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色相

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

色相スケール
スペクトル

色相(しきそう、英語: hue[1])は、オレンジといったの様相の相違である。特定の波長が際立っていることによる変化であり、際立った波長の範囲によって、定性的に記述できる。ただし、常に同じ波長が同じ色に見える訳ではない。赤から、オレンジ、黄、緑、青を経て、)までは、スペクトル上の色であると言える。

彩度明度と併せて、色の三属性と言う[2]。色から彩度明度または輝度の要素を取り除いた残りであるということもできる。

英語ではhue (ヒュー) であり、Hhで略記される。

色相環

色相環
24等分した色相
マンセル表色系での色相環
RGBと色相の関係(三角関数を使わない場合)

色相の総体を順序立てて円環にして並べたものを色相環(しきそうかん、: color circle[1])と言う。色相環上では、補色を反対の位置に設ける。連続的な色相環[2]中のある1色を指すために、色を円の角度として表現したり、有限個の色の集合を定義したうえでそれを選ぶことで表現したりされる。色相環を表現する表色系にはマンセル表色系オストワルト表色系PCCSなどがある[3]

色相環は隣り合う純色の組み合わせで混色し、微妙な色相を作るときの手がかりとして用いられる[2]

ヘリング心理四原色(赤、青、黄色、緑)はおおよそ90度の間隔を置いて並んでいる。色の三原色シアンマゼンタ黄色)や光の三原色(赤、緑、青)は、おおよそ120度の間隔を置くように選ばれる。光の三原色が120度間隔であることと心理四原色が90度間隔であることは一見矛盾しているように見えるが、それぞれで言われている赤、緑、青は異なる概念である。

24等分した色相の角度(ウェブカラー)

色相の角度 カラーコード 色名 輝度
色相:0° #FF0000 30%
色相:15° #FF4000 朱色 45%
色相:30° #FF8000 オレンジ色 59%
色相:45° #FFBF00 ゴールデンイエロー 74%
色相:60° #FFFF00 黄色ウェブカラー)=レモン色に近い色 89%
色相:75° #BFFF00 明るい黄緑色 81%
色相:90° #80FF00 黄緑色シャルトルーズグリーン 74%
色相:105° #40FF00 葉っぱ葉緑素のような明るい緑色 66%
色相:120° #00FF00 59%
色相:135° #00FF40 コバルトグリーン 62%
色相:150° #00FF80 エメラルドグリーン 64%
色相:165° #00FFBF 青緑色ターコイズグリーン 67%
色相:180° #00FFFF ターコイズブルーシアンウェブカラー 70%
色相:195° #00BFFF セルリアンブルー 55%
色相:210° #0080FF アジュール 41%
色相:225° #0040FF 真っ青コバルトブルー 26%
色相:240° #0000FF 群青色 11%
色相:255° #4000FF ヒヤシンス 19%
色相:270° #8000FF バイオレット 26%
色相:285° #BF00FF 34%
色相:300° #FF00FF マゼンタウェブカラー 41%
色相:315° #FF00BF 赤紫色 38%
色相:330° #FF0080 ルビーレッドクリムソン 36%
色相:345° #FF0040 カーマイン紅色 33%

色相を求める計算

CIELABから:

CIELUVから:

RGBから:

逆三角関数が使えないときは、次の式で大まかな値を求めることもできる。

大小関係 色相の範囲 式1 式2 角度
赤–黄色 0°–60°
黄色–緑 60°–120°
緑–シアン 120°–180°
シアン–青 180°–240°
青–マゼンタ 240°–300°
マゼンタ–赤 300°–360°
無彩色 未定義 未定義 未定義
最大値 最小値
未定義 未定義
N
未定義 未定義
未定義

脚注

  1. ^ a b 文部省日本心理学会編『学術用語集 : 心理学編』日本学術振興会、1986年。ISBN 4-8181-8602-3http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi 
  2. ^ a b c 尾登誠一「3 色の世界を知る」『色彩楽のすすめ』岩波書店〈岩波アクティブ新書〉、2004年、34・35頁頁。ISBN 4-00-700101-4 
  3. ^ 現在よく知られているものには、マンセル表色系、オストワルト表色系、PCCS(日本色研配色体系)など数種類がある色相環 - 武蔵野美術大学 造形ファイル

関連項目

外部リンク

色の名前と色見本一覧”. 2020年6月17日閲覧。