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Ken's Bar

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『Ken's Bar』
平井堅カバー・アルバム
リリース
録音 Air-Edel Recording Studios
Sony Music Studios Tokyo
Bunkamura Studios
Sony Music Studios NY
Chalice Recording Studio
Sound Inn
Blue Sofa Studio
ジャンル J-POP
時間
レーベル DefSTAR RECORDS
プロデュース 平井堅
専門評論家によるレビュー
Allmusic 星3.5 / 5 link
チャート最高順位
平井堅 アルバム 年表
LIFE is...
2003年
Ken's Bar
2003年
SENTIMENTALovers
2004年
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Ken's Bar』(ケンズ・バー)は、平井堅初のカヴァー・アルバム。2003年12月10日発売。発売元はDefSTAR RECORDSソニー・ミュージックエンタテインメント系列)。規格品番:DFCL-1122。

解説

インストゥルメンタルを除いて自作曲を封印し、ヴォーカリストに徹したカヴァー・アルバム。洋楽のスタンダード・ナンバーオールディーズ・ナンバーなど、過去にライヴ「Ken's Bar」内で歌われたことのある楽曲を中心に選曲された。稀に披露される1980年代J-ROCKや歌謡ポップスは、KUWATA BANDの「ONE DAY」以外選曲されていない[1]。カヴァー中心であるが故、雑誌やフライヤーにおける公式ディスコグラフィでは、「コンセプト・アルバム」という名称のカテゴリーで他のスタジオ・アルバムと分けられることがある。

CD帯記載のコピーは、「good times, good music 聴きたい時に、そばにいる…」。歌詞ブックレットには、音楽ライターによるライナーノーツが掲載された。また、初回生産分のみ特殊ダブル紙ジャケット仕様。ライヴ「Ken's Bar」10周年を迎えた2009年には『Ken's Bar II』(2009/5/27発売、DFCL-1504)と同時発売で、特殊なCDプレーヤーを購入することなく高音質再生が可能、と喧伝されているブルースペックCD(Blu-spec CD)仕様の『Ken's Bar』(DFCL-20007)が限定発売された。

レコーディング東京ニューヨークロサンゼルスロンドンで、約半年をかけて行われたとされる[2]

アルバム・プロモーションの一環で、六本木において期間限定(12月9日〜12月14日)の平井堅プロデュース「Ken's Bar」がオープンした。

2003年1月に米国本土で収録された、「MTV UNPLUGGED」を収録したDVD『MTV UNPLUGGED Ken Hirai』(DFBL-7059)が同時発売された。DVDでは、坂本九の「上を向いて歩こう」をカヴァーしている。DVDとCDともに初回生産分のみ、ダブル購入者向けに抽選でスペシャル・グッズ(ダーツ)が当たる応募券付き。

楽曲エピソード

アルバム発売を前後した同時期に、「THE ROSE」がネスカフェ、「LOVIN' YOU」がオンワード樫山、「WHAT A WONDERFUL WORLD」がソニーハンディカムコマーシャルで一斉に使用された。

見上げてごらん夜の星を」は、オリジナル・ヴォーカリストの坂本九とデュエットをしているような仕上がりになっている[3]。また、本アルバムから唯一、新規のミュージック・ビデオが制作された。6thアルバム『SENTIMENTALovers』(DFCL-1170)と同時発売されたPV集『Ken Hirai Films Vol.7』(2004/11/24発売、DFBL-7063)にのみ収録されている。

You've Got A Friend」は、2005年11月23日(ベスト・アルバム『歌バカ』発売日)に平井堅がDJを務めたJ-WAVE系列のラジオ特番へゲスト出演した山崎まさよしと、番組内で共演をした。尚、同学年・デビューも1995年という同期の二人であるが、それぞれが公の場でカヴァーしたことのある共通の楽曲がいくつか存在する。例として、「FAITH[4]」「あなたに会えてよかった[5]」「Just the Two of Us[6]」「SWEET MEMORIES[7]」など。

収録曲

  1. Open(1:03)
  2. even if (instrumental)(3:47)
    • 作曲: 平井堅 、編曲・演奏: Peter Cincotti
    • 「Ken's Bar」のテーマソングと云えるナンバー
  3. THE ROSE(4:43)
  4. ONE DAY(4:09)
  5. LOVIN' YOU(4:06)
    • 作詞・作曲: Minnie Riperton・Richard Rudolph 、編曲・演奏: saigenji
    • Collaboration with: saigenji (ag) 
    • オンワード バニラコンフュージョン TVコマーシャルソング
  6. WHAT A WONDERFUL WORLD(2:18)
    • 作詞・作曲: George David Weiss・Bob Thiele、編曲: Juana Molina
    • SONY ハンディカム PC300K TVコマーシャルソング
  7. You've Got A Friend(3:33)
  8. Intermission(0:41)
    • 作曲: 平井堅 、編曲・演奏: 鈴木大
    • 後に詞がつけられ、『SENTIMENTALovers』(2004/11/24発売)に収録された。曲名は「センチメンタル」。
  9. 大きな古時計(5:43)
  10. FAITH(2:55)
  11. When You Wish Upon A Star(3:58)
    • 作詞: Ned Washington 、作曲: Leigh Haline 、編曲: クリヤ・マコト
  12. ABC(3:28)
    • 作詞・作曲: Freddie Peeren・Alphonso Mizell・Berry Grody・Deke Richards 、編曲: 大神田智彦 
  13. Don't Know Why(3:09)
    • 作詞・作曲・編曲: Jesse Harris
    • Collaboration with: Jesse Harris (ag)
  14. Close (0:40)
  15. 見上げてごらん夜の星を(3:46)

原曲

ライブ「Ken's Bar」

お酒を飲みながら音楽を聴く、大人の空間を演出したコンセプト・ライヴ。主に、アコースティック・サウンドがメインの選曲となる。1998年にはじまった(第1回は1998年5月29日開催されたONAIR Okubo PLUSでの公演[10])。大規模な通常のコンサート・ツアーが実施されない年であっても、「Ken's Bar」に関してはほぼ毎年開催されている。7月や12月頃に開催されることが多く、単発公演の場合と全国ツアーが組まれる場合の2パターンがあり、ファンクラブ会員限定イベントとして行われたこともある。

通常のコンサート公演でも、合間に“Mini Ken's Bar”と題したコーナーが設けられることがある(例としては、2005年の「Ken Hirai 10th Anniversary Tour[11]」や2008年の「Ken Hirai Live Tour 2008 "FAKIN' POP"[12]」)。

会場はスタート当初の少人数スペースから、2005年12月には東京ドームにまでたどり着き、開催規模が大きくなりつつある。しかし、会場が変わっても必ずテーブル席が用意されてドリンク・コーナーが設けられるなど、スタート時からの崩せないコンセプトは必守している。

積極的にカヴァーが行われる点も特徴。基本的には、本人が歌いたい楽曲やお気に入りの楽曲、リスナーへ紹介したい楽曲が中心であるようだが、リクエストを募った年もある(2002年公演など)。

アルコールが絡む演出上、2006年・冬の名古屋公演では、帰りに飲酒運転取締りの検問が実施されることが事前に公表された。当日は「運転の方はお酒でなく、僕の歌声で酔ってください」と平井が呼びかけ、会場の雰囲気を和ませるシーンもテレビ放送されている。違反者はゼロであったと後日、スポーツ新聞に掲載された。

「Ken's Bar」開店10周年を迎えた2008年から2009年にかけて、「Ken's Bar 10th Anniversary Christmas Eve Special!」(横浜アリーナ、2008/12/24開催)と「Ken's Bar 10th Anniversary Valentine Special!」(大阪城ホール、2009/2/14開催)という記念公演が行われた。

ライヴの模様は開催から程なく、WOWOWNHK-BS2などで録画放送されることが多い。完全生中継される年もある。また、過去にステージの模様がDVDなどで商品化されたことがなかったが、ライヴ「Ken's Bar」10周年を迎えた2009年に初めて映像ソフト化された。2009年5月27日発売の『Ken's Bar II』初回限定盤(DFCL-1502/3)封入DVDの他、単独DVDソフトとして『Ken Hirai Films Vol.11 Ken's Bar 10th Anniversary』(DFBL-7123)と『Ken's Bar 10th Anniversary Christmas Eve Special!』(Blu-ray Disc、DFXL-8)が6月10日に同時発売された。

関連作品

  • even if
gaining through losing(オリジナルヴァージョン)
Ken Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 歌バカ(オリジナルヴァージョン)
  • 大きな古時計
シングル「大きな古時計」カップリング曲(英語ヴァージョン「Grandfather's Clock」)
LIFE is...(シングルヴァージョン)
Ken Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 歌バカ(シングルヴァージョン)

関連項目

脚注

  1. ^ 目安としては、平井自身が口頭で話題にすることがある、TBS系列音楽番組ザ・ベストテン』(1978年〜1989年放送)にランクインしていたような楽曲。「ONE DAY」は1986年11月20日から同年12月4日放送分でランクインしている。
  2. ^ HMVのテイク・フリー冊子(issue 135・2003年)P.123より。
  3. ^ レコーディングにあたり、「(当時)40年前の音源を使用したので、技術的にも大変だった」と平井自身が明かしている(『週刊文春文藝春秋刊、2003年12月18日号「阿川佐和子のあの人に会いたい」より)。
  4. ^ 「FAITH(ジョージ・マイケル)」は平井堅が本アルバム内で、山崎まさよしがBS-iにて2003年3月に放送されたスタジオ・ライヴ『おんがく 山崎まさよし』内でカヴァー。
  5. ^ 「あなたに会えてよかった(小泉今日子)」は平井堅が2006年開催のライヴ「Ken Hirai Ken's Bar 2006」内で、山崎まさよしがアルバム『COVER ALL HO!』(UPCH-20052)内でカヴァー。
  6. ^ 「Just the Two of Us(グローヴァー・ワシントン・ジュニア)」は平井堅が2005年開催のライヴ「Ken Hirai 10th Anniversary Ken's Bar Special in TOKYO DOME」内で、山崎まさよしがアルバム『COVER ALL YO!』(UPCH-20051)内でカヴァー。
  7. ^ 「SWEET MEMORIES(松田聖子)」は平井堅が2009年開催のライヴ「Ken's Bar 10th Anniversary Valentine Special!」内で、山崎まさよしがアルバム『COVER ALL HO!』(UPCH-20052)内でカヴァー。
  8. ^ 坂本九が過去に出演した紅白映像を交えて、客席上の特設ステージから披露された。
  9. ^ 当時、コンサート前の開演待ち時間にも会場で流すほどノラ・ジョーンズに心酔しており、インタビューでは、「好きすぎて、自分でも歌ってしまいました」と笑いをまじえてコメントした。
  10. ^ 角川書店刊「CDでーた」(2005/12/14発行、第17巻第12号通算332号)P.23より。
  11. ^ 2005年12月7日に『Ken Hirai Films vol.8 / Ken Hirai 10th Anniversary Tour Final at Saitama Super Arena』(通常盤:DFBL-7082、限定盤:DFBL-7080/1)のタイトルでDVD化されている。2006年11月22日にBlu-ray Disc盤(DFXL-2)も発売。
  12. ^ 2008年12月17日に『Ken Hirai Films vol.10 / Ken Hirai Live Tour 2008 "FAKIN' POP" at OSKA-JO HALL』(通常盤:DFBL-7122、限定盤:DFBL-7120/1、Blu-ray Disc盤:DFXL-7)のタイトルでDVD化されている。