Electric Lady Land
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/02 02:49 UTC 版)
ElectricLadyLand(エレクトリックレディランド)は、愛知県名古屋市中区大須にあるライブハウスである。通称はE.L.L.(エル)[1]。
- ^ Ichikawa, Fujitani 2018, p. 61.
- ^ Ichikawa, Fujitani 2018, p. 62.
- 1 Electric Lady Landとは
- 2 Electric Lady Landの概要
- 3 脚注
エレクトリック・レディランド
『エレクトリック・レディランド』 | ||||
---|---|---|---|---|
ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1967年7月 - 1968年8月 オリンピック・スタジオ(ロンドン) レコード・プラント・スタジオ(ニューヨーク) | |||
ジャンル | サイケデリック・ロック ブルースロック ハードロック | |||
時間 | ||||
レーベル | オリジナル盤 リプリーズ トラック リイシュー盤 エクスペリエンス・ヘンドリックス MCA(初盤) レガシー/コロムビア(再発) | |||
プロデュース | ジミ・ヘンドリックス | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス アルバム 年表 | ||||
|
『エレクトリック・レディランド』(Electric Ladyland)は、ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスが1968年に発表したアルバム。エクスペリエンス名義としては3作目にして最後のアルバム。ジミ・ヘンドリックス存命時としては最後のスタジオ・アルバムでもある(エクスペリエンス解散後、ライブ・アルバムを1枚発表している)。2003年、ローリング・ストーン誌が大規模なアンケートで選んだオールタイム・グレイテスト・アルバムで54位[1]。
解説
LPレコード2枚組で発表され、CD化されてからも当初は2枚組だったが、CDの収録時間が長くなったことにより、現行のリマスターCDでは1枚にまとめられた。 発売当初、アメリカ盤とイギリス盤ではジャケットデザインが異なっていた。
本作には多数のゲスト・ミュージシャンが参加。トラフィックのギタリスト、デイヴ・メイソンが「クロスタウン・トラフィック」(バック・ボーカル)と「ウォッチタワー(見張塔からずっと)」(12弦ギター)に参加。前者では、自分のバンド名でもある「Traffic」というフレーズを歌っている[2]。同じくトラフィックのメンバーであるスティーヴ・ウィンウッドは「ヴードゥー・チャイル」に、クリス・ウッドは「1983」に参加。他にもローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズ、ジェファーソン・エアプレインのジャック・キャサディ等が参加。
「ウォッチタワー(見張塔からずっと)」は、ボブ・ディラン『ジョン・ウェズリー・ハーディング』収録曲のカヴァー。ディラン自身も本作でのアレンジに感銘を受けたと言われ、ライブでジミのヴァージョンに近い演奏をしたこともある。ディランは「この曲は俺が書いたが、権利の半分くらいはヘンドリックスのもの」と語った。イギリスの新聞「デイリー・テレグラフ」の音楽評論家が2004年に選出した「ベスト・カヴァー・ソングTOP50」では、ジミによる同曲が1位となった[3]。
ワウを多用した「ヴードゥー・チャイルド (スライト・リターン)」はジミの代表曲のひとつであり、死の直前に至るまでライブで頻繁に演奏された。
1997年、本作制作過程のドキュメンタリー番組が、アメリカやイギリスでテレビ放映された。同番組は、1998年に『メイキング・オブ・エレクトリック・レディランド』というタイトルでDVD化された。2000年代にDVDと彼の歩みやアルバムリスト、内容紹介の本をセットにした単行本が発刊された。
ジャケット
先行発売されたアメリカ盤のジャケットは、ジミの顔写真を加工したもの。イギリス盤では大勢の女性ヌードモデルの写真を使っており、ジミはこの「ヌード・ジャケット」を嫌っていた。日本盤は、初回盤はイギリス盤のゲートフォルドカバー内部にあったポートレートを表ジャケットに使用し、1977年再発盤はアメリカ盤の裏ジャケットを表ジャケットに使用、1979年再発盤でイギリス盤ジャケットを使用した。1997年以降は、ジミの遺族が運営する財団「エクスペリエンス・ヘンドリックス」の意向により、アメリカ盤ジャケットのデザインで世界的に流通している。
ジャケット・デザインに関しては、ジミ自身もアイディアを持っていたが没になった。1997年に本作がリマスター再発された際、ジミのアイディアのラフ・スケッチが書かれたメモが、ブックレット中に印刷されている。写真撮影はリンダ・イーストマン(後のポール・マッカートニー夫人)を指名していた[4]。
50周年記念盤
(出典[5])
発売50周年を迎えた2018年11月には3CD+Blu-rayの計4枚組仕様の『エレクトリック・レディランド 50周年記念盤』が発売された。
Disc1はバーニー・グランドマンによるアルバム本編の最新リマスター盤を収録。オリジナルのアナログ・テープからのマスタリングとなっている。
Disc2は『At Last...The Beginning: The Making of Electric Ladyland: The Early Takes』として未発表デモ音源やスタジオでのアウトテイクを収録。バディ・マイルスやスティーヴン・スティルスがゲスト参加した音源も含まれている。
Disc3『Jimi Hendrix Experience: Live At The Hollywood Bowl Sept. 14, 1968』はアルバム発売の約1か月前に行われた1968年9月14日のハリウッド・ボウルでの未発表ライヴ音源を収録している。エクスペリエンス・ヘンドリックス傘下、ダガー・レコーズの公式ブートレッグ・シリーズの一環であり、発見された2トラックのサウンドボードからの録音音源となっている。
Blu-rayにはドキュメンタリー番組『メイキング・オブ・エレクトリック・レディランド』とアルバム本編のハイレゾ音源と5.1chサラウンドを収録。サラウンド・ミックスはジミが生前制作した全作品のエンジニアを務め、死後の作品にもほぼ全て携わっているエディ・クレイマーが手がけている。
ジャケット・デザインはリニューアルされ、ジミ自身のアイデアの下リンダ・イーストマンが撮影した写真がカラーで使用されている。
収録曲
特記なき楽曲はジミ・ヘンドリックス作。
- Side 1
- 恋の神々 - And the Gods Made Love
- エレクトリック・レディランド - Have You Ever Been (to Electric Ladyland)
- クロスタウン・トラフィック - Crosstown Traffic
- ヴードゥー・チャイル - Voodoo Chile
- Side 2
- リトル・ミス・ストレンジ - Little Miss Strange (by Noel Redding)
- 長く暑い夏の夜 - Long Hot Summer Night
- カム・オン (レット・ザ・グッド・タイムス・ロール) - Come On (Let the Good Times Roll) (by Earl King)
- ジプシー・アイズ - Gypsy Eyes
- 真夜中のランプ - Burning of the Midnight Lamp
- Side 3
- 雨の日に夢去りぬ - Rainy Day, Dream Away
- 1983 - 1983... (A Merman I Should Turn to Be)
- 月夜の潮路 - Moon, Turn the Tides...Gently Gently Away
- Side 4
- 静かな雨、静かな夢 - Still Raining, Still Dreaming
- 焼け落ちた家 - House Burning Down
- ウォッチタワー - All Along the Watchtower (by Bob Dylan)
- ヴードゥー・チャイルド (スライト・リターン) - Voodoo Child (Slight Return)
1984年にポリドール・レコードから初CD化された際、曲順に誤りがあり、1.-4.(オリジナルLPのA面)→13.-16.(D面)→5.-9.(B面)→10.-12.(C面)の順となっていた。1991年の再発で修正される[2]。(日本盤LPは当初より初版CD同様の順に収録されていた。)
DVDボーナストラック
- クロスタウン・トラフィック
- ジプシー・アイズ
- 1983
- ヴードゥー・チャイル
参加ミュージシャン
- ジミ・ヘンドリックス - ギター、ボーカル、パーカッション、ベース、カズー
- ノエル・レディング - ベース、アコースティック・ギター、ボーカル
- ミッチ・ミッチェル - ドラムス、パーカッション、ボーカル
ゲスト・プレイヤー
- スティーヴ・ウィンウッド - オルガン(on 4.)
- ジャック・キャサディ - ベース(on 4.)
- アル・クーパー - ピアノ(on 6.)
- ザ・スウィート・インスピレーションズ - バック・ボーカル(on 9.)
- フレディ・スミス - テナー・サックス(on 10. & 13.)
- バディ・マイルス - ドラムス(on 10. & 13.)
- クリス・ウッド - フルート(on 11.)
- ブライアン・ジョーンズ - パーカッション(on 15.)
- デイヴ・メイソン - 12弦ギター(on 15.)、バック・ボーカル(on 3.)
カヴァー
- ジャズ編曲家のギル・エヴァンスは、1974年発表のトリビュート・アルバム『プレイズ・ジミ・ヘンドリックス』で、本作収録曲を4曲取り上げる。
- 「クロスタウン・トラフィック」は、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのライブで取り上げられ、アルバム『母乳』(1989年)が2003年にリマスターされた際、ボーナス・トラックとして収録された。
- 「ヴードゥー・チャイルド (スライト・リターン)」は、スティーヴィー・レイ・ヴォーンがアルバム『テキサス・ハリケーン』(1984年)でカヴァーし、ライブでも取り上げた。また、2003年にはG3のステージでジョー・サトリアーニ、スティーヴ・ヴァイ、イングヴェイ・マルムスティーンの共演によりカヴァーされ、DVD『G3: Live in Denver』にも収録。
脚注
- ^ 500 Greatest Albums of All Time: Electric Ladyland - The Jimi Hendrix Experience | Rolling Stone Music | Lists
- ^ a b 『全曲解説シリーズ ジミ・ヘンドリックス』(ピーター・ドゲット・著、島田聖子・訳、シンコーミュージック・エンタテイメント、ISBN 4-401-63039-4)p.35-39
- ^ CDjournal.com-ニュース(2004年11月30日)
- ^ 『KAWADE夢ムック 文藝別冊 総特集 ジミ・ヘンドリックス』(河出書房新社、2004年 ISBN 4-309-97686-7)p.143
- ^ 圧倒的なエクスペリエンスを再び―。ジミ・ヘンドリックス、『エレクトリック・レディランド』 50周年記念盤を11月に発売!!
先代 ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー 『チープ・スリル』 | Billboard 200 ナンバーワンアルバム 1968年11月16日 - 11月23日(2週) | 次代 ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー 『チープ・スリル』 |
ElectricLadyLand
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/31 10:09 UTC 版)
「Electric Lady Land」の記事における「ElectricLadyLand」の解説
ビルの1階にあるE.L.L.で一番大きなライブハウス。 ステージから後方に向かって数段の段差があり、後方からでも比較的ステージが見やすい構造になっている。 2階は吹き抜けになっており、有料ロッカーやトイレがある。また2階にも客室があるが一般客は入ることが出来ず、関係者専用となっている。 収容人数は旧E.L.L.の倍以上の約600人。
※この「ElectricLadyLand」の解説は、「Electric Lady Land」の解説の一部です。
「ElectricLadyLand」を含む「Electric Lady Land」の記事については、「Electric Lady Land」の概要を参照ください。
「Electric Lady Land」の例文・使い方・用例・文例
固有名詞の分類
ライブハウス | インクスティック 高田馬場AREA Electric Lady Land エドワード・エンターテインメント・グループ Zepp |
- Electric Lady Landのページへのリンク