しっぺ返し戦略
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しっぺ返し戦略(しっぺがえしせんりゃく、英: tit for tat)とは、ゲーム理論におけるゲームの1つ「繰り返し囚人のジレンマ」(プレイヤー=囚人が、ゲームの繰り返し回数を知らされない無期限繰り返しゲーム)での戦略の1つである。
アメリカ合衆国ミシガン大学の政治学者ロバート・アクセルロッドの呼びかけで、世界中の専門家から集められた戦略をリーグ戦方式で対戦させる選手権が2度開催されたが、2度ともしっぺ返し戦略が優勝している。なお、2004年に開催された大会では主人と奴隷に敗れている[1]。
日本語としてはオウム返し戦略や応報戦略と呼ばれることもある。
概要
[編集]しっぺ返し戦略では、
- 1手目は協調を選択する。
- 2手目以降のn手目は、(n-1)手目に相手が出した手と同じ手を選択する。
- 例えば2手目の場合、1手目に相手が協調を選択していたら協調を選択し、1手目に相手が裏切りを選択していたら裏切りを選択する。
しっぺ返し戦略について初めて言及されたものは1965年発表のアナトール・ラパポートとAlbert M. Chammahによる「Prisoner's dilemma: a study in conflict and cooperation」(日本語訳版『囚人のジレンマ―紛争と協力に関する心理学的研究』(1983年、啓明社))においてである。この中ではSIMPLETON(バカ、マヌケの意)と名付けられていた。
脚注・出典
[編集]- ^ Wendy M. Grossman (2004年10月13日). “New Tack Wins Prisoner's Dilemma”. Wired. 2016年9月2日閲覧。