コンテンツにスキップ

シアン・ヘダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シアン・ヘダー
Sian Heder
Sian Heder
生年月日 (1977-06-23) 1977年6月23日(47歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 マサチューセッツ州ケンブリッジ
職業 映画製作者
活動期間 2006年 - 活動中
配偶者 デヴィッド・ニューサム英語版
主な作品
コーダ あいのうた
受賞
アカデミー賞
脚色賞
2021年コーダ あいのうた
カンヌ国際映画祭
シネフォンダシオン部門 3等賞
2006年Mother
英国アカデミー賞
脚色賞
2021年『コーダ あいのうた』
その他の賞
備考
カーネギーメロン大学 (BFA)
テンプレートを表示

シアン・ヘダーSian Heder, [ˈʃɑːn ˈhdər]; 1977年6月23日 - )は、アメリカ合衆国の脚本家、映画製作者である[1]。監督・脚本を務めた2021年のドラマ映画『コーダ あいのうた』により、アカデミー脚色賞英国アカデミー賞脚色賞を受賞した。

生い立ち

[編集]

1977年6月23日にアメリカ合衆国マサチューセッツ州ケンブリッジで生まれた。彼女はカーネギーメロン大学演劇学部英語版を卒業した[2]

キャリア

[編集]

大学卒業後にヘダーは女優と脚本家になるためにハリウッドへと移りつつ、ナニー代理店で働いた。代理店では4ツ星ホテルに宿泊する子供連れの客のために働き、その経験が初の短編映画に影響を与えた[3]

2005年初頭、『Mother』の脚本はアメリカン・フィルム・インスティチュートのDWW(女性のための監督ワークショップ)のフェローシップに選ばれた8人のうち1人となった[4]。彼女が脚本・監督を務めた初の短編映画『Mother』はフロリダ映画祭英語版でナラティブ短編部門の審査員大賞を獲得した。『Mother』はまた第59回カンヌ国際映画祭シネフォンダシヨン英語版・コンペティション部門[5]シアトル国際映画祭英語版でも上映された。その後更にパームスプリングス国際短編映画祭やロンドン映画祭でも上映された。

2010年、ヘダーはテレビシリーズ『MOACA/も〜アカンな男たち英語版』に脚本家の1人として参加したことでピーボディ賞を獲得した[6]。2011年に彼女はペットの里親への関心を高めるためにザカリー・クイント出演の短編コメディ『Dog Eat Dog (A Short Tale)』の脚本・監督を務めた[7]。2013年からはNetflixのオリジナルシリーズ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』で計3シーズンにわたって脚本に参加した。

2015年に彼女はエリオット・ペイジアリソン・ジャネイ出演の映画『タルーラ 〜彼女たちの事情〜』を監督した[8]。『タルーラ』は2016年サンダンス映画祭英語版でプレミア上映された[9]。2016年1月にNetflixが配給権を取得した。映画は批評家から高評価を受け[10]、2016年7月29日に一般公開された[11][12]

2021年、ヘダーの映画『コーダ あいのうた』がサンダンス映画祭でプレミア上映された。『コーダ』はAppleが配給権を2500万ドルで購入した[13][14]

私生活

[編集]

ヘダーは俳優・プロデューサーのデヴィッド・ニューサム英語版と結婚し、子供が2人いる[15]。彼女の両親は芸術家のマグス・ハリーズとラヨシュ・ヘーダー英語版で、マグス・ハリーズはウェールズ、ラヨシュ・ヘーダーはハンガリーからの移民であった[16]

主なフィルモグラフィ

[編集]

映画

[編集]
タイトル クレジット 備考
2006 Mother 監督・脚本 短編映画
2012 Dog Eat Dog 監督・脚本・製作 短編映画
2016 タルーラ 〜彼女たちの事情〜
Tallulah
監督・脚本
2021 コーダ あいのうた
CODA
監督・脚本

テレビシリーズ

[編集]
タイトル 備考
2010-2011 MOACA/も〜アカンな男たち英語版
Men of a Certain Age
計2話脚本
2013-2018 オレンジ・イズ・ニュー・ブラック
Orange Is the New Black
計6話脚本
監督: 第6シーズン第8話「悪知恵のヒーロー」
2020 リトル・アメリカ
Little America
脚本: 第1シーズン第4話「沈黙」
計8話製作総指揮

受賞とノミネート

[編集]
部門 作品名 結果
アカデミー賞 2021[17] 脚色賞 コーダ あいのうた 受賞
英国アカデミー賞 2021[18] 脚色賞 コーダ あいのうた 受賞

参考文献

[編集]
  1. ^ Sundance 2016: Fiction collides with reality for 'Tallulah' creator Sian Heder”. latimes.com. 2016年1月21日閲覧。
  2. ^ Sian Heder's 'Tallulah' Pulls From 'Surreal Experiences With Bad Moms'” (英語). www.wbur.org. 2017年11月10日閲覧。
  3. ^ Welkos, Robert W. (2006年5月26日). “A nanny's insight” (英語). Los Angeles Times. ISSN 0458-3035. http://articles.latimes.com/2006/may/26/entertainment/et-cannes26 2016年1月21日閲覧。 
  4. ^ AFI and Lifetime Team Up to Employ Female Filmmakers” (英語). American Film. 2016年1月21日閲覧。
  5. ^ Juries”. Festival de Cannes. 2016年1月21日閲覧。
  6. ^ Peabody Award surprises: 'Men of a Certain Age,' 'Justified'” (英語). LA Times Blogs - Awards Tracker (2011年3月31日). 2016年1月21日閲覧。
  7. ^ Zachary Quinto debuts rescue film 'Dog Eat Dog'”. MNN - Mother Nature Network. 2016年1月21日閲覧。
  8. ^ Ellen Page, Allison Janney to star in Route One's 'Tallulah'”. www.screendaily.com. 2016年1月21日閲覧。
  9. ^ Sundance: James Franco's 'Goat,' Ellen Page's 'Tallulah' Highlight Dramatic Competition” (英語). TheWrap. 2016年1月21日閲覧。
  10. ^ Tallulah”. Rotten Tomatoes. January 25, 2016閲覧。
  11. ^ Sharf, Zack. “Netflix Kicks Off Sundance Early By Acquiring Ellen Page-Starring 'Tallulah'”. Indiewire. 2016年1月21日閲覧。
  12. ^ Van-Syckle, Katie (April 27, 2016). “Movies About Women Nearly Impossible to Finance, Say Indie Producers”. Variety. April 28, 2016閲覧。
  13. ^ White, Peter (2021年6月9日). “‘Little America’ Co-Showrunner & ‘CODA’ Filmmaker Siân Heder Strikes Overall Deal With Apple” (英語). Deadline. 2021年6月10日閲覧。
  14. ^ Lindahl, Chris (2021年3月6日). “Apple Paid $25 Million for Worldwide Rights to ‘CODA.’ Here’s Why That’s a Problem” (英語). IndieWire. 2021年8月15日閲覧。
  15. ^ 7 Unexpected, Unruly, Utterly Incovenient Women Coming To A Screen Near You”. Elle (January 25, 2016). July 29, 2016閲覧。
  16. ^ Sian Heder's 'Tallulah' Pulls From 'Surreal Experiences With Bad Moms'”. WBUR (July 26, 2016). July 29, 2016閲覧。
  17. ^ THE 94TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2022年3月27日閲覧。
  18. ^ Film 2022”. 英国映画テレビ芸術アカデミー. 2022年3月27日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]