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プランク (人工衛星)

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ファイル:Planck satellite.jpg
プランク

プランク宇宙背景放射を観測するための高感度、高分解能の観測装置を備えた人工衛星である。ESA2000年に3番目の中規模計画として計画された。当初COBRAS/SAMBAと呼ばれていたが後に1918年ノーベル物理学賞を受賞したドイツのマックス・プランクに因んで改名された。

計画はNASAWMAP探査機が広視野、低感度であるのに対してプランクは対照的である。相補的な成果が期待される。宇宙創世記の解明が期待される。

2009年春にアリアン5ハーシェル宇宙望遠鏡と共に打ちあげられる予定である。

観測装置

2台の装置が搭載される;低周波数装置(LFI)高周波数装置(HFI)である。[1]両方とも30から857GHzの偏波と光子を検出する。

低周波数装置

周波数
(GHz)
帯域
()
分解能
(角度分)
感度 (total intensity)
, 14 ヶ月観測
(10-6)
感度(polarization)
, 14 ヶ月観測
(10-6)
30GHz 0.2 33 2.0 2.8
44GHz 0.2 24 2.7 3.9
70GHz 0.2 14 4.7 6.7

LFI は3つの帯域があり30-70GHzをカバーする。検出器はHEMTである。[1]

高周波数装置

周波数
(GHz)
帯域
()
分解能
(arcmin)
感度 (total intensity)
, 14ヶ月観測
(10-6)
感度 (polarization)
, 14ヶ月観測
(10-6)
100GHz 0.33 10 2.5 4.0
143GHz 0.33 7.1 2.2 4.2
217GHz 0.33 5.0 4.8 9.8
353GHz 0.33 5.0 14.7 29.8
545GHz 0.33 5.0 147 N/A
857GHz 0.33 5.0 6700 N/A

HFIは100 ~ 857GHzの間で6つの周波数帯を持つ。ボロメータで光子を検出する。4台の低周波帯では感度は線形であるが2つの高周波帯では違う。[1]

脚注

  1. ^ a b c Blue Book, Chapter 1

関連

外部リンク