バレット・オブ・ラヴ
バレット・オブ・ラヴ | |
---|---|
Charlie Countryman | |
監督 | フレデリック・ボンド |
脚本 | マット・ドレイク |
製作 |
アルバート・バーガー ロン・イェルザ クレイグ・J・フローレス ウィリアム・ホーバーグ |
製作総指揮 |
ニコラス・シャルティエ パトリック・ニュウォール ディーン・パリソット |
ナレーター | ジョン・ハート |
出演者 |
シャイア・ラブーフ エヴァン・レイチェル・ウッド マッツ・ミケルセン ティル・シュヴァイガー |
音楽 |
クリストフ・ベック デッドモノ |
撮影 | ローマン・ヴァシャノフ |
編集 | ヒューズ・ウィンボーン |
製作会社 |
ヴォルテージ・ピクチャーズ ボナ・ファイド・プロダクションズ ピクチャー・パーフェクト・コーポレーション |
配給 | ミレニアム・エンターテインメント |
公開 |
2013年11月15日 劇場未公開 |
上映時間 | 103分[1] |
製作国 |
アメリカ合衆国 ルーマニア |
言語 | 英語 |
興行収入 | $443,990[2] |
『バレット・オブ・ラヴ』(原題:Charlie Countryman)は2013年に公開されたアメリカ合衆国・ルーマニア合作のドラマ映画である。監督はフレデリック・ボンド、主演はシャイア・ラブーフが務めた。本作はボンドの映画監督デビュー作である。
本作は日本国内で劇場公開されなかったが、2014年4月25日にDVDが発売された[3]。
概略
[編集]イリノイ州シカゴ。チャーリー・カントリーマンは母親(ケイト)の死を看取った。悲しみに暮れるチャーリーが病院の廊下を歩いていると、そこにはケイトの幽霊がいた。チャーリーが自分のやるべきことは何かと尋ねると、ケイトは「ブカレストへ行きなさい」とだけ言って立ち去った。ブカレスト行きの飛行機の中で、チャーリーは隣に座っていた年配の男性(ヴィクトル)から話しかけられた。ほどなくして、ヴィクトルは急死してしまったが、チャーリーの前に幽霊として現れ「娘のガブリエラに届けてほしいものがある」と頼み込んできた。
空港に降り立ったチャーリーはすぐにガブリエラを見つけることができた。チャーリーはガブリエラに一目惚れしたが、プレゼントを渡すことしかできなかった。しかし、2人は偶然にも再会することになった。チャーリーはガブリエラを口説き落とそうとしたが、彼女にはナイジェルという夫がいることを知った。しかも、ナイジェルは凶悪な犯罪者だった。だが、チャーリーはそれでもガブリエラを諦めることができず、あの手この手でアプローチを試みたが、ついにはとんでもない事件に巻き込まれてしまう。
キャスト
[編集]※()は日本語吹き替え。
- シャイア・ラブーフ - チャーリー・カントリーマン (内田夕夜)
- エヴァン・レイチェル・ウッド - ガブリエラ・イバネスク (小林沙苗)
- マッツ・ミケルセン - ナイジェル (木下浩之)
- ティル・シュヴァイガー - ダルコ (三宅健太)
- ルパート・グリント - カール (後藤ヒロキ)
- ジェームズ・バックリー - リュック
- イオン・カラミトル - ヴィクトル・イバネスク
- ヴィンセント・ドノフリオ - ビル
- メリッサ・レオ - ケイト・カントリーマン (品田美穂)
- アンドレイ・フィンティ - ベラ
- オーブリー・プラザ - アシュリー
その他の日本語吹き替え - 小田柿悠太、櫻井トオル、薮中亮平、竹本和正、衣鳩志野、佐々健太、吉田麻実、清水秀光、小柳良寛
製作
[編集]マット・ドレイクが執筆した本作の脚本は2007年にブラックリスト入りを果たしていた[4]。2011年2月11日、映画『The Necessary Death Of Charlie Countryman』から当初起用が検討されていたシャイア・ラブーフが降板することになり、代役としてザック・エフロンが起用されたとの報道があった[5]。3月14日、フレデリック・ボンドが本作の監督を務めることになったと報じられた[6]。2012年1月、エフロンの降板を受けて、ラブーフが再度企画に復帰した[7]。2月、エヴァン・レイチェル・ウッドとマッツ・ミケルセンの出演が決まった[8]。4月、メリッサ・レオとティル・シュヴァイガーが本作に出演することになった[9]。5月、オーブリー・プラザがキャスト入りした[10]。
なお、本作には、主人公がドラッグを服用してハイになるシーンがあるが、そのシーンを撮影するに当たって、ラブーフは実際にドラッグを服用したのだという[11]。
音楽
[編集]2012年4月24日、モービーが本作で使用される楽曲を手掛けるとの報道があった[12]。しかし、モービーは後に降板することになり、クリストフ・ベックとデッドモノが本作で使用される楽曲を作曲した[13]。2014年2月14日、サイケデリック・レコーズが本作のサウンドトラックを発売した[14]。
公開・興行収入
[編集]2012年5月16日、本作の劇中写真が初めて公開された[15]。2013年1月21日、本作はサンダンス映画祭でプレミア上映された[16]。2月9日、第63回ベルリン国際映画祭で本作の上映が行われた[17]。6月10日、ミレニアム・エンターテインメントが本作の全米配給権を獲得したと報じられた。その際、本作のタイトルは『The Necessary Death Of Charlie Countryman』から『Charlie Countryman』に変更された[18]。10月9日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[19]。11月15日、本作は全米15館で限定公開され、公開初週末に7973ドル(1館当たり531ドル)を稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場72位となった[20]。
なお、MPAAは本作をR指定とするに当たり、チャーリーがガブリエラにオーラルセックスをするシーンを削除するよう求めた。これに対し、ガブリエラを演じたウッドは「私はMPAAに対する失望を皆様と共有したいと思います。MPAAはまたしても女性の性的快楽に検閲が必要だと判断しました」「『男性が女性にオーラルセックスをするシーンを見れば、観客は不快になるだろう』などと考えた人がいたために、主人公2人が愛を育むシーンが別のシーンに置き換えられました。その一方で、登場人物が首を切り落とされるシーンは問題なしとされ、修正されないまま劇場で公開されます」と批判した[21]。
評価
[編集]本作に対する批評家の評価は芳しいものではない。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには66件のレビューがあり、批評家支持率は27%、平均点は10点満点で3.93点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「シャイア・ラブーフは主人公を見事に演じきっている。しかし、彼の努力を以てしても、『バレット・オブ・ラヴ』の掘り下げの足りない脚本と詰め込みすぎの演出という欠点は相殺できなかった。」となっている[22]。また、Metacriticには20件のレビューがあり、加重平均値は31/100となっている[23]。
出典
[編集]- ^ “バレット・オブ・ラヴ”. 映画.com. 2020年8月22日閲覧。
- ^ “Charlie Countryman”. Box Office Mojo. 2020年8月23日閲覧。
- ^ “バレット・オブ・ラヴ DVD”. Amazon. 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Black List 2007's Best Liked Screenplays”. Deadline.com (2007年12月7日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Zac Efron Attached To Star In ‘The Necessary Death Of Charlie Countryman’”. Indiewire (2011年2月11日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Commerical Director Frederik Bond To Make Feature Debut Helming Zac Efron’s ‘Charlie Countryman’”. Indiewire (2011年3月14日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Shia LaBeouf Back In For ‘The Necessary Death Of Charlie Countryman’; Zac Efron Out”. Indiewire (2012年1月31日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Evan Rachel Wood & Mads Mikkelsen Will Take Part In ‘The Necessary Death Of Charlie Countryman’”. Indiewire (2012年2月12日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Oscar-Winner Melissa Leo & Til Schweiger Join Shia LaBeouf In ‘The Necessary Death Of Charlie Countryman’”. Indiewire (2012年4月24日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Aubrey Plaza Joins Shia LaBeouf In ‘The Necessary Death Of Charlie Countryman’”. Indiewire (2012年5月29日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Shia LaBeouf gets a little 'Lawless' in indie movies”. USA Today (2012年8月27日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Moby to Score ‘The Necessary Death of Charlie Countryman’”. Film Music Reporter (2012年4月24日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Christophe Beck and Dead Mono Scoring ‘The Necessary Death of Charlie Countryman’”. Film Music Reporter (2012年12月21日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “‘Charlie Countryman’ Soundtrack Released”. Film Music Reporter (2014年2月14日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “First Look: Shia LaBeouf In ‘The Necessary Death of Charlie Countryman’”. Indiewire (2012年5月16日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Sundance ’13: ‘Before Midnight,’ ‘Stoker,’ ‘The East,’ ‘Lovelace,’ ‘jOBS’ & More Premiere In Park City”. Indiewire (2012年12月3日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Berlinale Adds 9 More to Competition; Includes New Film by Jafar Panahi and Steven Soderbergh’s Latest”. Indiewire (2013年1月11日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Millennium Entertainment Acquires ‘Charlie Countryman,’ Starring Shia LaBeouf and Evan Rachel Wood”. Indiewire (2013年6月10日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Watch: Shia LaBeouf and Evan Rachel Wood Fall in Love Under Strange Circumstances in Kinetic ‘Charlie Countryman’ Trailer”. Indiewire (2013年10月9日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Domestic 2013 Weekend 46/November 15-17, 2013”. Box Office Mojo. 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Evan Rachel Wood Slams MPAA Over Deleted Sex Scene”. Variety (2013年11月27日). 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Charlie Countryman”. Rotten Tomatoes. 2020年8月23日閲覧。
- ^ “Charlie Countryman (2013)”. Metacritic. 2020年8月23日閲覧。