ウィリー・ネルソン
ウィリー・ネルソン Willie Nelson | |
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ウィリー・ネルソン (2006) | |
基本情報 | |
出生名 | ウィリー・ヒュー・ネルソン |
生誕 | 1933年4月29日(91歳)[1] |
出身地 | アメリカ合衆国 テキサス州アボット |
ジャンル | |
職業 |
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担当楽器 |
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活動期間 | 1956年 – 現在 |
レーベル | |
配偶者 |
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著名な家族 | Bobbie Nelson |
共同作業者 | |
著名使用楽器 | |
"Trigger" (Martin N-20) ウィリー・ネルソンのサイン |
ウィリー・ネルソン(Willie Hugh Nelson、1933年4月29日 - )はアメリカのカントリーのシンガーソングライター、ギタリスト、俳優である。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第88位[3]。2011年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第77位。
略歴
[編集]テキサス州フォート・ワース近郊アボット出身。イギリス、アイルランド、チェロキーの血を引く[4]。生後まもなく母親が家を出、父親も再婚したために姉妹と共に祖父母に育てられる[5]。ベイラー大学中退。1950年代から音楽活動を始めた。しかし歌手としての芽は出ず、作曲家としての仕事が主だった。当時は、カントリーのパッツィ・クラインに書いた曲がヒットしている。やがて彼は、1960年代後半のヒッピー・ムーブメントに強い影響を受け、同時にさまざまな音楽性を吸収する。
1975年のシングル「雨の別離」(原題:Blue Eyes Crying in the Rain)は、ビルボード誌のカントリー・チャートで1位を獲得し、グラミー賞のベスト・カントリー・ボーカル(男性)部門を受賞。1970年代半ばからはウェイロン・ジェニングスをパートナーとして活動するようになり、数々のヒットを放った。また枯れた歌声、保守的なカントリー界にあってヒッピー的なスタイル、ドラッグの使用、ジャズなども歌う多様な音楽性は異彩を放った。そのため、保守的な従来のカントリーが主流だったナッシュビルからは異端児と見られ、彼とジョニー・キャッシュ、ウェイロン・ジェニングス、クリス・クリストファーソンらの音楽は「アウトロー・カントリー」と呼ばれた。1980年には「オン・ザ・ロード・アゲイン」がヒットしている。また、ジャズ・アルバムの「スターダスト」を発表している。ネルソンはブッカーT・ジョーンズや、チップス・モーマンらとも仕事をしている。1982年には「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」が大ヒットとなった[注釈 1]。
ウィリー・ネルソンは、フォークやロック、R&B、ジャズのミュージシャンとの交流に見られるように、クロスオーバーな活動を続けたことにより、様々なジャンルのミュージシャンからの支持を集めた。
1985年にはUSAフォー・アフリカに参加し、ウィ・アー・ザ・ワールドのブリッジ部分(ディオンヌ・ワーウィックの次、アル・ジャロウの前)でリードボーカルをとった。また同年、ニール・ヤング[注釈 2]やトム・ペティ、ジョン・メレンキャンプ、ジョン・フォガティ[注釈 3]、ボブ・ディランらとともに、新自由主義のレーガン政権の農業政策により困窮する、アメリカの農家のためのチャリティーイベント、「ファーム・エイド」を開催した。ファーム・エイドは1回だけでなく、その後も開催された。またネルソン自身、大学では農業を学んだほか、ヒッピー思想も相まって自然志向が強い。バイオディーゼルの普及活動にも取り組んでいる。
そして同年にジョニー・キャッシュ、ウェイロン・ジェニングス、そしてクリス・クリストファーソンの3人と共に「ザ・ハイウェイメン」を結成し、バンドとして3枚のアルバムを出して1995年まで活動した。2009年にはハワイ州マウイ島に住んでいる。
2015年、ポピュラー音楽によって世界の文化に多大な影響を与えたことを讃えてガーシュウィン賞が贈られることが決まった[6]。また、彼は「アメリカーナ」のジャンルでも評価されるようになった。山下達郎も、ウィリー・ネルソンを好きだと語っている。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]- ... And Then I Wrote (LP) Liberty 1962
- Here's Willie Nelson (LP) Liberty 1963
- Country Willie - His Own Songs RCA Victor 1965
- Live Country Music Concert RCA Victor 1966
- Country Favorites - Willie Nelson Style RCA Victor 1966
- The Party's Over RCA Victor 1967
- Make Way For Willie Nelson RCA Victor 1967
- Good Times RCA Victor 1969
- My Own Peculiar Way (LP) RCA Victor 1969
- Columbus Stockade Blues RCA 1970
- Both Sides Now RCA 1970
- Laying My Burdens Down (LP) RCA Victor 1970
- Yesterday's Wine RCA 1971
- The Words Don't Fit The Picture (LP, Dyn) RCA 1972
- Shotgun Willie Atlantic 1973
- Phases And Stages Atlantic 1974
- Red Headed Stranger CBS 1975
- I Gotta Get Drunk-Live RCA 1976
- The Sound In Your Mind Columbia 1976
- The Troublemaker CBS 1976
- Waylon Jennings, Willie Nelson, Jessi Colter, Tompall Glaser - Wanted! The Outlaws RCA Victor 1976
- The Sound In Your Mind (LP, Album) CBS 1976
- To Lefty From Willie Columbia 1977
- Face Of A Fighter Mercury 1978
- Willie And Family Live Columbia 1978
- Waylon Jennings, Willie Nelson - Waylon & Willie (LP) RCA 1978
- Stardust Columbia 1978
- Willie Nelson & Leon Russell - One For The Road Columbia 1979
- Willie Nelson Sings Kristofferson Columbia 1979
- Pretty Paper Columbia 1979
- Willie Nelson / Dave Grusin - The Electric Horseman (Music From The Original Motion Picture Soundtrack) Columbia 1979
- Willie Nelson Sings Kristofferson Columbia 1979
- Sweet Memories RCA Victor 1979
- Pretty Paper CBS 1979
- Willie Nelson & Ray Price - San Antonio Rose Columbia 1980
- Family Bible MCA Songbird 1980
- Somewhere Over The Rainbow Columbia 1981
- The Minstrel Man RCA Victor 1981
- Once More With Feeling RCA Special Products 1981
- Always On My Mind Columbia 1982
- Kris*, Willie*, Dolly* & Brenda* - The Winning Hand Monument 1982
- Merle Haggard and Willie Nelson - Poncho & Lefty Epic 1982
- Willie Nelson And Roger Miller - Old Friends Suzy, CBS 1983
- Without A Song CBS/Sony 1983
- A Song For You Hallmark Records 1983
- Tougher Than Leather Columbia 1983
- City Of New Orleans Columbia 1984
- Willie Nelson & Kris Kristofferson - Music From Songwriter CBS 1984
- Willie Nelson Featuring The Guitar Of Jackie King - Angel Eyes CBS 1984
- Me & Paul (1985)
- Partners (1986)
- The Promiseland (1986)
- Island in the Sea (1987)
- What a Wonderful World (1988)
- A Horse Called Music (1989)
- Born for Trouble (1990)
- The IRS Tapes: Who'll Buy My Memories? (1992)
- Across the Borderline (1993)
- Moonlight Becomes You (1994)
- Healing Hands of Time (1994)
- Just One Love (1994)
- Spirit (1996)
- Teatro (1998)
- Night and Day (1999)
- Me and the Drummer (2000)
- Milk Cow Blues (2000)
- Rainbow Connection (2001)
- The Great Divide (2002)
- Nacogdoches (2004)
- It Always Will Be (2004)
- Countryman (2005)
- The Complete Atlantic Sessions / Atrantic (2006)
- You Don't Know Me: The Songs of Cindy Walker (2006)
- Songbird (2006)
- Moment of Forever (2008)
- American Classic (2009)
- Country Music (2010)
- Remember Me, Vol. 1 (2011)
- Heroes (2012)
- Let's Face the Music and Dance (2013)
- To All the Girls... (2013)
- Band of Brothers (2014)
- Summertime: Willie Nelson Sings Gershwin (2016)
- For the Good Times: A Tribute to Ray Price (2016)
- God's Problem Child (2017)
- Last Man Standing (2018)
主な出演作品
[編集]映画
[編集]公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1979 | 出逢い The Electric Horseman |
ウェンデル | |
1980 | 忍冬(すいかずら)の花のように Honeysuckle Rose |
バック | 音楽・出演 |
1981 | ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー Thief |
オクラ | |
1982 | 遥か氷原の彼方 Coming Out of the Ice |
レッド・ローン | テレビ映画 |
1984 | ソングライター Songwriter |
ドク・ジェンキンス | 音楽・出演 |
1986 | 荒野のアウトロー The Last Days of Frank and Jesse James |
ジョー・シェルビー | テレビ映画 |
駅馬車 Stagecoach |
ドク・ホリデイ | テレビ映画 音楽・出演・製作総指揮 | |
夕陽のストレンジャー Red Headed Stranger |
ジュリアン・シャイ | 音楽・出演・製作 | |
1988 | ホンキートンク天国 Baja Oklahoma |
本人 | テレビ映画 |
1997 | ゴーン・フィッシン’ Gone Fishin' |
ビリー・キャッチ・プーラー | |
ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ Wag the Dog |
ジョニー・ディーン | ||
1999 | オースティン・パワーズ Austin Powers: The Spy Who Shagged Me |
ウィリー・ネルソン | |
2002 | カントリー・ベアーズ The Country Bears |
本人 | |
2004 | ビッグ・バウンス The Big Bounce |
ジョー | |
2005 | デュークス・オブ・ハザード The Dukes of Hazzard |
ジェシー・デューク | |
2006 | ビール・フェスタ 無修正版 ~世界対抗・一気飲み選手権 Beerfest |
本人 | クレジットなし |
橋の向こうに Broken Bridges |
本人 | ||
2007 | デュークス・オブ・ハザード:ザ・ビギニング The Dukes of Hazzard: The Beginning |
ジェシー・デューク | テレビ映画 |
ジェシカ・シンプソンの ワーキング・ブロンド Blonde Ambition |
パプ・パウ | ||
ヒットマン・リベンジ Fighting with Anger |
ウィル | 出演・製作総指揮 | |
2008 | ケビン・コスナー チョイス! Swing Vote |
本人役 |
テレビシリーズ
[編集]放映年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1986 | 特捜刑事マイアミ・バイス Miami Vice |
ジェイク・ピアソン | 1エピソード |
1996,1998 | ドクタークイン 大西部の女医物語 Dr. Quinn, Medicine Woman |
エリアス・バーチ | 2エピソード |
1997 | キング・オブ・ザ・ヒル King of the Hill |
本人 | アニメ、声の出演 |
刑事ナッシュ・ブリッジス Nash Bridges |
アール・ドブス | 1エピソード | |
2000 | ザ・シンプソンズ The Simpsons |
本人 | アニメ、声の出演 |
2002,2004 | 名探偵モンク Monk |
本人 | 2エピソード |
日本公演
[編集]- 2月22日,23日 日本武道館、24日 フェスティバルホール、25日 大阪厚生年金会館、28日 名古屋市民会館
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Patoski, Joe Nick 2008, p. 13.
- ^ Outlaw Country Music Genre Overview|AllMusic 2022年7月29日閲覧
- ^ Rolling Stone. “100 Greatest Singers: Willie Nelson”. 2013年5月26日閲覧。
- ^ Nelson, Willie; Bud Shrake; Edwin Shrake 2000, p. 49, 94.
- ^ Norbert B. Laufenberg (2005). Entertainment Celebrities. Trafford Publishing. p. 473. ISBN 978-1-4120-5335-8 23 June 2011閲覧。
- ^ “ウィリー・ネルソン氏、米国議会図書館(LC)によるガーシュウィン賞を受賞”. カレントアウェアネス・ポータル. 国立国会図書館 (2015年7月14日). 2015年8月9日閲覧。