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サンシャイン・ボーイズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

サンシャイン・ボーイズ』(原題:The Sunshine Boys)は、1972年に発表されたニール・サイモンによる戯曲。かつて“サンシャイン・ボーイズ”として一世を風靡し、老いて不仲となった二人の元コメディアンが、再起のため奮闘する様子を描いた喜劇である。二幕構成の劇で、ブロードウェイで初演された。

後に映画化やテレビドラマ化も行われ、日本ではテアトル・エコーなどで舞台化された。

あらすじ

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アル・ルイスとウィリー・クラークは、かつて二人組のコメディアン“サンシャイン・ボーイズ”として成功を収めていた。だが、二人は次第に不仲となり、結成から43年後に喧嘩別れのような形で解散する。

解散から11年後。老いた二人は一度も会うことはなく、アルは芸能界から引退、ウィリーは仕事がなくなり惨めな生活を送っていた。ある日、ウィリーのもとに、マネージャーで甥のベン・シルバーマンがテレビの特番に出演という大仕事を持ってくるが、それは「サンシャイン・ボーイズが復活し、往年のコントを披露する」という話だった。

ウィリーは、再び脚光を浴びるチャンスであることからオファーをしぶしぶ受け入れ、アルと再会する。試しに行った稽古はいがみ合いや口論が絶えないものとなるが、アルの娘の言葉もあり、二人は久々の公演をやり遂げることを決意する。

舞台 (オリジナル)

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1972年12月20日エマニュエル・アゼンバーグ英語版プロデュース、アラン・アーキン監督によってブロードウェイで初演された。トニー賞にノミネート[1]

キャスト

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舞台 (日本)

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テアトル・エコー

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1984年10月、テアトル・エコーによって初演。1985年10月に再演された[2]。その後、1998年11月に主要キャストが続投し再公演が行われ[3]、2002年[4]、2005年に再演された。演出・翻訳は酒井洋子。

文化庁芸術祭優秀賞受賞[5]。第19回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。

キャスト

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※1984年版

※1998年版

  • アル・ルイス: 納谷悟朗
  • ウィリー・クラーク: 熊倉一雄
  • ベン・シルヴァーマン: 安原義人
  • 派遣看護婦: 丸山裕子
  • 看護婦役: 吉川亜紀子
  • エディー: 松原政義
  • 患者役: 石本竜介
  • 山田康雄 - 声の出演
  • 多田野曜平 - 声の出演(再演のみ[6]

東京芸術劇場

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1994年、東京芸術劇場にて公演された。翻訳は小田島雄志と小田島若子。演出は小林裕。

キャスト

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パルコ劇場

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2008年6月、パルコ劇場にて公演された。翻訳は福田美環子。演出は福田陽一郎

キャスト

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加藤健一事務所

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2022年、加藤健一によって「事務所創立40周年」「役者人生50周年」記念、及びニール・サイモンの追悼公演として行われた。翻訳は小田島恒志と小田島則子[7]。演出は堤泰之[7]

第47回菊田一夫演劇賞受賞。

キャスト

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映画

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サンシャイン・ボーイズ
The Sunshine Boys
監督 ハーバート・ロス
脚本 ニール・サイモン
原作 ニール・サイモン
製作 レイ・スターク
出演者 ウォルター・マッソー
ジョージ・バーンズ
音楽 アーウィン・フィッシュ
撮影 デヴィッド・M・ウォルシュ
編集 ジョン・F・バーネット
製作会社 MGM
配給 ユナイテッド・アーティスツ
公開 アメリカ合衆国の旗 1975年11月6日
日本の旗 劇場未公開
上映時間 111分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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1975年メトロ・ゴールドウィン・メイヤーによって映画化された。監督はハーバート・ロス、主演はウォルター・マッソージョージ・バーンズ日本では劇場未公開だが、ソフト発売が行われている。

Rotten Tomatoesでは肯定的な評価が多く、「名優と、ハーバート・ロスの穏やかな演出との間のきらめく化学反応のおかげで、この甘美でゆったりしたコメディーは、ニール・サイモンの最高の映画化作品にランクされる」と評されている[8]

当初はレッド・スケルトンジャック・ベニー主演の予定だったが、スケルトンは出演料に不満を持ち降板。ベニーは途中で膵臓癌のため降板を余儀なくされ、彼の推薦でジョージ・バーンズとなった。バーンズは舞台を中心に活動していたため1939年以来映画に出演していなかったが、本作で映画でのキャリアを復活させ、「非常に活発な年配のコメディスター」として再評価されることとなった。

キャスト

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役名 俳優 日本語吹替
ウィリー・クラーク ウォルター・マッソー 熊倉一雄
アル・ルイス ジョージ・バーンズ 西村晃
ベン・クラーク リチャード・ベンジャミン
スケッチの看護師 リー・メレディス英語版
ドリス・グリーン キャロル・アーサー
ウォルシュ氏 ハワード・ヘッセマン
テレビ局マネージャー ロン・リフキン
  • 日本語吹替: JAL機内上映版[9]

スタッフ

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受賞

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テレビ映画

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サンシャイン・ボーイズ
すてきな相棒
The Sunshine Boys
監督 ジョン・アーマン
脚本 ニール・サイモン
原作 ニール・サイモン
製作 ジョン・アーマン
製作総指揮 ロバート・ハルミ・Sr.
出演者 ピーター・フォーク
ウディ・アレン
音楽 スティーヴン・ソンドハイム
アーウィン・リランド・フィッシュ
撮影 トニー・イミ
製作会社 RHI Entertainment
配給 CBS
公開 オーストラリアの旗 1996年2月15日
アメリカ合衆国の旗 1997年12月28日
日本の旗 劇場未公開
上映時間 91分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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サンシャイン・ボーイズ すてきな相棒』の題で、1996年に製作された。主演はピーター・フォークウディ・アレンオーストラリアでビデオ発売後、1997年12月28日CBSで初放送された[12]日本では劇場未公開だが、ソフト発売が行われている。

キャスト

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役名 俳優 日本語吹替
ウィリー・クラーク ピーター・フォーク 田中信夫
アル・ルイス ウディ・アレン 納谷六朗
ナンシー サラ・ジェシカ・パーカー 田中敦子
アン ウーピー・ゴールドバーグ 磯辺万沙子
キャロル イーディ・ファルコ 金野恵子
スコット マイケル・マッキーン 田原アルノ
ジェリー デヴィッド・リップマン 稲葉実
ハリー マーウィン・ゴールドスミス 島香裕

スタッフ

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日本語版

書籍

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  • ニール・サイモン 著、酒井洋子 訳『ニール・サイモン戯曲集 2』早川書房、1984年。ISBN 9784152032713 
  • ニール・サイモン 著、酒井洋子 訳『ニール・サイモン Ⅱ サンシャイン・ボーイズ』早川書房〈ハヤカワ演劇文庫〉、2007年。ISBN 9784151400056 

脚注

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  1. ^ The Sunshine Boys”. IBDB.com. Internet Broadway Database. April 11, 2012閲覧。
  2. ^ Information 1980〜1989年”. テアトル・エコー. 2023年5月10日閲覧。
  3. ^ Information 1990〜1999年”. テアトル・エコー. 2023年5月10日閲覧。
  4. ^ テアトル・エコー公演117「サンシャイン・ボーイズ」”. テアトル・エコー. 2023年5月10日閲覧。
  5. ^ 明石誠「(感歓劇)エコー劇場 笑いこそ力、17年ぶり現場に」『朝日新聞 夕刊』2022年4月14日。2022年4月30日閲覧。
  6. ^ 多田野曜平さんスペシャル!多田野さんのお話しが面白過ぎたので、多田野さんと吹替えについてだけの番組してみました! MC:水落幸子(16m16s〜) - YouTube
  7. ^ a b “加藤健一事務所3月公演『サンシャイン・ボーイズ』 加藤健一、佐藤B作のコメントが到着”. SPICER. (2022年1月12日). https://spice.eplus.jp/articles/297601 2023年5月10日閲覧。 
  8. ^ "The Sunshine Boys". Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2023年5月9日閲覧
  9. ^ 悲劇喜劇」1985年2月号
  10. ^ The 48th Academy Awards (1976) Nominees and Winners”. oscars.org. 2014年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ2011年10月2日閲覧。
  11. ^ The Sunshine Boys – Golden Globes”. HFPA. July 5, 2021閲覧。
  12. ^ The Sunshine Boys (1997) – John Erman”. AllMovie. October 1, 2019閲覧。

関連項目

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外部リンク

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映画
テレビ映画