自由と公正党
自由と公正党(自由公正党) حزب الحرية والعدالة | |
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党首 | ムハンマド・サアド・カタートニー |
副党首 | イサーム・エル=エリヤーン |
成立年月日 |
2011年4月30日 (公式には6月6日) |
解散年月日 | 2014年8月9日 |
解散理由 | 最高裁判所による違憲判決 |
本部所在地 | カイロ、ローダ島 |
人民議会議席数 |
0 / 508 (0%) |
シューラー(諮問)議会議席数 |
0 / 270 (0%) |
政治的思想・立場 |
イスラーム主義 イスラーム民主主義 |
機関紙 | 自由と公正 |
国際組織 | ムスリム同胞団 |
公式サイト | حزب الحرية والعدالة |
自由と公正党または自由公正党(じゆう[と]こうせいとう、アラビア語: حزب الحرية والعدالة、英語: Freedom and Justice Party)は、エジプトにかつて存在した政党。本部はカイロ・ローダ島に置かれていた。党首はムハンマド・サアド・カタートニー、副党首は、イサーム・エル=エリヤーン。幹事長はフセイン・イブラヒーム。2011年のエジプトにおける革命でホスニー・ムバーラク政権が倒れた直後の2月21日、ムスリム同胞団が結成を発表した[1]が、正式に発足したのは同年6月6日[2]である。
2014年8月9日、最高裁判所によって非合法化され、全議席を喪失した。
近年の動向
[編集]2011年から2012年1月にかけて行われた人民議会(下院)選挙で、第一党となった(公選498議席中235議席[3]、うち比例代表枠127議席[4])。また2012年1月から2月にかけて行われたシューラー議会(上院)選挙では公選180議席(全体では270議席)中105議席を獲得した[5]。
2012年3月31日、エジプト大統領選挙に同胞団幹部のハイラト・シャーテルを擁立することを発表した[6]が、失格となったため、党首のムハンマド・ムルシーを立てて大統領選を戦うことになった。ムルシーは第1回目の投票で24.77%の票を獲得し1位となり[7]、決選投票で勝利。これに伴い、ムルシーは同胞団、党役職から全て退いた[8]。
2012年8月に発足したヒシャーム・カンディール内閣には自由公正党から4人が入閣した[9]。
2012年10月19日、ムハンマド・ムルシーの大統領就任後空位となっていた党首の選挙が行われ、元人民議会議長のムハンマド・サアド・エル=カタートニーが864票中581票を獲得し党首に選出された[10]。
2013年1月、カンディール内閣の改造が行われ、自由公正党の閣僚は全閣僚35人のうち8人となった。
2013年エジプトクーデターでムルシー政権が倒されると、党首のムハンマド・サアド・カタートニーなどの自由公正党幹部が拘束された[11][12]。
2014年8月9日、最高裁判所が自由公正党の解散と資産没収の判決を下した[13]。
党の性質
[編集]人民議会において獲得した235議席には、自由公正党を中心とする政党連合「エジプト民主連合」でともに戦ったナセル主義の尊厳党(カラーマ党)、世俗系のアイマン・ヌール率いる革命の明日党などの議席も含まれて居るほか、選挙期間中には、同胞団より遙かに厳格なサラフィー主義の候補に対してコプト教徒を支持した事もあった[14]。日本メディアなどではムスリム同胞団系であることをもって「イスラム原理主義」と表現されるケースが見受けられるが、これらの事実からも分かるように、実際には極めて柔軟でプラグマティックな面をもつ政党である。
なお、一般的にアジアや米欧の主要英語メディアにおいて、同党や同胞団が”ファンダメンタリスト”(原理主義者)と表現されることは殆どない。
関連項目
[編集]- 公正発展党(トルコ)
- ナフダ
- 公正発展党 (モロッコ)
- イスラム行動戦線
- ムハンマド・バディーウ
- スーザーン・サアド・ザグルール
- ラフィーク・ハビーブ(元副党首、コプト)
脚注
[編集]- ^ “ムスリム同胞団、政党結成を発表-エジプト”. (2011年2月22日) 2011年2月22日閲覧。
- ^ “حزب الحرية والعدالة”. الجزيرة نت. 2012年1月22日閲覧。
- ^ “エジプト選挙:イスラム系政党が7割 第1党は自由公正党”. 毎日新聞. 2012年1月22日閲覧。
- ^ “Islamists win 70% of Egypt People's Assembly party list seats”. Ahramonline. (2012年1月22日) 2012年1月22日閲覧。
- ^ “Islamists dominate Egypt's upper house after vote”. France24. (2012年2月25日) 2012年2月27日閲覧。
- ^ “エジプト大統領選、イスラム組織が幹部擁立 選挙の軸に”. 朝日新聞. 2012年4月1日閲覧。
- ^ “エジプト大統領選、モルシ氏とシャフィク氏が決選投票に”. AFPBB News (フランス通信社). (2012年5月29日) 2012年5月29日閲覧。
- ^ “「全エジプト人の大統領に」 モルシ氏 イスラエル和平維持”. 東京新聞. (2012年6月25日) 2012年6月26日閲覧。
- ^ “مصر: حكومة هشام قنديل”. الفترة الانتقالية. 2012年8月25日閲覧。
- ^ “BREAKING: Egypt's El-Katatni becomes new head of Muslim Brotherhood's FJP”. Ahramonline. (2012年10月19日) 2012年10月20日閲覧。
- ^ “Egypt arrests leading Brotherhood members, including El-Katatni”. Ahramonline. (2013年7月4日) 2014年8月19日閲覧。
- ^ “FJP deputy leader Essam El-Erian arrested”. Daily News Egypt. (2013年10月30日) 2014年8月19日閲覧。
- ^ “エジプト、同胞団政党に解散命令 裁判所が最終決定”. 産経新聞. (2014年8月9日) 2014年8月19日閲覧。
- ^ “Brotherhood endorses Coptic candidate over Salafi one, Salafis enraged”. Al-Masry Al-Youm. (2012年1月2日) 2012年1月31日閲覧。
外部リンク
[編集]- حزب الحرية والعدالة - 党公式サイト(アラビア語)
- Freedom & Justice Party FJP - 党公式サイト(英語)
- حزب الحرية والعدالة ( الإخوان المسلمين) (7oria.we.3adala) - Facebook
- Ikhwan Online (Arabic)
- Ikhwan Web (English)