ルーブ・ゴールドバーグ・マシン
ルーブ・ゴールドバーグ・マシン (英:Rube Goldberg machine) は、アメリカ合衆国の漫画家ルーブ・ゴールドバーグ (英:Rube Goldberg) が発案した表現手法。
普通にすれば簡単にできることを、手の込んだからくりを多数用い、それらが次々と連鎖していくことで実行する。樋状の棒の上に玉を転がしたり、ドミノを倒したり、台の上に何かを置いたりするなどの簡単な作業を行うことで仕掛けが作動し、それによって次の仕掛けが作動していく。このようにしていくつもの仕掛けを連鎖的に作動させ、最終的に何らかの作業を実行する。
ルーブ・ゴールドバーグはその複雑さや面倒臭さ・無駄加減さに着目し、20世紀の機械化への道を走る世界を揶揄した。
1987年にはアメリカ合衆国でコンテストが開始された。このコンテストは、ひとつの工程をどれだけのステップを踏んで行うかで判定される。日本の多摩大学など、世界各国で同様のコンテストは多く開催されている。
メディアで用いられるルーブ・ゴールドバーグ・マシン
機械文明への揶揄と言う意味でこの概念を用いた映画作品ではチャップリンの『モダン・タイムス』が有名。
NHK教育テレビの『ピタゴラスイッチ』ではこれの小型版とも言える「ピタゴラ装置」が毎回登場する。今日の日本では逆にルーブ・ゴールドバーグ・マシンが「巨大ピタゴラ装置」と呼ばれるなど、代名詞的存在となっている。
バラエティ番組では『8時だョ!全員集合』(TBS) のコントや『爆笑問題のバク天!』(TBS) の「朝の支度を全て自動で…」や『めざましテレビ』(フジテレビ)の「めざマシーン」といったものが挙げられる。『TVチャンピオン』(テレビ東京)では「コロコロからくり装置王選手権」として大掛かりな装置づくりを競った。これらは機械文明への揶揄と言うより、見た目の派手さや巧妙さ、面白さを重視したエンターテインメントとしての側面が強調されている。
アメリカのバンドOK Goは2010年の『This Too Shall Pass』のミュージック・ビデオでこの大がかりな装置を採用している。
関連項目
関連項目が多すぎます。 |
- トボガン - 樋状の棒の上に玉を転がす玩具。ルーブ・ゴールドバーグ・マシンの装置にも同じ原理のものがよく用いられる。
- 車輪の再発明
- インクレディブル・マシーン - ルーブ・ゴールドバーグ・マシンをモチーフとしたコンピュータ・ゲーム。
- エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
- バック・トゥ・ザ・フューチャー
- トムとジェリー -「失敗は成功のもと (Designs on Jerry)」- トムが複雑な仕掛けのねずみ捕りを製作。
- グーニーズ
- ゴーストトリック - 劇中の一場面に登場し、ストーリー上重要な役割を果たす。
- タイムボカン24 - 第15話「ピタゴラスは〇〇の天才だった!」
- ホーム・アローン
- ブローン・アウェイ/復讐の序曲 - 終盤で、船を利用した超大型爆弾の起動装置として使用。ただし、その用途は本人が逃げるための時間稼ぎだった。
- Xファイル - 第145話 (File No. 706)「ゴールドバーグ (The Goldberg Variation)」- ゲストキャラクターが子供のおもちゃとして作っている。
- Cog - 2003年にイギリスにおいて放映されたホンダ・アコードのCM。制作はWieden+Kennedy。撮影にはすべて実際のアコードの部品を使用、最後にアコードが発進する仕掛けとなっている。
- This Too Shall Pass - アメリカ合衆国・シカゴ出身のロックバンドOK Goの曲。2つ目のプロモーションビデオにてルーブ・ゴールドバーグ・マシンが使用されている。
- HEMA - online winkelen - 表示されている商品が動き出す(外部リンク参照)。