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「パチプロ」の版間の差分

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== 実態 ==
== 実態 ==
パチンコ、パチスロの収入を生活の手段としているパチプロ・スロプロは、社会一般では[[職業]]として認められていない。株式投資による配当益や売買益、不動産の賃料収入による生活者と同じく公的には[[無職]]である。当然ながら社会的な保障・保険は何もない。
パチンコ、パチスロの収入を生活の手段としているパチプロ・スロプロは、社会一般では[[職業]]として認められていない。株式投資による配当益や売買益、不動産の賃料収入による生活者と同じく公的には[[無職]]である。当然ながら社会的な保障・保険は何もない。
'''パチプー'''・'''スロプー'''(パチンコ/パチスロ+[[プータロー]])、もしくは'''パチニート'''・'''スロニート'''(パチンコ/パチスロ+[[ニート]])という呼称も、当初はパチンコ・パチスロに否定的な人々を中心に近年使われていたが、2008年以降はパチプー・スロプーが一般的に使われている。根拠としては、3(4店)方式の現状では、パチンコ(スロット)はあくまで遊戯の範疇であるため、客は「遊戯者」である。特殊景品を景品交換する行為は古物商取引であるため、パチプロ(スロプロ)というよりは、「目利きが利く人」と敬称するのが法律上も問題が無い。
'''パチプー'''・'''スロプー'''(パチンコ/パチスロ+[[プータロー]])、もしくは'''パチニート'''・'''スロニート'''(パチンコ/パチスロ+[[ニート]])という呼称も、当初はパチンコ・パチスロに否定的な人々を中心に近年使われていたが、2008年以降はパチプー・スロプーが一般的に使われている。根拠としては[[三店方式]]の現状では、パチンコ(スロット)はあくまで遊戯の範疇であるため、客は「遊戯者」である。特殊景品を景品交換する行為は古物商取引であるため、パチプロ(スロプロ)というよりは、「目利きが利く人」と敬称するのが法律上も問題が無い。


[[打ち子]]の中には自らをパチプロ、スロプロと称する者もあるが、背景が異なるため別の存在である。
[[打ち子]]の中には自らをパチプロ、スロプロと称する者もあるが、背景が異なるため別の存在である。

2010年12月5日 (日) 08:42時点における版

パチプロ、もしくはスロプロとは、パチンコパチスロから得る収入を主な収入源として生計を立てている者の俗称。パチンコ・パチスロのプロフェッショナルというところから名づけられている。広義では単に「パチンコ・パチスロの遊技に関する高度な技術を持つもの」を指す場合もある。

実態

パチンコ、パチスロの収入を生活の手段としているパチプロ・スロプロは、社会一般では職業として認められていない。株式投資による配当益や売買益、不動産の賃料収入による生活者と同じく公的には無職である。当然ながら社会的な保障・保険は何もない。 パチプースロプー(パチンコ/パチスロ+プータロー)、もしくはパチニートスロニート(パチンコ/パチスロ+ニート)という呼称も、当初はパチンコ・パチスロに否定的な人々を中心に近年使われていたが、2008年以降はパチプー・スロプーが一般的に使われている。根拠としては三店方式の現状では、パチンコ(スロット)はあくまで遊戯の範疇であるため、客は「遊戯者」である。特殊景品を景品交換する行為は古物商取引であるため、パチプロ(スロプロ)というよりは、「目利きが利く人」と敬称するのが法律上も問題が無い。

打ち子の中には自らをパチプロ、スロプロと称する者もあるが、背景が異なるため別の存在である。

遊技の方法

パチプロ・スロプロの基礎

パチンコ、パチスロで勝つことは理論上極めて『単純』である。パチンコであれば雑誌などで紹介されているボーダーを計算し、それを上回る台を長時間打つ(但し、雑誌の数値は楽観的(回転数以外の部分でのマイナス調整がないことを前提にしているなど)に記載されており、また「生活費を稼ぐために必要な」数値はそれより数回多い)。パチスロの場合は高設定台を長時間打つか、ハイエナで立ち回ることである。雑誌などで紹介されている裏付けのない(オカルト)攻略法を駆使して稼いでいるタイプのパチプロはほぼ皆無である(実際にそのようにして稼いでいるように見える者は、実際には打ち子ゴト師である)。

これらは一見して高度な技術と経験を必要とするように感じられるが、正しい知識、実践可能な環境が有ればプロになることは理論上では可能である。 もっとも現実には『単純』と言えども『容易』なことではない(実際に短期間で修得が簡易であれば、パチンコ店がビジネスとして成立しない)。いわゆる機械割やボーダー超え、またはパチスロの高設定という数字はあくまでも理論値であって、実際のホールに設置された実機ではROMの放出アルゴリズムや抽選の偶然性いかんで出玉量は著しく変化する。

パチンコにおいてはROMの状態の切り替わりというものはなく、ボーダーを超えて回る台を地道に打ち続ける(すなわち1回でも多く抽選させる)ことが結果的に勝利につながる。しかし、抽選の偶然性のため、毎日ボーダーを超える台を打ち続けていても長期的に収支がプラスになることはあるが、1日ごとの収支を常にプラスにすることはできない。そのため、1週間程度の連敗に耐えられる程度の資金力は必要である(所持金残高を気にして、資金確保のために不利な選択を強いられないことも必要なため)。

現実にホールに設置された実機の状態や回り方などから「ボーダーを超える台」などを見つけ出し、さらに上記のような有効な立ち回りが出来るようになるには、正しい基礎だけではなく、その運用と応用について、実際に自分が足を運ぶホールデータの収集と研究を、地道かつ恒常的に行うことが必要となってくる。

しかし、店もあの手この手で客を騙そうとしてくる(例えば、回転数以外の部分、すなわち大当たり時の出玉量を減らしたり、確変中など本来持ち玉が減らないはずの場面で持ち玉を大きく減らすように調整する、ドル箱の使用をやめてスポンジをつめたりしたデコレーション小箱を使用したり、空箱を出玉に混ぜて積み上げたりして見た目をごまかす、出玉のない当たり(パチンコの突確・突時・突通、パチスロのシングルボーナスなど)を大当たり回数に加算して表示するなど)ので、見た目でボーダーを越えていそうでも実際は下回っていることも多い。

一部の店舗等遠隔操作裏基板を使用している場合は理論値の根底から成り立たなくなるため、これをいち早く見破ることも必要な能力の一つである。

パチプロ・スロプロのタイプ

パチプロ・スロプロたちは上記のような状況を踏まえて打つタイプ(ホールの出玉の傾向やイベントなどの信頼性、出玉の推移などデータの情報収集解析や、パチンコ台の釘・パチスロ各機の設定毎の特徴から高設定機を看破するなどの理詰めで勝負するタイプ)と、逆にデータ的なものをさほど優先せず、アドリブや勘で台選びや打ち方を行うタイプに分かれることが多い。

技術

技術については遊戯経験に比例してついてくるものであり、また近年のホールに設置してある台の傾向として、初心者でも上手な人でも対等の立場で打てるもの(パチンコであれば通常時の時短による止め打ちの必要性の薄れや、パチスロであればボーナス中の目押し不要など)が多く出てきているため、重要性は薄れてきている。

パチプロ・スロプロの実情

多くの者がパチプロ・スロプロになろうと志すが、実際になれるものは極僅かであり、ほとんどの者は収支はマイナスである。パチンコ店の客層の中で、生涯収支がプラスの者は全体の10%以下であると言われる。もっとも、生涯収支がプラスと偽る偽パチプロ・偽スロプロが非常に多く判別は困難である。漫画等では数多くのパチプロ・スロプロが華々しく活躍しているが、現実には現在のパチンコ・パチスロ機の出玉性能の低下などから、純粋にパチンコ・パチスロの獲得金だけで生活を維持するに足りる資金を継続的に得ることは難しくなってきている。そのため、パチンコやスロットのみで生計を立てることが難しと感じて、定職に付くものや短期労働するかたわら遊技する者も増えてきている。また近年では株取引や外国為替証拠金取引に転向し、成功している者もいる。

またごく一部の有名人であるが、パチンコ・パチスロ情報誌のライターやパチンコ関連漫画の原作者などとして得られる原稿料や、パチンコ・スロット関連のテレビ番組の出演料、パチンコ店などが行うイベントの企画やゲスト出演によって得られる企画料・出演料等によって生計を立てている者もいる。


関連項目

その他

  • サラプロ
  • 学生プロ
    • 学生プロパチンカー(スロッター)の略(技術はあるが軍資金に乏しい者が多いため、ハイエナなど、一般に「セコい」とされる打ち方をする)
  • ネオニート