【会見全文】棚橋弘至が引退までのロードマップを発表!乱入したEVILが「テメーの死に場所は俺の手のひらの中」と重すぎる愛を叫ぶ

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 23日、新日本プロレス社内にて2026年1月4日での引退を表明した棚橋弘至が記者会見を行った。

 棚橋は立命館大学在籍時に学生プロレスを始め、卒業後の1999年に新日本プロレスに入団。同年10月10日にデビューし、後にIWGPヘビー級王座最多戴冠記録を樹立するエースへと成長。業界全体が暗黒期に陥っていた時代に太陽の如くプロレス界を照らし続けてきた100年に1人の逸材だ。
 2023年12月には新日本プロレスの代表取締役社長に就任。背広組としての仕事も増え、年齢も47歳とベテランの域に入りリングの最前線から遠ざかりつつあるものの、ファンは口を揃えて棚橋を“エース”と呼ぶ。

 今月14日の両国国技館大会にてデビュー25周年試合を終えた棚橋はリング上で「棚橋のゴールを決めました。2026年1月4日。だから、あと1年2ヶ月あります。疲れないし、落ち込まないし、諦めないけども、あと1年と2ヶ月、全力で走りますんで新日本プロレスをよろしくお願いします」と引退を発表。
 バックステージでは「まだ辞める前にいっぱいやらなきゃいけないことが残ってるんで。トーチャーのこと、そして新日本プロレスのリングをもっと盛り上げること。翔太たちの若い世代がもう出てきて、大いに期待している。彼らは絶対にやってくれる。でもまだ俺にも余力があるならば、全力で走りきって。俺が『疲れた』って言わないうちは。引退するその日のコメントで初めて『疲れた』って言うから。それまでは疲れない棚橋弘至、全力の棚橋弘至、社長でもレスラーでも100%で新日本のファンに楽しんでもらうから」と決意表明を行っていた。


棚橋弘至
「新日本プロレス100年に1人の逸材、そして代表取締役社長、棚橋弘至です。本日はお集まりいただきましてありがとうございます。また配信をご覧いただきありがとうございます。10月14日、両国のリングで2026年1月4日を棚橋のゴールに決めたと発表致しました。様々な反響がありましたが、リング上とバックステージコメントでは十分な説明ができませんでしたので、本日改めて会見を開かせていただきました。
 まず、ゴールを決意するに至った経緯についてご説明します。ここ数年、ヒザの状態だったり、腹筋が中々割れないというか、良いコンディションに戻せませんでした。『なんとかもう1度トップへ』という思いはありましたが、社長就任のタイミングで自分自身に期限を決めて最後の力を振り絞ってみようと思いました。引退を発表してから、毎日がさらに早く過ぎていくように感じます。自分自身が納得して、そして誇れる姿で終わりたいので、現在集中力が増している感覚はあります。……ふぅ。
 デビューから25年、引退を発表して振り返りますと、一番に思い出すのはチャンピオンとして防衛して、エアギターをして、コーナーに上って見渡すファンの皆様の表情というか、お顔というか。本当に1人1人の喜んでくださっている顔が見えて、本当にプロレスラー冥利に尽きる光景でした。その光景が何度も僕を蘇らせてくれたんだと思います。このレスラー生活は本当に毎日なにかしら感情が振り切れます。いいことも、悪いことも、嬉しいことも、悲しいことも、悔しいことも、情けないことも。ホントに全感情がフル稼働していました。中々出来ない経験だったと思います。
 今後の試合についてですが、これから1年2ヶ月の間、日本中出来るだけ多くの場所でたくさんの皆様の前で試合をしたいと考えています。まだ僕の中のアイディアなんですけども、今年のシリーズについてはジュニアタッグのシリーズについては出ますね。1月の東京ドームにも参戦します。その後についてはこれから相談して決めていきますが、所属選手全員とシングルマッチ出来たらなと。デビューしたてのヤングライオンから先輩レスラーまで。なにか残せるものがあるんじゃないかなと考えています。来年、2025年の試合の参戦スケジュールについてはこれからご相談して決めていきますが、最後まで、最後まで、全力で闘っていきますので皆さん見届けてください。よろしくお願いします!以上です!」

――最後の引退試合の相手について考えているか
棚橋「そうですね。もちろん自分が闘いたい相手もいますし、ファンの皆様が『最後にこの選手と闘って欲しい!』という選手と対戦が出来たらと思ってます。でもね、今どうしてもまず倒さないといけない相手がいて。EVIL。今年は特に、前半なんかは乱入・介入・反則決着とかで中々ファンの方に喜んでいただける試合が出来なかったので、まずEVILをどこか大きい会場で、2025年の東京ドームでもいいかもしれないですけど、まずEVILを倒します」

――NEVER6人タッグ王座を持っているが、この王座に関して考えていることは
棚橋「矢野とボルチンとも話し合いますけど、ずっと勝ち続ければ引退までチャンピオンってことで。同時進行でやっていきます」

――「所属選手全員とシングルマッチ」という言葉が出たが、団体外の選手、例えば藤波辰爾選手などとの対戦は希望するか
棚橋「多くの選手がSNSで『最後に1回どうだ?』みたいな対戦要求が来てますし、今年は年末にDRAGON GATEでこのまま市川選手と闘いますので。プロレス界のお役に立てるなら、ファンの方が喜ぶならどんどんやっていきたいと思います」

――中邑真輔選手、柴田勝頼選手との対戦は希望するか
棚橋「そうですね。同じ時代を生きてきたライバルなので。いろんな問題をクリア出来れば……ということですかね」

――引退後に社長に専念している姿は今から想像つくか
棚橋「社長兼レスラーという期間は大学卒業して社会人を経験しないままプロレスラーになって、っていう。準備期間だと思って。日々勉強することばっかりで。引退するころには一人前の社長になってると思います(笑)」

――現在の新日本プロレスを見て、棚橋選手が現役を引退してもこの団体は大丈夫だという確信はあるか
棚橋「あります!十分過ぎるくらいの人材が揃っていますので、社長として過去最高の新日本プロレスを目指せると思います」

――引退を明かしたときのご家族・ご両親の反応は
棚橋「両親からは岐阜弁で『あんた小さい体でよう頑張ったね』と言われました(笑)やっぱりね、ゴールデンタイムを見ていた世代の方っていうのは大型の外国人選手とか猪木さんとか、190(cm)とかの選手がいる世界で、180くらいの僕が心配だったんじゃないですかね。でも心配だったんですけど、最後の方はご近所さんとかいろんな仲間に『弘至くんよう頑張っとるね』と言われて喜んでいただいたみたいで。プロレスラーになってちょっとは親孝行できたかなと思います」

――昨年は武藤敬司選手の引退もあった。自身がその境地に入った感想は
棚橋「新日本に入門して以来、多くの選手の引退試合っていうのを見てきましたし、引退の10カウントゴングもリングサイドに整列してきましたが、その度にやっぱり、その選手との闘いとか、道場での思い出が蘇って僕は毎回泣いてたんですけど、こと自分のことに関してはそんなに湿っぽくならないですね。最後は笑顔でいれたらいいなと思います」

――武藤敬司選手、アントニオ猪木選手、獣神サンダー・ライガー選手と、名選手たちが東京ドームで引退している。ここを超満員にすることを目標に頑張ってきたと思うが、自身の引退の際にはどういう光景を想定しているか
棚橋「1人でも多くの方に最後の闘う姿を見ていただきたいなと思いますね。僕自身も猪木さんの引退試合を学生時代に東京ドームまで見に行って、花道沿いの席で見てましたので。ハイ。ウン。ハイ。そんな感じです」

――所属選手全員とシングルマッチということは当然シングル王者とも対戦することになる。引退までにシングルのベルトを狙いたいか
棚橋「はい。僕はどうしたら引退するっていう気持ちになるのかなと思ったんですね。レスラーとしては一番を目指せなくなったときが引退を決意するタイミングかなと思ってまして。なので、IWGPの世界ヘビーは僕1回挑戦して負けてしまって巻いていないので、引退試合までにIWGPの世界ヘビーにたどり着く。引退試合がIWGP世界ヘビーで、勝ってしまったらどうしようという思いがあるんですけど、そしたら『現役続行!』って言うかもしんないし(笑)なので、そういうのが勝手に思い描いてる理想の引退ですかね」

――藤波辰爾選手、藤原喜明選手のように肉体の衰えを受け入れながらも出来る範囲で現役を続けていく道を選ぶ選手も多い。自身はそういった選択肢は考えなかったか
棚橋「プロレスラーっていうのは、やっぱ20代、30代を境に体力は落ちてくるんですけども、その分技術力が上がってくるんですね。体力の衰えを技術・テクニック・インサイドワークとかでカバー出来るっていうのはあるんですけど、先程も言いましたけど、僕は一番を目指せなくなったときが引退のタイミングだとずっと思っていましたので。そこに迷いは無いです」


 会見が終了し、写真撮影を行おうという段階で突然EVILが乱入。

EVIL「おいおいおいおいオイ!マイク寄越せマイク!おう棚橋コラ。なに勝手にえらそーな口聞いてんだよ?テメーみてーなよ、クソよえー、引退に追い込まれたレスラーがこんな会見開いてなにえらそーなこと抜かしてんだっつってんだよコノヤロー!いいかオイ。両国でも言ってやっただろ?テメーの死に場所は俺の手のひらの中なんだよ。オメーに意見なんてねーんだよ。なんでか分かるかオイ?この会社はよ、俺の会社なんだよコノヤロー!ヘッヘッヘ。いいかオイ。テメーの死に場所はよォ、2025年1月4日、東京ドーム。そこですべては終わりだ。ォオン?お前の思い描いた思い出作りなんですべてぶち壊してやるからな。分かったか。よく覚えとけ!」


 EVILが言うだけ言って去っていくと、棚橋が改めてコメント。

棚橋「1月4日で、EVILをぶっ倒して、2025年は最高のスタートにします。それで引退ロードに勢い付けて、コンディションも上がっていって。まあ見ててくださいよ。僕の調子のバロメータは腹筋が割れてるかどうかなんで。まずはバッキバキの腹筋でEVILを威嚇したいと思います」

――残り2ヶ月程度だが大丈夫そうか
棚橋「にっ、2ヶ月……。ン゛ン゛ッ!大丈夫ですよ、今ずっと力入れてますんで。もう始まってます。アイソレーションが始まってます」

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