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フォード・プーマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

プーマ (PUMA) は、欧州フォードが製造・販売している自動車。「ピューマ」とも表記される。

初代はクーペ、二代目はクロスオーバーSUVであるが、いずれもフィエスタをベースとしており、またいずれもラリーマシンのベース車両にもなっている。

初代 (1997-2001年)

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プーマ
概要
製造国 ドイツの旗 ドイツ
販売期間 1997-2001年
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 3ドアクーペ
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 1.4L 直列4気筒
1.6L 直列4気筒
1.7L 直列4気筒
変速機 5MT
車両寸法
ホイールベース 2,445mm
全長 3,985mm
全幅 1,835mm
全高 1,315mm
車両重量 1,035–1,039kg
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1997年発売。生産はドイツケルンで行われた。キャッチコピーは「Driver's Dream」。

エンジンはいずれも当時フォードが展開していた『ZETEC英語版』シリーズで、1.7Lエンジンはヤマハ発動機との共同開発である[1]

1999年のジュネーブ国際モーターショーで発表した"ST160"というコンセプトカーが好評であったため、同年に『レーシングプーマ』というモデルもイギリス向けに500台限定で市販化されている。架装はティックフォードが手がけた。ベースのプーマと同じ1.7L自然吸気エンジンであるが、カムプロファイルの変更とECUチューンにより30馬力アップの180馬力にまで向上。0-100km/h加速を7.8秒というスポーツエンジンとなっている。またシャシーにもフォードがモータースポーツで培った技術が惜しみなく投入されており、足回りや内装などに様々な変更がされている[2]

ラリーではF2キットカースーパー1600(S1600)規定で改造されたプーマが活躍。後者は2004年までJWRC(ジュニアラリー世界選手権)を争った。Bセグメントハッチバックが主流の中、稀少なクーペとしてフランソワ・デュバルヤリ=マティ・ラトバラ(スポット参戦)などがドライブしたが、信頼性に問題があり、JWRCでは大きな戦果を挙げられなかった。英国ラリー選手権では、クリス・ミークが2002年のジュニアクラス王者となっている。

100年以上の歴史を持つ英国ブライトン・スピード・トライアルでは、ヒルクライムコンストラクターの名門グールド・レーシングによりXトラック製4WDなどで改造されたプーマが2008〜2010年と3連覇している。

2001年に生産終了。総生産台数は約13万台。後継としてのクーペは発売されなかった。

フランソワ・デュバルがドライブするプーマS1600(2001年ラリー・フィンランド

2代目 (2019-年)

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プーマ
概要
製造国  ルーマニア
販売期間 2019-年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアSUV
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 1.0L 直列3気筒ターボ
1.5L 直列3気筒ターボ
1.5L 直列4気筒ディーゼルターボ
モーター 11.5 kW(15.4 hp)
最高出力 1.0L I3ターボ
92 kW (125 PS) / 6,000 rpm[3]
最大トルク 1.0L I3ターボ
170N・m / 1,400 - 4,500 rpm[3]
変速機 6MT/7DCT
車両寸法
ホイールベース 2,590mm
全長 4,185mm
全幅 1,800mm
全高 1,540mm
車両重量 1,269kg[3]
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2019年6月、クーペ型であった初代とは違いSUV型で2代目プーマが初公開された[4]。生産はルーマニアの工場で行われる。

ガソリンモデルはいずれもフォードの誇るダウンサイジングターボ技術の『エコブースト』シリーズである。"ST"グレードは200馬力を発生する1.5Lターボに6速MTを組み合わせており、0-100km/h加速はわずか6.8秒を叩き出す[5]

1.0Lモデルにはコンベンショナルモデルとマイルドハイブリッドモデルが設定され、前者は95馬力(MT)と125馬力(DCT)、後者は最大125馬力と155馬力(いずれもMT)のそれぞれ2つのチューニング仕様が用意される[6]

2021年7月には、翌2022年よりWRC(世界ラリー選手権)の最高峰カテゴリとなる『ラリー1』規定のプーマが披露された。競技専用パイプフレームでスケーリング(縮尺)されており、シルエットはBセグメントハッチバックと同じになっている。また統一のプラグインハイブリッドシステムを採用する。

その他

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フォードが00年代以降生産しているエンジン『デュラテック』シリーズの2.0~2.4L版の開発コードは「プーマ」であった。

またフォード・エスコートRS2000も元々「プーマ」と呼ばれる予定であった[7]

車名

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「PUMA (プーマ)」は、ネコ科動物の「PUMA (ピューマ)」に由来する。なお日本では「プーマ」呼びが動物・車とも定着しているが、英語ではいずれも「ピューマ」と発声する。

脚注

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  1. ^ 150馬力以下でもなめんなよ!ファンな走りの11台TopGear Japan 2021年7月9日閲覧
  2. ^ レア中のレア! フォード・ピューマで始める趣味車生活THE MOTOR BROTHERS 2021年7月9日閲覧
  3. ^ a b c 森本太郎 編『世界の自動車オールアルバム 2020年』三栄書房、8 Aug 2020、196頁。ISBN 978-4-7796-4170-1 
  4. ^ クーペからSUVにジョブチェンジ? 新型「フォード・プーマ」がデビュー (CARSMEET/2019年6月28日掲載/2019年9月12日閲覧)
  5. ^ こんなフォードなら日本でもアリ? ピリ辛SUVの「プーマST」が登場!LEVORANT CARS MEET WEB 2021年7月10日閲覧
  6. ^ 並行輸入 新車|フォード プーマ/プーマST(2019-)に乗る。日本未導入SUVの概要・スペック・価格の情報。 With cars 2021年7月10日閲覧
  7. ^ Escort Mk1 RS2000 – The Ford RS Owners Club” (英語). 2021年9月19日閲覧。

関連項目

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