クバーナ航空
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設立 | 1929年 | |||
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運航開始 | 1930年 | |||
ハブ空港 | ホセ・マルティ国際空港(:en:) | |||
焦点空港 | ハバナ、サンティアゴ・デ・クーバなど | |||
マイレージサービス | Club Tropical | |||
会員ラウンジ | Club Tropical Lounge | |||
航空連合 | 未加盟 | |||
親会社 | Corporación de la Aviación Civil S.A. (CACSA) | |||
保有機材数 | 16機(2機発注中) | |||
就航地 | 20都市 | |||
本拠地 | キューバ ハバナ | |||
外部リンク |
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クバーナ航空(クバーナこうくう、スペイン語: Cubana de Aviación)は、キューバの国営航空会社。同国のフラッグ・キャリアである。日本ではキューバ航空などの呼ばれ方もする。
概要
[編集]創設
[編集]1929年10月8日に、アメリカの航空機製造メーカーのカーチス・ライトにより、「"Compañía Nacional Cubana de Aviación Curtiss"」社として創設された。その後アメリカの大手航空会社のパンアメリカン航空の事実上の傘下となり、第二次世界大戦中の1944年に現在の社名に変更した。
キューバのフラッグキャリア
[編集]第二次世界大戦後にダグラス DC-4やロッキード コンステレーションの大型機を次々と導入し、バミューダ経由マドリード線やローマ線などの長距離路線、メキシコシティ線やニューヨーク線などの中距離路線を次々に開設し、事実上キューバのフラッグ・キャリアとなった。
冷戦
[編集]しかし冷戦下の1959年に起こった「キューバ革命」以降、キューバの指導者となったフィデル・カストロ率いる社会主義政権が、アメリカやイギリスをはじめとする西側諸国との対決路線を打ち出したために、それまで拡張を続けていた南アメリカ諸国やカリブ海諸国を含む西側諸国への路線を次々に運休した。なお、その様な中でも隣国であるメキシコとの路線は維持し続けた。
なお、その後1960年代に入りアメリカのジョン・F・ケネディ政権がキューバへの禁輸政策を採り、その後国交断絶をしたために、1960年代に全てのアメリカ路線が運航を停止した。さらに、アメリカ領空の通過もこれ以降差し止められたため、ヨーロッパへ向かう便はアメリカ領空を大きく迂回してカナダのガンダーもしくはモントリオールへ向かい、給油後ヨーロッパへ向かうルートを取ることとなった。
その後はプラハやモスクワ、東ベルリンなどの東側諸国への路線を次々と開設すると同時に、それまで導入していたアメリカ製やイギリス製の航空機に代わり、ツポレフやイリューシン、アントノフなどのソビエト連邦製の機材を、ソビエト連邦政府による大幅な割引を受けた上で次々と導入した。
冷戦崩壊後
[編集]1990年代に入りソビエト連邦が崩壊し、その後復活したロシアからはかつてのソビエト連邦からのような有形無形の援助が激減したが、引き続きアメリカからの経済制裁を受けていたため、アメリカ製の航空機を購入することが事実上不可能な事もあり、旧ソビエト連邦製の機種の置き換えが進行した。これに伴い、イリューシンIl-96やツポレフTu-204等のロシア製の最新機材の導入を図るとともに、ヨーロッパ製のエアバス機のリースも進めた。
また、冷戦崩壊に伴い一部の中南米及びカリブ海諸国との国交が回復したことで、コロンビアやグアテマラ、アルゼンチンなどへの路線が開設され、キューバへの観光客の誘致に貢献している。
現在
[編集]現在は首都のハバナのホセ・マルティ国際空港をハブ空港としてキューバ国内、中南米諸国、カリブ海周辺諸国、北アメリカ諸国、ヨーロッパ諸国に路線網を持つ。近年、アメリカとの国交が回復したため、アメリカ各都市との路線の回復や上空通過が見込まれている。
保有機材
[編集]運航機材
[編集]2019年8月現在
機材 | 運用機数 | 発注機数 | 備考 |
---|---|---|---|
ATR42-500 | 1 | ー | |
ATR72‐500 | 2 | ー | |
ATR72-600 | ― | 2 | |
ボーイング737‐300 | 1 | ー | ブルーパノラマ航空からのリース機 |
アントノフAn-158 | 6 | ー | |
イリューシン Il-96-300 | 4 | ー | |
貨物機 | |||
ツポレフTu-204-100CE | 2 | ー | |
合計 | 16 | 2 |
キューバ革命によるアメリカとの国交断絶以前はDC-8-40型機を運用していたが、国交断絶後、西側諸国からの経済制裁により欧米製航空機は中古機をリースするしかなく、1990年代以降はDC-10-30型機やエアバスA320-200型機などを数機運用していた。
退役済機材一覧
[編集]就航路線
[編集]キューバ(国内路線)
[編集]- ハバナ (ホセ・マルティ国際空港)
- サンティアゴ・デ・クーバ (アントニオ・マセオ空港)
- グアンタナモ (マリアナ・グラハレス空港)
- カマグエイ (イグナシオ・アグラモンテ国際空港)
- サンタ・クララ (アベル・サンタ・マリア空港)
- オルギン (フランク・パイス空港)
- シエンフエーゴス (ハイメ・ゴンザレス空港)
- ピナール・デル・リオ
中南アメリカ
[編集]北アメリカ
[編集]ヨーロッパ
[編集]事件・事故
[編集]- クバーナ航空455便爆破事件 (1976年10月6日)
- クバーナ航空9646便墜落事故 (1989年9月3日)
- クバーナ航空1216便オーバーラン事故 (1999年12月21日)
- クバーナ航空310便墜落事故 (1999年12月25日)
- クバーナ航空972便墜落事故(2018年5月18日)[1]
脚注
[編集]- ^ キューバで旅客機墜落=離陸直後、犠牲多数も - 時事通信 2018年5月19日