日馬富士公平
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安馬 公平(あま こうへい 1984年4月14日 - )は、モンゴル国ウランバートル市出身の大相撲力士。本名 Даваанямын Бямбадорж (Davaanyam Byambadorj:ダワーニャム ビャンバドルジ)。 身長185cm、体重114kg。安治川部屋所属。 最高位は西小結(平成18年(2006年)五月場所)。得意手は突っ張り、右四つ、寄り、突き出し。
人物
現在、幕内最軽量の力士だが、正統派で真っ向勝負の相撲を心がけており、稽古熱心な力士として知られる。尊敬している力士は初代貴ノ花。ビデオでその相撲を研究している。
インタビューの際の口癖は、「お客さんを喜ばせる激しい相撲をとりたい」。愛称はアマ。好きな言葉は「なんでやねん」。父はモンゴル相撲の国家ザーン(大相撲での関脇に相当)。
略歴
- 平成13年(2001年)一月場所 - 初土俵
- 平成13年三月場所 - 序ノ口優勝(西29枚目・7勝0敗)
- 平成14年(2002年)三月場所 - 三段目優勝(西14枚目・7勝0敗)
- 平成16年(2004年)三月場所 - 新十両
- 平成16年九月場所 - 十両優勝(東4枚目・11勝4敗)
- 平成16年十一月場所 - 新入幕
- 平成17年(2005年)一月場所 - 13日目(21日)に勝ち越しを決めていたものの、翌14日目(22日)に、前半戦の取組で痛めた尾てい骨部分の「臀部膿瘍(でんぶのうよう)」と診断され、初めて休場届を出す(勝ち越しを決めた13日目の対戦相手は同じモンゴル出身の朝赤龍)。
- 平成17年三月場所 - 西前頭11枚目で復帰。成績は9勝6敗と2桁勝利には及ばなかったものの、その相撲内容を高く評価され技能賞初受賞。
- 平成17年七月場所 - 幕内で初の負け越し(6勝9敗)。
- 平成17年十一月場所 - 3日目(13日)の横綱土俵入りで、初めて露払いを務める(この日、露払いの北勝力と太刀持ちの高見盛の対戦が組まれたため)。この場所は7勝8敗と負け越し。
- 平成18年一月場所 - 13日目(20日)の朝青龍戦で初めての金星。ちなみにこの金星は、朝青龍にとって幕内戦績100敗目だった。
- 平成18年五月場所 - 新小結。この場所は4勝11敗と負け越した。
主な戦績
- 生涯戦歴:197勝153敗1休(34場所)
- 幕内戦歴:82勝82敗1休(11場所)
※平成18年七月場所終了時点での記録
各段優勝
- 十両優勝:1回
- 三段目優勝:1回
- 序ノ口優勝:1回
受賞歴
- 技能賞:2回
安馬 - 時天空
モンゴルでは同じ柔道クラブに所属、平成16年三月場所でともに十両に昇進した時天空との対決は、毎回観客の期待するところとなる(以下は幕内での対戦成績)。
- 平成16年十一月場所 - 7日目(20日)● 両前まわしを引いた安馬の首を時天空が右腕で極め、五輪砕きの形になりながら3分を越える長い相撲となり、投げの打ち合いの結果上手投げで負け。
- 平成17年一月場所 - 3日目(11日)○ 寄り倒しで勝ち。
- 平成17年五月場所 - 10日目(17日)● 足取り(モンゴル相撲のホンゴトフという技)で負けた。
- 平成17年七月場所 - 12日目(21日)○ 右足を取られた時天空が片足のまま1分も耐えたものの、寄り切りで勝った。
- 平成17年九月場所 - 14日目(24日)○ 水入りとなる6分42秒の熱戦を、寄り切りで勝った。実はこの前日、安馬は朝青龍とその知人の3人で、13日目(23日)の優勝をかけた直接対決で朝青龍が琴欧州を破った祝杯として、ワイン3本、ウォッカ2本を空けていた。
- 平成17年十一月場所 - 2日目(14日)○ 早い相撲に徹しながら、土俵際で飛びつくように体重を預けて寄り切りで勝ち。
- 平成18年三月場所 - 11日目(22日)● 突き放し、引き技の応酬の末、引き落としで負け。
- 平成18年五月場所 - 12日目(18日)○ お互いに突っ張りあいいなしあった後、組んでから安馬が内掛けを狙い、最後は下手投げで勝った。
その他
- 平成17年九月場所 - 初日(11日)に立ち合いで変化し、露鵬に送り出しで勝った。さらに千秋楽(25日) 立ち合いで右に変わり、7勝7敗の琴奨菊に上手投げで勝った。ちなみに琴奨菊は東前頭6枚目で11日目を終わり7勝4敗としていたが、上位力士の休場により12日目から横綱、大関陣と対戦し3連敗。この敗戦で4連敗となり負け越しとなった。翌十一月場所、安馬は琴奨菊に一方的な相撲で破れた。平成18年七月場所終了現在、琴奨菊戦の勝利はこの1勝のみである。
エピソード
- 趣味のひとつでもある絵画はセミプロの腕前。13歳頃から始め、美術の専門学校であるイレドゥチョボル高校在学中に、個展を開いたことがある。
- 平成17年九月場所 - 9日目(19日)のNHK大相撲中継の番組中、中入りの時間に、憧れの富士山を油絵で描く様子が紹介された。取材日前日までの台風の影響で、少し雲がかかっていた富士山を見て、「負けたり寂しいときに見る感じ」を表現したと言い、スタッフと相談して「孤高」というタイトルをつけた。次は「沖縄のきれいな海を描きたい」とのこと。