「またリングで会える」解散前最後の後楽園ホール大会でアクトレスガールズが涙!
13日、東京都・後楽園ホールにて、アクトレスガールズが最後の後楽園ホール大会を行った。
2015年に旗揚げした『Actwres girl'Z(アクトレスガールズ)』は、女優によるプロレス団体をコンセプトに活動を開始。2018年にはサンリオピューロランドでハローキティとのコラボも達成し、アクセサリーメーカー『THE KISS』がデザインしたベルトがシングル王座として存在するなど既存の女子プロレス団体とは異なる路線で業界外からの人気を集めていたが、2019年からは『Beginning』と『Color's』の二団体制へ移行。その後新型コロナウイルスの蔓延によりプロレス界全体が大ダメージを受けていたが、今年7月に旗揚げした『アクトリング』が超満員となる成功を収めていた。
しかし、12月31日を以てBeginning・Color's 両団体は年内で解散となる事が発表され、プロレス団体としてのアクトレスガールズは終了することとなった。
アクトレスガールズのプロレス活動終了とともにプロレスラーとしては一線を退く選手も多くおり、長く組んできたタッグ同士の試合や同期同士の試合など選手たちの強い思いが込められたカードが並んだことから大会は白熱。さらに元スターダムで現在はアクトリングで活躍する惡斗(安川惡斗)も一日限りの復帰を果たし最後の大舞台に華を添えた。
セミファイナルでは、最後の2年間を団体のエースとして牽引してきた高瀬みゆきがLeonの持つPURE-J無差別級王座へと挑戦。
高瀬は新人時代からPURE-Jへと参戦しながら道場へ出稽古に行っており、Leonとは師弟関係を結びつつ“レッドソウル”のタッグでも活動。右肘の怪我で長期欠場中であった高瀬だったが、最後の後楽園までになんとか復帰を間に合わせ大舞台での“師匠超え”を狙った。
試合は序盤から高瀬が強気のパワーファイトで攻め込んでいき、Leonが熟練のテクニックで受け流していくという互いの色がハッキリと出る目まぐるしい展開に。
中盤からLeonが幾度もカウンターのスピアーを合わせて高瀬の勢いを削ぐとマッドスプラッシュで試合を決めにかかるが、高瀬も気迫のキックアウトを見せ、えびす落としやツイスターなどの得意技で畳み掛ける。Leonはこれをすべて受けきった上で百獣のスピアーを突き刺し、最後はキャプチュードバスターでカウント3を奪った。
試合後、高瀬は「私はまだまだプロレスにやり残したことがある。来年からも私はバリバリ、プロレスを続けます!」とプロレス活動の継続を宣言した。
メインイベントでは、SAKI&清水ひかり&水森由菜vs関口翔&青野未来&尾崎妹加の6人タッグマッチが実施。関口らはBeginningを、SAKIらはColor‘sを牽引し続けてきた選手であり、最後のブランド対抗戦と呼べる試合となった。
現タッグ王者である“KKMK”関口&青野が息の合ったコンビネーションで攻め込み、尾崎が圧倒的なパワーでアシストするという形でBeginning勢が試合を優位に進めていくものの、Color’s勢も中盤からはさらに上を行く連携で対抗。
SAKIは、水森とは“トロピカワイルド”、清水とは“galaxyPunch!”のタッグを組んでおり、それぞれの合体技を巧みに操って一気に逆転。最後は関口が捕まる展開となり、SAKIがカワイルド・ニードロップで3カウントを奪った。
試合後、SAKIは「『一緒にやりたい』とか『付いていきます』って言ってくれる子たちを家族として迎え入れるお家みたいなところをユニットとしてこれから創っていきたいと思うので、Color’sの名前をいただきます!」と、団体解散後にユニットとしてColor’sを存続させることを宣言した。
また、アクトレスの一期生である安納サオリと本間多恵が偶然バックステージで鉢合わせしたことから思わぬ会話が実現。
2019年にアクトレスを退団した安納が「みんな抜けていったけど1人で頑張ってきたじゃん。守ってきてくれたんだよ。だから私は今日は、多恵にありがとうって言いたいわ。まだ終わりじゃないって分かってるけど、またリングで会えると思ってるし」と感謝の言葉を述べると本間は号泣しつつ安納と小突き合う仲睦まじさを見せた。