文献 ==
== 関連文献 ==
※出典に用いないが、理解を深めるのに有用な文献。
※出典に用いないが、理解を深めるのに有用な文献。
-->
-->
== 映像資料 ==
* {{Cite video |people=videonewscom |date=2013-08-31 |title=和歌山カレー事件の鑑定ミスはなぜ起きたか |url=https://www.youtube.com/watch?v=SYWubgYnW_E&t=05m04s |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=[[YouTube]] |time=05分04秒~05分48秒. |accessdate=2021-06-01 |ref={{SfnRef|videonewscom YouTube-20130831}} }}
: ※[[神保哲生]]と[[宮台真司]]の対談。1時間14分41秒の動画の、開始5分台の部分などで、映画『[[プレデター (映画)|プレデター]]』が「耳なし芳一」を[[模倣]]した作品であると言及している。[[#プレデター|上段]]にて詳説。
* {{Cite video |people=akkamui21 |date=2016-02-09 |title=赤間神宮 芳一堂 琵琶の音に合わせて平家物語が (2016/2/9) |url=https://www.youtube.com/watch?v=5SEiyLyD9ZE |medium=動画共有サービス |publisher=YouTube |time=00分47秒. |accessdate=2022-09-01 |ref={{SfnRef|akkamui21 20160209}} }}
* {{Cite video |people=Celestial Pictures Shaw Brothers Universe |date=2012-09-21 |title=Hex 邪 (1980) **Official Trailer** by Shaw Brothers |url=https://www.youtube.com/watch?v=twWoqZoPotE |medium=動画共有サービス |publisher=YouTube |language=en |time=01分08秒. |accessdate=2022-09-02 |ref={{SfnRef|CelestialPictures YouTube-20120921}} }}
: ※{{仮リンク|セレスティアルピクチャーズ|en|Celestial Pictures}}の公式YouTubeチャンネルが提供する、[[香港映画]]『[[邪 ゴースト・オーメン]]』の英語版トレーラー([[予告編]])。
* {{Anchors|妖ばなし 予告編}}{{Cite video |people=L4チャンネル |date=2020-08-22 |title=【予告】妖ばなし 【耳なし芳一】|url=https://www.youtube.com/watch?v=hKBP0V0XLM8 |medium=動画共有サービス |publisher=YouTube |time=00分30秒. |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|L4チャンネル YouTube-20200822}} }}
: ※[[#妖ばなし|テレビドラマ『妖ばなし』第53話「耳なし芳一」]]の予告編。
* {{Anchors|歴史体感☆紙芝居!YouTube}}{{Cite video |people=kazuo Nagano |date=2013-06-15 |title=歴史体感☆紙芝居☆怪談 『耳なし芳一』 赤間神宮~女性語り部熱弁!! |url=https://www.youtube.com/watch?v=qfZcwI-dPK0 |medium=動画共有サービス |publisher=YouTube |time=16分56秒. |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|歴史体感☆紙芝居!YouTube-20130615}} }}
* {{Cite video |people=ふくろうくん |date=2021-12-05 |title=山口県の民話「耳なし芳一」|url=https://www.youtube.com/watch?v=E4BRbLXlxm0 |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=[[YouTube]] |time=12分26秒. |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|ふくろうくん YouTube-20211205}} }}
: ※山口県の[[民話]]としての「耳なし芳一」を紹介。地元ならではの情報が少しあり。朗読は森崎朋子(アマチュア朗読家)。
* {{Anchors|理科雄}}{{Cite video |people=空想科学研究所KUSOLAB |date=2020-08-03 |title=【怪談】『耳なし芳一』和尚はなぜ耳にお経を書き忘れた!? |url=https://www.youtube.com/watch?v=6fD1JKKUS1I |medium=[[動画共有サービス]] |publisher=[[YouTube]] |time=06分41秒. |accessdate=2022-09-03 |ref={{SfnRef|KUSOLAB YouTube-20200803}} }}
: ※株式会社空想科学研究所の[[柳田理科雄]]による、『耳なし芳一』についての[[科学]]的考察。[[汗]]が吹き出す蒸し暑い夏の、[[皮脂]]で守られた[[人体]]に、[[墨]]と[[筆]]で文字を書くことは極めて難しい。また、人体の平均的[[表面積]](1.6[[平方メートル]]=1万6000平方センチメートル)から換算して、1[[センチメートル]]四方に1文字の計算で行くと、書かなければならない文字の数は1万6000字にもなる。[[般若心経]]は276字で構成されているので、おおよそ[[写経]]58回分に当たる。字数に[[比例]]して[[誤字|書き損じ]]の[[確率]]も高まる。1文字を5秒で書くとして、1万6000字を書き終えるのに掛かる時間は、約8万秒、22時間13分20秒。和尚さんが朝の6時から書き始めたとすると、書き終わるのは翌朝の4時13分20秒ということになる。一人でやっていたのでは、書き終わるより先に武者の怨霊が来てしまう。これは、数人がかりでないと間に合わない。しかも、書き損じすることなく、である。そのようなことなので、両耳に書き忘れただけで済んだのは、むしろ凄い。

== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
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: ※小林一郎は、歴史学者・[[小林計一郎]]の長子。長野郷土史研究会は小林計一郎が設立した。小林一郎は[[NPO法人]]長野県図書館等協働機構の副理事長でもある。
: ※小林一郎は、歴史学者・[[小林計一郎]]の長子。長野郷土史研究会は小林計一郎が設立した。小林一郎は[[NPO法人]]長野県図書館等協働機構の副理事長でもある。



2024年8月13日 (火) 03:59時点における最新版

耳なし芳一[1][2]』/『耳無し芳一[3]』/『耳無芳一[4]』(みみなし ほういち)は、古代日本を舞台とした怪談であり、また、その物語主人公である琵琶法師・芳一の、作中における事件後の(つまり、を無くした後の)通名でもある。

安徳天皇平家一門(伊勢平氏一門)を祀った、長門国豊浦郡赤間関を擁する紅石山(べにしやま)[5]の麓にあった阿弥陀寺[6](あみだじ|現在の山口県下関市に所在する赤間神宮の前身)の領内を舞台とし、架空の若き琵琶法師・芳一を主人公とする。

概要

[編集]
Kwaidan, Stories and Studies of Strange Things/The Story of Mimi-Nashi-Hōïchi(1904年)

小泉八雲の『怪談』(1904年明治37年〉刊行)に所収の「耳無芳一の話(みみなしほういち の はなし)[4]」で広く知られるようになった[1][2]

森銑三らによれば、小泉八雲が典拠としたのは、江戸時代後期の天明2年(1782年)に刊行された一夕散人(いっせきさんじん)の怪談奇談集読本『臥遊奇談(がゆう きだん)』(全5巻5冊)の第2巻「琵琶秘曲泣幽霊(びわのひきょくゆうれいをなかしむ)」であった[7][8][1][9]

『臥遊奇談』でも琵琶師の名は「芳一」であり、背景舞台は長門国豊浦郡赤間関、阿弥陀寺とある。これは、幕藩体制下の長門府中藩赤間関と阿弥陀寺(安徳天皇御影堂を中核とする)にあたり、明治時代初期の神仏分離廃仏毀釈運動によって阿弥陀寺が廃寺となったのち、現在では、山口県下関市赤間町界隈および阿弥陀寺町赤間神宮となっている[6]

昔話として徳島県より採集された例(1985年)では「耳切り団一」で[10]柳田國男が『一つ目小僧その他』(1934年[11]等で言及している。

芳一のモデルは、南北朝時代平曲琵琶の伴奏による『平家物語』の語り物)の流派一方流(いちかたりゅう)[12]」を確立した明石覚一検校1299年頃 - 1371年)であるという説がある[要出典]

物語

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赤間関にある阿弥陀寺に芳一という琵琶法師が住んでいた。芳一は平家物語弾き語りが得意で、特に壇ノ浦の段は「鬼神も涙を流す」と言われるほどの名手であった。

ある夜、住職の留守の時に、突然どこからともなく一人の武者が現われる。芳一はその武者に請われて「高貴なお方」の御殿琵琶を弾きに行く。盲目の芳一にはよく分からなかったが、そこには多くの貴人きじん)が集っているようであった。壇ノ浦合戦のくだりをと所望され、芳一が演奏を始めると、皆、熱心に聴き入り、芳一の芸の巧みさを誉めそやす。しかし、語りが佳境になるにつれて、皆、声を上げてすすり泣き、激しく感動している様子で、芳一は自分の演奏への反響の大きさに内心驚く。芳一は七日七晩の演奏を頼まれ、夜ごと出かけるようになるが、女中頭から「このことは他言しないように」と釘を刺された。

住職は、目の見えない芳一が無断で毎夜一人で出かけ、明け方に帰ってくることに気付いて不審に思い、寺男たちに後を着けさせた。すると、大雨の中、芳一は一人、誰もいない平家一門の墓地の中におり、平家が推戴していた安徳天皇の墓前で、恐ろしいほど無数の鬼火に囲まれて琵琶を弾き語っていた。驚愕した寺男たちは強引に芳一を連れ帰る。事実を聞かされ、住職に問い詰められた芳一は、とうとう事情を打ち明けた。芳一が貴人と思っていたのは、近ごろ頻繁に出没しているという平家一門の邪悪な怨霊であった。住職は、怨霊たちが邪魔をされたことで今や芳一の琵琶を聴くことだけでは満足せず、このままでは芳一が平家の怨霊に殺されてしまうと案じた。住職は自分がそばにいれば芳一を護ってやれるが、あいにく今夜は法事で芳一のそばに付いていてやることができない。寺男や小僧では怨霊に太刀打ちできないし、芳一を法事の席に連れていけば、怨霊をもその席に連れていってしまうかもしれず、檀家に迷惑をかけかねない。そこで住職は、怨霊の「お経が書かれている体の部分は透明に映って視認できない」という性質を知っていたので、怨霊が芳一を認識できないよう、寺の小僧とともに芳一の全身に般若心経写経した。ただ、この時、耳(耳介)に写経し忘れたことに気が付かなかった。また、芳一に怨霊が何をしても絶対に無視して音を立てず動かないよう堅く言い含めた。

その夜、芳一が一人で座っていると、いつものように武者が芳一を迎えにきた。しかし、経文の書かれた芳一の体は怨霊である武者には見えない。呼ばれても芳一が返事をしないでいると、怨霊は当惑し、「返事がない。琵琶があるが、芳一はおらん。これはいかん。どこにいるのか見てやらねば…。」と、独り言を漏らす。怨霊は芳一の姿を探し回った挙句、写経し忘れた耳のみを暗闇の中に見つけ出した。「よかろう。返事をする口がないのだ。両耳のほか、琵琶師の体は何も残っておらん。ならば、できる限り上様の仰せられたとおりにした証として、この耳を持ち帰るほかあるまい。」と怨霊はつぶやき、怪力でもって芳一の頭から耳をもぎ取った。それでも芳一は身動き一つせず、声を出さなかった。怨霊はそのまま去っていった。 明け方になって帰ってきた住職は、両の耳をちぎられ、血だらけになって意識を無くした芳一の様子に驚き、昨夜の一部始終を聞いた後、芳一の全身に般若心経を書き写いた際に納所が経文を耳にだけ書き漏らしてしまったことに気付き、そのことを見落としてしまった自らの非を芳一に詫びた。

その後、芳一の前に平家の怨霊は二度と現れず、また、良い医師の手によって芳一の耳の傷もほどなくして癒えた。この不思議な出来事は世間に広まり、彼は「耳なし芳一」と呼ばれるようになった。やがて、芳一は、琵琶の腕前も評判になり、その後は何不自由なく暮らしたという。

物語の舞台

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この物語は、芳一たち人間が住まう阿弥陀寺と、怨霊たちが「逗留している」と称する実体無き御殿、その実態である安徳天皇の墓所という、2つの場所(実際には幻でしかない御殿も数えるなら3つの場所)だけで、話の大部分が進行する。

阿弥陀寺

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真言宗の寺院。 なお、地元・下関では「阿弥陀寺」を「あみだいじ」と読むというが、これは、数え年8歳・6歳4か月という若さでこの世を去った安徳天皇の墓所を「大事(だいじ)」に守っていこうとの含意あってのもの[13]らしい。

御殿

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御殿(ごてん)」「(やかた)」「屋敷(やしき)」「御旅館[14](ごりょかん)」など、様々な呼び方をしている。壇ノ浦合戦の跡地を見に来たという平家一門の怨霊たちが「逗留している」と称する豪奢な建物で、実体は無い。幽霊の招きに応じて取り込まれてしまった芳一には、感触や匂いまでも感じられて、現実の物と思えたが、端から信じていない寺男たちには、五感で感じ取れる物は何も無く、そこには安徳天皇の小さな墓所があるだけで、彼らの眼に映るのは、おびただしい数の鬼火が周りを飛び交っている怖ろしい光景でしかなかった。この墓所というのは、江戸時代初期に設けられた(整備された)と考えられる「七盛塚」のことであろうといわれている。

登場人物

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人間

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  • 芳一(ほういち)
主人公琵琶の弾奏に特別な才能を見せる若き琵琶法師である。「少年」とされるが、正確には10代後半であり、芳一堂に祀られている木像も、大人になるにはまだ早い子供といった感じで造形されている。ただし、後世のリメイク作品などでは、青年あるいは大人のイメージで描写されるのが通例となっており、子役キャスティングされた例は見当たらない。
盲(めし)いて生まれた芳一は、貧しい境遇に育ったが、幼くして師匠を凌ぐほどの才気に溢れたがその身を大いに助けた。赤間関の阿弥陀寺に身を寄せたのも、芸能の才が手繰り寄せた良運であった。阿弥陀寺での芳一は、芸能好きの住職に衣食住の足るを約束され、必ずやるべきことと言えば、住職の求めに応じて琵琶を奏してみせることのみであった。しかし、檀家に不幸があったので住職たちが出掛けてしまい、芳一がひとり切り寺に残って過ごすことになった蒸し暑い夏の夜のこと、怖ろしき怨霊どもの耳にも届いてしまった芳一の才が、今度は命に係わる禍事(まがごと)を引き寄せてしまう。盲いたか弱き少年の前に、居丈高な大男の気配が現れた。
  • 耳なし芳一
事件が解決した後、しばらく経って呼ばれるようになった、芳一の通名。ただ、文献によって名称と表記はまちまちである。大きく「耳切れ」と「耳無し」に分かれており、後者は小泉八雲が「耳無芳一の話」で用いて以降の文献からしか見ていないと、近藤清兄は言っている[15]
  • 耳切れ芳一 / 耳きれ芳一[15](みみきれ ほういち)、耳切れ[15]
芳一ばかりでなく、「耳切れ○○」は類例が多い。仮名草子曽呂利物語』(寛文3年〈1663年〉刊行)巻第4の9[16]の「耳切れうん市が事(みみきれうんいちがこと)」では、その名は「うん市」、事件後の「耳切れうん市」であり[17]、怪談集『宿直草(とのいぐさ)』(延宝5年〈1677年〉刊行)巻2第11の「小宰相の局、ゆうれいの事(こざいしょうのつぼね ゆうれいのこと)」では、その名は「団都(だんいち)」、事件後の「耳きれ団都」である[18]。「#類話」も参照のこと。
  • 耳無芳一[4] / 耳無し芳一 / 耳なし芳一(みみなし ほういち)
  • 住職(じゅうしょく)
呼び方は「住職和尚[19]」「住職[4]」「和尚[19]」の3通りがある。芳一が世話になっている阿弥陀寺の、住職を務める和尚である。なお、「和尚」は仏教敬称でしかないので、本項の解説では立場を明示できる「住職」を主に用いた。
詩歌音楽を好み、評判の芳一をしばしば寺に招いては弾き語りをさせていたが、今では芳一を寺に住まわせ、衣食住の足るを約束する代わりに求めに応じて琵琶の腕前を披露することを頼み、日々の楽しみにしている。
  • 納所(なっしょ)
寺の会計や庶務を取り扱う下級の僧、すなわち「納所坊主(なっしょぼうず)」のこと。言葉を発する場面は無い。住職が法事で出掛ける際には必ず随伴する。住職と納所が出払ってしまうと、夜の阿弥陀寺には芳一ひとりが残されてしまうのであった。そのような時に、武者の怨霊は現れた。怨霊どもを経文で遠ざけようと図った時も、折悪しくその夜の住職と納所は、急の不幸があった檀家のための通夜に出掛けるしかなかった。そして、実のところ、芳一の耳に経文を書き忘れて武者の怨霊に形ばかりのお役目を果たさせてしまったのは、この納所であった。後世のリメイク作品では、小僧が書き忘れたことになっているものもある。
  • 寺男(てらおとこ)
寺に雇われて雑役をする下男のこと。寺男は近在の民家から通ってくるもので、納所や芳一のような寺の住み込みではない。日に日に痩せ衰え、夜ごと闇に紛れていずこかへ出掛ける芳一の身を案じた住職は、寺男たちに命じて芳一の奇行の正体が何であるのか探らせる。話に聞いたことも無いほどの数の鬼火が飛び交う真夜中の墓地で一心に琵琶を奏でる芳一を発見した寺男たちは、拒むのもかわまず力ずくで連れ戻す。
寺の小坊主たち。芳一を捜す寺男たちと行動を共にするも、言葉を発する場面は無い。

怨霊

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解説する際は「幽霊」「亡霊[20]」「怨霊」などと呼ばれる[注 1]が、オリジナルとそれに近い物語の中では「霊」とさえ呼ばれない。小泉八雲の「耳無芳一の話」でもそうで、「幽霊(幽霊火)」「霊」「怨霊」が物語の前段の昔語りで用いられているのみで、武者を始めとする芳一たちと関わる怪しき者たちを指して「霊」とは言っていない。

赤間関御殿に逗留中の平家一門の怨霊たち。壇ノ浦合戦の跡地を見るために赤間関を訪れ、御殿に逗留していると言ってはいるが、その実は、赤間関にある幼帝・安徳天皇の墓所に寄り集まった霊魂たちであった。

  • 武者(むしゃ)
「武者[4]」「武士[4]」「[4]」などと呼ばれる。
を身に纏った侍の怨霊で、平家一門を統べる上様に仕える偉丈夫である。上様のことは「今の殿様[4]」「身共(みども)の主君[20]」「我が君[20]」などと呼ぶ。上様から芳一の送り迎えを仰せつかっている。リメイク作品での描かれ方には幅があり、ではなく侍烏帽子さむらい えぼし)を被っているものを基本としながらも、中には大鎧姿で描かれるものもある。芳一はこの武者を殿居とのい)の衛士(貴人に仕える夜警の侍)であろうと考えた。盲目の芳一は、この武者に送り迎えされるにあたり、時として手を引かれるのであるが、その際、鍛え上げられた鉄のような硬さと、冷え冷えとした感触を覚えている。
  • 女中頭(じょちゅうがしら)[4]
平家一門に仕える女中たちの頭。女中たちも怨霊であり、武者と上様の間、そして、上様と芳一の間で、取り次ぎの役目を担っているのが女中頭である。芳一と言葉を交わすことになったただ一人の女中を、芳一は女中頭と考えた。姿は見えなくとも、芳一は彼女を老女と感じた。その老女は、自分たちが何者であるかについて、芳一に話せる範囲で解き明かしてくれる。しかし一方で、自分たちの御殿に参内していることを誰にも明かさぬよう、それが御上意であるからと、芳一に厳命してもいる。
  • 女たち
止ん事無き平家一門の女たち。芳一の腕前に驚き、絶賛し、天才が爪弾く語り物の悲しい結末に咽び泣く。
  • 上様(うえさま)
上様」または「殿様[4]」と呼ばれる。
平家一門の怨霊を統べる者。御殿では弾奏する芳一の正面に座していたであろうが、直々に言葉を交わすことも無いため、盲目の芳一には最後まで正体が掴めなかった。

類話

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芳一堂
七盛塚

上記の話が、一般的に「耳なし芳一」と言われるものであるが、これ以外にも幾つかの類話が存在しており、部分部分で話が違っていたり、結末が異なったりする。

寛文3年(1663年)に刊行された『曽呂利物語』の中では、舞台は信濃善光寺内の尼寺となっているうえ、主人公は芳一ではなく「うん市」という座頭である。

芳一堂と七盛塚

[編集]

芳一堂(ほういち どう)は、赤間神宮の境内にあるである。1957年(昭和32年)5月[21]に建立された[22][23]。堂内には、山崎朝雲の門下生で山口県防府市出身の彫刻家である押田政夫(おしだ まさお)の手になる芳一像(木造芳一坐像)が(堂の建立時に)奉納されている[21][22][23]

また、芳一堂の左手には平家一門を供養する七盛塚(しちもりづか、ななもりづか)があり[24]、毎年7月15日には芳一堂と七盛塚の前で「耳なし芳一琵琶供養祭」(通称:耳なし芳一まつり)が斎行されている[22]

七盛塚は、関ヶ原合戦慶長5年/1600年)の頃、関門海峡で頻発した海難事故を「平家の怨霊が騒ぎ出した」と世間が騒いだことを受けて、赤間関を擁する紅石山の山腹に中世の頃から散在していた7基の墓標を、江戸時代になって阿弥陀寺の境内に参集させたものである[22][24]。そのようなことから、平家一門を慰めるために芳一が招かれたという墓場が“実在するこの七盛塚”であったとすれば、その物語が整えられたのは江戸時代ということになる[22][24]

派生作品

[編集]

ここでは、多岐にわたる派生作品について記載する。1つ目は、オリジナルからいくらか改変されてはいても、制作するに当たっての作家性の発露に留まっているもので、これを「リメイク作品」とした。2つ目は、オリジナルが持つ特徴をモチーフとして利用しているもので、これは「モチーフにした作品」とした。パロディ作品もここに分類する。3つ目は、オリジナルにインスパイアされた作品、つまり、『耳なし芳一』から受け取ったインスピレーションを全く異なる創作に活かした作品であり、「インスパイア作品」とした。

リメイク作品

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第二次世界大戦戦後復興期(おおよそ1950年〈昭和25年〉から1954年〈昭和29年〉にかけての期間)に上演。
  • 映画東宝怪談』(1965年〈昭和40年〉一般公開)第3篇「耳無し芳一」
原作:小泉八雲。監督:小林正樹。脚本:水木洋子、音楽:武満徹
耳無芳一:中村嘉葎雄(撮影時25~26歳)、甲冑の武士:丹波哲郎、住職:志村喬源義経林与一建礼門院村松英子平知盛北村和夫安徳天皇:佐藤ユリ、ほか多数。
1976年(昭和51年)7月10日放送回(放送回コード:0040-A)。
製作:愛企画センター、グループ・タック毎日放送放送時期JNN(毎日放送、TBS系列)放送時代。視聴時間:約10分。
演出:杉田実、脚本:吉田義昭、美術・作画:馬郡美保子。市原悦子(ナレーション、芳一、館の女、寺男B)、常田富士男(武者、寺男A、和尚)。
  • 古里紅子 (2011年9月27日). “No.0067 耳なし芳一”. まんが日本昔ばなし~データベース~(人文系データベース協議会公認[1]. 古里紅子. 2022年9月3日閲覧。
1984年(昭和59年)3月24日放送回。小泉八雲の「耳無芳一の話」が劇中劇として描かれた。脚本は山田太一、音楽は池辺晋一郎が担当。八雲の生涯を描いたドラマでは西田千太郎を、劇中劇「生と死の断章」では芳一を、小林薫(撮影時32歳)が演じた。cf.日本の面影#ストーリー
小泉八雲『怪談』の中から数作をコミック化している。初版(中央公論社版)は1995年(平成7年)3月1日[26]刊行[27]
  • 2001年新装版:怪談―マンガ日本の古典〈32〉』中央公論新社〈中公文庫〉、2001年11月23日https://www.chuko.co.jp/bunko/2001/11/203934.html ISBN 4-12-203934-7ISBN 978-4-12-203934-6
  • 2019年新装版(電子書籍版):『つのだじろうの怪談』ゴマブックス、2019年8月9日。 
2000年(平成12年)8月29日放送回[28]。原作は小泉八雲「耳無し芳一の話」。この回は人形劇であり、劇の製作は妖メーションが担当した。番組の製作者は株式会社L4[28]。■予告編の動画がある。
2002年(平成14年)10月22日放送回。岸谷五朗(撮影時37歳)が芳一を演じた。原典と異なり耳にも経が書かれるが、芳一を探す武者の声に慄いた芳一が耳をふさいだ時に文字がとれてしまい、結局耳をちぎられてしまう。また、原典には無い芳一が盲目になった理由が語られる。
  • 紙芝居:『歴史体感☆紙芝居!』「耳なし芳一」
地元下関市では、壇ノ浦に面したみもすそ川公園で上演されている[29]。いつ始まったのか確認できないが、■上演の様子を収めた動画が、2013年6月付でYouTubeに上がっている。
2013年8月13日放送回。第72回。30分番組3話構成の1話目。監督:鈴木卓夫。脚本:照沼まりえ、絵コンテ・演出・作画・美術:樋口雅一。声:柄本明松金よね子
2015年7月19日放送回。第171回。30分番組3話構成の3話目。監督:鈴木卓夫。脚本:平柳益実、絵コンテ・演出・作画・美術:原田浩。声:柄本明松金よね子
  • 演劇:声劇和楽団「耳なし芳一」
音楽朗読劇の一種として和楽器とプロの声優による朗読劇をコラボレーションさせた団体「声劇和楽団」による、怪談話の演目の一つ[30]。演目「耳なし芳一」は、2015年(平成27年)12月19日に東京赤坂サントリーホールでの第四回公演『ヒルズ de 怪談』が初上演[31][32]
  • テレビ番組:Eテレ『コワイオハナシノクニ』第1話「耳なし芳一」
2018年(平成30年)8月13日放送回。原作:小泉八雲。語り:本郷奏多(撮影時27歳)、絵:劇団イヌカレー・泥犬。音楽:榎本百香、山口優マニュアル・オブ・エラーズ)。
  • 演劇:酒林堂『酒林堂 in 浮世絵劇場<耳なし芳一>』[33][34]
声優・茶風林が率いる「酒林堂」が演じる朗読劇で、角川武蔵野ミュージアムにて、2022年(令和4年)1月16日上演[33][34]。フランス・パリを拠点とするアーティスト集団「ダニーローズ・スタジオ (Daniel Rose Studio)」が手掛ける、浮世絵をモチーフにしたプロジェクションマッピングが生み出す360°大空間映像エンターテインメントとのコラボレーションを実現させた[33][34]。また、同イベントは、ライブ配信サービス「ニコニコ生放送」で独占生中継された[33][34]

モチーフにした作品

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1976年(昭和51年)初版刊行。ギターの弾き語りがうまい主人公の小坊主「のざらし」が寺で演奏していると、妖しい美女が現れて芸能界入りを請われるが、美女の正体は……、そして、のざらしが出かけた先では……、というパロディ作品。
1980年(昭和55年)7月25日放送回。
「人間どもの耳を1000組集めよ!」、耳なし芳一の霊が憑依しているアフリカゾウと鎧武者の怪人ミミンガーは、魔神提督(中ボス)からそのように命じられた[35][36]。魔神提督はそれを供物としてネオショッカー大首領ラストボス)に捧げようと目論んでいたのである[35]。耳を999組まで集めたミミンガーは、記念すべき1000組目を憎きカタキの耳で飾ってやろうと筑波洋(スカイライダー)に接近する[35][36]。ミミンガーが呼び寄せた平家の怨霊たちと戦って悪寒を覚えた洋は、悪霊調伏で名高い僧を頼り、護符を授けられて瞑想を始める[35]も、アフリカの悪霊使いの術を駆使するミミンガーに攻略されてしまう[36]。かくなる上はと、かつての耳なし芳一に倣うことにした洋は、耳も書き忘れることなく全身を梵字で埋め尽くし、ミミンガーとの決戦に挑むのであった[36]
  • 漫画:丸尾末広『DDT―僕、耳なし芳一です』
1983年(昭和58年)の作。初版刊行は1994年[37]
1983年(昭和58年)の作。『江口寿史―自選傑作集〈日本漫画家大全〉』所収[38]
2004年(平成16年)1月25日発売。監督:OZAWA(小沢仁志)。耳なし芳一役:塩谷智司。
2011年(平成23年)8月19日放送。この話の中で、ジャイアンが「耳なし芳一」の話のバッチを付ける。
アルバム怪談 そして死とエロス』(2016年〈平成28年〉2月3日リリース)の収録曲。耳なし芳一をテーマにしたヘヴィメタル曲で、般若心経はそのままの形で歌い込んでいる。
  • 芳一受難 人間椅子”. Uta-Net. 株式会社ページワン. 2022年9月3日閲覧。■歌詞のほか、YouTubeの公式動画も視聴可能。
ミニアルバムかつて天才だった俺たちへ』(2020年〈令和2年〉リリース)の収録曲。

インスパイア作品

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1964年(昭和39年)12月から連載された山田風太郎の小説を、深作欣二監督作品として映画化し、1981年(昭和56年)に封切られた。主演は柳生十兵衛三厳役の千葉真一天草四郎役の沢田研二で、魔界から転生してきた魔物たちと戦うために、十兵衛が、耳なし芳一ばりに全身にびっしりと梵字を書き記して対抗するシーンがある[39]
原題「Hex 邪」[41]「邪 Hex」[40]、英題 "Xie "[42], "Hex (Xie)"。1980年公開。香港映画桂治洪英語版監督作品。
1982年公開。ジョン・ミリアス監督作品。主役(コナン役)はアーノルド・シュワルツェネッガー
瀕死の重傷を負ったコナンが全身に呪文を記されることで死神の脅威から護られて復活を果たすというシーンがある。監督は、「このシーンは日本の『耳なし芳一』という物語を題材にした」と自ら語っている。
1987年公開。ジョン・マクティアナン監督作品。主役(アラン・"ダッチ"・シェイファー少佐)はアーノルド・シュワルツェネッガー。
宮台真司神保哲生とのYouTubeにおける対談の中で、ヤーコプ・フォン・ユクスキュル環世界の概念を例示し、映画『プレデター』が「耳なし芳一」を模倣した作品であるとしている[43]

小泉八雲「耳無芳一の話」

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小泉八雲小説怪談』に所収の「耳無芳一の話」[4]は、これが刊行された1904年(明治37年)以降では、後世にもたらした影響力において元の民話を超えてしまっている部分がある。多くのリメイク作品は、元の民話ではなく八雲の「耳無し芳一の話」からのリメイクである。そもそも「耳無し」という呼称からして八雲の創作で「耳切れ」がオリジナルではなかろうかというのが、近藤清兄の説である[15]

朗読

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※日本のナレーション界の巨匠・窪田等による、小泉八雲『耳無芳一の話』の朗読

語り

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劇団青年座の座員で女優の杉浦悦子[44][45]による、小泉八雲『耳無芳一の話』の語り(朗読形式の演劇)。「現代語り素の会」は、プロの俳優である杉浦悦子・山口晃・松本潤子・若松雅子の4名を中心に朗読公演を開催している[46]

琵琶弾奏

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※齢80の琵琶奏者による、小泉八雲『耳無し芳一の話』改、薩摩琵琶楽譜坂田美子バージョン。最後は芳一の昔語りという形を執っており、内容は大幅に短縮されている。

特記事項

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『耳なし芳一』にちなんだ命名

参考文献

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事辞典
書籍、ムック
※書籍名にもなっている「耳なし芳一」を第1話として、山宮允の現代語訳による小泉八雲の怪談が、34話所収されている。「耳なし芳一」が載っているのは3~19頁。
※コマ数で言えば、2コマ目が目次(その中の【九】の所)、本編があるのは15コマ目から17コマ目まで。
※書誌情報の一部に混乱あり。書籍名『盲僧の伝承九州地方の琵琶法師』の情報を参照のこと。
論文

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c kb-1.
  2. ^ a b kb-2.
  3. ^ kb泉.
  4. ^ a b c d e f g h i j k 青空文庫.
  5. ^ かみなり (2019年4月29日). “紅石山(下関市の低山巡り)”. YAMAP. 株式会社ヤマップ. 2022年9月1日閲覧。
  6. ^ a b kb 赤間神宮.
  7. ^ 森銑三著作集 続編 第11巻 1994 [要ページ番号]
  8. ^ 宮田 2006 [要ページ番号]
  9. ^ ToRepo 琵琶秘曲泣幽霊.
  10. ^ 成田 & 目代 (1985), p. 89.
  11. ^ 柳田 (1934).
  12. ^ kb 一方流.
  13. ^ ふくろうくん YouTube-20211205.
  14. ^ 近藤 (2020), p. 51.
  15. ^ a b c d 近藤 (2020), p. 54.
  16. ^ ToRepo_曽呂利物語 4-9.
  17. ^ ichironagano 20110628.
  18. ^ 富山大IR-宿直草.
  19. ^ a b 近藤 (2020), p. 50.
  20. ^ a b c 映像工房・和と京 YouTube-20210321.
  21. ^ a b akkamui21 20160209, 動画に映っている現地の案内板より。
  22. ^ a b c d e プレスマンユニオン編集部. “赤間神宮・芳一堂”. ニッポン旅マガジン. 一般社団法人プレスマンユニオン. 2022年9月1日閲覧。
  23. ^ a b 赤間神宮”. 写真紀行・旅おりおり. 個人. 2022年9月1日閲覧。
  24. ^ a b c プレスマンユニオン編集部. “赤間神宮・七盛塚”. ニッポン旅マガジン. 一般社団法人プレスマンユニオン. 2022年9月1日閲覧。
  25. ^ kb泉, 直接の記事よりこちらの記事の下段にあるリンクを踏むほうが、関連性を辿りやすい。.
  26. ^ つのだじろうの怪談”. auブックパス. KDDI株式会社. 2022年9月3日閲覧。
  27. ^ 怪談 <マンガ日本の古典 32>”. 日本の古本屋. 東京都古書籍商業協同組合. 2022年9月3日閲覧。
  28. ^ a b 第五十三話「耳なし芳一 < おはなし”. 妖ばなし. 株式会社L4. 2022年9月3日閲覧。
  29. ^ 歴史体感☆紙芝居!(2022年)”. 一般社団法人 下関観光コンベンション協会 (2021年5月31日). 2022年9月3日閲覧。
  30. ^ 稲毛佳祐 (2019年9月26日). “声劇和楽団が「花と緑のぐんまづくりinみなかみ」にて耳なし芳一を披露!!”. 和楽器メディア. 2022年9月5日閲覧。
  31. ^ 声劇和楽団「ヒルズde怪談」”. アニメハック. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2015年11月18日更新). 2022年9月5日閲覧。
  32. ^ 過去の公演”. 声劇和楽団. 2022年9月5日閲覧。
  33. ^ a b c d 株式会社KADOKAWA声優・茶風林の率いる酒林堂が、琵琶とともに演じる朗読劇「耳なし芳一」を『浮世絵劇場 from Paris』で1月16日に開催 映像と朗読のコラボレーションをニコニコ生放送でも配信」『PR TIMES』株式会社 PR TIMES、2021年12月24日。2022年9月5日閲覧。
  34. ^ a b c d 株式会社KADOKAWA「声優・茶風林の率いる酒林堂が、琵琶とともに演じる朗読劇「耳なし芳一」を『浮世絵劇場 from Paris』で開催 360度巨大浮世絵映像、琵琶、そして言葉の力による没入体験」『PR TIMES』株式会社 PR TIMES、2022年1月17日。2022年9月5日閲覧。
  35. ^ a b c d e 東映特撮ニコニコおふぃしゃる『仮面ライダー(新) 第43話「怪談シリーズ・耳なし芳一 999の耳」』(動画共有サービス)株式会社ドワンゴ、2019年10月6日https://www.nicovideo.jp/watch/so357284582022年9月5日閲覧 
  36. ^ a b c d e あわぬこ (2020年11月22日). “『仮面ライダー(新)』43話「怪談シリーズ・耳なし芳一 999の耳」レビュー”. Togetter. トゥギャッター株式会社. 2022年9月5日閲覧。
  37. ^ 丸尾 (1994).
  38. ^ 江口 (1997).
  39. ^ 魔界衆相手に一人で断ち回る! 千葉十兵衛よ、永遠なれ!”. シミルボン. 株式会社ブックリスタ (2016年7月16日、同年10月27日更新). 2022年9月3日閲覧。 “村正を構えた千葉十兵衛の全身には、まるで小泉八雲の『耳なし芳一』のように、びっしりと梵字が書き記されていたのである! 普通に解釈するのであればここは、単なる武士である十兵衛が、魔界の魔物と決戦を交えるに当たって、せめて御仏の恩恵を借りようという、そういう機転というか、藁にもすがる思いというか、そういう意味なのだろうが、実際は、千葉の全身に梵字が書き込まれた時点でもはや、V2アサルトバスターガンダムみたいな代物になっているのだ。”
  40. ^ a b 邪 ゴースト・オーメン」『映画.com』株式会社エイガ・ドット・コム。2022年9月2日閲覧。
  41. ^ a b CelestialPictures YouTube-20120921.
  42. ^ Xie” (英語). Internet Movie Database (IMDb). Amazon.com. 2022年9月2日閲覧。
  43. ^ videonewscom YouTube-20130831.
  44. ^ 杉浦悦子 < タレント」『WEBザテレビジョンKADOKAWA2022年9月1日閲覧。
  45. ^ 劇団青年座 俳優 現代語り「素の会」で朗読を20年 杉浦 悦子 さん(74) 千住在住”. 足立朝日. 朝日新聞社 (2022年7月5日号 掲載). 2022年9月1日閲覧。 “朗読はYouTube「素の会」で検索。「耳なし芳一」は暑い夏に必聴。”
  46. ^ 現代語り「素の会」 (@Sunekoika) - X(旧Twitter)

関連項目

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外部リンク

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※小林一郎は、歴史学者・小林計一郎の長子。長野郷土史研究会は小林計一郎が設立した。小林一郎はNPO法人長野県図書館等協働機構の副理事長でもある。