ジョッパ
ジョッパ(Joppa, Joppa sweet orange)とは、柑橘類でオレンジ類の品種のひとつである。名称はパレスティナのヤッファにちなむ。
ジョッパ | ||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||
ジョッパ | ||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||
Joppa |
概説
編集ジョッパは、アメリカ合衆国のカリフォルニア州のサンガブリエル・バレーに住んでいたA.B.Chapmanが、ジョッパから得た柑橘類の種子を1877年にまいて育成した品種である[1]。
果実は、ほぼ球形で、大きさは7センチメートル大、重量は200グラム程度。
果皮は、表面が滑らかで、熟すと淡いオレンジ色となる。なお、果皮の厚さは4ミリメートル程度である。
果肉は、黄色味がかったオレンジ色で、比較的果汁が多い。なお、5個か6個程度の種子を含んでいることが多い。
オレンジの品種の中では、中熟種に属し、日本では2月頃に熟する[2]。
しかし、日本で栽培するには耐寒性に欠けており、冬の寒さで果実が次々と落ちてしまうため、商業ベースでの栽培は難しい。
現在はカリフォルニア州でも栽培はされていない。
福原オレンジとの関わり
編集ジョッパは、1899年に小松精一によってアメリカから日本に持ち込まれた[1]。
しかし、ジョッパは耐寒性が低く、日本で栽培しようとしても果実が成熟する前に、冬季の寒気のために次々と果実が落ちてしまった[2]ため、日本での商業ベースでの栽培は難しいとされた。
日本に持ち込まれてから約10年後の1909年頃(正確な年は不詳)に、福原鼎司が自園のユズを台木としてジョッパを高接ぎ[注釈 1]したことがきっかけで、日本でも栽培できるくらいに耐寒性を備えた「福原オレンジ」という品種が誕生した[2][3]。
なお、このような経緯から、福原オレンジの形質はジョッパに似ている[2]。
注釈
編集出典
編集参考文献
編集- 果樹園芸大事典編集委員会(佐藤 公一、森 英男、松井 修、北島 博、千葉 勉 編著) 『果樹園芸大事典(訂正追補 第4版)』 養賢堂 1980年1月10日発行