トランスペナイン・エクスプレス
業種 | 列車運行会社 |
---|---|
事業内容 |
トランスペナイン・エクスプレス・フランチャイズの運行 (2016年4月1日 - 2023年3月31日) |
主要株主 | ファーストグループ100% |
外部リンク | http://www.tpexpress.co.uk/ |
トランスペナイン・エクスプレス(英語: TransPennine Express)[1]はイギリスの列車運行会社。スコットランドの公共交通運営会社であるファーストグループの子会社で、イングランド北部とスコットランドの地域・都市間列車を運行している。トランスペニー・エクスプレスと和訳する資料も存在する[2][3]。
沿革
[編集]「トランスペナイン・エクスプレス」という愛称は1990年代にイギリス国鉄が複数のセクター(部門)に分割された際、地域輸送部門であるリージョナル・レールウェイズによって命名されたのが始まりである。民営化後はノーザン・スピリットに受け継がれたが、2000年に発表されたイングランド北部のフランチャイズの再編により、長距離列車網が独立したトランスペナイン・エクスプレス・フランチャイズとなった[4][5]。2003年7月、このフランチャイズの運営権がファーストグループとケオリスによる合弁事業へ授与されることが決定し、2004年2月1日からファースト・トランスペナイン・エクスプレスとしての運行が開始された。この後、2007年11月にはヴァージン・クロスカントリーが運行していたマンチェスター・ピカデリー駅 - エディンバラ・ウェイヴァリー駅・グラスゴー・セントラル駅間の都市間列車がファースト・トランスペナイン・エクスプレスに移管された[6][7]。
2014年7月からは次なる運営者の選考が行われ、2015年12月にファーストグループに授与されることが決定した。2016年4月1日からブランド名を元のトランスペナイン・エクスプレスへ戻した上で列車運行を開始し、2023年3月31日まで運営されることになっている[8][9]。また、同日以降フランチャイズの見直しに伴いマンチェスター空港駅 - ブラックプール・ノース駅間、マンチェスター空港駅 - バロー・イン・ファーネス駅間、オクセンホルム駅 - ウィンダミア駅の運営権がノーザンに移管されている[10]。
運行
[編集]2018年10月現在、トランスペナイン・エクスプレスは以下の3系統で列車運行を実施している[11]。
- ノース・トランスペナイン(North TransPennine) - マンチェスター・リーズ・ニューカッスルなどを結ぶ基幹系統。
- リヴァプール・ライム・ストリート駅 - マンチェスター・ヴィクトリア駅 - ニューカッスル駅(高速列車)
- リヴァプール・ライム・ストリート駅 - マンチェスター・ヴィクトリア駅 - スカボロー駅(高速列車)
- マンチェスター空港駅 - ミドルスブラ駅(高速列車)
- マンチェスター空港駅 - ニューカッスル駅(高速列車)
- マンチェスター・ピカデリー駅 - リーズ駅 - ハル・パラゴン・インターチェンジ(準高速列車)
- マンチェスター・ピカデリー駅 - ハダースフィールド駅(各駅停車)
- ハダースフィールド駅 - リーズ駅(各駅停車)
- サウス・トランスペナイン(South TransPennine) - ホープ・バレー線、サウス・ハンバーサイド本線を走る系統。
- トランスペナイン・ノースウエスト(TransPennine North West) - ウェスト・コースト本線を走る系統。
また、2019年5月からはリヴァプール・ライム・ストリート駅 - グラスゴー・セントラル駅間をウェスト・コースト本線を用いて結ぶ系統が、同年12月以降はクロスカントリーと合同でリヴァプールからエディンバラ・ウェイヴァリー駅を経由しニューカッスルへ向かう系統の運行を開始する事が決定している[12]。
車両
[編集]ファースト・トランスペナイン・エクスプレス時代から継続して使用している車両に加え、2019年以降はCAF、日立製作所などが製造する各種車両を導入する予定となっており、それらの車両にはNovaという愛称がつけられている[13]。
在籍車両
[編集]形式名 | 画像 | 車種 | 最高速度 | 編成数 | 編成 | 導入路線 | 製造年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
mph | km/h | |||||||
気動車 | ||||||||
185形 | 気動車 | 100 | 160 | 51 | 3 | 全路線 2編成はノーザンの路線で運行[14] |
2005–06 | |
電車 | ||||||||
350/4形 | 電車 | 110 | 175 | 10 | 4 | マンチェスター空港駅 - グラスゴー・セントラル駅 / エディンバラ・ウェイヴァリー駅 | 2013–14 | |
バイモード車 "Nova 1" | ||||||||
802/2形 [15][16][17] |
バイモード車 | 125 | 200 | 19 | 5 | 2017–[15] | ||
電車 "Nova 2" | ||||||||
397形[18] | 電車 | 125 | 200 | 12 | 5 | 2017– | ||
機関車・客車 "Nova 3" | ||||||||
68形 | ディーゼル機関車 | 100[19] | 160 | 14[20] | 6[注釈 1] | 2016–17[21] | ||
マーク5A[22] | 客車 | 125 | 200 | 52[23] | 2017– | |||
制御客車 | 14[24][25] | |||||||
過去の車両
[編集]形式 | 画像 | 車種 | 最高速度 | 編成数 | 編成 | 特記事項 | 製造年 | 撤退年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
mph | km/h | ||||||||
170/3形 | 気動車 | 100 | 160 | 4[26] | 2 | チルターン・レイルウェイズに譲渡 | 2000 | 2016 |
関連項目
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 数値は機関車も含む。
出典
[編集]- ^ 日立の世界戦略「英国新幹線1396両」の勝算2018年7月17日作成2019年3月17日閲覧
- ^ 日立製作所、トランスペニー・エクスプレス向け高速車両の製造を開始 2017年12月24日作成2019年3月17日閲覧
- ^ スコットランドの鉄道案内|レイルヨーロッパ【公式】2019年3月17日閲覧
- ^ "Northern Spirit is brand new name for Regional Railways North East" Rail issue 332 3 June 1998 page 7
- ^ The Trans-Pennine Express rail franchise - ウェイバックマシン(2004年10月20日アーカイブ分)
- ^ SRA Announce Preferred Bidder For TransPennine Express Franchise2003年7月28日作成2019年3月17日閲覧
- ^ New Cross Country Franchise2006年7月作成2019年3月17日閲覧
- ^ Shortlist for Northern and TransPennine operators revealed2014年4月19日作成2019年3月17日閲覧
- ^ FirstGroup awarded TransPennine Express franchise2015年12月9日作成2019年3月17日閲覧
- ^ Transforming the North’s Railways Northern Rail Franchise TransPennine Express Rail Franchise Stakeholder Briefing Document and Consultation Response2015年2月作成2019年3月17日閲覧
- ^ Timetables | Download timetables | First TransPennine Express2019年3月17日閲覧
- ^ TransPennine Express (TPE) has taken over the reins of intercity rail operations in the North and Scotland. Over the next seven years TPE will oversee an investment of more than £500m which will transform rail services across the North of England and Scotland.2016年4月1日作成2019年3月17日閲覧
- ^ 英トランスペニー・エクスプレス向け日立製高速車両、第1号が日本を出発 レイルラボ 2018年4月22日公開2019年3月17日閲覧
- ^ TransPennine Express invitation to tender2015年2月27日作成 2019年3月17日閲覧
- ^ a b News. “New bi-mode trains for TransPennine Express”. 2019年3月17日閲覧。
- ^ Hitachi scoops 95-car TPE train deal Rail 2016-4-1
- ^ Hitachi awarded Transpennine Express multiple unit contract2016年5月31日作成2019年3月17日閲覧
- ^ “Is it time for the railway to standardise on fewer types of trains, to cut costs?”. PressReader.com. Rail Magazine. 2019年3月17日閲覧。
- ^ “Class 68 Specification”. Rail Magazine (2014年10月). 2019年3月17日閲覧。
- ^ New-build DRS Class 68s to operate TPE’s Mk 5 rakes - PressReader.com. Retrieved 30 March 2017.
- ^ “More new trains for the North and Scotland”. First Transpennine Express (2016年5月). 2019年3月17日閲覧。
- ^ Clinnick, Richard (2016-6-8). “TPE orders new EMUs and carriages in £230m deal”. Rail (Bauer Media) (802): 8–9.
- ^ CAF SIGNS CONTRACTS FOR MORE THAN €400m2016年5月23日作成 2020年6月3日閲覧
- ^ “First view of TransPennine livery on a Class 68 loco”. The Railway Magazine. The Railway Magazine. 2019年3月17日閲覧。
- ^ “Class 397”. Eversholt Rail Group. 2020年6月13日閲覧。
- ^ DfT (2015年12月22日). “TPE Franchise Agreement”. 2019年3月17日閲覧。