おうし座ベータ流星群
おうし座β昼間流星群 Daytime beta Taurids (BTA) | |
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発見 | 1947年[1] |
母天体 |
エンケ彗星 2014 TG10[2] |
放射点 | |
星座 |
おうし座 (おうし座ゼータ星付近) |
特徴 | |
期間 | 6月5日 – 7月18日[1] |
極大 | 6月28日 - 6月29日[3][1] |
天頂出現数 | 25 (レーダー)[1] |
特筆すべき特徴 | 昼間流星群 |
おうし座ベータ流星群(おうしざベータりゅうせいぐん)は、毎年出現する流星群で、日の出後に極大となる昼間流星群である。レーダーや電波反響の技術を用いて、最もよく観測することができる。
おうし座ベータ流星群は通常6月5日から7月18日にかけて活動する[1]。平均の放射点は赤経5h18m、赤緯+21.2°にあり、6月28日から6月29日(太陽経度98.3°)にかけて極大となる[注釈 1]。天頂出現数はレーダーを用いれば約25に達する[1]。電波観測装置を使わない観測者は、6月28日のおうし座ベータ流星群の放射点が太陽から西に10°から15°しか離れていないために、観測は困難である[4][注釈 2]。
おうし座ベータ流星群は10月下旬のおうし座流星群と同一の流星物質流によるものである。地球はこの流星物質流の中を年に2回、6月下旬と10月下旬に通るため、年に2回の異なる流星群が現れる。しかし、10月のおうし座流星群は夜間に見られるため、昼間に極大を迎えるおうし座ベータ流星群よりはるかに見やすく、よく知られている。
おうし座ベータ流星群の母天体として挙げられているのは、オルヤト、ヘラクレス、ジェーソン、1994 AH2、1991 BAである[5]。
流星物質流
[編集]2019年は、1975年以来で最も近い地球への接近があると推測されていた。流星物質流は地球に0.06 AU (9,000,000 km; 5,600,000 mi)まで近づき、6月23日から7月17日まで黄道の南を通過すると予測されていた[6]。
2019年に、天文学者は直径100 m未満の小惑星を、7月5日から7月11日までの間と、7月21日から8月10日までの間の流星物質流から発見しようとした[7]。しかし、2019年12月現在、そのような小惑星が発見されたとの報告は一切ない。ただし、6月30日のツングースカ大爆発をもたらした隕石が、おうし座ベータ流星群と同じ方向からやってきたということで、状況証拠はある[7]。次回の流星物質流との接近は2036年に起こると予測されている[8]。
注
[編集]- ^ 太陽経度は夏至である6月21日ごろに90°となり、1年は365日あるので、おうし座ベータ流星群の放射点である赤経79.4°の地点は、1hが15°であるので、5h 18mに換算される。
- ^ The 国際流星機構によれば、放射点は86° +19°で、6月28日には太陽から10°離れている。ゲイリー・W・クロンクによれば、放射点は79.4° +21.2°で、放6月28日には太陽から15°離れている。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f Gary W. Kronk. “Observing the Beta Taurids”. Meteor Showers Online. 2007年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月26日閲覧。
- ^ Peter Jenniskens; Petrus Matheus Marie Jenniskens (2006). Meteor Showers and Their Parent Comets. Cambridge University Press. p. 470. ISBN 978-0-521-85349-1
- ^ “IMO Meteor Shower Calendar 2015 (Working list of daytime radio meteor showers)”. 国際流星機構. 2019年6月16日閲覧。
- ^ “IMO-NEWS: 1999 Beta Taurids Alert - Possible Swarm Appearance”. Meteor Observing Mailing List (meteorobs) (1999年6月18日). 2008年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月26日閲覧。
- ^ Babadzhanov, P. B. (2001). “Search for meteor showers associated with Near-Earth Asteroids”. アストロノミー・アンド・アストロフィジックス 373 (1): 329–335. Bibcode: 2001A&A...373..329B. doi:10.1051/0004-6361:20010583.
- ^ Clark, David L.; Weigert, Paul; Brown, Peter G. (2019). “The 2019 Taurid resonant swarm: prospects for ground detection of small NEOs”. 王立天文学会月報 487 (1): L35–L39. arXiv:1905.01260. doi:10.1093/mnrasl/slz076.
- ^ a b Phil Plait. “Could larger space rocks be hiding in the Beta Taurid Meteor stream? We may find out this summer”. Bad Astronomy. 2019年5月14日閲覧。
- ^ デイヴィッド・アッシャー. “Taurid swarm years”. オックスフォード大学. 2019年6月16日閲覧。