ドラゴンボール 神龍の伝説
ドラゴンボール 神龍の伝説 | |
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監督 | 西尾大介 |
脚本 | 井上敏樹 |
原作 | 鳥山明 |
出演者 |
野沢雅子 鶴ひろみ 龍田直樹 古谷徹 渡辺菜生子 宮内幸平 内海賢二 鈴木富子 小山茉美 納谷悟朗 森山周一郎 |
音楽 | 菊池俊輔 |
主題歌 | 「摩訶不思議アドベンチャー」(高橋洋樹) |
編集 | 福光伸一 |
製作会社 | 東映動画 |
配給 | 東映 |
公開 | 1986年12月20日 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 8億円 |
次作 | ドラゴンボール 魔神城のねむり姫 |
『ドラゴンボール 神龍の伝説』(ドラゴンボール シェンロンのでんせつ)は、1986年12月20日に公開された『ドラゴンボール』の劇場版第1作。劇場公開時のタイトルは『ドラゴンボール』であり、サブタイトルはソフト化する際に付けられた。
冬休みの東映まんがまつりとして上映された。
概説
邦画配給収入8億円、観客動員数240万人[1][出典無効]。1996年初頭時点におけるビデオ販売本数は2万5千本[1]。
本作品は原作漫画やアニメ『ドラゴンボール』本編の初期エピソードを軸に、登場する敵キャラクターや舞台を新規に作成したパラレルワールド的な内容となっており(冒頭で悟空とブルマが出会う所から始まる)、『ドラゴンボール大全集』にも「四星球を求めてグルメス軍と対決していることなど、TV版とは全く違う完全な別世界での出来事と考えるのが妥当だろう」と解説されている[2]。この傾向は2作目、3作目および17作目の劇場版『ドラゴンボール』全てに当てはまる。
劇場版第1作である本作と、後の2、3作目は、亀仙人と孫悟空らの修行シーンをアタッチメントとしてストーリーが直接連続しており、一つの物語として楽しめるようになっている。
西尾大介は本作において劇場版監督デビューを果たした。
本作に登場するグルメス一味、パンジなどのゲストキャラクターのラフデザインは原作者の鳥山明により描き起こされた[3]。
テレビ放送は、1989年1月2日の7:30 - 8:26(JST)にフジテレビ放送[注 1]、更に翌1990年1月1日には、同局の元日アニメ特番『新春アニメ劇場』(枠は同じ)でも放送された。
あらすじ
少女パンジの住むグルメス国では、世界最高の宝石「リッチストン」を掘り出すために、軍隊が村の家や田畑を破壊し続けていた。苦しむ村人たちだが、強力な軍隊の力の前では、暴挙を止めさせることはできない。パンジは村を抜け出し、武術の神・武天老師に助けを求めるため旅を始めるのだった。
舞台
- グルメス王国
- グルメス大王が治める国。軍隊がリッチストンを掘り出すために家や田畑を破壊し、そのために村人たちが苦しんでいた。森に守られた王城は要塞のようになっている。
ゲストキャラクター
- グルメス大王
- 元々は人間の王だったが、掘り出したリッチストンで国内の財政が豊かになるに従い、荒廃していく国土を省みず美味しい料理を求めていくうちに醜い容姿へと姿を変え体も強大化していき、怪獣同然の姿になった。怪獣化して以降は一度食したものよりも美味な食べ物でなければ喉を通らなくなってしまい、空腹にあえぎ続けている。最高に美味しい料理を食べたいという食欲を満たそうと、部下2人にドラゴンボールを集めさせている。怪獣化した姿の彼に対し、悟空がかめはめ波を食らわせたものの、通用しなかった。腹の中で7つ集まったドラゴンボールの神龍がパンジの願いを叶えたことにより、村に緑が戻ると共に人間の姿に戻る。
- 最後に元の人間の姿に戻ったときには、普通のリンゴの味に満足していた。
- 名前の由来はグルメから[4]。当時はグルメ・ブームであり、その流行を取り入れたキャラクター[5]。
- ボンゴ
- グルメス大王の部下。単純な性格のタフで大柄な男性兵士。パスタと共にブルマらとドラゴンボール争奪戦を繰り広げた。グルメスのためにドラゴンボールを集め褒美を貰おうとする。悟空と激戦を繰り広げるが、巨大化したグルメス大王に踏み潰されペシャンコ(後に元の姿に戻る)になる。その後の生死は不明。
- 名前の由来はスパゲティソースのボンゴレから[4]。
- パスタ
- グルメス大王の部下。容姿聡明な女性兵士。やや残酷な性格で兵器の扱いに長ける。ドラゴンボールよりもリッチストンを欲しがっていた。
- 名前の由来はパスタから[4]。
- 兵士
- 城の警護や発掘現場の警備係を担当する、グルメス王国の下級兵。
- 召使ロボット
- 関西弁を使うロボットで、グルメスの身の周りの世話をしている。
- パンジ
- 緑豊かなグルメス王国の村で、両親と暮らしている少女。森に緑を取り戻し、虐げられている村人を救う目的で武天老師に会うため一人で旅立つ。ウーロンが変身していた赤鬼に脅かされていた所を悟空に助けられる。
- パンジの父
- 腕力に自信を持つパンジの父親。
- パンジの母
- 家族思いでパンジを可愛がるパンジの母親。
声の出演
- 孫悟空 - 野沢雅子
- ブルマ - 鶴ひろみ
- ウーロン - 龍田直樹
- ヤムチャ - 古谷徹
- プーアル - 渡辺菜生子
- 亀仙人 - 宮内幸平
- 神龍 - 内海賢二
- パスタ - 小山茉美
- パンジ - 鈴木富子
- パンジの父 - 飯塚昭三
- パンジの母 - 鈴木れい子
- ウミガメ - 郷里大輔
- 運転手 - 田中亮一、小林通孝
- 兵士 - 戸谷公次
- 村人 - 佐藤正治、田中和実、平野正人
- ナレーター - 八奈見乗児
- ボンゴ - 納谷悟朗
- グルメス大王 - 森山周一郎
スタッフ
- 制作総指揮 - 今田智憲
- 原作 - 鳥山明
- 企画 - 七條敬三
- 製作担当 - 岸本松司
- 構成 - 由木義文
- 脚本 - 井上敏樹
- 音楽 - 菊池俊輔
- 撮影監督 - 池上元秋
- 編集 - 福光伸一
- 録音 - 二宮健治
- 美術監督 - 山本善之
- 美術監督補佐 - 金島邦夫
- 作画監督 - 前田実
- 監督 - 西尾大介
- 原画 - 海老沢幸男、内山正幸、中鶴勝祥、須田正己 他
- 動画 - 竹内浩志 他
主題歌
- オープニングテーマ - 「魔訶不思議アドベンチャー」
- 作詞 - 森由里子 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 田中公平 / 歌 - 高橋洋樹
- エンディングテーマ - 「ロマンティックあげるよ」
- 作詞 - 吉田健美 / 作曲 - いけたけし / 編曲 - 田中公平 / 歌 - 橋本潮
同時上映
映像ソフト
いずれも東映ビデオより発売。
- VHS
- 1987年5月9日に発売。
- DVD
- DRAGON BALL 劇場版 DVDBOX DRAGON BOX THE MOVIES
- 2006年4月14日発売。
- DRAGON BALL THE MOVIES #15 ドラゴンボール 神龍の伝説
- 2009年3月13日発売。
- DRAGON BALL 劇場版 DVDBOX DRAGON BOX THE MOVIES
関連書籍
- ジャンプ・アニメコミックス ドラゴンボール 神龍の伝説 - 集英社、1995年1月24日、ISBN 4-8342-1314-5
脚注
注釈
- ^ この年は1月1日に、『おもいっきり探偵団 覇悪怒組』と『じゃあまん探偵団 魔隣組』のクロスオーバー作品『探偵団スペシャル 覇悪怒組対魔隣組 ジゴマ対魔天郎』を放送したため、『新春アニメ劇場』は休止され、この日に代替放送となった。なお翌3日には次作『ドラゴンボール 魔神城のねむり姫』も放送された。
出典
- ^ a b 『予約特典・ドラゴンボール最強への道・劇場版ご近所物語A5サイズ前売特典冊子』8頁。
- ^ 渡辺彰則編「DBZ THE MOVIE ADVENTURE STORIES」『ドラゴンボール大全集6巻』集英社、1995年12月9日、ISBN 4-08-782756-9、16頁。
- ^ ジャンプ・コミック出版編集部編『テレビアニメ完全カイド DRAGONBALL Z 孫悟空伝説』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年10月8日、ISBN 4-08-873546-3、99頁。
- ^ a b c 渡辺彰則編 「ANIMATION'S GLEANINGS DBアニメの舞台裏 Planning PART2・TVスペシャル&劇場版編」『ドラゴンボール大全集 補巻』集英社、1996年8月18日、ISBN 4-08-102019-1、68頁。
- ^ 渡辺彰則編「'86〜'88memorial」『ドラゴンボール大全集 6巻』40頁。