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ムリナール・セーン

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ムリナール・セーン
Mrinal Sen
Mrinal Sen
生年月日 (1923-05-14) 1923年5月14日
没年月日 (2018-12-30) 2018年12月30日(95歳没)
出生地 イギリス領インド帝国の旗 イギリス領インド帝国 ベンガル・ウィリアム要塞管区英語版ファリドプール英語版(現バングラデシュの旗 バングラデシュ
死没地 インドの旗 インド 西ベンガル州ボーワニポール英語版
職業 映画監督
ジャンル ベンガル語映画
活動期間 1955年-2002年
配偶者 ギーター・セーン(1952年-2017年、死別)
主な作品
ソーム旦那の話英語版
受賞
カンヌ国際映画祭
審査員賞
1983年Kharij
ヴェネツィア国際映画祭
栄誉賞
1989年Ek Din Achanak
ベルリン国際映画祭
銀熊賞
1981年Akaler Shandhaney
フィルムフェア賞
審査員選出作品賞英語版
1977年『Mrigayaa
脚本賞英語版
1985年『Khandhar
その他の賞
パドマ・ブーシャン勲章(1981年)
芸術文化勲章(1985年)
友情勲章英語版(2000年)
ダーダーサーヘブ・パールケー賞(2005年)
備考
インド映画テレビ研究所長(1984年-1986年)
インド上院議員(1998年-2003年)
アカデミー会員(2017年)
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ムリナール・セーン(Mrinal Sen、1923年5月14日 - 2018年12月30日[1] )は、インド映画監督ベンガル語映画を中心にヒンディー語映画テルグ語映画で活動し、同時代のサタジット・レイリッティク・ゴトクタパン・シンハー英語版と共にインド映画で最も優れた映画製作者の一人に挙げられており、東インドにおけるニュー・ウェーヴ映画運動(パラレル映画)に大きな影響を与えた[2]

国家映画賞を始めとするインド国内の主要な映画賞を数多く受賞し、2005年にはインド映画界の最高賞であるダーダーサーヘブ・パールケー賞を受賞した[3]。また、カンヌ国際映画祭ヴェネツィア国際映画祭ベルリン国際映画祭で賞を受賞した数少ないインド人監督の一人であり[2][4]、このほかにパドマ・ブーシャン勲章芸術文化勲章友好勲章英語版などの国家勲章も受章している。

生涯

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キャリア

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1969年に製作した『ソーム旦那の話英語版』は批評家から高い評価を得ており、インドにおけるニュー・ウェーヴ映画運動のきっかけになった作品に位置付けられている[5]。ムリナール・セーンは「私的なマルクス主義者」を自称しており[6]、監督作品の多くは政治的メッセージ性の強い内容が多く、批評家からも「マルクス主義的芸術家」と評されている[7]。彼が活動していた時期はインドで政情不安が起きており、特に活動拠点であるコルカタ周辺ではナクサライト運動英語版が活発化していたことも影響している。政情不安の時期が終わると、彼は中産階級を題材にした作品を手掛けるようになった。また、作品の舞台はコルカタが大半を占めており、コルカタを一つのキャラクターに位置付け、同地に暮らす人々や価値観、階級格差、都市の路地などを詳細に描写したことが評価されている[8]

第32回ベルリン国際映画祭第13回モスクワ国際映画祭英語版第20回モスクワ国際映画祭英語版では審査員を務めている[9][10][11]。また、1998年から2003年にかけてインド上院議員を務めている。2012年7月24日にベンガル語映画界の著名人を表彰する西ベンガル州政府英語版主催の式典に招待されなかったことが話題となり、「ムリナール・セーンの政治思想が問題視されたのではないか」と憶測を呼んだ[12]。2017年にはアカデミー会員に選ばれている[13]

死去

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2018年12月30日、ムリナール・セーンはボーワニポール英語版の自宅で心臓発作を起こして死去した[14][15]

フィルモグラフィー

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受賞歴

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インド大統領アブドゥル・カラームからダーダーサーヘブ・パールケー賞を受け取るムリナール・セーン(2005年)
部門 作品 結果 出典
栄誉章
1979年 ネルー・ソビエト・ランド賞 受賞 [16]
1981年 パドマ・ブーシャン勲章 [17]
1985年 芸術文化勲章
(コマンドゥール)
[18]
2000年 友情勲章英語版 [19]
名誉学位
1993年 バルドワン大学英語版 名誉文学博士 受賞
1996年 ジャダヴプル大学英語版
1999年 ラビンドラ・バーラティ大学英語版 [20]
2009年 コルカタ大学 [21]
国家映画賞
1962年英語版 第3位ベンガル語長編映画賞英語版 『Punascha』 受賞 [22]
1966年英語版 第1位ベンガル語長編映画賞 『Akash Kusum』 [23]
1970年英語版 長編映画賞英語版 『ソーム旦那の話』 [24]
監督賞
1973年英語版 第2位映画賞英語版 『Calcutta 71』 [25]
1974年英語版 脚本賞英語版 『Padatik』 [26]
1976年英語版 長編映画賞 『Chorus』 [27]
1977年英語版 『Mrigayaa』 [28]
1978年英語版 テルグ語長編映画賞英語版 『Oka Oori Katha』 [29]
1979年英語版 特別賞英語版 『Parashuram』 [30]
1980年英語版 ベンガル語長編映画賞 『Ek Din Pratidin』 [31]
監督賞
1981年英語版 長編映画賞 『Akaler Shandhaney』 [32]
監督賞
脚本賞
1983年英語版 第2位映画賞 『Kharij』 [33]
脚本賞
1984年英語版 監督賞 『Khandhar』 [34]
1994年英語版 ベンガル語長編映画賞 『Antareen』 [35]
2005年英語版 ダーダーサーヘブ・パールケー賞 [36]
フィルムフェア賞
1977年英語版 審査員選出作品賞英語版 『Mrigayaa』 受賞 [37]
1985年英語版 脚本賞英語版 『Khandhar』
フィルムフェア賞 東インド映画部門英語版
1982年 監督賞 『Akaler Shandhaney』 受賞
フィルムフェア賞 ベンガル語映画部門英語版
2018年英語版 生涯功労賞 受賞 [38]
インド国際映画祭
1969年 審査員特別賞英語版 『ソーム旦那の話』 受賞 [39]
ヴェネツィア国際映画祭
1989年 栄誉賞 『Ek Din Achanak』 受賞
カイロ国際映画祭
2002年 監督賞 『Aamar Bhuvan』 受賞 [40]
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭
1978年 審査員特別賞英語版 『Oka Oori Katha』 受賞
カンヌ国際映画祭
1983年 審査員賞 『Kharij』 受賞 [41]
シカゴ国際映画祭
1984年 ゴールド・ヒューゴ賞 『Khandhar』 受賞 [42]
ベルリン国際映画祭
1981年 銀熊賞 『Akaler Sandhane』 受賞 [43]
モスクワ国際映画祭
1975年英語版 銀賞 『Chorus』 受賞 [44]
1979年英語版 『Parashuram』 [45]
モントリオール世界映画祭
1984年 審査員特別賞 『Khandhar』 受賞

出典

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  1. ^ Genzlinger, Neil (2019年1月3日). “Mrinal Sen, One of India's Leading Directors, Dies at 95 (Published 2019)” (英語). The New York Times. https://www.nytimes.com/2019/01/03/obituaries/mrinal-sen-dead.html 2023年8月13日閲覧。 
  2. ^ a b Memories from Mrinalda”. Rediff. Rediff.com (1 February 2005). 18 September 2010時点のオリジナルよりアーカイブ27 January 2010閲覧。
  3. ^ Mrinal SEN - Festival de Cannes 2021”. festival-cannes.com. 28 June 2021時点のオリジナルよりアーカイブ25 February 2022閲覧。
  4. ^ Mrinal SEN - Festival de Cannes 2021”. festival-cannes.com. 28 June 2021時点のオリジナルよりアーカイブ25 February 2022閲覧。
  5. ^ Vasudev, Aruna (1986). The New Indian Cinema. Macmillan India. ISBN 0-333-90928-3 
  6. ^ Tuhina Mondol (31 December 2018). “Mrinal Sen — the 'accidental filmmaker'”. The Statesman. 27 January 2020閲覧。
  7. ^ Thorval, Yves (2000). Cinemas of India. Macmillan India. pp. 280–282. ISBN 0-333-93410-5 
  8. ^ Roy, Mousumi (2018年12月31日). “Mrinal Sen the Unpredictable Maverick” (英語). TheQuint. 2023年8月13日閲覧。
  9. ^ Berlinale 1982: Juries”. berlinale.de. 23 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ2 September 2010閲覧。
  10. ^ 13th Moscow International Film Festival (1983)”. MIFF. 7 November 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。28 January 2013閲覧。
  11. ^ 20th Moscow International Film Festival (1997)”. MIFF. 22 March 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。22 March 2013閲覧。
  12. ^ “Omission of Mrinal Sen from West Bengal film awards triggers controversy”. (25 July 2012). オリジナルの27 July 2012時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120727041644/http://www.thehindu.com/news/article3679675.ece 25 July 2012閲覧。 
  13. ^ Academy invites record 774 new members; 39 percent female, 30 percent people color”. Hollywood Reporter (29 June 2017). 29 June 2017時点のオリジナルよりアーカイブ29 June 2017閲覧。
  14. ^ Bengali filmmaker Mrinal Sen dies at 95” (30 December 2018). 1 January 2019時点のオリジナルよりアーカイブ30 December 2018閲覧。
  15. ^ Mrinal Sen, legendary filmmaker and Phalke awardee, passes away at 95”. Indian Express (30 December 2018). 1 January 2019時点のオリジナルよりアーカイブ30 December 2018閲覧。
  16. ^ Veteran Bengali filmmaker Mrinal Sen passes away at 95”. Indian Express (2018年12月31日). 2024年7月22日閲覧。
  17. ^ Padma Awards”. Ministry of Home Affairs, Government of India (2015年). 15 October 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。21 July 2015閲覧。
  18. ^ Publications, Europa (27 October 2023). The International Who's Who 2004. Psychology Press. ISBN 9781857432176. オリジナルの17 June 2022時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220617033025/https://books.google.com/books?id=sR4Ch1dMe8IC&pg=PA1518&q=%22Ordre%20des%20Arts%20et%20des%20Lettres%22%20Mrinal 17 June 2022閲覧。 
  19. ^ Why Mrinal Sen is India's most important filmmaker ever”. Hindustan Times (2015年5月14日). 2024年7月22日閲覧。
  20. ^ Stellar Publishers”. 29 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ26 October 2013閲覧。
  21. ^ Annual Convocation”. University of Calcutta. 28 May 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月22日閲覧。
  22. ^ 9th National Film Awards”. International Film Festival of India. 2 December 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。8 September 2011閲覧。
  23. ^ 13th National Film Awards”. Directorate of Film Festivals. 2012年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。15 September 2011閲覧。
  24. ^ 17th National Film Awards” (PDF). Directorate of Film Festivals. p. 2,6. 26 February 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。26 September 2011閲覧。
  25. ^ 20th National Awards For Films (1971)”. Directorate of Film Festivals. p. 41. 21 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  26. ^ 21st National Awards For Films (1974)”. Directorate of Film Festivals. p. 16. 28 September 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  27. ^ 22nd National Film Festival (1975)”. Directorate of Film Festivals. p. 14. 28 September 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  28. ^ National Film Awards – 1977”. 20 March 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。24 April 2013閲覧。
  29. ^ 25th National Film Festival (1978)”. Directorate of Film Festivals. p. 7. 21 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  30. ^ 26th National Film Awards”. Directorate of Film Festivals. 2019年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。27 March 2022閲覧。
  31. ^ Sharma, Devesh (30 June 2016). “5 Mrinal Sen films that you can’t do without”. Filmfare. 14 March 2018時点のオリジナルよりアーカイブ13 March 2018閲覧。
  32. ^ 28th National Film Festival (1981)”. Directorate of Film Festivals. p. 12. 21 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  33. ^ 30th National Film Festival (1983)”. Directorate of Film Festivals. p. 12. 16 December 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  34. ^ 31st National Film Festival June 1984”. Directorate of Film Festivals. p. 12. 21 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  35. ^ 41st National Film Awards”. Directorate of Film Festivals. 28 September 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  36. ^ 51st National Film Awards”. Directorate of Film Festivals. p. 28. 28 September 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。30 July 2011閲覧。
  37. ^ Filmfare Awards Winners from 1953 to 2020”. Filmfare. 2024年1月19日閲覧。
  38. ^ “All winners of the Jio Filmfare Awards (East) 2018”. Filmfare. (Feb 17, 2018). https://www.filmfare.com/news/bollywood/all-winners-of-the-jio-filmfare-awards-east-2018_-26653.html June 21, 2024閲覧。 
  39. ^ 4th IFFI” (23 November 2019). 20 September 2022時点のオリジナルよりアーカイブ16 September 2022閲覧。
  40. ^ “'Cairo prize for Amar Bhuvan means a lot'”. The Times of India. (30 October 2002). オリジナルの3 January 2013時点におけるアーカイブ。. https://archive.today/20130103085500/http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2002-10-30/kolkata/27324206_1_aamar-bhuvan-iranian-heroine-hindi-film-bhuvan-som 25 August 2012閲覧。 
  41. ^ Awards 1983: All Awards”. festival-cannes.fr. 16 December 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月22日閲覧。
  42. ^ 50 Years of Memories: Highlights from the History of the Chicago International Film Festival”. chicagofilmfestival.com. 2 August 2015閲覧。
  43. ^ PRIZES & HONOURS 1981”. berlinale.de. 12 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ8 June 2014閲覧。
  44. ^ 9th Moscow International Film Festival (1975)”. MIFF. 16 January 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。5 January 2013閲覧。
  45. ^ 11th Moscow International Film Festival (1979)”. MIFF. 16 January 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。19 January 2013閲覧。

外部リンク

[編集]
学職
先代
シャーム・ベネガル英語版
インド映画テレビ研究所所長
第6代:1984年4月9日 - 1986年9月30日
次代
アドゥール・ゴーパーラクリシュナン