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雲仙鉄道

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雲仙鉄道
路線総延長17.34 km
軌間1067 mm
島原鉄道島原鉄道線
eABZ3rg BHFq
0.0 愛野村
exBHF
1.7 愛津
exBHF
3.8 水晶観音
exBHF
4.9
exSTR
↑温泉軽便鉄道の開業区間
exBHF
9.3 千々石
exSTR
↓小浜地方鉄道の開業区間
exBHF
10.5 上千々石
exBHF
12.9 木津ノ浜
exBHF
15.3 富津
exKBHFe
17.3 雲仙小浜

雲仙鉄道(うんぜんてつどう)とは、長崎県雲仙市(営業当時は南高来郡愛野村)の島原鉄道愛野村駅(現在の愛野駅)から同市(営業当時は南高来郡小浜町)の雲仙小浜駅(肥前小浜駅)を結んでいた鉄道路線、およびその運営会社である。1938年に全線が廃止された。

路線データ

歴史

島原鉄道の愛野村駅から南側に分岐して島原半島西部を横断し、半島中西部の温泉地である小浜に至る路線であった。島原半島に島原鉄道・口之津鉄道を開業させていた植木元太郎が温泉軽便鉄道を設立し(のち温泉(うんぜん)鉄道に改称)、同社の手により1923年に愛野村 - 千々石間を開業し、続いて同じく植木が設立した小浜地方鉄道(のち小浜鉄道に改称)が1927年にこれと接続する形で千々石 - 肥前小浜間を開業し、諫早 - 肥前小浜間の直通運転を実施した。しかし肥前小浜駅が小浜町の中心部から北に2kmほど離れていたこともあり業績はふるわず、1933年に両社が合併し、1935年には島原鉄道に経営委託したが、1938年に廃止された。

温泉軽便鉄道→温泉鉄道

  • 1919年(大正8年)12月2日 : 愛野村 - 千々石免許[1]
  • 1920年(大正9年)7月6日 : 温泉軽便鉄道設立[1]
  • 1923年(大正12年)5月5日 : 愛野村 - 千々石を開業
  • 1924年(大正13年)5月31日 : 温泉鉄道に社名変更
  • 1926年(大正15年)7月1日 : 浜駅開業
  • 1927年(昭和2年)6月 : 島原鉄道・温泉鉄道・小浜鉄道の3社で諫早 - 肥前小浜間直通運転開始
  • 1932年(昭和7年)11月 : 島原鉄道との直通運転を廃止
  • 1933年(昭和8年)10月2日 : 雲仙鉄道に合併

小浜地方鉄道→小浜鉄道→雲仙鉄道

  • 1920年(大正9年)12月2日 : 千々石 - 小浜免許[1]
  • 1921年(大正10年)8月25日 : 小浜地方鉄道設立[1]
  • 1927年(昭和2年)3月10日 : 千々石 - 肥前小浜(のちの雲仙小浜)を開業
  • 1927年(昭和2年)5月24日 : 小浜鉄道に社名変更
  • 1927年(昭和2年)6月 : 島原鉄道・温泉鉄道・小浜鉄道の3社で諫早 - 肥前小浜間直通運転開始
  • 1932年(昭和7年)11月 : 島原鉄道との直通運転を廃止
  • 1933年(昭和8年)7月27日 : 雲仙鉄道に社名変更
  • 1933年(昭和8年)10月2日 : 温泉鉄道を合併
  • 1935年(昭和10年)6月1日 : 島原鉄道に経営委託
  • 1938年(昭和13年)8月16日 : 愛野村 - 雲仙小浜間全線廃止

駅一覧

愛野村駅 - 愛津駅 - 水晶観音駅 - 浜駅 - 千々石駅 - 上千々石駅 - 木津ノ浜駅 - 富津駅 - 雲仙小浜駅

運行形態

温泉軽便鉄道として開業した当時は1日7往復が運行されていた。

接続路線

車両

1928年時点在籍両数

  • 温泉鉄道:蒸気機関車2両、客車6両、貨車9両[1]
  • 小浜鉄道:蒸気機関車2両、客車3両、貨車3両[1]

蒸気機関車

1, 2
旧小浜鉄道所属。1904年、日本鉄道大宮工場製の車軸配置0-6-0 (C) のタンク機関車。旧番号は1041, 1043。2は、明治鉱業庶路鉱業所に譲渡され1となる。
23
旧温泉鉄道1。1922年、雨宮製作所製車軸配置2-4-0 (1B) の27t級タンク機関車。廃止後、南武鉄道に譲渡。3となり、その後鉄道省90となる。
24
旧温泉鉄道2。1871年、シャープ・スチュアート製車軸配置2-4-0 (1B) の22t級タンク機関車。鉄道院161から島原鉄道3を経て、1927年3月入線。

客車

ホロハ101
旧温泉鉄道ホロハ1。廃止後は、口之津鉄道に譲渡されホハフ33となり、合併により島原鉄道に移った。同形車にホロハ2があったが、1927年に島原鉄道へ譲渡され、ホロハ31 → ホハ31 → ホハフ31となった。

脚注および参考文献

  1. ^ a b c d e f 帝国鉄道協会 (1928)

外部リンク