出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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U+8001, 老
CJK 統合漢字-8001
耀
[U+8000]
CJK統合漢字
[U+8002]
U+F934, 老
CJK 互換漢字-F934

[U+F933]
CJK互換漢字
[U+F935]

漢字

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字源

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  • 象形。年寄りが、腰を曲げ杖をついたさま。

甲骨文字 金文

金文 金文 簡帛文字 簡牘文字

小篆

流伝の古文字
西周 春秋時代 戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)

意義

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  1. 年を取った。年寄り
  2. ふけるおいる。年を取る。
  3. 経験豊かである。
  4. 豊かな経験から、ある集団を率いる又はそれを保佐する人。
  5. 老子」に関する、道家思想に関する。

日本語

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発音

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名詞

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(ろう)

  1. とること。また、年寄り
    • 1937年、李孝石「蕎麦の花の頃」[1]
      半生を共にしてきた驢馬だった。一つ宿に寝、同じ月を浴び、市から市をてくり廻っているうち、二十年の歳月がめっきりを齎らしてしまった。
    • 1954年、佐藤春夫「人さまざまの苦労の話」[2]
      がもし醜ならば、少も壮も、人間はすべて醜であらう。青春や壮年だけが美のやうに思ふのは通俗で幼稚極る観念である。
  2. 律令制で、61から65までの呼称老丁

代名詞

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(ろう)

  1. (古用法) 老人自分のことを卑下していう

接尾辞

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(ろう)

  1. 自分よりとった付けて敬称として用いる
    • 1944-45年、海野十三「海野十三敗戦日記」[3]
      今日関東配電の鈴木が、電灯線不通の状況を見に来てくれた。高階さんの向こうのところでポールやトランスが焼け、柱が燃え折れているので、やっぱり当分通電はむずかしいらしい。
    • 1951年、坂口安吾「悲しい新風」[4]
      河盛先生の結論として、自分は法廷で理非を明かにするだけの決意をもっている。したがって、佐藤よ、貴下の回答は重要なる証言になるものであるから慎重に答えてもらいたい、という挑戦の仕方は昔の文士の気がつかなかった新手法だろうと思うが、どんなものであろうか。
    • 1955年、山本周五郎「花も刀も」[5]
      「なにかあったんだな」と、幹太郎は呟いた、「富原は確信ありげだった、証人を同伴する必要もないと云った、たしかに、そう云うだけの根拠があったに相違ない」

接頭辞 

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(ろう)

  1. 職業などの人間の属性を表す名詞に付いて「老いた~」「高齢の~」の意味を添える。
    • 1936年、南部修太郎「死の接吻」[6]
      雇女であります。一名は家政婦のカロリナ・ヘルウ、一名は若い小間使のエツバ・ハム、どうぞあちらで御見分願ひます。
    • 1939年、小川未明「少女と老兵士」[7]
      兵士も、みんなといっしょに、この歌に耳を傾けていましたが、汲み尽くせない悲しみが、胸の底から、新らしくこみ上げてくるのを覚えました。
    • 1949年、宮本百合子「今日の日本の文化問題」[8]
      永井荷風は、フランス文学の流れにたち、一九〇〇年代初頭の日本の半封建的な社会的空気に反撥しつつ、彼の抗議をデカダンスと孤独の中にとかしこんでしまった作家である。

造語成分・略称

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老檛の第1字)

  1. ラオスを意味する語を作る。

派生語

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熟語

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中国語

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*

形容詞

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  1. 年を取ったけた。
  2. ふるい。
  3. (野菜が)ねている。
  4. とおし過ぎた。

名詞

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  1. 老人

動詞

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  1. ぬ。

副詞

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  1. いつも
  2. ひさしく。
  3. (呉語など)とても非常に。

接頭辞 

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  1. 年長者の姓につけ呼びかけに用いる)~さん

人名

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  1. 中国人ののひとつ

熟語

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朝鮮語

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*

熟語

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ベトナム語

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*

形容詞

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  1. いた。

コード等

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  1. 青空文庫、2020年1月24日作成(底本:「〈外地〉の日本語文学選3 朝鮮」新宿書房、1996(平成8)年3月31日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001653/files/54261_70204.html
  2. 青空文庫、2019年3月29日作成(底本:「定本 佐藤春夫全集 第24巻」臨川書店、2000(平成12)年2月10日初版発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001763/files/58828_67721.html
  3. 青空文庫、2001年1月13日公開、2012年12月19日修正(底本:「海野十三全集別巻2 日記・書簡・雑纂」三一書房、1993(平成5)年1月31日第1版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000160/files/1255_6571.html
  4. 青空文庫、2009年3月16日作成(底本::「坂口安吾全集 11」筑摩書房、1998(平成10)年12月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45912_34348.html
  5. 青空文庫、2020年12月27日作成(底本:「山本周五郎全集第五巻 山彦乙女・花も刀も」新潮社、1983(昭和58)年7月25日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001869/files/57715_72477.html
  6. 青空文庫、2003年12月6日作成(底本:「文藝春秋 七月特別號」文藝春秋社、1936(昭和11)年7月1日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000048/files/5008_14002.html
  7. 青空文庫、2017年6月25日作成(底本:「定本小川未明童話全集 12」講談社、1982(昭和57)年9月10日第5刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51582_62103.html
  8. 青空文庫、2003年9月14日作成(底本:「宮本百合子全集 第十六巻」新日本出版社、1986(昭和61)年3月20日第4刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000311/files/3466_12372.html