アメリカアリゲーター
アメリカアリゲーター | |||||||||||||||||||||||||||
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アメリカアリゲーター
Alligator mississippiensis | |||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
LOWER RISK - Least Concern (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) ワシントン条約附属書II
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Alligator mississippiensis (Daudin, 1802) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
アメリカアリゲーター ミシシッピワニ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
American alligator | |||||||||||||||||||||||||||
生息域
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アメリカアリゲーター(Alligator mississippiensis)は、アリゲーター属に分類されるワニの一種。別名:ミシシッピワニ。
分布
[編集]アメリカ合衆国(アーカンソー州南部、アラバマ州、サウスカロライナ州、ジョージア州、テキサス州、ノースカロライナ州、フロリダ州、ミシシッピ州、ルイジアナ州)[2][3][4][5][6]固有種
形態
[編集]全長は雄で通常400cm程、最大で580cmの記録がある[6]。口吻はやや長く、吻端は扁平かつ幅広く丸みを帯びる。口吻のキールは発達しない。頸鱗板は4枚。体色は緑がかった黒褐色[2]。
前肢には指の半分くらいまで、後肢で趾の先まで水かきがある[2]。
幼体は背面に黄色い横縞が入る[2]。
生態
[編集]沼沢地などに生息する[6]。冬季に気温が低下する地域の個体群は冬眠する[3]。
食性は動物食で、主に魚類を食べるが、カメ、鳥類、小型哺乳類、昆虫、甲殻類、貝類なども食べる[2][5]。大型個体ではシカやイノシシ、クマやピューマを襲った記録もある。
繁殖形態は卵生。6-7月に土、枯草、落ち葉などを集めて塚状の巣を作り、20-60個の卵を産む[2][3]。卵は50-60日で孵化する[2]。性染色体を持たず、発生時の温度により雌雄が決定(温度依存性決定)し、(ほとんどのワニはそうだが)32℃以上はオス、30℃以下の場合はメスになる[5]。メスは卵や幼体を翌年の春(1年以上保護することもあり)まで保護する[2][3][3][6]。生後8年で性成熟する[4]。
野生下の寿命は35~50年程度である[7]。
人間との関係
[編集]性質は基本的に温和でおとなしいが[8]、ペットを捕食したり、まれに人間を襲うこともある[3][4][6]。
開発による生息地の破壊、水質汚染、皮目的の乱獲などにより生息数は激減した[4][6]。1967年に絶滅危惧種に指定され[9]、アメリカ合衆国では1973年に法的に保護の対象とされている[6]。生息数の調査や監視活動、狩猟や皮革流通の許可制などの保護対策が進められた[6]。皮革の需要低下などもあり、生息数は回復している[6]。1987年に絶滅危惧種の指定から外され、ミシシッピ州では2005年から許可制で狩猟を認めている[9]。
2020年5月23日、ロシアのモスクワ動物園は、アメリカアリゲーターの「サターン」が84歳で死亡したと発表した。アメリカアリゲーターは野生下で50歳を超えることがほとんどないため、84歳は「立派な年齢」だという。サターンはアメリカ生まれで、ドイツのベルリンの動物園で飼われていたが、第二次世界大戦下の1943年に空襲を受けた後に脱走、1946年にイギリス軍兵士に発見され、当時のソビエト連邦に引き渡された。ソ連では、ヒトラーが個人的に収集した動物だったとのうわさが広まったという[10]。サターンはダーウィン博物館で剥製にされ、一般公開される予定である[11]。
参考文献
[編集]- ^ Crocodile Specialist Group (1996). "Alligator mississippiensis". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. International Union for Conservation of Nature.
- ^ a b c d e f g h 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、150、236頁。
- ^ a b c d e f 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、154頁。
- ^ a b c d 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、150、152、154、156頁。
- ^ a b c 『小学館の図鑑NEO 両生・はちゅう類』、小学館、2004年、143頁。
- ^ a b c d e f g h i 『絶滅危惧動物百科1 アイアイ-ウサギ(アラゲウサギ)』 財団法人自然環境研究センター監訳、朝倉書店、2008年、38-39頁。
- ^ “アメリカアリゲーター”. ナショナルジオグラフィック (雑誌). 2020年12月15日閲覧。
- ^ 『小学館の学習百科図鑑5 動物の図鑑』 小学館
- ^ a b “434センチの巨大ワニ、米南部で捕獲 世界記録へ23センチ届かず”. 毎日新聞 (2023年9月7日). 2023年9月9日閲覧。
- ^ “第2次大戦の空襲生き延びたワニ、84歳の大往生 モスクワ動物園”. フランス通信社 (2020年5月24日). 2020年12月15日閲覧。
- ^ “第2次大戦の空襲生き延びたワニ、剥製を展示 モスクワ”. フランス通信社 (2020年12月15日). 2020年12月15日閲覧。
外部リンク
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