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'''ネックブリーカー'''(''Neckbreaker'')は、[[プロレス技]]の一種である。[[日本]]名は'''首砕き'''(くびくだき)、'''首折り'''(くびおり)。 |
'''ネックブリーカー'''(''Neckbreaker'')は、[[プロレス技]]の一種である。[[日本]]名は'''首砕き'''(くびくだき)、'''首折り'''(くびおり)。 |
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2018年2月22日 (木) 16:49時点における版
ネックブリーカー(Neckbreaker)は、プロレス技の一種である。日本名は首砕き(くびくだき)、首折り(くびおり)。
ネックブリーカー・ドロップと混同されるが別の技である[1][2]。
技名にある「ブリーカー」はアームブリーカーやバックブリーカーと同じで英語の「Breaker(ブレイカー)」の単語が変化したもの。
概要
プロレスにおける古典的な技の一種である。相手の後方から相手と背中合わせになり、相手の後頭部を掴み、自身の肩の上に乗せて相手を倒しながら自身の背中を倒して相手の頭部を痛打させる。
リバース式のエース・クラッシャー(新型)やダイヤモンド・カッターともいえる。ただ、これらの技よりもかなり昔にネックブリーカーは開発されていた。
ネックブリーカーの元祖はショーマン派の大物として人気を博したゴージャス・ジョージであるとされる(週刊ゴング2000年6月8日号の竹内宏介の寄稿より。ただし、竹内は「ネックブリーカー・ドロップ」と表記している)。
派生技
- アルゼンチン・ネックブリーカー
- アルゼンチン・バックブリーカーの要領で担ぎ上げた状態から身体を左右に揺すり、反動をつけた勢いで相手の足を掴んでいた手を離す。その後両手で相手の首を抱え込んで背中からマットに倒れ込み、相手の後頭部をマットに叩きつける。マーク・ジンドラックが「MJディライト」という名称で得意としていた技で、後にジャイアント・バーナード(「スピニング・パンケーキ」の名称で使用)など使い手が増え始めていき、日本人レスラーでは中西学が「ヘラクレスカッター」という名称で使用している。
- オーバードライブ
- 考案者はエリックス・スキッパー。前屈みになった相手の首の後ろに自分の片足を引っ掛け、相手の片腕を取る。その状態から振り子のように反動をつけて前方に倒れ込むことで後頭部からマットに叩きつける。開発者であるスキッパーは、後に同技を「プレイ・オブ・ザ・デイ」に改称し、日本遠征時は「ブレイド・オブ・ザ・デッド」の名称が用いられた。その後、ランディ・オートン(デビュー後初期に「オゾン」の名称で使用)、MVP(「プレイメーカー」の名称で使用)などが使用している。
- ゲイターロール
- 考案者はティム・ドンスト。前屈みとなった相手の首に左腕を巻きつけて相手の首と左腕を抱え込みように両手でクラッチ。そのまま左方向へと360°錐揉み回転を加えながら腹這いになるようにマットに着地し、捻りを加えた相手を顔面からマットに叩きつける。ルーク・ハーパーが使用している。
- コークスクリュー・ネックブリーカー
- フィッシャーマンズ・スープレックスの要領で抱えた状態から、スピーディーに自分の体を横へと捻り、その勢いで反転した相手を後頭部から背中にかけてマットに叩きつける。ドノバン・モーガンが使用する他、ビル・ゴールドバーグが、この技で小島聡を破った。派生技として、相手の首を側面から抱え込み、足を取らないまま前方回転し、その勢いで反転した相手の後頭部をマットに叩きつける型が存在する。ジョン・ヘニガンの「ムーンライト・ドライブ」や、クライム・タイムの「G9(バックフリップとの合体技)」がそれにあたる。
- ゴリー・ネックブリーカー
- ゴリー・スペシャルの要領で相手を背中合わせの状態で固定して首を捉えたままジャンプしながら尻餅をつくようにマットに着地した衝撃で首や背中にダメージを与える。海外ではビクトリアが「ウィドウズ・ピーク」という名称で使用しており、日本人レスラーでは鈴木鼓太郎が「ブルー・デスティニー」という名称で使用して代表的な使い手として知られている。合体技として、ゴリー・スペシャルの要領で担ぎ上げた鼓太郎の正面に回ったパートナーが相手の両腕をクラッチして、二人同時に開脚ジャンプしながら衝撃を与える「パーフェクト・ブルー・デスティニー」が存在する。
- ショルダー式ネックブリーカー
- 考案者はビル・ロビンソン。スタンド状態の相手と背中合わせになりながら、片手を回して相手の頭部を掴み自らの肩の上に固定。そのまま勢いよくジャンプしながら倒れ込み、自らはマット上に尻餅をつくように着地して相手の首へ衝撃を与える。ロビンソンとの幾度の対戦からドリー・ファンク・ジュニアも全盛期はこの技を多用しており、日本人レスラーではロビンソンから直接指導を受けた天龍源一郎が繋ぎ技として使用した。リック・ルードは腰をグラインドさせたり、投げキッスで観衆に向けてアピールしながら同技を繰り出す「ルード・アウェイクニング」を得意としていた。
- スイング式ネックブリーカー
- 正面から前屈みとなった相手の首を両手で掴み、相手の頭部を捉えたまま自らの体と相手の体を共に反転させて背中合わせの状態に移行し、そのまま勢いよく背中から倒れ込んで相手の後頭部や背中をマットに叩きつける。「スインギング・ネックブリーカー」とも呼ばれ、古くはフレッド・ブラッシーや全盛時のジャイアント馬場が得意技にしていた。反転時の勢いから来る遠心力が大きいほど技のダメージが高く、よりスピーディーに繰り出すことができるように、助走をつけて相手の頭部をキャッチしてから放つ型も存在している。ホンキー・トンク・マンは自身のギミックに合わせ、エルヴィス・プレスリーの曲名でもある「シェイク・ラトル&ロール」の名称で用いていた。マスクド・スーパースターは相手の片腕を掴んで繰り出す独自のスイング式を使用しており、ウィリアム・リーガルは「リーガル・カッター」の名称で相手の片腕をコブラクラッチのように首に交差させて放った。相手の両腕を捉えて放つクロスアーム式はオカダ・カズチカが繋ぎ技として使用している。
- ネックブリーカー・スラム
- スタンド状態の相手と背中合わせになりながら相手の首を両手で捉え、勢いよくマットに背中から倒れ込んで相手の後頭部や背中をマットに叩きつける。上記「スイング~」と違い即座に仕掛けることが出来るため、数多くの選手が愛用している。カール・アンダーソンはガン・スタンの別バージョンとして、コーナーポスト最上段から勢いよくジャンプし、空中で相手の首を両手で捉えながらマットに叩きつける「ダイビング・リバース・ガン・スタン」を使用。
- スティーブ・コリノはリバースDDTの要領で相手を脇に抱え込んだ状態から、自らの体を反転させてネックブリーカーでマットに叩きつける「オールド・スクール・エクスプロージョン」を得意としている。
- パンプハンドル・ネックブリーカー
- 前屈みとなった相手の首にブレーンバスターの要領で腕を回し、もう片方の腕でパンプハンドル・スラムの要領で組みついた相手を高々と持ち上げて、自らの膝に相手の首を打ち付ける。ケビン・オーエンズが得意としていた技で、かつては「スティーン・ブレーカー」という名称で使用していたが、WWE移籍後は単に「パンプハンドル~」と呼称されている。
- ヒップトス・ネックブリーカー
- アームドラッグの要領で相手を投げ捨て、空中で回転する相手の首を捉えながら放つネックブリーカー。
- ファイヤーマンズキャリー・ネックブリーカー
- ファイヤーマンズキャリーの要領で相手を両肩に担ぎ上げた状態から両足を跳ね上げるように投げ捨て、首を支点に回転した相手の落下するスピードを利用し、相手の首を自らの膝に打ち付ける。メキシコ遠征時代にこの技を会得した後藤洋央紀は同技で天山広吉の頚椎を負傷させたことから、天山のニックネームに肖り「牛殺し」という名称で使用している。AJスタイルズが使用している。タイ・デリンジャーはタイ・ブリーカーの名前で使っていた。
- ロープハング・ネックブリーカー
- トップロープやセカンドロープ、コーナーポストに相手の両足を掛けた状態から放つネックブリーカーの総称。相手の首を捉えた状態から尻餅ないし膝をついて着地しながら衝撃を与えたり、コーナーポストに設置した相手に対しては首を捉えた状態からそのままマットに叩きつける他、リング中央へ飛び込む勢いを利用してマットに後頭部を打ち付けるなど、各選手によって様々な形が存在する。
脚注
- ^ 清水一郎や倉持隆夫をはじめプロレス中継のアナウンサーでもネックブリーカーのことをネックブリーカー・ドロップと誤って呼んでいる場合があった
- ^ ネックブリーカー・ドロップ(空中首折り落とし)を略してネックブリーカーと呼ぶこともある